2015/06/12

新型ロードスターのすべて

Category: 書籍 — Annexia @ 21:44

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FUJIFILM X100T

 ロードスターの発売開始から3週間ほど.自分のロードスターの納車まで1ヶ月ちょっと.ロードスター関連のムックが何冊か発売されているので一冊買ってきました.
 モーターファン別冊『新型ロードスターのすべて』です.

 中身は試乗記や開発者インタビュー、購入ガイド、縮刷されたカタログなどおきまりのもの.まあこれだけだったら買わなかったと思います.

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FUJIFILM X100T

 読みたかったのはこの記事.福野礼一郎氏による、NCロードスターと細かな比較記事.
 ボディサイズを細かく検証し、そこから見えてくる開発者の意図を探っています.全長や全幅、車重を比較したものはどこでも見かけますが、ボンネットの高さやフロントガラスの面積、もちろん外装だけでなくシートなど内装にも事細かに比較検証がなされています.実際にNCロードスターに乗っている自分としてはこれ以上参考になる記事はありません.

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FUJIFILM X100T

 他の車との比較記事.比較対象になっているのは86/BRZ、S660、エリーゼ、Z4、フェアレディZ.これらを選択したのはわかりますが、駆動方式やパワー、重量など違いが大きいので明らかな比較対象ってあんまりないものだなと感じました.

2015/01/11

今日はなぞなぞの日

Category: 書籍 — Annexia @ 11:13

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RICOH GR

 先月、フジモトマサル氏の「今日はなぞなぞの日」という本を購入しました.表題のとおり、なぞなぞの本です.
 各ページになぞなぞが1問書かれており、めくるとその答えが出てくるのですが、わからなくてもすぐにページをめくらず3日は考えていることもあり、遅々として読み進められません.

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RICOH GR

 それどころか、帯のこの問題を解くために届いてから本を開くのすら3日かかりました.

2014/11/09

もっと知りたいFUJIFILM X-T1 撮影スタイルBOOK

Category: カメラ・写真,書籍 — Annexia @ 17:29

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FUJIFILM X-A1 + XF60mm F2.4 R

 X-T1の解説本が出ていたので購入してみました.
 今までにも何冊かの本が出ていて実際に買ったりもしましたが、そうした本がカタログや取扱説明書の延長上にあるのに対して、後発のせいもあってか内容的に突っ込んだものになっています.いちおう各部の名称や撮影の基本的な方法なども載ってはいますが、ページ数的にも少なめです.

 重点的に書かれているのが、富士フイルムのカメラの最大の特徴ともいえる、フィルムシミュレーション.青、赤、緑、黄と各色ごとにそれぞれのフィルムシミュレーションの色の出方を検証し、特色や得手不得手を検証しています.富士フイルムの説明では、PROVIAがスタンダード、Velviaがヴィヴィッド、そしてASTIAがソフトということになっていますが、実はASTIAのほうがPROVIAよりも鮮やかな色の出方をしており、それでいてVelviaより抑えめ、かつ赤の再現性はもっともよいなど、意外な結果に驚きました.フィルムのASTIAにあった青色が出づらいといった欠点を解消し、またVelviaのラチチュードが狭い(こんなところまでフィルムの癖が出るのも驚きですが)という欠点を補って撮影の自由度が高いなど、使いでのあるフィルムシミュレーションのようです.ASTIAはポートレート寄りかなと思ってあんまり使ってこなかったのですが、少し積極的に使っていこうかと思いました.
 モノクロの画質についてもきちんと検証されており、たまにはモノクロにも手を出してみようかという気分にさせられます.
 筆者が実際にX-T1のユーザで使い込んでいるところから得た知見がふんだんに盛り込まれているので、色調のコントロールをはじめ、様々な面で参考になります.

 また、X-T1グラファイトシルバーに先行して搭載され、12月にはX-T1ブラック向けにも公開される新しいファームウェアの情報も掲載されており、X-T1ユーザならば手元に置いて損はない本だと思います.

2014/10/02

『知ろうとすること。』

Category: 書籍 — Annexia @ 21:46

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RICOH GR

 早野龍五、糸井重里共著による、『知ろうとすること。』を読みました.
 以前から読みたかったのですが、自宅近辺の書店では売り切れてしまっており入手困難であり、帰省ついでに静岡市内の書店に行ったところ入手することができました.

 内容は早野先生と糸井氏による対談です.震災後から現在に至るまで、早野先生がツイートし、とってきた行動を糸井氏とともに振り返るという内容です.
 早野先生は東京大学理学部の教授なので原子力発電所の専門家ではありませんが、原子核物理学を専門としていることもあって、原子力発電所の敷地内でセシウムが検出されたことに通常ではない事態であることを理解し、それにまつわるツイートを始めました.その後も福島の学校給食を調べる「陰膳検査」、赤ちゃんや小児を対象に内部被曝を調べるホールボディカウンタ「ベビースキャン」の開発など、めざましい活躍をしています.
 その行動をTwitterを通じて目の当たりにしていた糸井氏が当時を振り返りながら、わかりやすく解説を行っています.

 震災が発生した当時の自分の記憶と照らし合わせてみることで、原発事故に対する恐怖感が非常にリアルに思い起こされました.様々な憶測やデマが飛び交い、仕事中もテレビは付けっぱなしで、事故発生から数日すると自由出社となり、さらに計画停電になったことなど.
 偶然ともいえるいくつかの不幸といくつかの幸運により、それ相応の放射性物質が拡散されながらも、日本は現在のような状況になっています.その拡散された放射性物質により、居住区域は制限され、農作物も厳しい環境下に置かれましたが、年数がたつにつれて当初想定されていたものよりも遙かに低い影響しか発生しないことも明らかになりました.
 しかし、当初想定されていた「最悪の事態」から情報が更新されず、いつまでも必要以上に恐怖感を抱き続けている人も多いのもひとつの現実であり、この本はそうした不安を抱く人たちに早野先生が取り組んだひとつの記録でもあります.

 単純に「被害がある/ない」もしくは「いい/悪い」という二元論ではなく、科学的にどこまで許容かを検証し、実際にはどのようになっているかを明らかにすることで安全性を提示する、早野先生の手法には感服します.と同時に「本来は必要のない」とされる「ベビースキャン」を開発し(乳幼児の場合は代謝が早いため、セシウムが排出されて体内に残りづらいので影響は小さい)、これにより小さな子供を持つお母さんを安心させるという、一見「非科学的」な手法で安心を提供する、その姿勢を尊敬します.

2014/09/18

日本SF展・SFの国

Category: 旅行・観光,映像,映画,書籍 — Annexia @ 17:31

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RICOH GR

 世田谷文学館で開催されている、「日本SF展・SFの国」を見に行ってきました.
 ここにやってきたのは2度目.前回は星新一展のときでした.


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RICOH GR

 受付前のモニタではとり・みき氏が作成したオープニングアニメが流れており、日本SFの黎明期から現在までを凝縮したものを見ることができます.
 日本のSFを語る上でよく出てくる「星新一が開拓し、小松左京がブルドーザで地ならしをし、口笛を吹きながらスポーツカーに乗って筒井康隆がやってくる」というネタもしっかり織り込まれていて、見ていてにやにやしてしまいました.

 文学館の展示なので小説メインかと思っていましたが、手塚治虫の漫画やアニメ、ゴジラなどの特撮、SFを題材にした映画など、あらゆるものが展示されていました.
 どの展示も興味深いのですが、生原稿には見入ってしまいますね.筒井康隆の癖がありつつも読みやすく字形の整った字体や、星新一のわりと子供っぽいよくいえばポップな字体.星新一の場合は原稿用紙だけでなく普通の紙(HOSHI PHARMACYって書いてあるような紙の裏に)に3mm程度の小さな文字でびっしりと書き込んでいたりするなど、性格を感じるとともに表現したい物事に満ちあふれていたのではという感覚も受けました.

 ちなみに展示は一部(写真の場所)を除いてすべて撮影禁止です.


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RICOH GR

 ミュージアムショップで図録を買って帰宅.表紙の「きょうの想像力があすを築く」という星新一の言葉がいいですね.
 この図録がまたすごくて、昔の少年誌的な雰囲気の2色刷になっていて100ページくらいですが、ぎっしり詰まった情報量に圧倒されます.巻末にはSF年表がつき、ふろくにサンダーバードの秘密基地(裏面はジェットモグラ戦車とペネロープ号の完全大図解!)もついてます.

 もう一つ、ミュージアムショップでは星新一の描いた鶴、いわゆる「ホシヅル」のマグカップもあり、これも最後まで買おうか迷ったのですが見送ってしまいました.買っておけばよかったかな.でも買ってももったいなくて使えなさそう…….