SONY DSC-RX1
新しいFlashAirが出るというニュースを見たので購入してみました.
FlashAirは東芝製の無線LAN内蔵SDカードです.
無線LAN内蔵SDカードは数社から発売されており、自分もEye-Fi、PQI AirCard、そして旧型のAirFlash(→レビュー)を使用してきました.
それぞれ一長一短があって、自分の使用環境とからめてまとめると、
■ Eye-Fi
○ RICOH GRでは標準サポートされており、カメラ側からWi-Fiのon/offやダウンロードする画像が選択できる
× 標準では画像を選択してダウンロードできず、スマホのアプリも対応していない
× 8GB/CLASS6までしかなく容量速度ともに不足 → のちに16GB/CLASS10が出たので解決
× Wi-Fiのon/off制御を標準で持っていない
■ PQI AirCard
○ microSDアダプタにWi-Fi機能を搭載しているので、好きな容量と速度のmicroSDカードと組み合わせて使える
× DSC-RX1では本体からAirCardをいったんはずさないとWi-Fi設定画面がリセットされない
× 3ヶ月ほど使ったところでMacBook Retina13のSDカードスロットで認識しなくなった
■ 東芝 FlashAir
○ SDカードに最初から入っている画像のプロテクトon/offでWi-Fi制御ができるのはわかりやすい
× 8GB/CLASS6までしかなく容量速度ともに不足 → 今回の製品で解決
というような感じになります.
RICOH GR
新旧のFlashAir.写真ではわかりづらいですが、旧型の8GB/CLASS6のほうが「FlashAir」やその下の青いマーク、「TOSHIBA」の文字がメタリックになっていて高級感があります.実際、購入価格は8GBのほうが高かったです(今は8GBのほうが安い).
使い方は従来と同じ.SDカード内にあるこの画像をプロテクトしているあいだは無線LANはオフになり、プロテクト解除すると無線LANがオンになります.ちなみにこの画像、好きな画像に差し替えることができます.
標準ではカメラの電源が入ると自動的に無線LANも起動し、5分間アクセスがない場合は自動的に無線LANがオフになるようになっていますが、それだと撮影のたびに無線LANが起動してしまいバッテリの消耗につながってしまうので自分は上記のように手動にして使っています.
初期設定はスマートフォンからもできますが、MacOS X/Windows用に専用アプリも用意されています.
ここで無線LANのSSIDやパスワードも変更可能ですが、なぜか初期状態ではMacBook Retina13のSDカードスロットではエラーが出て設定変更できませんでした.
実際に使ってみた感想を.
撮影する分には普通のSDカードと変わらないので、その点ではとくに指摘するようなところはありません.
素晴らしいと思ったのは無線LAN周り.公式発表では無線LANの通信速度が30%アップとされていますが、それ以上に改善されているのが接続までの時間.カメラ側の設定を変えて無線LANを起動し、iPhoneの無線LANアクセスポイントを見に行くとすでにアクセスできる状態になっているのです.自宅や会社など通常は無線LANにつながっている状態だと手動で切り替える必要がありますが、屋外などではすぐに接続されるのでかなりストレスフリーです.
また、iPhone/Android用アプリも公開されています.ダウンロードしたい画像を手動選択、またはすべてをダウンロードする機能を備えており、シンプルながら使い勝手がいいです.RAWファイルなど表示させたくないデータについては、拡張子を登録することで表示させない機能も装備されています.
スピード、性能、使い勝手などにおいてバランスのとれた製品だといえます.価格もEye-Fi Mobi 16GBで8,000円くらいするのに比べると5,500円程度で買えるので魅力的です.