2019/04/29

小樽旅行(その1)

Category: 旅行・観光 — Annexia @ 13:05

 ANAのサイトに航空券とホテル宿泊をセットにした『ダイナミックパッケージ「ANA旅作」』というのがあります.
 そこを見ていたら羽田-新千歳の往復航空券と札幌や小樽のホテル1泊で24,800円というプランがあったので、これは安いということで小樽まで旅行に出かけてきました.

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 格安プランだからといって飛行機の便が選べないというようなこともなく(便によっては追加料金が必要ですが)、好きな便や座席を選ぶことができます.自分はそれほど飛行機で旅行をしないので、行きは物珍しさでボーイング787を使用した便を選んでみました.

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 東京から北海道というと、かなり時間のかかるイメージがあるのですが、離陸して機内サービスがあって飲み物をいただき、通信速度の遅いWi-Fiサービスでツイートしたりしているうちに、函館が見えてきてすぐ着陸態勢に.
 荷物を預けずに機内持ち込みのキャリーケースを使用したので、すぐに小樽行きの快速列車に乗り込むことができました.
 小樽駅はホームの一部が昔のまま残されており、遠くに石原裕次郎のパネルが飾られています.

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 小樽駅です.かつて北海道の玄関口であったことを思わせる立派な作りの駅で、駅からはまっすぐに道路が伸びて小樽のシンボルともいえる小樽運河があり、そしてその先には海が見えます.

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 小樽といえば海産物、特に寿司が有名ではありますが、それは夕飯のお楽しみということにして駅から余市方面に線路沿いに進んだところにある「小樽Muse」で煮込みハンバーグを.デミグラスソースがたっぷりかかっていて美味しかったです.

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 昼食を食べ終えて14時くらい.ホテルのチェックインが15時からなのですが、キャリーケースを引っ張りながら観光するのも邪魔なので、ホテルに預かってもらおうと思って、小樽運河に面したところにある今日の宿である「ホテルノルド小樽」に.フロントで荷物を預かってもらおうとしたら、すでに部屋の準備ができているとのことで予定よりも早くチェックインすることができました.翌日もフロントで夕方までキャリーケースを預かってもらうことができ、快適な旅を過ごさせていただくことができました.

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 小樽駅からホテルに向かう途中で、廃線跡に遭遇しました.これは北海道初の路線「手宮線」の跡です.
 明治初期、北海道開拓のため小樽から札幌まで鉄道が敷かれることとなり、その時に作られた線路がそのまま残されているのです.

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 1880年から1985年まで使用され、その後廃線になりましたが可能な限り線路が残されており、すぐ横を遊歩道として歩けるようになっています.国鉄末期に日本のあちこちで赤字路線が廃止されましたが、多くが線路を撤去されて車道や自転車道などに転用されてしまいましたので、このように観光資源として残されている例は珍しいように思います.
 廃線跡が観光資源となるのか?と思われるかもしれませんが、見ていると線路と一緒に写真を撮っている人がかなりいました.なかには「『スタンド・バイ・ミー』みたいだよね」とかいう声も.使用中の線路に立ち入って写真を撮ると問題になりますが、この廃線跡では誰でも心置き無く撮影できるので、人気があるのです.

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 その廃線跡を海に向かって歩き続けると、このような転車台があり、さらにその先に車両らしきものが見えてきます.これが小樽市総合博物館です.

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 入館すると、明治時代に使われていた機関車「しずか号」が展示されています.

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 運転席にも入れます.蒸気機関車の運転席はボイラーがあることもあって大量の配管やメーター類があって格好いいものですが、しずか号のそれはスチームパンクとでもいうか、艶めかしさのようなものすら感じさせる魅力があります.

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 屋外には大量の国鉄時代の車両が展示されているのですが、残念ながらまだ冬季営業期間中とのことで雪よけのブルーシートがかけられている車両が多かったです.
 翌日、バスですぐ横を通った時にはブルーシートの撤去がかなり進んでいたので、翌日訪れればよかったと思いました.

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 それでも珍しい車両をいくつか見ることができました.これはキ700.大正時代から使われ始めた雪かき車.

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 これはセキ6000石炭車.キ700にもありましたが帯状に黄色の塗装が施され「道外禁止」の文字が入っています.これは最高速度が65km/hまでしか運用できず高速貨物列車(75km/h以上)での運用には組み込めず、北海道以外での使用は禁止という意味です.「道外禁止」の文字の入った車両はもちろん本州では見れないので、貴重なものを見ることができました.

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 ホテルまで戻り、向かいにある運河で営業している「小樽運河クルーズ」を申し込みました.とくに夜は「ナイトクルーズ」として夜景も楽しむことができます.

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 乗船した時はまだ薄暗くなってきたくらいの状態だったのですが、30分のクルーズ中にみるみる暗くなっていき、その様子を楽しむことができました.
 運河だけでなく港のほうにも出て、周囲の建物や小樽の歴史、運河がどうやってできたかというような話もしてくださりました.遠くに見える冠雪している山は天狗山.かなり斜度のある上級者向けのスキー場だそうです.

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 小樽運河といえばこの倉庫街が立ち並ぶ様子がよく写真で出てきますが、これを船の上から見ることができるとは思いませんでした.写真を撮れるようにと、要所要所で停止してくれるのも助かりました.

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 下船後、橋の上から撮った写真.こちらが一般的にはよく見る写真ですね.

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 この日は日中でも最高気温12度くらい、夜は6度くらいまで冷え込む天候でした.寿司を食べるべく、「寿司屋通り」と呼ばれる寿司屋が多くあるところまで行こうと思っていたのですが、寒さに負けて運河沿いにある「政寿司 ぜん庵」でいただくことに.
 さすがの美味しさでした.残念だったのは小樽の名物であるシャコを追加で注文しようとしたのですが、今日はシャコが入ってなかったとのこと.とはいえ、冷凍もののいつ仕入れたかわからないようなシャコを出されるよりは、こうして「ない」といわれて諦めるほうがいいと自分は思います.シャコはまた今度訪れたときの楽しみにとっておきます.

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 夕食後、ぶらぶらと歩いていたら日本銀行の旧小樽支店が.いまは金融資料館になっています.小樽は北海道の玄関口として栄えたこともあって、銀行や倉庫など石造りの建造物が大量に残されています.日本銀行の他にも三井、三菱、第一、北海道拓殖などの建物がそのまま残されており、それぞれの特徴を残しつつも店舗などに活用されています.運河沿いには倉庫を活用したライブハウスまでありました.

 つづきます.