今朝の井の頭線のことです.
座席はすべて埋まっていて、立っている人はそこそこ、でも肩が当たるほどでもないくらいの混雑具合でした.
自分も立っていたのですが、どうも視線の隅の方に動くものがいると思って車両の上の方を見たら、そこにはバッタが一匹いました.窓の上の方に広告がありますが、バッタはそのあたりをうろうろと動き回り、どういうわけか天井のほうに進もうとしていました.
つるつるの化粧板の上を天井に向かって進んでいるのですから、そのうち落ちてくることは想像が付きました.でもなかなかバッタは落ちてきません.たまに足が空を切ったりしているので見ていてはらはらします.
電車はもうすぐ渋谷に到着しようとしています.バッタが落ちてくる前に駅に着くか・・・と思ったところでバッタは落ち、少し羽根をばたつかせたかと思うと、自分の隣に立っていた女性の頭の上に着地しました.
突然何かが頭の上に落ちてきたことに気付いた女性は少し頭を振るようにしてパニックになっていたので、ひょいとつまんでバッタをとってあげました.女性にお礼をされ、その数秒後には電車は渋谷駅に到着しました.
問題はこのバッタです.ずっと手にしているわけにもいかず、どこか植え込みにでも離してやろうと思っても渋谷駅のホームにはそんなものはありません.参ったな、これを持ったままではポケットの携帯電話を取り出すことができない、モバイルSuicaで改札が通れないじゃないかと思って持ち替えようとしたところバッタは暴れだし、バタバタと羽根を動かして飛び去っていきました.
まあ逃がす場所を考えなくてよかったわけではあるのですが、こんなところで飛び去ったところで行き場もないだろうにと思うとちょっとかわいそうな気もしました.というか、そもそもバッタがどこから電車に乗ってきたのか、それ自体が謎ではありますが.