2012/09/01

UNI-CUB 実証実験&体験会

Category: — Annexia @ 23:59

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 今日は日本科学未来舘に行ってきました.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 目的は、日本科学未来舘とホンダが開催する、UNI-CUBの実証実験&体験会に参加するためです.
 UNI-CUBはホンダが開発した、一人乗りの電動車両です.乗っている人の動きに反応して自由に移動が可能な乗り物です.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 会場はこんな感じのところ.地球儀の真下のシンボルゾーンと呼ばれるところです.
 なお、今回のイベントは日本科学未来舘「友の会」会員向けのイベントで、一般募集はしていません.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 参加人数は1回につき10人.
 最初に説明を受けます.UNI-CUBはまだ試作レベルの乗り物であるため、いくつかの注意事項があることを説明され、書類にもサインを求められました.また、今回の実証実験にはホンダのスタッフも参加し、撮影も入って今後の参考資料となるとのことでした.

 走行速度は最高時速6km.人間の早歩きの速度を基準として決められたものです.コンパクトなサイズにまとめられているのは、他の人と一緒に行動することを考慮して誰かとぶつかったときにUNI-CUB本体ではなく、乗っている人とあたるようにとのことだそうです.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 これがUNI-CUBです.ちょっとペンギンっぽいです.
 写真ではわかりませんが、自立するため誰も乗っていない状態でもゆらゆらと動いています.このあたり、ASIMO等のロボット開発で得た姿勢制御のノウハウが生きていそうです.
 下部の円形状のところの内部にタイヤがついているのですが、このタイヤが独特で前後移動だけでなく左右移動にも対応できるように小さな車輪がたくさん集まった形状をしています.そして、後ろに出っ張っている部分が旋回用の車輪です.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 別角度から.見てのとおり、操縦するのに必要なコントローラのたぐいはありません.ペダルがありますが、これはただ単に足を乗せるためのところで、ここでなんらかの制御をするわけではありません.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 すでに未来館では科学コミュニケータ(説明等を行うスタッフ)に対しての実証実験が5月から始まっており、さすがに上手に乗りこなせていました.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)(一部ぼかし)

 順番に1人ずつ試乗していきます.
 そして自分も試乗してみました.乗るのは簡単です.普通に椅子に腰掛けるようにして座ればそれでOK.ただし椅子と違うのは自立制御のためゆらゆらと揺れていること.毛利館長が試乗したときに「宇宙にいるときを思い出した」というようなことを言われたそうですが、ゆらゆらとした動きはたしかに浮遊感に似たものを感じました.
 で、ゆっくりと前進.しかしいまひとつ動きがよくありません.緊張していることもあり過剰に力が入ってしまったこと、それから自分自身が力を込めて動こうとしている、そのあたりに問題があったようです.徐々に慣れてきて進んだり旋回もできるようになったのですが、科学コミュニケータの先導についていこうとするとどうしても遅れがちになってしまいます.動こうとすることに神経を非常に使い、その意思がゆるむと止まってしまう感じでしょうか.
 他の方に交代すると、ホンダのスタッフの方がやってきて乗り方のコツなどを教えていただけました.人間は自分が進もうとする方向に自然と体重を傾ける、その動きを感知してUNI-CUBは動いているので足に力を入れるのではなく体の傾きで操作してほしい、あとでもう一度乗ってみてほしい、とのことでした.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)

 試乗がひととおり済んだところで、もう一度乗らせていただきました.
 アドバイスを参考に体重移動を心がけることで、1回目よりも格段にスムースに動くことができました.
 感覚的にはバイクやスキーなどの体重移動が近いのかもしれません.自分はバイクも乗らないしスキーもやったことがないので、そういう操作に不慣れな点も影響していたのかもしれません.

 最後に、どのような場所でこれを活用するのがよいか、使用にあたって免許の必要性はあるか、子供に乗せることの是非、といった話が出て、アンケートに答えて実証実験は終了しました.

 車輪の形状からわかるように、段差のあるところでの利用は難しいでしょう.なので、バリアフリー対応の施設での利用がメインとなることでしょう.駅や空港のようなある程度の移動が必要な施設、規模の大きなイベント会場、広いオフィスフロアあたりが活用の場になるかなと思います.
 あと求められるのは付加価値でしょうか.人間の歩く速度を基準に開発されているので、普通に歩行できる人であれば「乗らずに歩けばいいじゃない」で終わってしまいそうです.今までの移動装置と比較して、両手が空くのがメリットではあるのですが、普通に歩くぶんには人間も基本両手は空いています.未来館のスタッフは台車を押したりもしていましたが、たとえば重量物の運搬をどこまでアシストできるかといったところもひとつのポイントになるように感じました.
 それから、乗っている人の操作で動くのではなく、ナビシステムと組み合わせて自動操縦的な使い方も考えられるかもしれません.自動操縦の場合は他の歩行者や障害物を認識しての回避処理などでまた処理が大変になりそうではありますが.

 日本科学未来舘のスタッフ&ホンダのスタッフの皆様、ありがとうございました.

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