昨晩、というか早朝にAppleのWWDC(Worldwide Developers Conference)のキーノートスピーチが行われ、これからリリースされる製品やサービスの発表が行われました.
例年ですと、発表内容はギリギリまで隠されているのですが、どういうわけか今回は事前に「Mac OS X Lion、iOS 5、iCloudについて発表します」というプレスリリースが出ていました.
おおざっぱにまとめると、Mac OS X LionとiOS 5という2つのOSを新しくして、それらとつなぐ形でiCloudというクラウドサービスをしますよ、という感じでしょうか.
驚きなのはMac OS X Lionは店頭売りはせずにオンラインからダウンロード発売のみということ.4GBもあるそうなので、回線によっては厳しい人もいるのではないでしょうか.それに企業ユースの場合はアカウントとか諸々の管理上の理由からパッケージがなくて困るところもありそうです.
それから、iOS 5はPC/MacなしでセットアップやOSアップデートが可能になるとのことで、これによってPCとかよくわからなくて躊躇していた人にもiPadなどが売れそうな気がします.
両OSとも大量の機能アップが図られてはいるのですが、他が行っているサービスを取り込んでいるような感じのものが多い印象でした.個人的にはOSは基本的にシンプルで、その上で動くサービスやアプリケーションはサードパーティに任せるべきだと思っているのですが、OSの付加的なサービスが増えてしまった関係でビジネス的に厳しくなるサードパーティも出てきそうな予感がします.
iTunesの曲データをクラウド上に置くようにするサービスが開始されるのではないかという憶測が流れていましたが、「iTunes Match」という、それとはちょっと異なるサービスが発表されました.自分のコンピュータに入っているiTunesの楽曲データをチェックして、同じものがあるとネットワーク上の256kbps AACでエンコードされた高音質の楽曲データを聴くことができるというものです.当初はアメリカのみでサービスするそうですが、日本では諸般の事情というかお察しください的な感じでサービスはされないような気がしてなりません.