そういえばロードスターの写真を工業地帯で撮ってないなと思い、久々に工業地帯に出かけて写真を撮ってきました.
Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
三脚を使って15秒くらい長時間露光をかけたものを、さらにApertureで修正.
車を停めれて、工業地帯の夜景をバックに撮影ができるところってあんまり多くない、というより自分があんまり知らないだけかも.
Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
地面が明るく、またバックの工場に赤い光の軌跡がありますが、これは撮影中に他の車が通過したため.なかなか面白い効果が出てこれはいい、と思ってもっと撮ろうと思ったのですが、いかんせん土曜の深夜2時に通りかかる車も少なく、2枚撮影したところで断念.
連休中にホリデーパスを利用して、横須賀の無人島である猿島と川崎の工業地帯に出かけてきました.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
東京駅から横須賀線に乗って横須賀駅に.横須賀駅は階段が1段もないというレアな駅です.バリアフリー的な側面で評価されているようですが、もともとは軍事物資を鉄道に積み込むためという歴史的な経緯のためのようです.
駅の入り口によこすか海軍カレーのキャラクタ「スカレー」の像が置かれています.
Nikon D700 + NEW NIKKOR 105mm F2.5
駅を出てすぐに海上自衛隊や米軍の施設が見えてきます.この後ろには南極観測船「しらせ」も停泊していました.
ここから三笠公園に向かい、船に乗って猿島に向かいます.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
猿島は横須賀の沖にある小さな無人島です.幕末から第二次大戦にかけて防御拠点として使用され砲台が設置されていました.
船が着岸するあたりは海水浴場やバーベキュー施設として利用されていますが、奥に入っていくと島全体が要塞であったときの名残が随所に見られます.小さな島なので1時間もあればほぼ全体を見ることができます.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
通路の両側をレンガで固めて弾薬庫や兵舎として使用していた跡が未だに残っています.
10年以上前にも訪れたことがあるのですが、そのときに比べて劣化が進んだのかそれとも歴史遺産の保護のためか、木道が設置されていました.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
島に設置されていた砲台の跡です.全部で5基の砲台が設置されていたそうで、いくつかを見かけました.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
上空からのカモフラージュのためか、トンネルも多く設置されています.トンネルや壁面のレンガ造りの施設には、今となってはほとんど見られない「フランス積み」という積み方が見られます.
1時間ほど滞在してから三笠公園に戻り、昼食をとってから鶴見に向かいます.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
鶴見駅で鶴見線に乗り換え、1駅目の国道駅で下車します.
国道駅はその名の通り、国道15号沿いにある駅です.横浜市内の駅であるにもかかわらず、無人駅、しかも自動改札すらありません.もっとも、鶴見線にはこうした駅はザラで、自動改札のある駅のほうが珍しいくらいです.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
改札を出ても廃墟然とした光景が広がります.いくつかの店舗の看板が出ているのですが、訪れたときには営業していませんでした.
駅の入り口の壁面には戦時中の米軍機による機銃掃射の弾痕が残っていたのですが、いつのまにか修復され消えてしまいました.貴重な戦時中の記録として残すべきだと思うのですが、残念です.
Nikon D700 + NEW NIKKOR 105mm F2.5
再び鶴見線に乗って海芝浦駅に向かいます.鶴見線は工業地帯に沿って敷かれている路線で、途中で3つに路線が分岐します.そのなかでも一番ユニークなのが、この海芝浦行きの支線です.なにしろ、駅の出口が東芝の工場入り口に直結しているため、一般人は駅から出ることができません.しかもこの駅、運河沿いに作られているため、片側は海.その特殊性と近場ながら非日常な旅情気分が味わえると評判のため観光客が多く、東芝側も配慮して公園を整備してくれています.
運河の反対側には石油関係の設備でしょうか、蒸留塔があり炎が吹き出しているのが見えました.
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
Nikon D700 + NIKKOR-O Auto 35mm F2
日が沈むまで少し時間があったので、さらに鶴見線に乗って扇島駅まで行ってみました.川崎の工業地帯は車と電車で行けるエリアが異なるので、たまには電車でこうして回るのも楽しかったです.
久々に夜の工業地帯に出かけて撮影をしてきました.
思えば、震災以降は行ってなかったような気がします.
Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF
ISO 3200 F2 1/45秒
そういえばMakro-Planarで工業地帯の夜景って撮ったことないなと思って今日はこれ1本で.とはいっても、マクロレンズとしての活躍の場はありませんが.
絞り開放でもシャープなこのレンズ、しかしながらさすがに開放ではパープルフリンジが出ますね.半段絞っても若干残り、1段絞るとほぼ消える感じです.
Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF
ISO 3200 F2.8 1/20秒
夜中の1時過ぎだというのに、着いてみると先客というか同好の士というか、すでに撮影をしている二人組がいました.
そして、以前はなかった立ち入り禁止の立て札やロープがありました.工業地帯の鑑賞や撮影というものが世間に趣味として認知されつつある昨今ですが、そうなると必然的に人も増えていろんな人がやってくるわけです.こうした立て札やロープもその影響なのでしょうか.一線を越えずにマナーを守って鑑賞したいものです.
Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF
ISO 3200 F2.8 1/30秒
それにしてもMakro-Planar 50mm F2、さすがの描写です.Planar 50mm F1.4には明るさで1段劣りますが、周辺部の点光源の形の崩れが段違いです.工業地帯の夜景のような点光源が大量にあるところではこの違いは大きいです.
Nikon D700 + Voigtlander NOKTON 58mm F1.4
今年に入って初めての工業地帯.ここは行きやすくて道路幅もあって駐車しやすいのでよく行くのですが、他のところも開拓したいものです.
Nikon D700 + Voigtlander NOKTON 58mm F1.4
こうやって自分の車をからめて写真を撮っていると、最初に車を買ったときにも工業地帯に行って撮影をしたことを思い出します.夜の工業地帯なんて車がないと行きづらいので、ようやく行くことができると嬉しかったですね.
Nikon D700 + Voigtlander NOKTON 58mm F1.4
GR DIGITAL III
現在発売中の雑誌「東京人」11月号は特集が「工場見学に行こう!」です.
羽田のANA整備場(小学校の修学旅行で行きました.ロッキードL-1011トライスターがあったのを覚えています)やサントリー武蔵野ビール工場(大学生の時にどういうわけか授業の一環で見に行きました)、崎陽軒横浜工場(これはいつか絶対に行きたい)などが紹介されています.
東京近郊で工場見学を受け付けてくれるところや申し込み方法などが紹介されていますので、工場見学などに興味のある方はぜひ.
それから、大山さんによる工業地帯の紹介もあるので工業地帯好きにもオススメです.