2025/10/19
半年ほど前ですが、Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalを購入しました.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/80秒 ISO100
きっかけは今年3月に行った、CP+のコシナブースでこのレンズを試したことでした.
当時、メインのレンズとして同じVoigtlanderのAPO-LANTHAR 35mm F2を使用していました.解放からキレのいいレンズでII型になって最短撮影距離が27cmまで寄れるようになるなど、焦点距離含め自分にとっては理想のレンズです.
が、このNOKTON 40mm F1.2は絞り開放時の「ユルさ」「柔らかさ」がAPO-LANTHARにはない魅力でした.それでいて絞ればキレのよさもあり、絞り値によって描写を変えられるのが気に入り、購入することにしました.
少し気になったのは焦点距離.個人的に好みの焦点距離は28mmから35mmくらいなので40mmだと望遠寄りかなと思いましたが、CP+で触った時もそれほど違和感がなかったので購入に踏み切りました.
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F1.2という明るいレンズながら前玉はそれほど大きくないですね.フィルタ径は58mmでAPO-LANTHAR 35mm F2と同じです.Voigtlanderのレンズキャップはバネが弱いのと引っ掛かりがよくなくて外れやすいので予備を常備しているのですが、使い回しできるので助かります.
モダンクラシックなデザインのレンズで、Zfとの組み合わせで違和感がありません.絞りリングは先端寄りにあり、細めですが操作しやすいです.
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フードはねじ込み式で、内側にネジが切ってあって58mmフィルタが取り付けできるようになっています.なのでフィルタをつけても全長が伸びません.ただし、つけ外しはしづらいので一時的に使うようなフィルタはレンズとフードの間につけたほうがよさそうです.
自分は日中の屋外でも絞りF1.2解放で使えるようにND8フィルタをつけています.室内や屋外でも暗くなって光量の低い環境ではフードごと外して撮影しています.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/200秒 ISO100
絞り解放、最短撮影距離で撮影.収差で霧がかかったかのようにふわっとボケています.しかしながらピントの合っている部分はしっかりと描写されています.昔の単焦点大口径レンズは絞り解放で撮影距離が短いとピントの合っているところも収差がありすぎてユルく、2段くらい絞らないと使えなかったりしたものですが、これであれば解放から使っていけます.ただし、ピントの合っている範囲が狭すぎるので必要に応じて絞った方がいいでしょうね.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F5.6 1/800秒 ISO100
屋外でF5.6まで絞って撮影.同じレンズとは思えないほどキレのいい描写です.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/1600秒 ISO100
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F2 1/800秒 ISO100
絞り解放ですと周辺減光が強めに出ます.F2まで絞るとほぼ気にならなくなります.
周辺減光も描写表現として変化がつけられて気に入っているところです.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/1250秒 ISO100
絞り解放で撮影.こうした花の撮影などでは収差がプラスに働きますね.
ピントの合っているところもふわっとしていますが、ピントの芯はしっかり出ているのがいいですね.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/1600秒 ISO100
同じく絞り開放ながら、やや離れたところにピントを合わせると収差も抑えられた描写になります.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F7.1 1/40秒 ISO1400
画角40mmなのと、最短撮影距離30cmなので新幹線などでテーブルのものを撮影するのにちょっと引きが足りないかなと感じる部分はあります.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F2 1/40秒 ISO360
F2まで絞って撮影.1段半絞ることで周辺減光も控えめになり、近接域でも安定した画質になります.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/125秒 ISO250
ふわっとした収差、ピントの合っている場所の存在感、周辺減光が相まって立体的な描写を感じます.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/2000秒 ISO250
ややノスタルジックな色味で撮影したら、ジオラマを撮影したかのような雰囲気が出ました.
Nikon Zf + Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z-Mount
F1.2 1/40秒 ISO2000
夜を意味するNoktから名付けられたNOKTONだけあって、夜の撮影でも絞り解放F1.2が威力を発揮します.
夜間の神社の薄暗い照明でも絞り解放、1/焦点距離のシャッター速度でもISO2000で撮影できるのは明るいレンズならではです.
同じVoigtlanderでもAPO-LANTHAR 35mm F2は絞り解放からシャープな画質で、絞りはシンプルにボケ具合を加減するものという性質なのに対し、このNOKTON 40mm F1.2は画質のユルさやシャープさ、周辺減光による空気感のようなものまで絞りで調節できる自由度を感じます.
2024/12/31
1年を振り返る、物欲篇です.
こんなに買い物したっけ?と思うほどの量になっております.
■カメラ関連
1月:Nikon Zf
1月:NIKKOR Z 26mm f/2.8
3月:NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
3月:NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
3月:Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
7月:FUJIFILM X100VI
12月:Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical II
■コンピュータ関連
4月:Keychron Q2Pro
6月:iPad Pro M1 12.9inch
8月:Logicool MX ERGO S
■オーディオ
12月:final S5000
12月:Astell&Kern AK HC3
12月:iFi audio xDSD Gryphon
■車
4月:MAZDA ND5RE Roadster
■家電
2月:BALMUDA ReBaker
10月:日立 洗濯機
11月:Panasonic ジェットウォッシャードルツ
■その他
1月:GARMIN eTrex Solar
3月:MONDAINE Evo2 35mm
4月:Organ M-7
7月:五藤工学研究所 GT-M518
8月:GARMIN vivosmart 5
■カメラ関連
1月:Nikon Zf
RICOH GR III
Zfを購入したのはやはりこの外観.フルフレーム機で性能は中級機クラスと、自分の使い方にもあっていたというのもあります.
と同時に、いままで10年くらい使い続けていた富士フイルムXマウントへの不満や不安(X-Pro3の液晶可動部損傷リスクやレンズが徐々に大きく高くなってきていること)もあって、結果としてマウント乗り換えということにつながりました.
基本はMFで撮影することが多いのですが、見やすいファインダも気に入っています.
1月:NIKKOR Z 26mm f/2.8
RICOH GR III
Nikon Zfをレンズキットではなくボディ単体で購入したので、とりあえず1本レンズを買っておこうと思い入手したもの.
持ち運びしやすさを重視したパンケーキレンズと言われるような製品ですが、性能に手ぬかりはなく画質も不満はありません.
3月:NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
FUJIFILM X100V
Zマウントユーザなら買っておけと言われるレンズです.
24-120mmという必要十分な画角を備えつつも、F値固定、テーブルフォトもいけて、画質は文句なし、という納得の逸品.
単焦点レンズと比べて大きく重たいので持って出ることはそれほど多くはないのですが、さまざまなシチュエーションでの撮影が考えられるような時は持って行っており、期待は裏切られません.
3月:NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
FUJIFILM X100V
上記の24-120mmと下記のAPO-LANTHAR 35mmとあわせて同時に購入しました.
3本も同時に購入できたのは、X-Pro3とXマウントレンズ一式を下取りに出したからで、このときが正式にマウント切り替えしたタイミングとなります.レンズもさることながら、X-Pro3がそこそこいいお値段で売れたので、レンズ3本買っても手元にお金がそこそこ残るくらいでした.
その売却したレンズにXマウントレンズの60mm F2.4 Macroが含まれており、その後継として買ったものです.60mm F2.4 Macroはフルフレーム換算すると90mmなので、NIKKOR Z MC 105mm F2.8 VR Sのほうが画角的に近いのですが、高価であることと中望遠の焦点域が苦手ということもあってMC 50mmを選びました.AFは速くないのですが、使用用途を考えると速射性は求められないので問題ありません.画質的にも不満がなく、小物の撮影などに重宝しています.
3月:Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
FUJIFILM X100V
焦点距離35mm、MFという個人的趣向に偏ったレンズです.
稼働回数はZマウントレンズの中でも最も多く、Zfにつけっぱなしです.
APO-LANTHARという名称がつくように、コシナVoigtlanderブランドの中でも高画質レンズ設計のシリーズであり、なにを撮っても文句のない画質です.
弱点は最短撮影距離35cmと寄れないこと.料理の写真を撮るときなどで小鉢のようなものだと歯痒い思いをすることがあります.
購入後しばらくして販売終了となり、そして12月にII型にリニューアルされて外観デザインの変更とともに最短撮影距離が27cmに変更となりました.ので、発売のタイミングでII型に買い替えました.
7月:FUJIFILM X100VI
RICOH GR III
X100Vから買い替えにて入手しました.
X100Vが2020年2月の発売で4年経過したモデルながら、モデル末期になってさらに需要が高まって購入できない方が出ている状況での新型X100VIの発表、そしてX100VIの価格がX100Vの発売当時の価格より10万円ほど高価であること、そんな状況ながら予約殺到でまったく買えない状況が続くという、カメラとしての性能や画質以外のところで話題を集めたカメラです.
X100Vからの変更点として、高画素化や手ぶれ補正機能の搭載などそれなりに手が入ってはいるとはいえ、10万円アップという価格にはさすがに自分も躊躇して様子見をしていました.ところが、X100VIの入手困難に影響されてX100Vの買取価格が上昇を続け、4年前の購入時の価格を上回り、さらにはX100VIの新品価格に近いところまで来てしまいました.それならば…… ということで、いつものカメラ店の抽選販売に申し込んで当選し、X100Vを下取りにして入手しました.なので実際に支払った金額は12,000円くらい.買っている側としても意味がわかりません.
それはさておき、画質も機能面でも非の打ちどころのない、よくできたカメラです.レンズはX100Vと共通でフィルタやフードなどのパーツ類もすべて使い回しできるのでその点でも自分にはプラスでした.
12月:Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical II
Apple iPhone 13mini
3月に購入した、Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 AsphericalのII型です.違いは外観と最短撮影距離が35cmから27cmになったこと.この8cmの違いは結構大きくて、まさに個人的な趣味性でいったら理想的ともいえるレンズになりました.
なお、雑誌のインタビュー記事にてコシナの方が「画質を追求したレンズなのでフィルタなどはできれば使わないでほしい」との趣旨の発言をしておられたので、I型II型ともに保護フィルタなどはつけていません.I型売却の際にレンズが綺麗だといわれたので、フードもあることですし、まあ問題ないでしょう.
■コンピュータ関連
4月:Keychron Q2Pro
RICOH GR III
キーボードは80%キーボードと呼ばれるKeychronのK8Proをスイッチやキーキャップをカスタマイズして使っていたのですが、ファンクションキーとか使わないキー多いよねと思い、セールのタイミングでよりシンプルな65%キーボードと呼ばれるQ2Proを入手しました.K8Proが黒の筐体だったので今回はホワイトでややソフトなイメージの筐体にしました.
当然ながらここにカスタマイズを加えて、キースイッチはGateronのBabyRaccoon(やや重めのリニアスイッチ)、キーキャップはDropのZambumon MT3というクリーム色にいにしえの端末をイメージした書体にイエローのアクセントの入ったレトロ風に仕上げて使用しています.
6月:iPad Pro M1 12.9inch
RICOH GR III
自宅用iPadとして、2018年に購入したiPad Pro 11inch(第1世代)を使用していましたが、そろそろ買い替えてもいいのでは、そして自宅用なのだからサイズも大きくして12.9インチにしようと思うも、最新型のM4モデルは高価な上に自分の使い方にはあまりにもオーバスペックなので、再整備品として2世代前のM1モデルを購入しました.自宅用といいつつもセルラー対応で通信可能な状況にしてあります.
画質、性能的な面ではまったく不満はありませんが唯一の難点は寝転がって使う時にくるずっしりとした重み.うとうとして顔面に落としたら怪我しそうです.
8月:Logicool MX ERGO S
RICOH GR III
もはや後継は出ないのでは…… とすら思っていた、ロジクールのトラックボールの上位モデル、MX ERGOの新型です.
変更点といえばスイッチがサイレントスイッチになり、充電端子がmicroUSBからUSB Type-Cになったことくらいですが、それでもう十分です.サイレントスイッチは当初はクリック音がなくて違和感がありましたが1,2日ですぐに慣れました.
底面が滑りやすく、固定して使うトラックボールとして動かれては困るので滑り止めを貼り付けて使用しています.
■オーディオ
12月:final S5000
FUJIFILM X100VI
ちょっといいイヤホンがほしいな、とふと思い購入したfinalの新型イヤホンです.購入した真鍮筐体のS5000のほかに、機構的な面は同一でステンレス筐体のS4000があり、店頭で聴き比べてみたところ、思ったよりも違いがあって驚きました.ステンレス筐体のS4000はわかりやすいストレートな音がするのに対して、S5000はちょっと癖のある響きがあり、S4000のほうが万人受けする印象でした.S4000のほうがあらゆる音源を無難に鳴らすのだろうなと思いつつも、個人的に聴き続けてみたいと思ったのはS5000のほうなので、こちらを選びました.
12月:Astell&Kern AK HC3
RICOH GR III
iPadやiPhoneの端子からイヤホン端子がなくなったこともあり、USB Type-C接続のドングル型DACであるAstell&KernのPEE51を使用していましたが、final S5000を購入したので、もうちょっと新しいDACを使ってみようと思い後継機のAK HC3を購入しました.
PEE51と比べてパワフルな音ではあるのですが、どことなく無理に音を鳴らしているような感じもあって聴き疲れする印象がありました.DAC関連のことはあまり詳しくないので調べてみたところ、『ドングル型DAC』と呼ばれるUSB端子に接続してUSB給電で使用するタイプのDACは5V給電で動作しなくてはならないので電源供給面で余裕がないのが難点のようです.
これが次の買い物(物欲)につながります.
12月:iFi audio xDSD Gryphon
Nikon Zf + NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
USB給電のドングル型DACではないDACとなると、電源を別途外部から供給するタイプ、またはバッテリ供給タイプのDACということになります.
寝ながら使うことも考慮して電源ケーブルがなくても使いたいと思い、バッテリ供給タイプのDACということで、iFi audioのxDSD Gryphonを選びました.電源供給方法によるものなのかメーカーごとの音作りの違いなのか、AK HC3と比べて角の丸い柔らかな音質だと感じました.
xDSD Gryphonは一般的な有線イヤホンの端子である3.5mmの他にバランス接続と呼ばれる4.4mm端子も搭載しているため、final S5000をリケーブルして4.4mm端子のケーブルに交換したところ、さらに音もよくなりました.
よくなりました…… は結構な話ですが、芋づる式に思わぬ出費が嵩んでしまいました.
■車
4月:MAZDA ND5RE Roadster
Nikon Zf + NIKKKOR Z 24-120mm f/4 S
俗に『ND2』と呼ばれる、ND型ロードスター最大のマイナーチェンジが施されたモデルです.同型の車に乗り換えるのはこれが初めてです.
ND型ロードスターを発売直後に購入していますので9年ほど経過しており、全体的な経年劣化のせいなのか商品改良によるものなのかわかりませんが、試乗した時にはステアリングの滑らかさというか雑味の少なさ、乗り心地によさに驚いた記憶があります.
同じND型にはいずれ買い替えるつもりでいて、車体色が『アーティザンレッドプレミアムメタリック』でタン内装のモデルが出たら買い替えようと思っていたわけですが、ND2型が出て試乗した際に『アーティザンレッドプレミアムメタリック』塗装のMazda6が展示されているのを見かけ、思っていた色とちょっと違うと感じ、ソウルレッドクリスタルメタリックのSレザーパッケージVセレクション(タン内装)を選んだというわけです.その後、35周年記念車が当初思い描いていた仕様そのもので出たわけですが、あっちにしておけばよかった的な思いはさほどないので、この選択でまあよかったかなと思っています.
■家電
2月:BALMUDA ReBaker
FUJIFILM X100V
「まるごとソーセージ」を美味しく温めたい、といういささかとっぴなコンセプトのもとに開発されたトースターです.
惣菜パンやスーパーの揚げ物に特化したトースターということで、自分の生活にはぴったりの製品なので購入しました.
いままでは揚げ物を温めるには電子レンジを使っていましたが、どうしてもパリッとせずイマイチな仕上がりでした.焦げ目もできずにパリパリに仕上がったクロワッサンなどができるのは素晴らしいです.難点は温度調整を微妙に調整しながら温めるのでやや時間がかかることでしょうか.
10月:日立 洗濯機
いままで使っていた洗濯機の挙動が怪しくなってきたというか、モーターの動力をドラムに伝えるパーツのあたりから異音が出るようになってきたので買い替えることにしました.白物家電は使えるだけ使い、機能も必要十分でいいやという方針なので(カメラとかはポンポンと買い替えるくせに)、それほど見当もせず同じメーカー(日立)でいちばんお値打ち価格のものを買ったところ、今まで使っていたものの後継機でした.
11月:Panasonic ジェットウォッシャードルツ
FUJIFILM X100VI
歯磨きには気を使っているつもりなのですが、虫歯があちこちにできてしまい、さらには親知らずも2本抜くことになるなど、もっと歯に対するケアをしなくてはならないと改めて思い知らされました.
かといってフロスはどうも苦手で…… ということで水流によって歯の隙間を掃除する『ジェットウォッシャードルツ』を購入しました.使用当初は口から水がダダ漏れになってしまって水浸しになりがちでしたが、だんだんとうまく扱えるようになりました.舌で触った感じでは隙間もツルツルとした感触なので多少の効果はあるようです.
■その他
1月:GARMIN eTrex Solar
Apple iPhone 13mini
旅行の移動記録をとるのにGPSロガーを長いこと使用しています.いままでGARMINのeTrex 20を使っていましたが、電源が単3電池2本で複数の日数にまたがる旅行などでは電池交換が必要で扱いが面倒だったのでなんとかしたいと思い、充電池式のeTrex Solarを購入しました.
USB Type-C接続による充電に加えてソーラー発電、Bluetooth接続によるログ転送などの機能強化に加えて、受信できる衛星がGPSのみならずマルチGNSS対応ということで他の衛星も受信できて精度や受信までの時間も短縮されました.
eTrex 20に比べて液晶がモノクロになり、地図を保存するデータ領域が減少する(日本地図全図の収録は不可)など機能的に落ちた部分もありますが、基本性能はアップしました.
3月:MONDAINE Evo2 35mm
Nikon Zf + NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
欲しいけどまあいいか、を繰り返していたMONDAINEの腕時計.
自分のほしい小径サイズのものがモデルチェンジが行われるようで旧型が安く売られていましたので購入しました.新旧の違いは正直あまりよく分からず、表面的なデザインは変わらないので旧型でまったく問題ないですね.
4月:Organ M-7
これも以前から欲しいと思いつつも様子見していた鞄です.
原材料費の高騰などが理由で価格改定が入るというので購入しました.
革の鞄ということもあり天候の悪い時は持って出れなかったり、サイズ的な問題もあって用途は限定されますがトラ目模様も含めてお気に入りです.
7月:五藤工学研究所 GT-M518
RICOH GR III
『吉田初三郎の世界』展を見に行った際に、単眼鏡で拡大表示している方を数名見かけて、アレいいなと思い購入しました.
五藤工学研究所はプラネタリウムなどを製造している会社で、設立90周年記念ということで製造されたこの製品も光学性能にこだわっているだけあって見やすく、旅行や展示物を見る際などに重宝しています.
8月:GARMIN vivosmart 5
RICOH GR III
歩数や睡眠状況などをトラッキングするデバイスとして、さまざまなものを試してみましたが、最終的に行き着いたのがvivosmart 5です.
最初に買ったFitbit Inspireは運動自動検知はするもののヘルスケア連携せず、次に買ったXiaomi Smart Bandはヘルスケア連携するものの(睡眠データの連携などに一部難あり)運動自動検知はない(検知するものの手動操作で開始させる必要あり)といった問題がありましたが、vivosmartはその両方をクリアしています.
どれが買っていちばんよかったものか、というのは愚問というものでしょう.
2024/12/27
Apple iPhone 13mini
今年の5月、ニコンZマウントのレンズを3本購入した記事において、Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Asphericalに対して私はこのように書きました.「弱点…… とまではいいませんがやや残念なのは、最短撮影距離が35cmなこと.食べ物写真を撮るときなどには、あと5cm寄れたらいいのにと思うことがあります.」と.
その後、APO-LANTHAR 35mm F2は販売終了となってしまい、あんないいレンズなのに販売終了とはもったいない…… と思っていたところに、II型の発表がありました.I型との違いは、
・外観を他のVoigtlanderレンズと共通のデザインに揃える
・最短撮影距離を35cmから27cmに縮める
・フードがねじ込み式からバヨネット式に変更(逆さづけ可能)
といったあたりです.最短撮影距離35cmが唯一の弱点と思っていたわけなのですから、することは1つだけです.買い替えです.というわけで予約して発売日当日にI型を下取りに出して受け取ってきました.
Apple iPhone 13mini
デザインについてはとくにI型も悪くないと思っていたのですが、装着してみると結構雰囲気が変わった気がします.
FUJIFILM X100VI
I型の外観.絞り値の数値ごとに塗り分けられていることからも分かるように、FマウントMFレンズのデザインに寄せているのがわかります.
FUJIFILM X100VI
こちらがII型.I型で気になった、マウント部に比べて鏡筒部分が細くてアンバランスな印象がなくなり、結果として鏡筒部分が全体的に太めになりました.ピントリングが大きくなり、逆に絞りリングは狭まりましたが、操作上の違和感はとくに感じられません.全体的にデザインが落ち着いたようにも見受けられます.
FUJIFILM X100VI
買い替えた理由がこれ.最短撮影距離27cmです.光学系はI型II型ともに変更はないとのことで、寄れるようになったのは素晴らしいことです.
ちなみにMFレンズということもあってピント合わせに微調整を要するという目的もあってか、ピントリングの回転は無限遠から最短撮影距離まで270度くらいにもなります.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2(I型)
絞りF2 1/40秒 ISO640
I型の最短撮影距離35cmで撮影すると、このくらいになります.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2(II型)
絞りF2 1/40秒 ISO320
II型の最短撮影距離27cmで撮影すると、このくらいまで寄ることができます.
テーブルフォトなどでこのようにして料理を撮影するときにも重宝します.これ以上拡大したいときにはマクロレンズの領域ですね.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2 1/40秒 ISO140
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2.8 1/40秒 ISO220
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/40秒 ISO900
F2解放はもちろん、F2.8とF5.6でも円形となる特殊形状をした絞りリングが採用されています.F4のボケが汚いというわけではないのですが、F5.6メインで撮影し、ぼかしたい時はF2やF2.8を使うことが多くなりました.F2で開放で撮影すると周辺減光があるので、撮影としてうまく使っていきたいところです.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/40秒 ISO220
光学系はそのままなので歪みなどもほぼなく、建築物でも安心して撮影することができます.むしろ、斜めや被写体に正対することなど、撮影する側の腕がシビアに求められます.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2 1/4000秒 ISO100
Zfのファインダは見やすいのですが、絞り開放ですとピントがシビアなので拡大表示が必須となります.Zfは拡大表示をシャッターボタン半押しで解除できないのがもどかしいところです.早くファームウェアアップデートで対応してほしいところです.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/1600秒 ISO100
Zfの色調設定は、汎用性のあるやや派手目に振ったものと、色調を抑え気味にしたものの2つを使い分けていますが、これは色調抑えめのもの.逆光気味でもあるのでモノクロームにも近い雰囲気があります.使いやすい画角、質感のある描写でお気に入りのレンズです.
2024/09/29
X100シリーズ用のフードを販売しているスウェーデンのSquarehoodの新作、X100 Glass (Haze 10%)が発売になったので、海外通販にて取り寄せてみました.
RICOH GRIII
Squarehoodは初代、mkII、Model V、Model Pと買っていますので、これで5個目です.日本の代理店としてオリエンタルホビーにて取り扱いがありますが、出たばかりですと扱ってないこともありますので、早くほしい時は海外通販になります.オリエンタルホビーで扱いがあれば届くのも早いですし、日本語で買い物できるのでこちらがおすすめです.自分は幸運にも海外通販でものが届かないとか違うものが届いたというようなトラブルに遭遇したことはないですが、できれば高額ものは買いたくないですね.
今回は注文から1週間足らずで届いたので、スウェーデンから発送ということを考えると早いなという印象です.段ボール箱に入れられて送られてはきたものの、箱が潰れて蓋が半分開いたような状態でした.中身は問題なかったので、まあ無事で届いてなによりです.
RICOH GRIII
同梱物はフード本体、かぶせ式キャップ、六角レンチ、クリーニングクロス.
フード本体が2ピース構造になっており、カメラ本体側のパーツをレンズ先端のねじ切り部分に取り付け、先端側のパーツの向きを合わせ、六角レンチで固定します.従来のModel VやModel Pはマイナスねじだったのに今回は変わったのはなにか理由があるのでしょうか.
RICOH GRIII
かぶせ式のキャップが丸みを帯びたクラシカルな雰囲気をしているので、取り付けるとX100シリーズの雰囲気と馴染んでオールドカメラっぽい佇まいになります.かぶせ式なので不意に外れたりかしないかが不安でしたが、かなりタイトなので奥まで取り付けておけば外れることはないでしょう.むしろタイトすぎるので、取り付けたあとでロゴの向きを変えようと回すのも大変です.下手したらフードの向きが変わってしまうかもしれないので取り付け後は回転させない方がよいとすら感じました.
RICOH GRIII
今回購入のフード、X100 Glass (Haze 10%)の特徴としては、
・フード先端部にフィルタが内蔵されており、X100V/X100VIでは防塵防滴構造となる
・フィルタがプロテクトフィルタではなくにじみ効果のあるフィルタを採用している
という2点になります.
X100V/X100VIはレンズユニット駆動部分を除けば防塵防滴構造になっており、フードを使用してフィルタでカバーすることでボディ全体が防塵防滴構造になります.なので多少サイズが大きくなってもフィルタはつけておきたいのです.
RICOH GRIII
そのレンズユニットですが、近接域を撮影しようとするとレンズユニットがかなり前面に突き出てきます.そのためフィルタとレンズ先端の間にはある程度のスペースが必要となります.なのでフィルタとフードを取り付けるとレンズ先端が長めになってコンパクトさをスポイルしてしまうのです.そうした中でもフード前面にフィルタを取り付けたX100 Glass (Haze 10%)は、他の製品と比べても比較的コンパクトにまとまっています.
購入前から個人的に気になっているのが、フードとフィルタが一体化されているということ.汚れたら交換するというフィルタの特性とフードでは耐久性の面で違いがあるのではないかと思ったのです.ただ商品説明によると「傷防止とグレア防止コーティングを施した日本のAGC製光学ガラスを使用しています」とのことなので、そう簡単に汚れや傷がつかないことを期待したいと思います.
FUJIFILM X100VI + FUJIFILM PROTECT FILTER PRF-49S
ISO640 F5.6 1/15秒
FUJIFILM X100VI + X100 Glass (Haze 10%)
ISO640 F5.6 1/15秒
X100 Glass (Haze 10%)に使用されているフィルタは「シネブルーム/10%ヘイズフィルター」が使用されているとのことで、あまり詳しい情報はないのですが、おそらくはブラックミスト的なフィルタのようです.
試しに光源としてLEDランタンを撮影してみました.上が富士フイルム純正のプロテクトフィルタ、下がX100 Glass (Haze 10%)です.下は光のにじみ具合に違いがあるのがわかります.もっとボワッとにじむ、これみよがしなフィルタ効果だったらどうしようと思っていましたが、光源のようなものを撮らなければ違いはわかりませんし、ほどよいさじ加減のフィルタ効果だと感じました.
上でも書いたように防塵防滴構造になるフード/フィルタとしては比較的コンパクトに収まっており、デザイン的にもバランスよくまとまっていますので今後はこれを使っていきたいところです.
2024/09/01
Apple iPhone 13mini
富士フイルムのX100VIを購入しました.
X100シリーズは3代目のX100Tから、X100F、X100Vと買い換えて今回のX100VIで4台目です.
代々買い替えてきたうえに、X100FとX100Vにいたっては予約受付開始と同時に注文を入れて発売日に購入するほどに気に入っていましたが、今回はいくつかの理由により買うのを躊躇していました.
1つ目は価格.今回のX100VIは発表当時の予定価格が28万円と、円安の影響もあってかX100Vと比べて10万円以上も高額になっており、X100Vを下取りに出しても相応の額を支払うことが想像できました.
2つ目は極度の品不足.X100Vはモデル末期に品不足に陥り、注文を捌ききれずに販売終了となってしまいました.その品不足状態がそのままにX100VIに予約集中し、一説には100万台もの予約が入ったとニュースサイトに出ていました.100万台は大げさだとしても、それなりの台数の予約が入っているであろうことは想像でき、そうなると湧いて出てくるのが転売屋です.その結果、事態はさらに混乱の状況に向かいます.転売屋対策なのか多くのカメラ店や量販店は抽選販売を行なっていましたが、群がる転売屋を見分ける術もないですし、倍率はかなり高かったようです.
3つ目は機能面.ひとめでX100シリーズとわかる外観は初代から大きく変わっていなく、では中身はどこか変わったのかといえば、画素数が2,600万画素から4,000万画素に増加、手ぶれ補正機能の搭載、映像処理プロセッサの更新、といったところです.画素数アップも手ぶれ補正機能搭載も大きな機能追加ではありますが、こうした順当な機能追加だけではない興味を惹く「なにか」が欲しいなと感じました.
以上のような理由により静観していましたが、極度の品不足が続くにつれて奇妙な事態に発展します.
まず、X100VIの品不足により中古価格が新品価格を10万円以上も上回るようになりました.新宿のマップカメラでは新品の販売価格よりも中古下取り価格が高くなり、極端な話をすると抽選販売で当選した人が購入後に即売却をしただけで数万円の利益が出るようになりました.もちろんカメラ店だけでなくフリマサイトなどでも高額での販売が相次ぎました.転売屋の草刈場の誕生です.
ただ興味深いのは、新品の売価を下取り価格が上回るのはおかしいと考える店舗もあり、中野のフジヤカメラでは買取価格は新品価格をギリギリ下回るように設定されていました.個人的に支持したい姿勢でもあり、一種の店としてのプライドのようなものを感じました.
そしてこのX100VIの品不足につられるようにして、X100Vの中古価格も高騰していきました.2020年の発売当初の金額は16万円程度だったというのに中古価格は30万円を超えるようになりました.もちろんそうなると買取価格も上昇し、24万円ほどにまで到達するようになりました.
その結果、なにが起きたかというと、買うのを静観していた理由のひとつ『X100Vを下取りに出して十数万円を追加してX100VIを手に入れるに見合う価値があるとは思えない』の『十数万円』の追加額が大幅に下がることを意味します.これで買うハードルがぐっと下がりました.
こうなったらあとは調達するだけ…… ということで、昨今お世話になることの多い中野のフジヤカメラの抽選に申し込み、2度目の抽選で当選したのでX100Vを下取りに出してX100VIを入手してきました.差額は12,000円ほど.下取りに出してさらに十数万円支払うのは微妙だと考えていましたが、この程度の差額で画素数が上昇し手ぶれ補正がつき、もろもろアップデートされたと思えば安いものです.
しかし、4年半使用したカメラが購入当時よりも8万円ほど高値で下取りされたり、その前にも7年使ったX70がかなりの高価格で下取りされるなど、いくら品不足とはいえ富士フイルムの製品価格はなんだかおかしなことになっているなという印象です.
もっとも、この購入から1ヶ月が経過し、徐々にX100VIの供給がなされるようになるにつれてX100Vの需要も落ち着いてきたらしく、1万円程度の価格で買い替えるのは難しくなりました.狙ったわけではないのですが、いちばん旨みのある時期に買い替えできたようです.
Apple iPhone 13mini
X100Vで使用していたストラップ、サムレスト、フード、レリーズボタンなどをX100VIに移し替えました.
ストラップやレリーズボタンはメーカー問わずほぼ共通化されているので移行できるのはそれほど不思議なことではないのですが、レンズユニットが共通のためフードもフィルタも流用でき、さらにボディ外観も同じということでサムレストまで流用できるのは出費を抑えられるという点では大きなメリットです.
Apple iPhone 13mini
外観上の違いは上面の機種名の表記と、正面のOVF/EVF切替レバーのデザインくらいでしょうか.従来機でもデザイン的には完成されていると思いますし、目新しさを出したいがために下手に手を加えたりしないところは好感が持てます.
あとは背面モニタの下面へのチルト角度が拡大されたらしいのですが、ほとんどチルトさせたことがないのであんまり違いがわかりません.
FUJIFILM X100VI
23mm f/2.0 1/160秒 ISO125
カメラやレンズを買っても、自宅まで開封せず持ち帰ることなどできない悪い子なので、フジヤカメラと同じ建物にあるルノアールにて開封.よって、試し撮りもこのようなものを.
フィルタがBLACK MIST No.05なので、若干ふわっとした描写になっています.
FUJIFILM X100VI
23mm f/5.6 1/450秒 ISO125
4,000万画素という高画素数のカメラを自分が手にするのはX100VIが初めてです.2,400万画素程度あれば十分と自分は考えていることもあり、さらにAPS-Cサイズセンサで4,000万画素などオーバースペックだろうと思っていたのですが、f/5.6まで絞って建築物などを撮ると画素数のメリットとして精細な描写だなと感じますね.
FUJIFILM X100VI
23mm f/5.6 1/34秒 ISO640
信号機周辺の光の滲みがBLACK MISTらしさを感じます.
個人的にはNo.05でもやや効果が強いかなという印象を受けましたので、帰宅後プロテクトフィルタに交換しました.しかしながら最近ではプロテクトフィルタ的に使えてごくわずかに滲ませるようなBLACK MIST系の製品も出ているそうなので、ちょっと気になるところです.
FUJIFILM X100VI
23mm f/2 1/75秒 ISO500
試し撮りと同じような構図ですが、フィルタをプロテクトに交換して撮影.レンズはX100Vと同じものなので描写の違いは感じられず、マクロ域でもBLACK MIST No.05使用時ほどではないですが若干ふわっとしており、このくらいの画質が好みですね.またAPS-Cセンサで23mmレンズとなりますので、絞りF2解放でもそこまで大きくはボケません.
FUJIFILM X100VI
23mm f/2.8 1/30秒 ISO500
1段絞るだけでもふわっとした描写は収まってシャープになります.さらにもう1段絞ればもっとシャープになるなど、X100Fまでのレンズほどではないものの絞りによる変化を楽しめます.
旅先などで食べ物の写真を撮ることが多いので、以前のモデルからずっと「Food」と名付けたカスタム設定を作成しています.今回のX100VIからは少し設定に手を加えてAF-Cで追尾AFを使うようにしました.AF-Cで追尾AFを使うことでピントを合わせたい部分をセンターでロックしたあとでフレーミングしなおしても合焦位置をキープし続けるのでAF-SでフレーミングしながらAF位置を移動させるよりも素早く撮影でき、せっかくの料理を冷ましてしまうようなことがありません.
ただしデメリットもあって、ファインダを覗いて撮る場合にOVF(光学ファインダ)でERF(右下にピント位置画像をEVF表示させる機能)が表示されません.もっとも、マクロ域ではOVFはフレーミングの正確性が落ちるため使用しないので大きな問題ではないですが.
また技術的な制約なのか、AF-C動作時はシングルポイントAFであればERF自体は表示されますが、ERFの拡大率が変更できないという制約があるので、食べ物撮影時以外の通常撮影ではAF-S + シングルポイントAFにて撮影しています.
FUJIFILM X100VI
23mm f/5.6 1/9秒 ISO500
上野駅地下ホームで撮影.薄暗い場所ではありますが、手ぶれ補正が効果を発揮して、1/9秒でシャッターを切ってもぶれないのでISO感度500で撮影できました.
FUJIFILM X100VI
23mm f/5.6 1/15秒 ISO12800
深夜の海ほたるPAにて撮影.かなり暗くてISO感度が自分が設定した許容値上限の12800まで上がっていますが、不満のない画質です.ざらついているように見えるのは、高感度ノイズよりも富士フイルムのカメラならではの画質設定機能であるグレインエフェクト(フィルムの粒状感を再現するもの)の影響が大きいかもしれません.
FUJIFILM X100VI
23mm f/5.6 1/15秒 ISO3200
同じく海ほたるPAにて撮影.フィルムシミュレーションはETERNAブリーチバイパス.ETERNAが映画用フィルムのシミュレーションということもあって色乗りが浅く個人的に扱いが難しい印象だったのですが、それに加えてブリーチバイパス処理(銀残し処理、自分も詳しくはわかりませんが)をシミュレートしたものということでさらに癖の強さを感じます.とはいえ、設定をカスタマイズしうまく使い込むことで好みの色合いを引き出せそうな気がします.
X100Vと比較してフィルムシミュレーションはREALA ACE、ノスタルジックネガ、ETERNAブリーチバイパスの3つが追加されましたが、REALA ACEが普段使いできるものであるのに対して、ETERNAブリーチバイパスはここぞというときに使う設定のように感じられました.
前機種であるX100Vと比べて10万円以上高額にもかかわらず発売から5ヶ月経過後もいまだに供給が安定していないということで、性能面よりも入手性や価格で話題に出ることの多い製品ですが、カメラとしては極めて完成度が高いと感じました.そもそもX100シリーズは代々、完成度を高めてきたので、その積み重ねの先にあるモデルとして高い完成度の製品に仕上がっているのは想定通りともいえます.
複数台のカメラを所有してはいますが、どれか1台だけ残すとしたらX100VIを選ぶのではないかと思うほどに気に入っています(Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2と迷いますが……).好みの画角、手に馴染むサイズ感、光学ファインダと電子ファインダの融合という無二の存在、そして画質の良さと、とりあえずこれ1台あれば旅に出ても撮影に困ることはほぼないでしょう.