NDロードスターを購入したのが2015年7月.気に入って乗り続けてきましたが今年で9年目となります.大きな不調もないのですが、買い替えのタイミングをそろそろ検討してもいいころ.
というタイミングでNDロードスターが発売以来最大となるマイナーチェンジをしたとのことで試乗してみることにしました.
RICOH GR III
マイナーチェンジの発表は2023年秋でしたが、発売は2024年の1月下旬.生産の遅れなどもあってディーラーに回ってくる試乗車もかなり限られている状態でした.なのでお世話になっているディーラーにも試乗車がなく、営業の方の運転する車で片道1時間かけて東府中の店舗まで出向き、試乗させてもらいました.
最大のマイナーチェンジといわれていますが、実際に形式までもが変更となっており、従来のND5RCからND5REになりました.なので製造番号もND5RC-1xxxxxから始まり細かな修正が入るたびに2xxxxx、3xxxxxと変更されてきたものがリセットされてND5RE-1xxxxxになったようです.
マイナーチェンジされた理由はハッキング対策としての法規制に対応するため.昨今の自動車には自動ブレーキや自動追従運転などの機能が装備されていますが、懸念されるのが外部からの違法な制御が入って操られてしまうこと.その対策をする必要があるため、今回のND5REではすでに規制対応になっているCX-60の電装系を流用して内部の電気系が一新されています.一新されたことでライトやマツダコネクトなどの電装品が従来のものが全て使えなくなったため、そうしたパーツ類も更新されるとともに、電子制御などにも手を加えて様々な面を改良したというのが今回のマイナーチェンジの特徴です.
試乗したのはS Leather Package V Selection.ボディカラーはソウルレッドクリスタルメタリック、幌と内装はV Selection限定カラーのタン色です.今回買い替えを検討したのは、このタン色の幌と内装のモデルが登場したためというのが最大の理由でもあったりします.なので購入するとしたらこのグレード一択となります.
エンジンの始動音は自分が乗っているND5RCの初期型と比べてもかなり控えめ.ND5RCも年次改良などの仕様変更で始動時にエンジンを軽く吹かすときの音が控えめになったそうで、この辺りは騒音規制対策という面もあるそうです.
ディーラーの敷地内でもはっきりわかるほどに違いを感じたのはステアリング.非常に滑らかです.滑らかというと路面の感覚が分からなさそうなイメージもありますが、そうした感覚を伝えつつも雑味がなくなったとでもいうか、洗練された印象を受けました.またステアリングだけでなくエンジンの回転など様々な面で上質になった感覚があり、9年間の進歩というのを感じました.そのためか不思議なことに同じサイズの車なのに自分の車と比べて車が小さく感じるというかタイトな感覚があり、言い方を変えると一体感が増したような雰囲気がありました.運転していて気になったのはMTの3速が非常に入りづらかったこと.おそらくは個体差であろうし、試乗車ゆえの不慣れな運転でダメージを受けているのかもしれません.
RICOH GR III
V Selection専用のタン色の幌.従来の限定車で赤や茶色系などの幌がありましたがすべて単色でした.今回は生成りのような雰囲気を出すためか少し色が混ざっています.これはいいですね.
RICOH GR III
従来も限定車などでシートカラーが異なるモデルがありましたが、センターコンソールまで色を変えてきたのは今回が初めてです.さらにセンターコンソール部分も合皮でカバーされており、上質な印象を受けました.
こうした内装のデザインはNAロードスター時代にあったグレード『V-Special』を彷彿とさせるものであり、今回の『V Selection』という名称もそれを意識したものになっていそうです.
ボディカラーとしては現在のブルーリフレックスマイカに続いて青系統のものを選ぶつもりでいましたが、かなり暗めの青で晴天下でも日当たりによっては黒と見分けがつかないほどの色調で、求めているものとちょっと違うし、それに黒系統は汚れも目立つので別の色を…… と考えた時に、この試乗車の赤はかなりタン内装とあっているなという印象を受けたので今回はソウルレッドクリスタルメタリックにしました.
ということで購入に至りました.
オプションをいくつかつけて税金など諸費用を加えると420万円弱.驚くべきことに下取り価格が160万円を超えたので支払額は255万円.ND5RCの価格からかなり高くなりましたが、支払額はほぼ同額です.
注文が多く入っていることに加えて地震の影響で部品の供給が遅れているそうで、納車は早くて4月、おそらくは5月の連休明けになりそうとのことでした.納車されたら慣らしを兼ねてドライブですかね.でもその前に今の車でもどこかに出かけたいものです.
旅行の移動記録用に15年ほどGPSロガーを使い続けています.
最初はHolux M-241を使用し、M-241がGPSロールオーバー問題で時刻情報が正常に記録されなくなってしまったので、その後はGarminのeTrex 20xを使用していました.eTrex 20xは並行輸入品をショップカスタマイズで日本語対応にして地図も表示可能にしたものですが、バッテリの消費が激しいのが難点でした.公称値は単3電池2本で25時間なので、1泊2日の旅行だと使用時間にもよりますが予備の電池が必要となります.そうした経緯もあってなにかいいものはないかなと探したところ、同じGarminの新製品で充電池に加えてソーラーパネルを搭載した新製品が発売になっていたので購入してみました.
FUJIFILM X100V
本体、付属品としてUSB-Cケーブル、あとは多言語対応の簡易的なマニュアルのみというパッケージです.
FUJIFILM X100V
eTrex 20xもそこそこのサイズ感がありましたが、多少薄くなったとはいえ、さらに大きくなっています.重さは同じくらい.
FUJIFILM X100V
eTrex 20xは背面の金具を引き起こして捻ることで電池交換をしていましたが、eTrex Solarは充電池のため裏蓋は開きません.
同じ筐体を使用した電池使用モデルであるeTrex SE(日本未発売)があるので、裏蓋が外せそうにも見えます.
上部にあるゴムパッキン部分にはUSB端子があります.eTrex 20xはminiUSBで、しかも本体付属のケーブル以外は認識がうまくいかない若干特殊なスペックでしたが、今回はUSB Type-Cになったので充電も通信もしやすくなりました.またBluetoothにも対応しています.
FUJIFILM X100V
背面のアクセサリ取り付け部がeTrex 20xもeTrex Solarも共通なので、鞄にぶら下げるためのカラビナを使い回しできました.
FUJIFILM X100V
今回はGarmin日本法人が販売する製品を購入したので、カスタマイズしなくても最初から日本語表示されます.
が、この手のガジェットにありがちなことですが、ディスプレイの解像度が低いこともあって日本語フォントがあまり綺麗に表示されず、さらに半角カナが使われていたりするなど見栄えが良いものではありません.
FUJIFILM X100V
なので、初期設定が終わった段階で表示言語を英語に切り替えました.
RICOH GRIII
電源を切った状態でも日光に当てることで自動的にソーラーチャージャが機能し、充電中を示す液晶が表示されます.
今回eTrex Solarを購入した理由が長時間利用可能なことなのですが、衛星補足をGPSのみに限定し、75,000ルクス以上の日光を受けることで無制限稼働を可能にしています.
とはいえ、75,000ルクスを維持するのはなかなか難しいことで、晴天時の正午の日光で100,000ルクスくらいになるものの、その前後の時間帯で斜めに日差しが入れば75,000ルクスを下回ってしまうので、太陽光だけで使い続けるのも難しそうです.
Apple iPhone13 mini
実際に旅行に持ち出して使用してみました.衛星のつかみも早く、東海道新幹線で新丹那トンネルのような長距離(約8km)のトンネルでも出てから次のトンネルまでの5秒ほどの間に捕捉します.
Apple iPhone13 mini
GPSの捕捉状況です.GPSだけでも多くの衛星を捕捉していますが、マルチGNSSモードをオンにすることで、さらにこれに加えてGLONASSなど他の衛星も補助的に捕捉し安定性を高めています.ただし、多くの衛星を捕捉することで動作時間は200時間から100時間に半減します.
新幹線「のぞみ」に乗車して東京から名古屋方面に移動したときの小田原から三島の移動ログです.これはeTrex 20x.
こっちがeTrex Solar.この区間は大小いくつものトンネルが続きますが、小田原-熱海間の途中でカーブしているトンネルは当然ながら路線とずれているものの、トンネル間の短い時間でも衛星を拾ってかなり正確にログが残されています.
衛星の捕捉時間の速さやGPS以外も補助的に捕捉して精度を高めていることや、3日程度の旅行でもバッテリを気にすることなく使用できるといったバッテリの持続時間の長さはeTrex 20xと比べて大きなメリットです.
デメリットとしてはメインメモリが非常に少なく(約28MB)、microSDカードなどでの拡張もできません.広範囲の地図データを追加することができず、旅行中にディスプレイに地図を表示できません.もっとも自分の場合は移動ログを保存するのが目的であって、地図の表示などはおまけ的な要素でしかないので大きな問題にはなりませんが、本来の使用用途であるトラッキングナビとして使用するには、あらかじめ地図を切り出しておくというような準備が必要となるため、扱いづらそうです.
昨今はスマホでも移動記録は可能ですが、正確に記録しようとするとスマホのバッテリ消費が激しくなり、かといってGoogla Mapsのようにバッテリ消費を考慮したログ保存を行うとディテールが失われるので、餅は餅屋とでもいうか、GPSロガーはまだまだ自分にとっては必要ですね.