2022/12/31

2022年を振り返る – 物欲篇

 1年を振り返る、最後は物欲篇です.外出が少なかったこと、後述しますが予期せぬ収入があったりしてあれこれと買っています.

1月、2月:コート2着
2月:Astell&Kern PEE51
3月:Apple iPhone 13 mini
4月:SONY REON POCKET RNP-3
6月:YAMAHA TW-E7B
7月:Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical
8月:HAMILTON Jazzmaster Open Heart
8月:【番外編】M2 MacBook Air
10月:Keychron K8 Pro
12月:BALMUDA The Gohan
12月:final ZE8000

1月、2月:コート2着

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FUJIFILM X100V

 衣類にはわりと無頓着な方ですが、この冬はコートを2着購入しました.
 1着は以前に着ていたものの色違いでこれは最初から買うつもりだったのですが、もう1着については以前から使っていたものがリュックと擦れて穴が空いてしまったので急遽購入したものです.
 どちらも気に入って着用しています.

2月:Astell&Kern PEE51

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FUJIFILM X100V

 USB-Cポートに接続して使用する、3.5mmイヤホン端子変換オーディオアダプタです.
 使用しているiPad Pro 11inch(初代)とiPad mini 6がどちらもイヤホン端子がないというのもあるのですが、このアダプタを使用することでハイレゾ音源についても高音質で出力することが可能になるので購入しました.

3月:Apple iPhone 13 mini

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FUJIFILM X100V

 iPhone SE2からの買い替え.
 iPhone 12から始まったminiシリーズが売れ行き不振で、iPhone 14シリーズの後継機は出ないという噂が流れ始めてきたので小型機好きとしては買えるうちに買っておこうということで購入しました.
 SE2も13 miniもどちらもPRODUCT REDですが、13 miniの方が赤の色味がダーク気味で深みのある赤なのが気に入っています.

4月:SONY REON POCKET RNP-3

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FUJIFILM X70

 自転車に乗るときの暑さ対策として購入したのですが、夏の暑い時期には通勤時などにも使用していました.バッテリ容量が少ないのか消費電力が高いのか、出力を上げると短時間でバッテリが切れてしまうので、長時間使用するような場合にはモバイルバッテリを接続していました.
 また冬場も暖房器具として使用できるので重宝しています.

6月:YAMAHA TW-E7B

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FUJIFILM X70

 ヤマハのワイヤレスイヤホン.登場後すぐに電源等の不具合によって回収・販売終了になったTW-E7Aの後継機です.
 ヤマハにとってはリベンジとも言える製品なのでいいものを作ってくるだろうと期待して購入しましたが、期待を裏切らない音質です.

7月:Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-Mount

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Apple iPhone 13 mini

 Voigtlanderブランドの富士フイルムXマウント用レンズとして登場した35mm F1.2に次ぐ2台目のレンズです..
 好みの焦点距離、明るいレンズ、そして最短撮影距離の短さと、撮影場所を選ばない使い勝手のよさもあって、自分の理想に近いレンズです.また、Xマウント専用レンズということで、カメラ本体と通信機能が備わっており、EXIFデータとして撮影データが記録されるだけでなく、X-Pro3で使用した場合には焦点距離に応じて光学ファインダーのパララックスが自動補正されるのも気に入っています.
 撮影に出かけてサンプルとなるような写真をある程度集めてからブログのネタにしようと思っていて、そのままになっていますので、いずれまとめようかなと思っています.

8月:HAMILTON Jazzmaster Open Heart

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FUJIFILM X-Pro3 + XF60mm F2.4 R Macro

 以前からほしい時計だったのものの価格面のネックもあり先送りにしていたのですが、COVID-19感染による保険金という棚ぼた的な収入があったのでつい購入してしまいました.
 文字盤の大胆なカットによるスケルトンデザインが気に入って購入しましたが、80時間動き続けるパワーリザーブ、ずれの少ない時計本来の性能も相まって気に入っています.

8月:【番外編】M2 MacBook Air

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FUJIFILM X100V

 業務での使用機材として会社経費で購入したのでこれは番外編扱いで.
 以前に使用していたMacBook(12inch, 2017)が使用開始から5年ほど経過し、処理速度的にもSSD 512GBという容量的にも業務的に支障が出ている状況でしたのでM2 MacBook Airを導入しました.
 M1 MacBook AirではなくM2 MacBook Airを選んだのは、電源アダプタにMagSafeが復活したこと、それからRAM容量が24GBになったことでしょうか.業務上、Windowsも使うことがあるので、ParallelsがARMベースのWindowsに対応するようになったタイミングでRAM24GBまで搭載できる製品が出たというのも買うきっかけとして大きかったです.

10月:Keychron K8 Pro

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Apple iPhone 13 mini

 MacBook(12inch, 2017)のキーボードが非常に使いづらいため、会社では外付けのキーボードとしてFILCOのMajestouch 2を使用していました.ただBluetooth Ver.3.0という仕様のせいかBluetooth接続ですとキーがリピート入力されてしまうことが多々発生しストレスだったので、別の製品としてKeychron K8 PROを導入しました.
 PROがつかないK8は触ったことがないので詳しくはわからないのですが、YouTubeの映像を見ているとタイプ音が筐体で反響したり、キートップがABS素材のせいで反響音がうるさく感じられますが、K8 PROはキートップがPBT素材だったり内部に反響を抑える素材が入っているため落ち着いたキータイプ音がします.
 キースイッチやキートップが交換可能な機種ということもあり、購入後にあれこれとパーツ交換をした結果、外見は全く違うものになってしまいました.そうしたカスタマイズできる点も含めて気に入っています.

12月:BALMUDA The Gohan

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FUJIFILM X100V

 白物家電には興味がなく、壊れるまで使う自分としては珍しく、炊飯器を買い替えました.
 バルミューダ製の炊飯器ということで一般的な炊飯器とは異なり、蒸気の熱で炊飯する構造のため外釜と内釜の二層構造となっており、外釜には水を入れて内釜に米と炊飯用の水を入れるようになっています.
 IHの炊飯器のように米を動かして炊くのではないので、粒だった炊きあがりになるのが特徴であり、もちもちとした炊きあがりよりも米の一粒一粒の存在感があってそこが好みです.

12月:final ZE8000

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Apple iPhone 13 mini

 finalのワイヤレスイヤホンは昨年末にZE3000を購入していますが、それに続いて上位モデルとしてZE8000が発売されたのでそちらも購入しました.
 購入当初は音のこもりが感じられてどうしたものかと思っていましたが、しばらく聴いているうちにエージングなのか自分の耳が慣れたのか、それとも別の要因かわかりませんが非常に好みの音質になりました.音の広がり、描写などに非常に癖というか特徴がはっきりしており、好みの分かれるイヤホンかもしれません.final独自の音響理論をもとに作られた製品とのことで、高音質のアンプを搭載しさらにDSPによる音質チューニングが施されているという点で、電源を使用しない有線イヤホンではなしえない音を実現した、というのがこの製品の最大の特徴です.

 来年はどうでしょうか.カメラ関係はX-Pro3とX100Vの後継機が出たら買い替えを検討したいのですが、どちらも現状では出る見込みはそれほどなさそうです.他にもほしいものはいくつかあるものの、決定には至らずといったところでしょうか.

2022/12/30

2022年を振り返る – 旅行篇

Category: 旅行・観光,日記・雑記,鉄道 — Annexia @ 14:59

 1年を振り返る、旅行篇です.
 今年も低調ではありましたが、後半には2回旅行に出ることができました.

9月:松本

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander NOKTON 23mm F1.2

 遅い夏休みをとって、3泊4日でホテルに滞在しつつ、持参した自転車で周囲を旅行するという目論見だったのですが、残念ながら滞在中のほとんどが雨.自転車で出かけられたのはスーパーに買い物に行った程度という有様で旅行としては失敗に近いものがあったのですが、それはそれとして楽しめたので次回また挑戦してみようかと思いました.

11月:東海道

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander NOKTON 23mm F1.2

 東京から京都まで、あちこちに立ち寄って食べたいものや観光したいものを堪能するという旅行でした.
 立ち寄った先はどこもよかったのですが、甲賀のスターバックスに立ち寄って数年前から欲しかった信楽焼のマグカップをようやく買えたのが個人的には最大の満足でした.

 来年としては、銚子に鯖料理を食べに行こうかという話が出ているくらいで他には特に予定もないのですが、北陸新幹線が敦賀まで延伸する前に在来線特急に乗って金沢まで出かけたいなとか、いくつか思うところはあります.車での旅行も行きたいですね.

2022/12/29

2022年を振り返る – 音楽や映画篇

Category: 日記・雑記,映画,音楽 — Annexia @ 21:03

 今年も残すところあとわずか.
 1年を振り返る恒例の企画.まずは音楽や映画について.
 音楽についてはApple Musicに依存するような形が定着して好きなものを聴けるようになったというのに、新しいものに手を出さなくなっているあたりが老化というものなのかなという気がしています.

■映画
2月:『キングスマン:ファースト・エージェント』
5月:『シン・ウルトラマン』
7月:『トップガン マーヴェリック』
11月:『王立宇宙軍 オネアミスの翼』

 今年映画館に行って観た映画はこの4本.
 『キングスマン:ファースト・エージェント』は2019年公開の予定がCOVID-19の影響などで伸び伸びになってしまい、ようやくの公開でした.キングスマンが結成される当時の様子を描いた前日譚で内容的にもややバランス性を欠いた作品のような印象もありました.新作が作られるのを心待ちにしたいと思います.
 『シン・ウルトラマン』は外星人の視点や立場から人間の内面などを描いたという点では、『シン・ゴジラ』とはまた違った観点から作品を仕上げている感じがありました.『シン』シリーズとしては『シン・仮面ライダー』が控えているわけですが、次はどのような見せ方をしてくるか、楽しみです.
 『トップガン マーヴェリック』は前作『トップガン』の正当な続編というか、王道を行く娯楽作という仕上がりでさすがでした.前作から36年、登場人物は年齢を重ねており後継者たちとの世代交代などをどのように描くのか、ややもすればそれが不安ではあったのですが杞憂でした.
 『王立宇宙軍 オネアミスの翼』は1987年公開の作品で10年後の1997年にドルビーサラウンド対応になって再度映画館で上映され、さらにその25年後、4Kリマスタリングされたものが再度上映されました.最初の公開当時は観に行くことができませんでしたが、1997年と2022年は映画館で、それも両方とも立川シネマシティで鑑賞できました.正義は勝つ、的な単純な話ではなくどちらかといえばもやっとしたものが心に残る作品ではあるのですが、それがこの作品の持ち味なのではないかと思います.

2022/12/25

final ZE8000

Category: 物欲,電化製品,音楽 — Annexia @ 21:10

 今年はYAMAHA TW-E7B購入し、左右独立式のワイヤレスイヤホンはこれで十分…… というつもりでいたのですが、12月に入ってfinalからZE8000が発売になり、従来のイヤホンとは異なった製品であるらしいのが気になって購入してみました.

 前述したようにYAMAHA TW-E7Bでそれなりに満足しており、ただ単に高級なパーツを使いましたというような高音質をうたった製品であれば購入には至らなかったと思われます.音質やノイズキャンセリング等が上質なもの、という観点であれば他にも定評のある選択肢もありますし.
 しかしながら、ZE8000はメーカーいわく「新しい物理特性」をもとに開発された製品であること、またメーカーであるfinalが型番に「8000」を付けるのは何らかのブレイクスルーを起こしたと認識する製品であること(例:A8000D8000)からメーカーとしての自信作であることが伝わってきて、興味を惹いたというわけです.

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Apple iPhone 13 mini

 予約を入れたのが11月25日、発売日が12月16日と約20日間あり、その間に直営店などで試聴をした人から賛否両論が巻き起こっているのをネットで見かけました.興味深いのは人によって言っていることがまちまちなこと.人によっては真逆の感想を述べていたりもします.大部分の人が同様のことを言っているのであればそういう製品なのだなという判断になるのですが、ここまで多種多様な意見が多いとどこまで参考にしていいのかすらわからない状況でした.
 また、メーカー自身も短時間の試聴で判断をしないでほしいということを言っており、なんだか癖の強い製品なのだなということだけはなんとなく伝わってきました.
 試聴をしてから判断するという選択肢もあったのですが、上記のように短時間の試聴で判断しないでほしい(のちにこの発言の意味がよくわかることになりますが)ということから、だったら買ってみて判断するしかなかろうということで試聴はせず予約キャンセルもしないでそのまま購入することにしました.

 発売日に届いたパッケージは昨年末に購入したZE3000と同様のもの.ただし充電ケースの大きさや付属品の違いによってパッケージが大きめです.

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FUJIFILM X70

 充電ケースのスライド式の蓋を開けてペアリングしたのちに行うのはファームウェアアップデート.購入時のファームウェアはVer.1.7.1でしたがアップデートしたところ ver.1.7.8になり、数時間後に試したらさらにVer.1.8.0に更新されました.

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Apple iPhone 13 mini

 イヤホン本体はなかなか特徴的なデザインをしています.耳穴に近い位置から順に、音響パーツ、バッテリ、アンプやアンテナなど、とそれぞれが分離した構造でデザインされており、そのためにこのような形状をしているそうです.
 充電ケースやイヤホン本体はざらついたシボ塗装が施されており、イヤホン本体の棒状のデザインと相まって、箸置きやお菓子の「小枝」のようにも見えます.

 肝心の音質について.
 初期状態で取り付けられているイヤーピースはMサイズ(そのほかSS/S/L/LLサイズが付属)なのですが、このまま聴いてみたところモコモコとした低音で高音も出ず、なんだこれ…… と思うような音でした.試聴した人にも同様の感想を言っている人がいたのを思い出しました.
 他のサイズを試してもみたのですがあんまり印象も変わらず、奥までしっかり入っておらずフィットしていないのではないかと思って小さめのサイズを押し込んでみても違和感しかありませんでした.結局到着したその日はメーカーの意図もわからず、どうしたものかと思いつつさまざまな曲を試聴し続けていました.
 翌日も状況としてはさして変わらず、自分の耳と合っていないのかなと思っていたところTwitterかなにかで重要な情報を見つけました.ZE8000のイヤーピースは一般的な形状ではなく、耳穴以外にもイヤホン本体が耳と触れる部分を覆うようにしてシリコンが形成されている特殊な形状をしているのですが、ずっと一般的なカナル型と同様の装着方法だと思い込んで耳穴に深く入れていたわけですが、実はそれは間違いで耳穴に軽く入るくらいの位置で装着する必要があるとのこと.その方法でイヤーピースのサイズを交換しつつ試したところ、いままでのこもった音とは別物の音が聴こえてきました.なるほど、試聴段階で多様な意見が出ていたのはイヤーピースの取り付けかたによるところなのだと気づきました.
 取り付けのコツを掴んだのか、はたまたイヤホンがエージングなどにより本来の性能を発揮するようになったのか、はたまた自分の感覚が馴染んできたのか判断がつきませんが、聴いていくにつれて当初とは異なる量感を伴った音質の高さを実感できるようになりました.なのでいままで聴いてきた様々な曲を改めて聴き返したくなります.
 また、解像度が高く細かな音まで聞こえつつも、音のエッジがそれほど立っていないので柔らかい印象を受けました.音のエッジを立たせると解像度が高く感じられたりするものだと思いますが、ある程度の柔らかな音を出しつつも高いレベルの解像度があるというのはなかなかすごいものだと思いました.しばらく聴いたのちに比較しようとTW-E7Bに切り替えたところ痩せた音に聴こえてしまいちょっと驚きました.「一度その感覚を受け止めることができた後ではもう引き返せなくなります」とメーカーがいうその意味を思い知らされた格好です.
 1年前に発売されたZE3000でも感じられた音の広がり感は健在で、なおかつZE3000ではちょっと弱く感じられた解像感が改善されているので、個人的にも好みの音質や音の出し方をするイヤホンだと感じました.
 問題点なのかどうかはわかりませんが、録音状態の良し悪しがはっきりと出てしまう傾向にあるのか、曲によってはやはりこもった印象を受けるものもありました.

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Apple iPhone 13 mini

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Apple iPhone 13 mini

 昨年末に購入したZE3000以降、TW-E7B、そしてこのZE8000もaptX Adaptiveに対応しているので、対応するアダプタを購入しました.クリエイティブラボのBT-W4です.aptX Adaptiveの性能上限である96KHz/24bitではなく、48KHz/24bitまでの対応となります.
 Apple製品標準のAACよりは情報量も多くなるので音質向上を期待していたのですが、ZE8000ではそれほどの違いは感じられませんでした.TW-E7Bですと音の情報量が上がったような感覚はあったのですが錯覚かもしれません.

 音質以外のことについて.
 カナル型のイヤーピースのように耳に奥まで入れて耳栓のような役割を果たす、パッシブノイズキャンセリングではないこともあってか、ノイズキャンセリングの効果は控えめです.また、ノイズキャンセリングと切り替えて動作するモードとして、「ウィンドカットモード」「ながら聴きモード」「ボイススルーモード」があります.イヤホンが縦長でやや角張った形状をしていることもあってか、屋外で風の強い時にはかなり盛大に風切りノイズが聞こえてしまいますので、そうした場合にはウィンドカットモードが重宝します.買い物などで一時的に外部の音を取り込みたい場合にはボイススルーモードを使用しますが、曲は小さいながらも流れ続けます.個人的には曲は止まる方が好みかなと思いました.
 また専用アプリも用意されており、昨今の流行なのかあれこれと設定が変更できるようになっています.
 アプリでイコライザの設定もできますが、イヤホン本体かアプリ側の不具合か設定が消えてしまうことが多く、現状は使っていません.
 音質をさらに上昇させるモードも用意されていますが、イヤホン本体の動作時間が30分から1時間ほど減少してしまうこと、また自分の耳では大きな違いは感じられなかったので、このモードはオフにして使用しています.

 結論としては、非常に気に入って使用しています.他にも気に入って使ってきたイヤホンはありますが、例えば出勤時に使用していて「このまま曲を聴き続けたいのでイヤホン外したくない」とまで思う製品は初めて、といえばわかるでしょうか.

2022/12/18

BALMUDA The Gohan

Category: 物欲,電化製品,食べ物 — Annexia @ 22:00

 カメラやイヤホン、コンピュータ関係の製品についてはいくつも買ってしまうなど無駄遣いの多い自分ですが、白物家電には興味がないので調子が悪くなるまで使い続ける傾向にあります.炊飯器についても過去30年ほどで2台しか使ったことがなく、しかもその2台目も使わなくなったというのをいただいたものでした.
 この2台めの炊飯器、内蔵バッテリが寿命で電源プラグを抜くと時刻がリセットされてしまうという問題はあったものの、ご飯は炊けるのでまだ使えるのですが、とはいえ炊かれるご飯が好みのものかというとそうでもなく、だったら買い換えてみようかと検討することにしました.

 購入にあたっての条件は、以下のとおり.
・3合炊き
・モチモチとした食感より粒感のある炊き上がりが好み
・保温はなくてよい
・全体的にアールのついた、見た目が妙に丸っこいのは嫌だ
・機能やパーツに技とかダジャレめいた名称をつけた製品も嫌だ

 「モチモチとした食感」で「保温ができて」、「見た目が妙に丸っこくて」、「機能に名前がついた」製品というのは、世の大半の炊飯器がそういうものだと調べていて思い知らされました.まあ大半の機種が保温はできるだろうは思っていましたが、他の特徴についても似たような製品が多いのですね.
 ではこれらの製品はどこで差別化しているかというと、一定の価格以上の製品になると炊飯時の熱のかけ方がシンプルな電熱(「マイコン」となぜか呼ばれる)から複数のスポットで発熱するIHに方式が変わり、そして炊飯釜が熱伝導性を重視した分厚くて重たくて高級な素材を使った製品になることで、1万円程度から10万円くらいまで幅が出るということのようです.
 熱のかけ方、そして熱伝導性に工夫をすることで釜の中で米が動き、いわゆる「踊り炊き」という状態になってモチモチとしたご飯が炊けるという仕組みだそうです.実際は「踊る」というほど米は動いていない、なんていう話もあったりするようですが、まあ米が動くことで表面が削れて粒立ち感からは遠のくので個人的に好みの米からは遠ざかることには違いありません.

 で、こうしたメインストリームから外れた製品というのも少ないながらあって、それらはなぜか「粒立ちのある炊き上がり」で「保温ができなくて」、「出っぱった部分があるなど特徴があって」、「機能名に名前とかはつけていない」という特徴だったりします.それが、バルミューダ「BALMUDA The Gohan」バーミキュラ「ライスポット」の2つでした.バルミューダはデザイン性を重視しつつ斬新な発想の製品を送り出すメーカー、バーミキュラは鋳物メーカー.一般的に知られている炊飯器を作っているメーカーとは異なる立ち位置から参入をしているので、出てくる製品にもこのような特徴が出てくるのでしょう.

 バルミューダとバーミキュラ、どちらの製品も癖があるというか一長一短なところもあるものの、自分の好みの食感のご飯が炊けそうです.どちらにしようかと迷っていたところ、「BALMUDA The Gohan」の新型が出るというニュースがあり、そしてその少しあとにバルミューダから旧型モデルのセールをするというお知らせが届きました.
 勤務先からそれほど遠くないところにバルミューダのショールーム兼直営店があり、そこでセールをしているので見に行き、新製品との違いなどを店員(社員?)に訊ね、新型とセール中の旧型の価格差が2万円以上あることを鑑み、旧型を購入することにしました.

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FUJIFILM X100V

 外観はかまど炊きの釜をイメージしたようです.色は白と黒がありますが自分は黒を選びました.
 左右の出っ張りは移動させる時に持ちやすい取っ手という以外は特に理由はないようです.新型ではこの取っ手部分はなくなりました.

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FUJIFILM X100V

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FUJIFILM X100V

 付属品は内釜と外釜、米の計量カップと水の計量カップ.
 BALMUDA The Gohanは蒸気で炊飯する方式なので、ヒーターの熱が伝わる外釜に水を200cc入れる必要があります.そのため水の計量カップが付属しているのです.
 IH方式では釜の厚さが重要な要素の一つとなるようですが、そもそもの方式が違うせいか非常に軽量で薄手の内釜になっています.

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FUJIFILM X100V

 タイマーは1系統のみ.なので朝晩と炊飯するような家庭には不向きです.
 自分は18時に炊飯してすぐに夕飯にして残りは冷凍にしてしまうので、これで必要十分な仕様です.

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FUJIFILM X100V

 通常は麦ご飯を炊くのですが、1回目は様子を見るべく、きっちりマニュアル通りに2合炊いてみました.
 炊飯をする上での違いとしては、蒸気で炊飯するという方式のせいか、蒸気弁から出る湯気の量が多く、炊飯器の上部1mくらいは軽く湯気が立ち上ります.なので、棚に収めて上部にスペースがないような場所での炊飯は避けた方がいいかもしれません.

 確かに炊き上がりをみても従来使ってきた炊飯器と比べて一粒一粒がはっきりしています.実際にいただいてみても米粒の存在感が強くあります.一般受けする炊き上がりなのかどうかは自分にはわかりませんが、少なくとも自分の好みに近い感じです.
 また、冷凍したご飯についても電子レンジで解凍した時に従来の炊飯器と比べて塊になっておらず、冷凍にも向いているという購入時に受けた説明も納得でした.

 全体的にニッチ狙いの製品ではありますが、自分の使い方にぴったり当てはまるので、非常に満足しています.
 一人または二人で生活し、朝食はパン食などで米は夜のみ、カレーのような汁物をかけたご飯が好きな方には特におすすめです.