ブロンプトンを買った自転車店でGOKISOのハブ展示会があり、試乗車も用意されるというので出かけてきました.
FUJIFILM X100V
GOKISOは航空機エンジン部品などを手掛けている近藤機械製作所の自転車向けブランドで、航空機向けの技術を用いた独自の高精度なパーツが特徴です.
FUJIFILM X100V
ハブのカットモデルが展示されていましたが、自分の知っている一般的なハブとはかけ離れた構造をしています.車軸とスポーク取り付け部の間にわずかなスペースがあり、金属のしなりを利用して衝撃を吸収し、高精度ベアリングに負担をかけずにスムースに回転する、という非常に高度な設計がなされています.
FUJIFILM X100V
構造や素材によって3つのグレードがあるのですが、これは最上位のチタン合金製のモデルでしょうか.チタンの塊を削り出してこの複雑な形状を作り出しています.
わかりづらいですが、フィン状になっている部分は車軸両端部分から浮いた構造になっており、わずかな隙間を切削して作り出されています.現物を見るとため息の出るほどの高品質ぶりです.
FUJIFILM X100V
最上位のチタン合金モデルはシルバー、その下の2モデルはアルミ合金(超々ジュラルミン)製でカラーはレッドとブラックの2種類.一般的なシルバーは用意されていないのですが、カラーオーダーで注文することができます.
FUJIFILM X100V
前輪はブロンプトンの標準であるボルト留め以外にクイックリリースも選べます(後輪はボルト止めのみ).輪行時に前輪を外す必要のないブロンプトンではクリックリリースを選ぶ必要性はそれほど高くないのですが、パンク修理のしやすさからクイックリリースのオーダーが多いとのことでした.クイックリリースはいたずらされるリスクもありますが、もはやそういう悪さをされるような場所に置くような使い方をされる人は少ないという側面もあるそうです.
仕様の異なるモデルを3台試乗しましたが、感想としては、
・とにかくよく進む.漕がなくても惰性でスーッと進み続ける.
・ギヤが軽く感じられる.自分が乗っているS2Lだと12/16Tで、スペックを知らずに11/15Tの試乗車に乗ったものの同じような感覚で漕ぐことができた.
・フリーホイールのラチェット音が静か.ほぼ無音といっていいレベル.
・ギヤの切り替えが早い.
・路面のショック吸収は一般的なハブと多少違うかなという印象.
と、非常に好印象でした.
では早速オーダーを…… といかないのが価格.一番安価なモデルでもシルバーのカラーオーダーをかけると30万円を超えてしまうのです(チタン合金の最上位モデルは70万円以上……).つまり、20万円の自転車に30万円のパーツを入れるということになるわけで、即決はとても無理.
品質の高さ、というか高価な理由は現物を見て説明を受けて理解はできましたが、少しお金を貯めてから考えることにします.