2024/07/15

どこかにビューーン!で上田へ(その2)

Category: 旅行・観光,鉄道 — Annexia @ 21:59

 どこかにビューーン!で上田に出かけた話の続きです.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 上田駅から宿を取ってある別所温泉に向かいます.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 上田駅の上田電鉄の切符売り場にて「別所温泉 外湯入浴券つききっぷ」を購入しました.
 上田駅と別所温泉の往復乗車券(途中下車不可)と外湯の入浴券2枚がセットになったものです.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 車窓には青々とした山々と田んぼ、青空に浮かぶ雲と、まさに上田を舞台にしたアニメ『サマーウォーズ』を彷彿とさせる光景が広がっています.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 上田駅から30分弱で終点の別所温泉に到着します.
 年季の入った駅舎ながら、丁寧に使われているのが見ていてもわかります.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 駅の手前には、かつて上田電鉄で使用されており、上田電鉄の顔とも言える存在だった「丸窓電車」ことモハ5250形が生態保存されています.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 駅には温泉までの送迎バスが待っていましたが、それには乗らずに歩いて向かいました.
 地図では気づかなかったのですが、温泉街まではずっと上り坂になっており、暑い日でしたのでバスに乗ればよかったかなと後悔しました.
 途中、北向観音に参拝します.南を向いた善光寺と、北を向いた北向観音で対になるとのことで両方を参拝するのがおすすめなのだとか.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 ひとり旅で難関となるのが旅館への宿泊です.都市部に宿泊するのであればホテルで問題ないのですが、温泉宿に泊まるのであればやはり旅館に泊まりたいもの.しかしながら予約しようとすると、検索条件で人数を1人とした途端に「条件に合うプランはありません」と断られるパターンがとても多いです.しかしながら、今回宿泊の『上松や』は、一人旅歓迎の宿と銘打っていますので、これは助かると思い予約しました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 部屋で一休みし、とりあえず外湯にでもと思い、宿の近くにある「石湯」に.
 夕方だからか、地元の方で賑わっていました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 旅館で楽しみなのはやはり料理.今回は「プレミアム会席プラン」にオプションとして馬刺しを追加しましたので、かなり豪勢な晩御飯となりました.部屋食とのことでしたので、まとめて運んできてもらい、自分のペースでいただきました.
 料理はどれも美味しく、多くの料理が長野県産の食材を使用しており、お刺身も信州サーモンと岩魚だったり、ご飯も地元で取れたコシヒカリでこれもまた美味しくおかわりしていただいてしまいました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 朝食は会場にていただきましたが、部屋ごとにスペースを分けて用意されており、さらにサラダや具沢山の味噌汁、ご飯などをバイキングでいただく形でした.
 ふだん、朝食は軽く済ませる方なのですが、どれも美味しくて馬肉そばまで用意されており完食しました.

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

 チェックアウト11時とゆったりできましたので、朝食後も部屋でゆっくりと過ごし、上田電鉄の電車の時刻に合わせて(1時間に1本しかないので要注意です)宿を出ました.
 再び上田駅に戻るも、この日は昨日と打って変わって、ときおり雨のぱらつくどんよりとした天候.14時過ぎの新幹線の時刻まで3時間ほどあるも遠出はできないので、駅から歩いて行ける範囲にある上田城址に向かいました.

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

 上田城址には真田神社があり、ちょうど夏越の大祓の日でしたので茅の輪くぐりをさせていただきました.

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

 眼下に新幹線が見えることからも、上田城が高台に築かれていたことがわかります.

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

 昨日に続いてお昼は「草笛」に.昨日は小諸にて「藤村そば」をいただきましたが、やはり名物のくるみそばとくるみおはぎは食べておきたいもの.ということで上田お城前店にて、くるみそばと追加でくるみおはぎをいただきました.甘みのあるくるみペーストを蕎麦つゆで溶いていただくくるみそばは甘じょっぱさが絶妙かつ、蕎麦つゆの量や混ぜ具合で好みに合わせられるのが魅力です.

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

 帰りの新幹線の時刻も近づいてきたので、駅前にある飯島商店にて「みすず飴」を購入しました.登録有形文化財にも指定されている重厚な作りの建物で、しかもここで販売しているみすず飴は作りたてとのことでした.

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Nikon Zf + NIKKOR Z 26mm f/2.8

 『どこかにビューーン!』を使っての旅行はこれで3回目ですが、多少の選択はできるとはいえ、行き先も行き/帰りの便も自分では選ばないようなものだったりするので、言うなれば「お題」を与えられているようなもので、限られた条件の中でどう行程を立てるかという楽しみがあります.
 ポイントはかなりたまっているので、また時期を見て出かけたいと思います.

2024/07/09

どこかにビューーン!で上田へ(その1)

Category: 旅行・観光,鉄道 — Annexia @ 22:30

 どこかにビューーン!で上田に行ってきました.
 どこかにビューーン!を使うのはこれで3回目.1回目は田沢湖、2回目は上越妙高ときて、3回目は上田です.ちなみに他の候補地は、新青森、米沢、福島でした.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 どこかにビューーン!は出発時間帯と到着時間帯を選べるのですが、出発時間帯を6時から9時59分までの時間帯で指定したところ、6時28分発の列車が割り当てられました.こんな早い時間の新幹線は乗ったことがありません.しかもこの時間だと東京駅構内の店舗も営業しているところは限られており、旅行に出るとき東京駅近辺で立ち寄るスターバックスも営業前でした.
 しかもこんなに早く出発しつつも行き先は上田なので、1時間半ほどしかかかりません.なので8時前には到着してしまい、こちらもまだそれほど店が空いていない状況です.どこかにビューーン!は余剰座席の有効活用的な側面があるので、今回のように土曜出発で余裕のある列車となると早朝になってしまうのは仕方のないところでしょうか.
 とりあえず駅のコインロッカーに荷物を突っ込んで身軽になり、駅構内にあるタリーズで朝食とコーヒーをいただいて人心地つきました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 上田といえば、以前から乗ってみたかったのが上田電鉄.でも乗車はあとにして、駅から歩いてすぐのところにある千曲川の鉄橋で撮影をしました.ここは5年前の台風被害で鉄橋が崩落した場所なのですが、護岸工事がしっかりとなされているように見えました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 上田駅を発着するもう1つの私鉄、というか第3セクターのしなの鉄道に乗って小諸に向かいます.
 やってきたのは旧国鉄の115系.最近では見かけることもめっきり減ってしまい、しなの鉄道でも新型に置き換わりつつあるので徐々に数を減らしています.久々にうなりを上げるMT54モータの音を堪能しました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 まずは小諸駅から少し歩いたところにある、北国街道の宿場町を散策します.
 素人目には昔ながらの建物なのか、古い建物を模して新たに作られたものかの判断は難しいのですが、落ち着いた雰囲気の通りでした.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 こんどは駅の反対側にある懐古園を訪れました.ここは以前は小諸城だった場所で、いまは公園や動物園、神社などがあります.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 往時の建物は門などを除いてほぼ残っていないものの、石垣は残されています.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 朝のうちはどんよりとした天候だったのですが、懐古園を見学しているうちに徐々に晴れ間が見えてきて、急激に気温も上昇してきました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 お昼は草笛にて藤村そばをいただきました.
 草笛は以前に長野駅の店は利用したことがあり、くるみそばが有名です.藤村そばは小諸にゆかりのある詩人、島崎藤村にちなんだもので、小諸本店のみの限定メニューとのことです.冷やしそばの上に、くるみ、かき揚げ、りんごの天ぷら、煮りんご、とろろなど具沢山です.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 列車の時間までまだ少し余裕があったので、駅前にある「停車場ガーデン」を散策しました.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 庭園の片隅は油庫がありました.油庫、またはランプ小屋と呼ばれるこの建物は、鉄道の運行に必要なランプ、そしてその燃料などの危険物を保管するための小屋であり主要路線の各所に設置され、その多くがレンガ造りとなっています.駅の改札外からアクセスできることからも、もはや駅の施設扱いではないようですが、倉庫かなにかとして使われてるようです.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 小諸から上田に戻ります.今度は新型車両のSR1系電車でした.

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Nikon Zf + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 上田に戻ってきた頃にはさらに日差しは厳しくなり、外を歩くのもままならないほどでした.温度計は29度を示していましたが、実際にはもっと暑く感じられました.街中を散策しようと思っていたのですが、もはやそんな余裕もなく、駅近くの喫茶店でアイスコーヒーを飲みつつ休憩.
 しばらく休んでようやく落ち着いてきたところで、駅に戻ってコインロッカーから荷物を取り出し、上田電鉄の改札に向かいます.
 つづきます.

2023/11/06

長野旅行

Category: 旅行・観光,,鉄道 — Annexia @ 23:21

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RICOH GR III

 9月も終わりになる頃に、長野まで出掛けてきました.

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RICOH GR III

 新幹線で長野に向かい、駅ビル構内にある蕎麦店「草笛」に.
 人気店らしく11時開店なのですが、開店前からウェイティングリストには結構な人数が入っており、待合室からあふれるほど人がいました.

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FUJIFILM X100V

 店名を冠した「草笛セット」を注文しました.
 結構なボリュームのざるそばに、「くるみだれ」「とろろだれ」の2つのつゆがついています.さらにデザートとしてくるみおはぎが.
 くるみはペースト状になったもので供されるので、そこに好みでつゆをかけて溶いて好みの味に調節します.甘味のあるくるみだれでいただく蕎麦は初めての味覚ですが、蕎麦自体の美味しさもあってするすると食べてしまいました.

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FUJIFILM X100V

 蕎麦をいただいたら長野電鉄の長野駅に.
 長野電鉄といえば、さまざまな鉄道会社から車両を購入することでも有名です.
 全面の帯こそ赤くなっていますが、日比谷線の車両ですね.

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FUJIFILM X100V

 ほかにも旧成田エクスプレス車両、旧東急8000系、旧小田急10000形ロマンスカー、さらに昔の日比谷線車両と、走る車両博物館のようにもなっています.

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FUJIFILM X100V

 小布施駅で下車し、小布施の街に向かいます.

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FUJIFILM X100V

 小布施駅から見えた果樹園.ここだけでも栗やりんごなど、さまざまな樹木があります.
 駅構内には売店があり、シャインマスカットや、最近長野県が売り込みを強化しているらしいクイーンルージュといったぶどうをはじめとしたいろいろなものが売られていました.

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FUJIFILM X100V

 小布施駅から数分ほど歩いたところに、栗菓子などを売る店舗や葛飾北斎の美術館が密集したエリアがあります.
 今回の旅行の最大の目的地といっていいのがここ、小布施堂の店舗「えんとつ」です.

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FUJIFILM X100V

 今回のお目当て、「朱雀」です.新栗を蒸して裏漉ししたものを栗餡の上に載せたもの.砂糖を加えていないので、まさに栗そのものの味がします.栗が取れるシーズンのみの限定品です.
 この朱雀、非常に人気で以前は明け方から店舗に並んで整理券を入手しないと食べられないものでしたが、コロナ禍の影響により密を避けるためにネット予約に変更されたことで遠方からでもネットの争奪戦さえクリアできれば食べる権利を得ることができるようになりました.

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FUJIFILM X100V

 上部の蒸した栗を裏漉しした部分は、まさに栗そのもの.なので一般に想像されるような栗菓子の甘みのようなものもなく、ややぼそぼそとした栗の風味がダイレクトに口の中に広がります.なので、口の中の水分を持っていかれますね.
 栗の品質がそのまま味に出るということで、毎年味がちょっとずつ違うといいます.チャンスがあればまた食べてみたいと思いました.

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FUJIFILM X100V

 内部には栗餡が入っています.こちらは小布施堂好きとしては食べたことのあるお馴染みの味ですね.

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FUJIFILM X100V

 小布施から長野駅に戻り、さらに特急で松本に移動して宿泊です.
 ホテルから松本城までは歩いて数分の距離なので、夕飯を食べに外出がてらライトアップされた松本城を眺めに行ってきました.
 改修工事が続いており、カラーで撮影するとブルーシートが目立ってしまうので.モノクロで撮影しました.黒白の濃淡が美しい城だと思います.

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Apple iPhone 13mini

 翌日は松本駅でレンタカーを借りて大町方面へ.
 駅レンタカーはいつも小型車の一番下のランク、車種指定なしで借りていますが、今回割り当てられたのはフィット.以前に旧型フィットを青森にて借りたことがあり、そのときはエンジンを切るたびにエコモードがオンになって踏んでも踏んでも走らないイライラする車でしたが(エコモードを解除すれば普通に走ります)、今回のフィットは最初の1回だけエコモードをオフにすればその後は設定を覚えていてくれるらしく、普通に運転することができました.
 前回の旅行で糸魚川で借りた日産ノートよりは運転しやすく感じました.

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 青木湖です.湖から足は出ていませんでした.
 この日はたまに雨がぱらつくような若干ぐずついた天候でしたが、そのせいもあってかやや幻想的な雰囲気でした.

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 再び松本駅に戻り、レンタカーを返却後に駅近くの喫茶店、翁堂にて昼食とケーキをいただきました.
 以前にここを訪れた際に、近くのテーブルで盛りのいいスパゲティを食べている人を見て、「結構量があるから大盛りかな」と思って、普通盛りのナポリタンを注文したところ、以前に見かけたボリュームのスパゲティがやってきました.どうやらここはいわゆる『盛りのいい』喫茶店というやつのようでした.いままで何度かきたことがあるのですが、毎回「たぬきケーキ」しか食べたことがなかったので気づきませんでした.周りのお客さんも老若男女問わず食べていて、このボリュームが受け入れられているのだなと感じました(小盛りもあります).
 とはいえ、昔ながらのナポリタンといった雰囲気で食べるとこれが美味しくてぺろっと完食してしまいました.夕飯は入りませんでしたけど.

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FUJIFILM X100V

 一緒に注文したのがこれ.「大人のたぬきケーキ」です.
 ケーキなど甘味系で「大人の」という冠言葉がつくときはアルコールが使用されている製品であることが想像できますが、こちらも中身はラムボールです.

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 ラムボールなので、サイズ比較としてコーヒーカップと並べて上から撮影するとこんな感じ.豆狸ですね.

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 ラム酒を使ったサヴァランとかも好きなので、美味しくいただきました.この店の通常のたぬきケーキはバタークリームのロールケーキをベースとしたものですが、自分はこちらの方が好みですね.

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FUJIFILM X100V

 今回の旅行目的は「朱雀」を食べるためではあったのですが、それを除いても食べることが目的みたいな旅行になってしまいました.あれこれ食べ続けていた結果、旬の果物であるシャインマスカットやクイーンルージュをを食べられなかったのがちょっと反省点ですね.
 帰りの列車で信玄餅アイスを食べたところ、きな粉でむせてしまいました.アイスになっても信玄餅はきなこに要注意です.

2023/07/11

どこかにビューーン!で上越妙高へ(その2)

Category: 旅行・観光,鉄道 — Annexia @ 20:37

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 どこかにビューーン!で行く、上越妙高から日本海方面への旅行.2日目です.

 ホテルをチェックアウトし姫川駅から大糸線で糸魚川駅まで戻り、2日目の足として糸魚川駅でレンタカーを借りました.
 行程を組むときにレンタカーを使うんだったら「えきねっと」で割引チケットを買っておこうと思ったものの、よくよく考えたら糸魚川駅はJR西日本のエリアなのですよね.なんとなく新潟県はJR東日本のエリアという印象があります.

 駅レンタカーを借りるときはいつも小型車おまかせプラン的なものを申し込むのですが、今回は日産ノート(2代目)でした.走行距離は8万キロ以上と年季の入った車です.日産車はあんまり乗ったことがないせいか、アクセルもステアリングも自分の意図と挙動が異なり馴染めませんでした.自分のロードスターや実家のデミオなどのマツダ車の感覚でアクセルを踏むとガバッと急発進気味になってしまうし、カーブではアンダーステアになってしまいます.

 レンタカーを借りたのは鉄道ではアクセスしづらい「フォッサマグナミュージアム」と「フォッサマグナパーク」に行くためだったのですが、カーナビの「最近の検索履歴」に「フォッサマグナミュージアム」が出ていて、ああみんな行き先は同じなのだなと思いました.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 糸魚川駅から10分程度でフォッサマグナミュージアムに到着.
 結構な高台にあるので、歩きやレンタサイクルでは厳しいです.当初の計画では姫川のホテルから歩いて向かう予定でしたが、汗だくになって途中で挫折してしまったことでしょう.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 建物内は近隣の海岸で採取されたヒスイをはじめとした鉱物や化石などの展示を中心に、日本列島の発生とフォッサマグナの関わりなど、見応えのある展示です.
 石の鑑定もしてくれるそうなので昨日海岸で拾った石をポケットに入れておいたのですが、予約券が必要だそうで案内が見当たらなかったのでどのようにすればよいかわかりませんでした.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 今年名称登録された「北海道石」も展示されていました.
 北海道石の特徴である、紫外線を当てて蛍光がわかるよう展示されており、学芸員さん頑張ってるなという印象でした.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 VM

 フォッサマグナについて理解を深めたところで、では実際に見にいってみようということでフォッサマグナパークに.
 糸魚川-静岡構造線の糸魚川側の露頭を見ることができる場所です.静岡側ではこのような場所があるというのは話題にも出ないですね.他では山梨県でも見ることができるそうです.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 VM

 近くに寄って見ると、東西で地面の色が明らかに異なります.
 「西」が3-4億年前、「東」が1,600万年前だそうです.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 VM

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 VM

 「ブラタモリ」でも紹介されていた、フォッサマグナ上にある酒造会社の説明パネル.
 地質によって水乗せ質が異なり、西の地質から流れる水の方が軟水でそちらを使っているとのことでした.
 もちろんこうして眺めても、ここに糸魚川-静岡構造線が通っているなんてことはわからないですね.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 糸魚川駅に戻ってレンタカーを返却し、駅近くにある店にて海鮮丼をいただきました.
 満席との案内でしたが聞いてみると空きがあるというので通してもらって注文を入れたものの、30分くらい経ってもやってこなく、結局は予定していた列車に乗り遅れる羽目に.とはいえ、帰りの新幹線まではそれなりに余裕をとってあったので次の列車でことなきを得ましたが.
 待った甲斐があって海鮮丼はなかなかに美味しく、この旅行の食事を締めるのにふさわしいものでした.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 糸魚川近辺はフォッサマグナやジオパーク、そして算出されるヒスイを全面に押し出しており、駅前にもこうしてホテルや土産物店があります.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 直江津で乗り換えて上越妙高駅に.
 本数の少ない路線ではあるのですが、こうしてその次の列車までホームで待機しているとどちらに乗ったらいいか、ちょっと迷ってしまいます.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 上越妙高駅でお土産やら帰りの新幹線で食べるお菓子などを買い込み、「どこかにビューーン!」の復路の新幹線にて帰りました.
 上越妙高駅構内にある土産物店はそれほど大きくない店ではあるものの、その土地のものの魅力の詰まった土産物が多く取り揃えられており、ついついいろいろと買い込んでしまいました.

 今回のようなランダム性のある旅行プランでもないと下車することはほぼなかったかのような旅先ですが、こうして訪ねてみると見るところも多々あり、また実際に訪れることでもう少し見てみたいところも出てくるなど、季節を変えて再訪してみるのもいいかなと思う旅でした.

2023/07/01

どこかにビューーン!で上越妙高へ(その1)

Category: 旅行・観光,鉄道 — Annexia @ 22:44

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 「どこかにビューーン!」を使った旅行第2弾に出かけてきました.
 今回の行き先候補として提示されたのは、
・二戸駅(東北新幹線、岩手県)
・大曲駅(秋田新幹線、秋田県)
・高畠駅(山形新幹線、山形県)
・上越妙高駅(北陸新幹線、新潟県)
で、そこから選ばれたのは上越妙高駅でした.
 4つの駅とも下車したことがないので、こうしてランダムで提示されてから行程を組むのは楽しいですね.
 今回の上越妙高駅の場合には冬場だとスキーなどでの需要が多そうですが、この時期はそれほど観光するところも見当たらず.なので、上越妙高駅を起点にして日本海側に足を伸ばすようなルートを組み立ててみました.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 新幹線を下車して乗り換えるのは信越本線から第三セクターに移行した、えちごトキめき鉄道
 列車案内の電光掲示板や番線案内表記にJR東日本の名残りが見受けられます.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 ここからは「えちごトキめき鉄道 妙高はねうまライン」に乗車します.新幹線の乗り換え駅で1両のディーゼル車がやってくるあたりにギャップを感じます.
 路線は電化されているのですが、JR東日本で設計されたローカル線向けの電車は2両単位なので、乗客数が少なくてワンマン1両で走らせたいような場合にはディーゼル車を用意する必要があるとかそんな理由だったかと思います.
 また、えちごトキめき鉄道に移管されたエリアには交流/直流の切り替えるセクションがあるので、交直両対応の電車を用意するのはコストがかかるという側面もあるとかなんとか.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 2駅ほど乗車して高田駅にて下車.
 新幹線こそ停車しないものの、かつては高田藩として高田城もあった、この地域では中心となる街です.そのためか駅舎も立派な作りになっています.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 この辺りは豪雪地帯ということもあって、「雁木造り」と呼ばれる、各商店などが軒先を歩道まで伸ばして通行客が濡れたりしないようなアーケードのはしりのようなものが昔から発展していました.いまでも古い建物では昔ながらのものを見ることができるのですが、駅前から伸びる商店街などは現代風のものになっており便利な反面、風情はやや薄れてしまったかなという印象でした.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 東京駅を9時半くらいに出て、列車を乗り継いで高田に着いたのがちょうどお昼時なので昼食を.
 海鮮丼と、おすすめという「タナカゲンゲ」を唐揚げで.
 海鮮丼はカワハギやフグ、レンコダイ、チダイ、イシダイなど.日本海が近いだけあってさすがに美味しいです.
 タナカゲンゲは深海魚なので、日本海界隈だと富山湾あたりで獲れたものでしょうか.柔らかく脂っこくてこってりしていて美味しいのに、もたれるような感じはないという不思議な感じでした.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 商店街からしばらく歩いて高田城址に.
 近年再建された建物ですが、訪れた時期はちょうど紫陽花が見頃で、いい雰囲気でした.桜の名所として有名だそうなので、春も訪れてみたいものです.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 暑い中歩きっぱなしだったので、スタバにてフラペチーノを.
 スタバでは夏場でも温かい飲み物ばかり頼んでいるので、フラペチーノをいただくのも久しぶりです.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 スタバでまったりしすぎて列車に乗り遅れそうになり慌てて駅に戻り、直江津駅に.列車の本数が少ないので、1本乗り遅れると次は1時間以上先だったりするので、旅行の行程上、乗り遅れはできません.
 直江津駅はJR、さらに国鉄時代から信越本線と北陸本線が合流する要衝なので駅の規模が大きいです.いまもJR東日本とえちごトキめき鉄道の両方が乗り入れる駅となっており、留置線など広々としています.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 ホームには学生専用の自習室が用意されています.地元の高校生の利用が多いことからホームに2つある待合室のうちの1つを改築したそうです.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 直江津駅から乗車するのは国鉄時代から運行されている455系.これを急行列車として運行しているのです.
 3両編成で1号車は日によっては指定席となるようですが、この日は全車自由席でした.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 「妙高はねうまライン」から「日本海ひすいライン」にそのまま乗り換えたこともあって急行券を買っていたなかったの車内で車掌さんから購入.
 よくよく見ると、地紋(切符全面に薄く印刷されている模様のようなもの)が「こくてつ」「JNR」と、国鉄表記になっています.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 切符だけでなく車内の広告もすべて国鉄当時の広告です.こういうディテールへのこだわりが鉄道好きとしてはたまりません.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 この列車、急行列車とはいえ観光用、とくに鉄道好きな人にアピールした仕様だけあって、途中駅で10分程度の停車があります.
 その間に乗客は車両を降りて反対側のホームなどから列車を撮影するわけです.
 それだけではなく、途中にあるトンネル内の駅では通過駅であるものの速度を落として走行しつつ案内のアナウンスを流したり、さらにこれはイベントではないですが交流と直流の切り替えポイント(デッドセクション)を通過するので車内灯が一時的に一部照明のみ点灯となるなど、鉄道好きにはたまらない仕掛けがあれこれあります.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 列車は終点の市振駅に到着.
 市振駅はターミナル的な駅ではないのですが、新潟県と富山県の境界になる駅で、第三セクターで新潟県内を走るえちごトキめき鉄道としては、観光列車はここで終了ということのようです.乗車してきた人たちのほとんどはそのまま折り返しの列車に乗車して去って行きました.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 市振駅は無人駅で周囲は民家があるくらいでこれといったものはありません.
 が、この辺りの海辺は「ヒスイ海岸」などと呼ばれるように、浜にはヒスイなどの珍しい石が打ち上げられています.ということで浜に出ようとして歩き始めたのですが、線路がずっと行手を遮っており、なかなか海側に出ることができません.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 1kmほど歩いたところでようやく線路の下を抜ける道路があり浜に出ることができました.
 様々な小石が打ち上げられており、海水に濡れて緑色っぽく見えるものもいくつかあって拾ってはみたのですが、乾くとそれほど緑でもなかったりして、素人判断でもヒスイかどうかは怪しい感じですね.
 1km歩いて浜に出たということはまた1km歩かないと駅には戻れないということですので、列車の時間を気にしつつ慌てて駅に戻ってきました.
 いつも旅行に出るたび思うのですが、自分の組んだ行程は徒歩移動が多い上に時間がタイトで、慌てることが多いですね.もう少し余裕のある予定を組みたいものです.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 27mm F2 X-Mount

 えちごトキめき鉄道 日本海ひすいラインで糸魚川まで移動し、ここから大糸線に乗車.1駅だけ乗って姫川駅で下車して宿泊.
 つづきます.