2020/01/26
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『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』 (原題:The Man Who Killed Don Quixote)を観に行ってきました.
「構想30年、挫折9回」と銘打たれているように、以前から企画や制作がされているという話を断片的に入ってきつつも、頓挫したというニュースも入るなど、もはや完成はされないのではないか、テリー・ギリアムが天寿を全うするのが先なのではないかと思っていたのですが、なんとかこうして無事に完成できました(当初構想していたものとは違うものに仕上がったようですが).
上映する前からカルトな映画であることは明らかであり、上映館も東京都内でさえ4館(日比谷、新宿、池袋、立川)と少なく、最寄である新宿はミニシアター系なので混雑するかなと思って(カルト映画はコアなファンが多いですし)、海老名のTOHOシネマズに出かけてきました.150人ほど入るところで3-4割は入っていたので、思っていたよりも多いかなという印象でした.
—(ここからネタバレ的な要素を含む文章が入ります)—
主人公は映画監督(この時点でぐちゃぐちゃな展開が予想されます)で、スペインで撮影を行うもまったくうまくいかず、頭を抱えていたところに物売りから以前に自分が制作した「ドン・キホーテ」のDVDを入手します.自分が滞在しているところがかつての撮影をした場所にほど近いことに気づき村に向かってみると、自分が映画を撮った影響で村の人たちの生活は一変していた…… というのが基本的なストーリーです.
ドン・キホーテ役に起用した靴職人の老人は自分がドン・キホーテ本人であるという妄想に取り憑かれ、ヒロインとして起用した食堂の娘は映画監督の言葉を鵜呑みにして俳優で生計を立てるべくバルセロナに行くも落ちぶれて悲惨な生活を送り、そしてそれらに映画監督自身も巻き込まれていくという、テリー・ギリアムらしい現実と二重三重の妄想が入り乱れた作品です.現在と過去、妄想や幻覚、複数の宗教観、さらにはロシアンマネーがからみあい、観ていてももはやどれが現実なのかすらわからなくなるほどの混乱ぶりでした.
混乱した世界を理解すべくもう一度観てみたいような気もしますが、観たら観たで余計に混乱しそうな気もします.
一般的なかたにおすすめできるかといえば首を横に振らざるを得ないですが、テリー・ギリアムの撮った過去の映画やモンティ・パイソンが好きなのであればたぶん楽しめるでしょう.
2020/01/19
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『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』 を観に行ってきました.
2016年公開の映画『この世界の片隅に』に、当初は含む予定であった物語を追加したもので、上映時間も168分とかなり長くなっています.調べていて思ったのですが、『この世界の片隅に』を観てからもう3年ほど経過していたのですね.
『この世界の片隅に』ではわずかにしか登場しなかった「リン」の物語が追加されることで、単なるシーン増加ではなく『この世界の片隅に』よりも物語に幅が広がり、見終えたときの思いもまた複雑でした.
戦争により亡くなる人、心身ともに治らぬ傷を負う人、映画が終わるときには生きながらえていても原爆の後遺症で長くは生きられないことを示唆されている人…… 様々な人が登場し、それぞれが交錯し、観ている側に様々な感情を引き起こされます.
長い映画ですが、観にいく価値は十分にあると思います.長いなぁと思われるかたはせめて『この世界の片隅に』のほうを観ていただければと(こちらも130分ほどありますが).
ところで映画の本筋とは関係のないことですが、登場人物は元素記号を元ネタにして名前が付けられているとのことで、「すず」はそのまま「スズ Sn」、妹の「スミ」は「オスミウム Os」といった具合なので今回新たに登場したキャラクタも見ながら「テルル」かなと思ったりしていました(テルビウムかもしれませんが).
2020/01/13
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映画『フォードvsフェラーリ』を観に行ってきました.
安価で魅力に乏しい大衆車を作っているフォードが若者にアピールするためにレースに参入しようと計画.当初はフェラーリを傘下に収めるべく交渉したものの、決裂.フェラーリに小馬鹿にされて怒ったフォードがル・マン24時間レースでフェラーリに勝つべく挑戦する…… という、史実に基づいたストーリーです.なので登場人物は実在する人物ばかり.でもそれなりに脚色されているようです.
レースシーンはCGではなく実写だそうで、かなり迫力がありました.
残念なのは、『フォードvsフェラーリ』と銘打っているものの、実際には『キャロル・シェルビーvsフォードの上層部』とでもいうか、レースとは直接的に関係のない、自分の手柄にしたいフォードの役員のエゴと現場のいざこざみたいなものに主眼が置かれてしまっていること.レースで戦うスタッフやドライバーの奮闘みたいなものを自分はもっと見たかったです.フォード社内のいざこざはカットしてその分をフェラーリのフォードへの対抗心などを描いてくれればよかったのにと思いました.
2020/01/11
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ロードスターの定期点検でディーラーに行ったところ、Mazda3のSKYACTIV-Xモデルの試乗車があるというので乗ってみました.
アクセラ改めMazda3がマツダの新世代のモデル第1号となることもあることに加えて、SKYACTIV-Xエンジンという最新技術のエンジンが搭載されていることもあるなど、非常に興味深い車です.
いままでのアクセラも悪い車ではないのですが、ドアの開け閉めから室内の内装など、エンジンをかける前から豪華になったなー、作りが良くなっているなーと感心することしきりです.
SKYACTIV-X最大のウリとなるエンジンはとても静か.以前にどこかの記事で見たのですが、エンジンが冷え込むのを防止するためにカプセル化、つまりかなり密閉化されているそうです.そのためもあってか、信号で停止した時もアイドリングストップしたのがわからないほどです.さらにすごいのはアイドリングストップからの復帰.エンジンの始動音はさすがにわかるだろうと思ったのですが、すっと動き出してあれエンジンいつの間にかかかってる?という感じでした.最近はアイドリングストップ装着車が増えてきており、信号が青になってからエンジンが始動して動き始めるのにしばらくタイムラグがあったりして、すぐに信号が変わるようなところでは後ろが詰まってしまう原因になりがちですが、そうした心配は無用そうです.
ディーゼルとガソリンのいいとこ取りを目指したのがSKYACTIV-Xエンジンですが、低回転からトルクの出方がすごいというのが同乗した営業さんの言葉でした.たしかにまったくストレスなく走ることができます.自分の評価基準がロードスターなので標準的な感覚とは言い難いですが、個人的にはエンジンを回してパワーを出すほうが好みなので、この部分については黒子的な存在のエンジンなのかなという印象でした.
ロードスターには搭載されていない装備で驚きを感じたのは、G-ベクタリングコントロール.Mazda3のそれは「プラス」という進化型のものが採用されています.加速しながらステアリングを切って隣車線に移った時などに同乗者の身体が傾いたりしがちですが(運転者は次の挙動が予測できているのでそれほど傾かないけど身構えるので身体に疲れは溜まりやすい)、そうした横方向への揺れが大幅に軽減されています.それはもう逆に違和感があるほどに.最近の車はABSやDSC、トラクションコントロールなどの電子制御技術が発達しており車載のコンピュータで統合制御をしているものですが、マツダはその統合制御にソフトウェアを追加し、コーナリング時等に不快な揺れを感じさせないように外輪にポンピングブレーキをかけるなどして車体制御をしているそうです.
残念なのはFF車には採用できるのですがFR車には難しいようで、ロードスターに採用される見込みはいまのところないそうです.
営業のかたも言っていたのですが、長距離運転する人には非常に疲れが軽減されていい車だと思いました.自分のような運転自体を楽しみたいような人にはちょっと物足りないように感じる部分もありました.運転の楽しさというのは車の挙動や路面の状況をある程度感じるところにも通じるので、疲れの軽減という点では相反するところでもあるので、ここはなんとも難しいところではあります(NDロードスターは両立しているというか、わりと長距離移動でも疲れにくいし車の挙動も伝わってくるのでバランスはいいと思いますが).
あと、できればMazda3のSYKACTIV-Gなどに先に乗っておけばSKYACTIV-Xモデルの特徴がよりわかったのかもという気もしました.
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ロードスター型のティッシュケースをいただきました.ちょっと嬉しいですねこれ.
2020/01/01
FUJIFILM X-Pro2 + CarlZeiss C Biogon T* 4,5/21 ZM
2020年を迎えました.
新年の抱負、というようなご大層なものはとくにございませんが、自分の思うところに素直になり、前向きに行動していければそれでよしとしたいと考えております(訳:欲望の赴くままに、欲しいものは買うぜ!).
今年もよろしくお願いいたします.
(文章は年号だけかえて昨年のコピペ)