2011年を振り返る、音楽編です.
例年に比べて新譜を買う頻度が少ない年でした.
今年のベストはこれでしょうか.
矢野顕子とレイハラカミのユニット「yanokami」の最新作にして最終作である「遠くは近い」です.
夏のレイハラカミの逝去は本当にショックでした.Twitterで知ったときには、そんなはずはない、誰かがたちの悪いジョークを流したに違いないと思いました.信じたくなかったのです.しかし音楽ニュース系サイトで速報が出た時点でその思いも打ち砕かれました.
もう、あの浮遊感のある独特の楽曲の新作が聴けないのが残念です.彼の作り出す暖かみのある柔らかなエレクトロニカは他のどれにも似ていなく孤高の存在でした.
「遠くは近い」には同時発売のアルバムとして、レイハラカミの曲部分のみを抜き出した「遠くは近い -reprise-」があります.実はそちらを先に購入しました.聴いてみると、レイハラカミの曲であることは間違いないのですが今までのアルバムの曲とはちょっと違う、やはり伴奏然としたものを感じました.
続いて「遠くは近い」を聴いたところ、そのレイハラカミの曲に矢野顕子の軽やかなピアノとボーカルが乗り、見事な調和をなし完成形となっていました.
改めて追悼の意を表したいと思います.
震災の影響は音楽にも表れました.
仙台を活動拠点としているMONKEY MAJIKは震災直後からボランティアとしてがれき除去などを手伝っていましたが、震災にあった人たちを歌った「Headlight」は素晴らしい曲です.今年を象徴する1曲をあげるとしたらこれを選びたいと思います.
他方、原発がらみとしては、謎のアーティスト「ステルスマン」が発表した「原子力」でしょうか.
平沢進氏のサイトで期間限定で配布されていましたが、YouTubeでも聴くことができます.
http://www.youtube.com/watch?v=FVFQrbtkQTM
ストレートな歌詞が刺さります.