2012/04/06

RICOH GR DIGITAL III
1,2週間ほど前、イヤホンを買いました.PHILIPSのSHE-9000です.
それまでずっと同じPHILIPSのSHE-9700を使っていて非常に気に入っていたので、上位モデルと目される製品を買ってみようかって感じで.

RICOH GR DIGITAL III
ところが、これが失敗でした.低音が強いとのことだったのですが、聴いてみると不自然な低音の強さと相対して高音の伸びに欠けるのです.しかもその低音もぼやけた感じで、布一枚隔てたかのような感覚なのです.あんまりエージングとか信用してないんですが、ダメ元で2日ほど曲を慣らしたりしていたんですがダメなものはダメですね.というか、自分の耳には合いません.
ああ、なんか失敗しちゃったな.気分的に収まらないなー、ということで、次なる製品に手を出してしまいました.

RICOH GR DIGITAL III
JVCのHA-FX3Xです.JVCはいわゆる日本ビクターの海外名称.ケンウッドと経営統合したあたりで日本でもJVCの名称を使い始めました.
この製品、アメリカ逆輸入品です.なのでパッケージはいかにもアメリカンな感じのガチガチのブリスターパックで、裏側に日本語の説明書と保証書が貼り付けられていました.
まずはこのブリスターパックを開けるのに難儀します.ここまでしないとアメリカでは盗まれたりパッケージを開けられちゃったりするのでしょうか?相対的に日本の治安の良さを感じさせられました.

RICOH GR DIGITAL III
真っ赤なケーブルが目をひきます.ケーブル長は1.2m、Y型です.ケースとコードキーパーが付属しています.

RICOH GR DIGITAL III
イヤホン部分もけっこう派手な作りです.
肝心の音ですが.低音が力強いです.鼓膜に響き渡ります.高音も負けていません.非常にパワフルで、ガツンとくる直接的な音です.原音再生とかそういうんじゃなくて、味付けしまくりです.アメリカ向け製品らしく、ジャンクな味付けという言葉がよく似合います.
長時間聴くと聴き疲れする音なのですが、ネムくてぼんやりしているよりこっちの方が好きです.というわけで気に入りました、コレ.好みが分かれそうな音質ですが、ノリのよさを求めている人にはオススメです.
2011/12/28
2011年を振り返る、音楽編です.
例年に比べて新譜を買う頻度が少ない年でした.
今年のベストはこれでしょうか.

矢野顕子とレイハラカミのユニット「yanokami」の最新作にして最終作である「遠くは近い」です.
夏のレイハラカミの逝去は本当にショックでした.Twitterで知ったときには、そんなはずはない、誰かがたちの悪いジョークを流したに違いないと思いました.信じたくなかったのです.しかし音楽ニュース系サイトで速報が出た時点でその思いも打ち砕かれました.
もう、あの浮遊感のある独特の楽曲の新作が聴けないのが残念です.彼の作り出す暖かみのある柔らかなエレクトロニカは他のどれにも似ていなく孤高の存在でした.
「遠くは近い」には同時発売のアルバムとして、レイハラカミの曲部分のみを抜き出した「遠くは近い -reprise-」があります.実はそちらを先に購入しました.聴いてみると、レイハラカミの曲であることは間違いないのですが今までのアルバムの曲とはちょっと違う、やはり伴奏然としたものを感じました.
続いて「遠くは近い」を聴いたところ、そのレイハラカミの曲に矢野顕子の軽やかなピアノとボーカルが乗り、見事な調和をなし完成形となっていました.
改めて追悼の意を表したいと思います.
震災の影響は音楽にも表れました.
仙台を活動拠点としているMONKEY MAJIKは震災直後からボランティアとしてがれき除去などを手伝っていましたが、震災にあった人たちを歌った「Headlight」は素晴らしい曲です.今年を象徴する1曲をあげるとしたらこれを選びたいと思います.
他方、原発がらみとしては、謎のアーティスト「ステルスマン」が発表した「原子力」でしょうか.
平沢進氏のサイトで期間限定で配布されていましたが、YouTubeでも聴くことができます.
http://www.youtube.com/watch?v=FVFQrbtkQTM
ストレートな歌詞が刺さります.
2011/08/07
WORLD HAPPINESS 2011に行ってきました.今年で3回目になります.
前回、前々回に比べて日射しが厳しく、しかも夕方からはかなりきつめの雨が降ってくるなど、コンディションはあんまりよくありませんでしたが、例年どおり楽しむことができました.
最大のお目当てはなんといってもYellow Magic Orchestra.しかしながらこのイベントはYMOのメンバーが注目しているアーティストを主体にセレクトしているだけあって、他のアーティストも楽しみであったりします.YMO以外では楽しみにしていたのはサカナクション、神聖かまってちゃんなど.
サカナクションは昨年のWORLD HAPPINESSで曲を知ってそれから全部のアルバムを買うほどに気に入ったバンドであり、今年も見事なステージでした.ライブを魅せるバンドはやはりいいですね.
神聖かまってちゃんは数曲しか知らないレベルでしたが、ライブパフォーマンスに圧倒されました.ボーカルが登場からいきなりステージ下に降りたり(裸足でした)、演奏中もギターを振り回して自分のマイクスタンドをなぎ倒し、別のマイクをつかんで歌い出し(しかもなにを言っているのかわからない)、さらには自分をモーツァルトの生まれ変わりだと言い始めるなど聞きしに勝る奇行ぶり.しまいには演奏が終了してもステージに残り続け最後はスタッフに抱えられて連れて行かれました.私は彼を天才じゃないかと思いましたが、同行していただいたお二方は紙一重のほうと判断されたようで、まあスレスレのところでしょうか.
YMOについて.黒のポロシャツ姿に旗を持って登場.ポロシャツにもなにか文字が書かれており、よく見ると襟から下に向かって大きく「NO NUKES MORE TREES」の文字が(→写真).旗にも片面に同様の文字が、そして反対側にはYMOのロゴ.一昨年は「Thousand Knives」で坂本龍一が「平和の旗」を振っていましたが、今年はもちろん「NO NUKES MORE TREES」の旗を振っていました.演奏曲は覚えてる範囲で記すと、FireCracker、The City of Light、Behind The Mask、Seoul Music、Cue、Taiso、COSMIC SURFIN’〜Absolute Ego Dance(メドレー)、東風.昨年ともまた違ったセットリストです.そういえばRydeenは演奏されませんでした.
2011/07/28
会社からの帰り、バスの中でTwitterを見て知りました.まだ40歳だそうです.早すぎです.悲しいです.
自分がレイハラカミを知ったのはiTSで販売されているのを試聴してからなので、初期からのファンではありません.試聴したときの奇妙な感覚は未だに忘れられません.足下が急にふっとなくなるような不安定感、ゆらぎ、それでいて不思議な安らぎ.いつのまにかすべてのアルバムを購入していました.
矢野顕子はレイハラカミの音楽を「世界遺産級」と評しましたが、そこに疑う余地はありません.唯一無二の音楽であり、かわりになるような音楽はありません.
心よりご冥福をお祈りいたします.
2011/02/16

GR DIGITAL III(クロスプロセス)
ART of NOISEの「Influence」というアルバムを購入しました.発売自体は昨年の秋のようです.
パッケージに貼られていたステッカーにはベストアルバムという表記があり、たしかに今までの曲が入っているのですが、その多くはリミックスされていたり別バージョンだったり複数の曲が混ぜ合わされていたりと、以前のアルバムオリジナルのまま収録されている曲はほとんどありません.さらに未発表曲も入っていたりと盛りだくさんです.ちなみに2枚組で41曲が収録されています.
ART of NOISEは1980年代から活動しているグループで、
・トレバー・ホーンプロデュースによる覆面バンド
・トレバー・ホーンの手を離れて別レーベルへ移籍
・再結成
と大まかに活動時期を分けることができます.今回のアルバムはその全ての期間の曲を収録しています.個人的にはトレバー・ホーンプロデュースの期間のものが好きで、レーベル離脱後のものはあんまり聴かないのですが、ひとまとめにされた状態で改めて聴き直すとどの時期もART of NOISEらしいフェアライトCMIなどの最先端機材を使った、美しさと暴力的なサンプリングが同居した音楽という点では通じるものがあると感じました.
決して万人に勧められるCDではありませんが、個人的にはかなりのお気に入りです.