2014/12/18

Apple iPhone 5s
X-T1の新しいファームウェア、Ver.3.00が公開されました.
もはや別物といっても過言ではないくらい機能アップされました.
主なポイントだけでも、
・従来のメカシャッターに加えて電子シャッターも使用可能になり、シャッター音のしない静音撮影、しかも最高シャッター速度が1/32000秒まで速度アップ
・フィルムシミュレーションに「クラシック・クローム」を追加
・フォーカスモードに「AF+MF」モードを追加、AFでピント合わせ後にMFで微調整可能
・十字キーで直接AF位置を変更可能に(Fnキーと排他)
・Qメニュー(機能設定メニュー)のカスタマイズ
・マクロモードのダイレクト選択
などなど、多岐にわたる機能アップがされています.
これにより、撮影していて不満を感じていた部分の多くが解消されています.
たとえば、屋外で23mm F1.4開放で撮影しようとすると従来のシャッター速度1/4000秒では露出オーバーになってしまうのが1/32000秒シャッターで解消され、マクロモードに切り替えるのにボタンを押してマクロモードのON/OFF画面を呼び出すのではなくトグル式に切替ができるようになり、AFでざっくりピント合わせしてからそのままピントリングを操作して部分拡大してピントを追い込むことができるようになったのです.
素晴らしいです.こうしてあとからユーザの声に応えるようにして機能追加や修正をしてくれる姿勢はとても評価ができます.こういう姿勢のメーカーの製品は次も買おうという気になります.
2014/11/24
BS朝日で3週連続で「The Photographers」という、カメラマンのドキュメンタリーを放送していたので見ました.
1回目の放送は、飛行機と鉄道、2回目の放送は生物、そして3回目の放送はスポーツということで、それぞれのプロのテクニックやこだわり、苦労などを知ることができました.
使っている機材は市販のものなので、極端な話、お金さえ出せば同じものを手にすることはできます(高価ですが……).しかしそれだけでは同じものを撮ることはできないということを番組を見ることでまざまざと思い知らされます.
重要なのは「こだわり」.この一瞬、奇跡的に訪れる、もしくは訪れないかもしれない瞬間を捉えるためにずっと前から準備し、じっと待ち構える.
例えば、夕日が落ちている最中に瀬戸大橋を渡る列車を撮りたい.1年に数日しかないその日に何時間も前から現地に入り、ぎりぎりまでフレーミングに悩み機材に悩む.そうして撮れた写真は自分のような素人目には非常に満足のいく写真のように見えるものの、撮影したプロからすると「あと10秒列車がくる時間がずれていれば夕日のど真ん中を列車が横切るところが撮れたのに」と悔しがる.そのこだわりこそがプロをプロたらしめるのではないかと感じました.と同時に「好きだからこそやっている」というカメラマンもいて、シビアでありながらも多くのカメラマンが天職と感じているのだろうなと思いました.
好きでカメラをいじり写真を撮ったりしていますが、やり直しのきかない一瞬の勝負であるカメラマンの仕事は自分にはつとまりそうにありません.そうした凄みのようなものを感じる番組でした.
年末(12月29/30/31日)に再放送がありますので、興味を持たれた方はご覧いただければと.
2014/11/09
FUJIFILM X-A1 + XF60mm F2.4 R
X-T1の解説本が出ていたので購入してみました.
今までにも何冊かの本が出ていて実際に買ったりもしましたが、そうした本がカタログや取扱説明書の延長上にあるのに対して、後発のせいもあってか内容的に突っ込んだものになっています.いちおう各部の名称や撮影の基本的な方法なども載ってはいますが、ページ数的にも少なめです.
重点的に書かれているのが、富士フイルムのカメラの最大の特徴ともいえる、フィルムシミュレーション.青、赤、緑、黄と各色ごとにそれぞれのフィルムシミュレーションの色の出方を検証し、特色や得手不得手を検証しています.富士フイルムの説明では、PROVIAがスタンダード、Velviaがヴィヴィッド、そしてASTIAがソフトということになっていますが、実はASTIAのほうがPROVIAよりも鮮やかな色の出方をしており、それでいてVelviaより抑えめ、かつ赤の再現性はもっともよいなど、意外な結果に驚きました.フィルムのASTIAにあった青色が出づらいといった欠点を解消し、またVelviaのラチチュードが狭い(こんなところまでフィルムの癖が出るのも驚きですが)という欠点を補って撮影の自由度が高いなど、使いでのあるフィルムシミュレーションのようです.ASTIAはポートレート寄りかなと思ってあんまり使ってこなかったのですが、少し積極的に使っていこうかと思いました.
モノクロの画質についてもきちんと検証されており、たまにはモノクロにも手を出してみようかという気分にさせられます.
筆者が実際にX-T1のユーザで使い込んでいるところから得た知見がふんだんに盛り込まれているので、色調のコントロールをはじめ、様々な面で参考になります.
また、X-T1グラファイトシルバーに先行して搭載され、12月にはX-T1ブラック向けにも公開される新しいファームウェアの情報も掲載されており、X-T1ユーザならば手元に置いて損はない本だと思います.
2014/10/05
以前に導入したことをブログに書いた、実家で使用しているおもいでばこが故障しました.
導入時のエントリでもフリーズしたりしたことを書きましたが、先日も写真を取り込んだらフリーズしたので電源を強制切断したらすべての操作を受け付けなくなりました.なのでサポートに電話をかけて対応方法を尋ねたところ、電源プラグを1時間ほど抜いて完全放電してくれとの返答で、その通りに実行したところ、無事に起動するようになりました.
が、起動後の画面にファームウェアアップデートの告知が出ていたのでアップデート処理を行ったところ、再びフリーズ.しばらく放置した後に電源を入れ直したところ、メニュー画面が表示されてしばらくすると画面がブラックアウトしてしまいすべての操作を受け付けなくなるという状態になってしまいました.
再びサポートに問い合わせたところ、データのバックアップをとって修理に出してほしいとの返答でした.上記のような状況説明をしているのでバックアップがとれないのはわかっているはずなのですが…….直前に取り込んだ写真以外は外付けハードディスクにバックアップされているはずであり、直前の写真もメモリカードからデータ削除をしていないので、実質的なデータ損失はないのが救いでした.
修理に出すにあたっては修理依頼票を印刷して保証書とともに添付する必要があるのですが、実家にはプリンタがないので、セブンイレブンのネットプリントを利用して対処しました.修理依頼票だけであればネットプリント指定をかけてバッファローの担当者にその旨を伝えても対処可能というような表記をどこかで見た記憶があるのですが、保証書がどこかに埋もれて見当たらなかったので、購入証明となるネット通販の書類も印刷する必要があったのです.
おもいでばこの故障について思うこと.
そもそも、「おもいでばこ」という製品はコンピュータによる写真管理ができない人などに向けた、専門知識がなくても写真の管理をできるようにした機材です.とはいうものの、中身はハードディスクが使用されており、故障した場合には中身が消去されてしまうのはコンピュータと同じであったりします.
今回のような故障によるデータの紛失を防ぐためにUSB端子に外付けハードディスクが接続できるような設計になってはいますが、コンピュータの取り扱いが苦手な人向けの製品で果たしてどれだけの確率でバックアップがとれるような環境が構築できていたかは疑問ではあります.とくに、記録しているものが「おもいで」であるのだから、データが消えてしまうことに対してはメーカーももう少し慎重な設計やサポート体制が必要なのではないかと感じました.本体価格の上昇やランニングコストとして利用者の負担が発生するとしても、ハードディスクのミラーリングやクラウド連携サービス、それにファームウェアはハードディスクではなくメモリに保存してA/B面でどちらかが異常を来してもバックアップから起動するようなシステムを構築してほしいなと思いました.
修理依頼してからどれほどで戻ってくるかはわかりませんが、設置して正常動作を確認し、バックアップから写真が戻せるか検証するのは年末に帰省したときになることでしょう.
2014/09/13
X-T1のカーソルキー(富士フイルムでは正式には「十字キー」と呼んでいます)について書いた前回のブログに、「ホームセンターで売ってるポンチを使ってみてはどうか」とコメントをいただいたので、さっそく近所のホームセンターまで出かけて穴開けポンチを買ってきました.穴開けポンチの存在は知ってはいたんですが、革素材に穴を開けるほうにばかり目が行ってしまい、開けたときにできた丸いほうというかゴミとして捨てるほうを使うというところに頭が回りませんでした.
RICOH GR
買ってきた穴開けポンチ.φ2.0-4.5mmまで0.5mm刻みのセット.600円くらいでした.
RICOH GR
正しい使い方は、ポンチを革にあてがった状態でハンマーで叩いて革をくりぬくのですが、今回は革ではなくて人工皮革のビニックスレザーでそれほど厚みもないので、読み終えた雑誌を下に敷いて上からぐっと力をかけてくりぬきました.
綺麗にくりぬけました.先に両面テープを貼っておけば一緒にくりぬけるので楽です.
背面のAEロック、AFロック、フォーカスアシスト、DISP/BACKボタン、そして写真には写っていませんが再生ボタンに貼り付けました.
Qボタン(簡易設定変更メニュー)に貼っていないのは、このボタンを操作するときには基本的にファインダから目を離しているので指が迷うことがないから.他のボタンはファインダを覗きながらブラインドで押すのではっきりした突起が欲しいのです.
RICOH GR
調子に乗って、正面のFn1ボタンやレリーズボタン、使わないのに赤くて目障りな動画撮影ボタンなどにも貼ってみました.レリーズボタンのみサークルカッターを使用.
ビニックスレザーを貼ることで、かなり操作面は改善されました.メーカー側でボタン交換サービスなどをしない限りはこのまま使い続けようかと思っています.