GRのファームウェアアップデートが発表され、Ver.4.00になりました.
機能が追加されたのは以下の5点.
・[撮影設定]の[エフェクト]に[シフトクロップ]が追加されます。
・[セットアップ]に、[AFモード]が追加されます。[ノーマル][高速]から選択できます。
・[セットアップ]に、[カード連続 No.]が追加されます。[ON][OFF]から選択できます。
・[セットアップ]に、[再生アニメーション]が追加されます。[ON][OFF]から選択できます。
・再生モードで”RAW +”画像を削除する際、[1ファイル削除]は[RAW+JPEG削除][JPEGのみ削除][RAWのみ削除]になります。
また、同時に不具合の修正もされています.
GRシリーズの素晴らしい点は、こうしてファームウェアアップデートにより機能追加されることです.
不具合の修正でしかファームウェアアップデートを行わないメーカーも多いなか、きちんとフォローアップされているようで好感が持てます.
機能追加で面白いと思ったのは「シフトクロップ」なるエフェクト.
写真を撮ると、遠くのものは小さく写ります.遠近感が出るのは当然のことですが、建築物などを遠近感のないように撮りたいこともあります.一眼レフの場合だと「シフトレンズ」と呼ばれる特殊なレンズを使うことで撮影できますが、コンパクトデジカメにはそのようなレンズをもつ製品はありません.そこで疑似的な処理として、被写体の建物などと傾きをなくした状態で撮影し、遠近感の出た部分をカットすることで直線的な写真を作成する、それがこの「シフトクロップ」エフェクトです.
この撮影手法、すでに実践されている方がおり、塩澤一洋氏のWeb「shiology」の「2541-111027 「擬似シフト写真」で遊ぼう」というエントリーなどで紹介されています.
GRの「シフトクロップ」エフェクトは、縦位置で撮影して画面の上下いずれかを(手動指定可能)カットしてスクエアフォーマットで残すという機能です.
実際に撮ってみました.

RICOH GR
シフトレンズで撮影したような雰囲気の写真が撮れました.
コツとしては、水準器の水平と垂直をきちんとあわせること.

RICOH GR
同じ場所で3:2で撮ったもの.比べるとわかるように、画像の下1/3をカットしています.
写真としての新しい楽しみ方を提案してくれるようで、素晴らしいファームウェアアップデートです.
神社などでの撮影にも役立ちそうです.