ちょっと豪華な鉄道旅行、つづきです(その1はこちら).
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3時間ほど会津若松を観光し、再び駅に戻ってきました.
ホームでしばらく待っていると、次に乗車する列車が入線してきました.
会津若松駅は1番線と2番線ホームが頭端式で行き止まりになっているので、慎重に後退しながらの入線です.
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次に乗車するのは蒸気機関車牽引による列車「SLばんえつ物語」です.
停車位置より手前でいったん停車し、慎重に下がっていきます.
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JR東日本のロゴの入った制帽をかぶっていなければ、服装含めてJR車両には見えない雰囲気です.
とはいえ、ATS-P/ATS-Ps搭載を意味する「P」「Ps」表記があるところがポイント.列車自動停止装置が搭載されているあたりが現代を走る車両らしいところです.
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SLが現役で走っているのを見ている世代ではないのですが、それでもノスタルジー的な感覚があるのはこの煙やボイラーの湯気などによるところなのかなという気がします.
観光用としてSLを走らせているところはいくつかありますが、この「SLばんえつ物語」は100km以上(正確には111km)という比較的長距離を走る列車として珍しい存在です.
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今回の旅行でいちばん予約が難しいのが、この「SLばんえつ物語号」のグリーン車指定席です.
ゆったりした座席レイアウトに加えて展望室もあるため、30席しか座席がなく争奪戦です.1ヶ月前10時の予約でなんとか押さえることができました.この席を押さえられなかったら旅行自体を取りやめていたでしょう.
ちなみに旅行に出たのは7月12日の土曜で、1週間前だと「大人の休日倶楽部」の期間中、1週間後だと夏休みかつ3連休初日で混雑するので、そのどちらでもない12日だったら行けるだろうと思い、ピンポイントで狙っていました.
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グリーン車は1+2列の落ち着いた空間になっています.
普通車(全席指定)もクラシカルな雰囲気のボックスシートですが、1人旅だと相席になってしまう可能性もあります.
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今回は展望室寄りの2列目の席を予約できたので、走行中も座席からこのようにして蒸気機関車の後ろ姿を見ることができます.
以前に「SLばんえつ物語」に乗車(その時もグリーン車)したときは、新潟(当時)から会津若松行きに乗車したので展望室は最後端でした.それはそれでいいのですが、やはり蒸気機関車のすぐ近くの車両に乗ってみたいこと、そして間近で汽笛を聞きたいと思って逆方向にも乗ることにしたのです.
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展望室からの眺めはこんな感じ.グリーン車の展望室なので、グリーン券を持っていないと立ち入ることはできません.とはいえ反対側の車両端部にも展望スペースが用意されています.
蒸気機関車を間近に見ることのできる特等席って感じです…… が、磐越西線は山中を走る路線ということもあってトンネルも多く、締切の窓なのに排煙がどこからともなく入ってきて、展望室だけでなく座席も煙たくなります.ある意味、マニアのための砂かぶり席のようなものといえるかもしれません.
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客車7両編成のうち、グリーン車と反対側の1号車は「オコジョスペース」として子供用の遊べるフリースペースになっています.
また途中にもこのようなラウンジスペースや売店などが用意されており、全体的にゆったりとした構成になっています.
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列車は会津若松から新津までの111kmを3時間以上かけて走行しますが、途中2回の点検(うち1回は給水も行います)のため10分ほど停車します.戦後まもない1946年製造の機関車で、生態保存の期間をはさんで80年近くが経過した車両なので、念入りに点検もされるのでしょう.
このC57 180は生態保存時には新津市内の小学校に保存されており、また新津は鉄道の街といわれるだけあって、新津駅が近づくと沿線から手を振る人が急増します.ディーゼル機関車などとは比べ物にならない排煙があり、沿線は洗濯物などで大変な面も多そうですが、それでもこうして手を振ってくれる人が多いのはそれだけ地元からも愛されている車両ということなのでしょう.
この日は他路線でダイヤ乱れがあった影響で発車が10分ほど遅れ、新津での乗り換えがギリギリということもあって下車後の写真撮影が叶わなかったのが残念なところです.
新津から信越本線に乗り換え、途中でさらに弥彦線に乗り換えて燕三条にて宿泊しました.
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翌日です.ここは道の駅「燕三条地場産センター」です.燕三条駅からも近く、駅周辺にあるビジネスホテルからもアクセスのしやすい立地にあります.
燕三条に宿を取ったのはここを訪れたかったからです.
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一般的な道の駅といえば地元で採れた野菜や名物の料理などが並んでいるものですが、ここにはそのようなものはありません.「地元で採れた」ではなく、「地元で作られた」金属加工品を中心とした製品が大量に並んでいます.
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切れ味の鋭そうな刃物や工具、農機具も魅力ですが自分のお目当ては食器や調理器具、カトラリです.
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チタンを二層構造にしたタンブラーのカットモデルとか見入ってしまいます.
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今回、買うつもりでいたものが2つあって、1つはカレー専用スプーンです.
が、残念ながら道の駅「燕三条地場産センター」には左右対称のものと右利き用は売り切れており、左利き用しかありませんでした.
右利き用、左利き用という言葉から想像されるようにスプーンの形状が左右で違っており、右利き用の場合には右手で持ったときに口に運びやすい形状をしており、同時にじゃがいもや肉などの具材をカットしやすい加工がされているそうです.
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もしかしてこっちにはあるのでは…… と思い、道の駅「燕三条地場産センター」から5分足らずのところにある燕三条駅構内の燕三条Wingにやってきました.道の駅「燕三条地場産センター」と同じところが運営している、新幹線利用客向けの店舗です.
道の駅「燕三条地場産センター」ほど広くないこともあって品揃えは限定されますが、新幹線利用者をターゲットとしたカジュアル寄り、カトラリなどを中心に販売されています.
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右利き用は売り切れでしたが、左右対称のカレースプーンは在庫がありました.
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新潟でカレーといえばこれ、万代シティバスセンターのレトルトカレーも売られていたので、こちらも購入.
で、さっそくこの日は夕飯にカレーをいただきました.自分が普段使っているスプーンや、カレー店で置いてあるスプーンと比べても皿(すくう部分)が深いです.具材、ルー、ライスが絶妙なバランスになるように設計されたそうですが、慣れもあるのか自分の食べ方では皿部分にライスが残ってしまう感じでした.
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もう1つ買うつもりでいたのがコーヒーミルだったのですが、事前に調べていたお目当ての品がなかったのでこちらは見送ることに.
そのほか、店頭で惹かれて買おうかどうしようか迷ったのがアルミ製の箸.箸だけであればそれほど気にならなかったと思いますが、セットで使うように作られている箸置きに惹かれました.まるで紙を丸めたかのような柔らかそうな外見をしていますが、もちろん曲がりません.
食べる前は丸くなった部分に箸の先端を入れて箸袋として使い、食事中はもちろん箸置きとして使えるというのも魅力でした.
とはいえ、箸置き使わないしなと思って見送りましたが、次回来たときに買ってしまいそうな心残りがあります.
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燕三条から東京に向かう新幹線が最後の贅沢、グランクラスです.
7月中は通常の半分のJREポイントでグリーン車やグランクラスに乗車できるというキャンペーンをやっており、1度くらいは乗っておくかと思って予約しました.
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東北新幹線はアテンダントがおり軽食や飲み放題のサービスがありますが、上越新幹線はそのようなサービスはありません.
豪華なのはいいのですが過剰というか浮ついた雰囲気にも感じられたので、自分にはグリーン車くらいがちょっとした贅沢という趣があっていいかなと感じました.
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ホットコーヒーとアイスクリームを注文し、前回の新潟旅行で入手した燕三条謹製のアルミスプーンでいただきました.
車内アナウンスで「シンカンセンスゴイカタイアイス」と自ら名乗って販売している割には柔らかめでした.本当に硬い「シンカンセンスゴイカタイアイス」を食べるには、東海道新幹線(「のぞみ」「ひかり」限定)のグリーン車に乗って、モバイルオーダーでアテンダントに運んできてもらうしかないのかもしれません.
今回の旅行ではやはり「SLばんえつ物語」に乗れたのが良かったですね.とくに蒸気機関車直後の車両に乗ることができたので機関車を間近に見つつ、汽笛を聴くことができたのは格別です.
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最近あんまり鉄道メインの旅行に出てないなと思い、レアっだたりちょっといい列車を乗り継ぐ旅行に出かけることにしました.
まずは東京駅からやまびこで郡山に.1ヶ月前の発売直後に予約したこともあってグリーン席を30%引きとの案内が出ていたので、グリーン車に乗車しました.
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郡山駅からは磐越西線を走る「SATONO」に乗車します.
「SATONO」は元「リゾートあすなろ」で、青森を走っていた車両がリニューアルされたものです.
HB-E300系車両はハイブリッドディーゼル車両で、ディーゼルエンジンで発電・蓄電した電力を使ってモーターを回すので発進時含めて乗車時の感覚は電車と変わりません.
もともと磐越西線には「フルーティアふくしま」がありましたが、1人用席がないことやデザートなどの飲食をメインに据えた列車ということもあって中年男性には敷居が高い面もあって見送っていましたが、今回は後述するように多彩な客席レイアウトもあって一人旅でも使いやすくなっています.
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2両編成のうち1両がグリーン車で、1人用や2人用ボックス席、4人用ボックス席など多彩な座席レイアウトが用意されています.もう1両もリクライニング席なので、2人乗車であればわざわざグリーン車を利用しなくていいような気もしますね.とくに会津若松・喜多方方面に向かう場合にはグリーン車は後部になるので先頭展望も望めません.
自分は1人用席グリーン席を予約しました.横向き、リクライニングなし、網棚などの荷物収容スペースなしという難点はありますが、1人用としては広々としたスペースが用意されているのはいいですね.
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正面には展望スペースが用意されています.
窓には「SATONO」カラーの赤べこと起き上がり小法師が.
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「SATONO」では車内販売もありますが、事前に駅弁やお菓子を予約もできます(事前決済).
今回はそのサービスを利用して「宝の山100th弁当」と「SATONOで会津満喫スペシャルティコーヒー・お菓子セット」を購入しました.
「宝の山100th弁当」は人気の高い「海苔のりべん」を作っている郡山駅の福豆屋謹製のもので、しかもここでしか買えないものなのでこれは外せません.
「SATONOで会津満喫スペシャルティコーヒー・お菓子セット」については、セット内容を見たらドリップバッグのコーヒーとお菓子のセットだったので、宿泊先のホテルでいただこうと思って購入しました.なお、途中駅でお湯のサービスもありますよ、との説明もあったので車内飲食も可能なようです.
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2段重ねのお弁当はどれも美味しくて満足です.
と同時に、「海苔のりべん」のシンプルながらクオリティの高さも改めて思い知ることになりました.
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「SATONO」は喜多方行きですが、自分は会津若松で下車しました.
会津若松で下車する人はそれほど多くなく、喜多方まで乗り通す人が多そうでした.まあこれには理由があって、この「SATONO」のあとで郡山駅を発車する会津若松行きの快速「あいづ」が途中駅で「SATONO」を追い抜くので、観光列車に乗ってみたいという理由がなければ時間的にも金額的にも快速「あいづ」の方がいいのですよね.
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駅舎入り口には巨大な赤べこが.
なにやらスイッチがありますが、これを押すと首を振る…… というわけではなく、音声アナウンスが流れます.赤べこなので首はつつけば動きますし.
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次の列車まで3時間半くらい.観光にはちょうどよい時間なので駅前のバス案内所で周遊バスの1日乗車券を購入しました.周遊バスは乗車距離に関わらず1乗車210円で、1日乗車券は600円なので、3回乗車すれば元が取れる計算になります.元が取れる、ということ以外に小銭を用意するのも面倒ですしね(ローカルの電子マネーには対応しているものの、交通系電子マネーには対応していませんでした).
曜日や時期によっても変わると思いますが、この日は30分おきにまちなか周遊バス「あかべえ」「ハイカラさん」が走行していました(「あかべえ」と「ハイカラさん」は進行方向が逆).
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車内の「とまります」ボタンにも赤べこが.
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まずは鶴ヶ城に.城はどこに行ってもインバウンドが多いですね.
個人的に城は眺めるもので、入城するとそこからの眺めは現代なので興醒めしてしまう感覚があまり好きではないこともあって、このときも外から眺めて退散しました.
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周遊バスに間に合うか微妙な時間なので、少し先のバス停の方が近いのでは…… と思ってきた時と別の出口に向かったところ、道に迷って見事バスに乗り遅れました.
下車したバス停まで戻ろうとしたところ、近くに立派な店構えの「菓子司」「会津葵」と書かれた店があったので入ってみることに.
カステラにあんこの入った「会津葵」、同様にあんこではなくかぼちゃベースのフルーツ餡の入った「江戸葵」が看板菓子のようで、会津葵を購入しました.あと、求肥にあんこの入った「あかべこ」というお菓子もあったのでそちらも購入しました.会津葵は会津若松駅でも売られているので次に訪れたときにも買おうと思いました.
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続いて飯盛山に向かいます.ここ飯盛山は白虎隊自決の地として知られており、墓地などがあります.
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個人的にここ飯盛山で外せないのが「さざえ堂」.
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江戸時代の建立ですが、当時としては斬新な二重螺旋構造をしており、入り口から出口まで一方通行です.
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最上部の天井に無数に貼られた千社札が歴史を感じさせられます.
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さざえ堂の近くには売店があり、以前はキーホルダーとかマグカップのようなものを細々と売っていたのですが、建物はそのままにリニューアルされたようで、さざえ堂をモチーフにしたTシャツとか小物が売られるようになり、隣にはカフェが併設されていました.自分は帆布製のポーチを購入しました.
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飯盛山の麓にある土産物店も少し変わったようで「アカベコランド」なる、赤べこを中心とした土産物店ができていました.
ここで新幹線をネタにした赤べこが売られているというのでE5系を買いに来たのですが、首を振るタイプの手作りのものはE5系だけ売り切れていたので今回は首を振らないビニール製のものをまとめて購入しました.いちばん右はALFA-Xですが、自分は現物を見たこともないのでレアキャラみたいなものですね.
つづきます.
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ソニーのウェアラブル温度調節デバイス「REON POCKET」が大幅なモデルチェンジを行い、「PRO」を名乗る製品を発売したので購入してみました.
以前にREON POCKET 3を購入し主に夏場に使用していましたが、持続時間の短さなどがネックで使用頻度が少なくなっていたので、バッテリ性能などを期待しつつの購入です.
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外部センサーであるREON POCKET TAGは所有しているので、今回は付属しない製品を購入しました.
本体以外の付属品は廃熱用のエアフローキットの大小、USBケーブル、説明書です.
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持ち運びや保管を考慮して別売のケースも購入しました.
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本体と付属品一式、REON POCKET TAGを収納できます.
REON POCKET TAGは背面のクリップが心許なく落としそうなので、Amazonで売られていたカラビナ付きのシリコンカバーを装着しています.
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REON POCKET 3との比較.結構大きさが違います.
REON POCKET 3→4→5と倍々に性能が上がっており、さらに5と比べてPROは冷却面積やバッテリ持続時間が2倍になっているなど、動作時間には期待が持てそうです.
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本体側面に電源スイッチ、反対側に温度調整スイッチがあります.
従来モデルはスマホから操作することを前提にして本体は必要最低限のスイッチしか装備されていませんでしたが、機密保持などでスマホを持ち込めない場所でも使えるよう、スイッチが増やされたとのことです.
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剥き出しだったUSB Type-C端子もカバーがつけられています.
REON POCKETシリーズは本格的に暑くなる前に品切れとなって入手困難になるのが毎年のことなので、このREON POCKET PROも5月下旬に購入し、1ヶ月近く使わずに放置し、6月下旬ごろから暑くなってきたのでようやく本格投入しました.
今まで自分が使っていたREON POCKET3の場合は出社しただけ(使用時間約1時間)でバッテリがほぼカラになってしまい、帰りも使うのであれば充電必須でしたが、REON POCKET PROの場合は通勤の往復に使用した場合には2日間使用できます.本体サイズが大きくなってバッテリ容量が上がっただけのことはあります.
冷え具合については従来機とは異なり2つのペルチェ素子を交互に駆動させて感覚の麻痺を避けるような設計が功を奏しているのか、ひんやりとした感触が続きます.
サイズが大きく重くなったことにより懸念であった装着感については、さすがに従来よりは大きなものを装着している感覚はありますが、実際の重さほどの差は感じづらく、うまく重量が分散されている印象です.
従来モデルのREON POCKET 5は併売されるそうで、このPROについては全体的に堅牢性や耐久性を高めた別ラインの製品という印象で、そこがPROモデルをうたうゆえんなのかなと感じました.