2012/10/17

iPhoneと組み合わせて使うデジカメ

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 23:38

Apple iPhone 4S

 iPhoneのカメラは素晴らしいです.以前にもGR DIGITAL IIIとの比較をしましたが、そのときの結論としては、GR DIGITAL IIIよりは落ちるものの、「携帯電話というか情報通信機器の隅に申し訳程度にくっついているカメラの画質とは思えないほど」「ポケットからiPhone 4Sを出してささっと撮影することのほうが多くなりそう」というものでした.

 その後、やはりというかGR DIGITALを持っている状況でもiPhoneを使って撮ることのほうが多くなりました.GR DIGITAL IIIからIVにかわっても同じです.
 さらにいうと、普段使いだけでなくちょっとした旅行なんかでもiPhoneで大半の撮影を済ませることも増えました.撮る→(ちょこっと編集)→Twitterにアップ、という一連の流れが1台でささっと出来るのはやはり快適なのです.多少は画質が劣っていても、細かな設定ができなくても、それを補ってあまりある利点があるのです.

 しかし、これでは写真、カメラ、撮影を趣味をするものとしては、なんとなく落ち着きません.やはり撮影をするときはカメラできちんと撮りたい.でもかといって常にD700を持ち運ぶのは無理、コンパクトで高画質のものを常備したい、と.
 そこで、iPhoneの欠点を補うような、補完関係のカメラはないものかと検討することにしました.



 まずはiPhone 4Sのメリットとデメリット.
 ■メリット
 ・気軽に撮影できる
 ・撮影後、すぐにTwitterなどにアップができる
 ・まずまず高画質
 ・標準のカメラアプリ以外にも他のカメラアプリや編集アプリが充実している
 ■デメリット
 ・単焦点
 ・暗いところは弱い(5で多少改善されたらしい)
 ・斜光に弱くハレーションが出やすい
 ・撮像素子が小さく、ボケを活かした撮影は難しい
 ・マクロがもうひとつ
 まあ、携帯電話の一機能として考えたら十分立派な性能だと思います.

 現在、iPhone 4Sと一緒に持ち歩いているGR DIGITAL IVをリプレースすると仮定して、同じくらいのサイズで画質的に同等以上のものをピックアップして比較してみることにしました.


 その1.ベンチマークとなる、GR DIGITAL IV
 ■サイズ:幅108.6mm×高さ59.8mm×奥行き32.5mm、219g(バッテリ、メディア込み)
 ■レンズ:28mm / F1.9
 ■メリット
 ・過剰なまでの設定カスタマイズ
 ・F1.9の明るい28mm単焦点レンズ
 ・レンズ前1cmまで寄れる強力なマクロ
 ・画質調整(クロスプロセス、ブリーチバイパス)(これは好みの問題ですが)
 ■デメリット
 ・単焦点レンズ
 ・1/1.7インチCCDはちょっと小さい
 ・F3.5あたりから出てくる回析ボケ
 GRD4のメリットはやはり使い手の好みに合わせたカスタマイズでしょう.前ダイヤル、背面レバー、+/-ボタン、カーソル左、タイマーボタンなどのキー割り当て、数画面にもわたる細かな設定変更、さらにそれらを12セット保存して(SDメモリにさらに別途6セット)、そのうち3つをダイヤルMY1/2/3に呼び出してセット可能という、偏執的なまでのカスタマイズは他の追随を許さないものがあります.正直、これに慣れてしまうと他のコンパクトデジカメのカスタマイズに不自由を感じることでしょう.


 その2.未発売ですがここ最近の製品で最も気になっている、富士フイルムのXF1
 ■サイズ:幅107.9mm×高さ61.5mm×奥行き33.0mm、225g(バッテリ、メディア込み)
 ■レンズ:25-100mm / F1.8-4.9
 ■メリット
 ・25mm F1.8からのズーム(25-100mm F1.8/4.9)
 ・PROVIA/VELVIA/ASTIAという、リバーサルフィルム好きにはたまらないフィルムシミュレーション
 ・富士フイルム独自の2/3インチCMOS撮像素子
 ・過剰装飾のないシンプルなボディデザイン
 ■デメリット
 ・望遠端(100mm)はF値4.9と暗め
 ・望遠端はマクロでも50cmまでしか寄れない(広角端は3cmだけど、中間域でどこまで寄れるんだろう?)
 落ち着きのある3色の合成皮革を貼った製品で、一見すると女性向けのおしゃれカメラのようにも見えますが、中身は上位機種のX10譲りのハイスペックな性能が詰まっているのが魅力です.


 その3.ソニー RX100
 ■サイズ:幅101.6mm×高さ58.1mm×奥行き35.9mm、240g(バッテリ、メディア込み)
 ■レンズ:28-100mm / F1.8-4.9
 ■メリット
 ・1インチCMOS撮像素子
 ■デメリット
 ・望遠端(100mm)はF値4.9と暗め
 ・望遠端は55cmまでしか寄れない(広角端は5cmだけど、ちょっとズームするとすぐ寄れなくなるらしい)
 ソニーの高画質コンパクト路線を切り開いた製品.RX1という、35mm/F2、フルサイズ撮像素子とさらに尖った製品もありますが、そちらはサイズも大きくいいお値段なので除外.画質はさすが1インチ撮像素子を積むだけあってコンデジではトップクラス.広角端28mmで5cmまでしか寄れないのは唯一にして非常に大きなデメリット.あと、個人的には2,000万画素はいりませんね.


 その4.キヤノン PowerShot S110
 ■サイズ:幅98.8mm×高さ59.0mm×奥行き26.9mm、198g(バッテリ、メディア込み)
 ■レンズ:28-120mm / F2.0-5.9
 ■メリット
 ・Wi-Fi内蔵
 ■デメリット
 ・望遠端(120mm)はF値5.9と暗め
 ・望遠端はマクロでも30cmまでしか寄れない(広角端は3cmだけど、中間域でどこまで寄れるんだろう?)
 ・1/1.7インチCCDはちょっと小さい
 GR DIGITAL III/IVと同じ撮像素子を積んでいるといわれているPowerShot S110.Wi-Fi搭載は魅力的ですが、他はとくに尖ったところのない製品です.デザインもおとなしめです.


 他に1/1.7インチ以上の撮像素子を搭載したコンデジとしては富士フイルムのX10/X100、パナソニックのLX7、オリンパスのXZ-2、シグマのDP1/2 Merrill、ライカのX2などがありますが、サイズと予算的にオーバーなので対象外.


 XF1、RX100、S110の3つで比較すると、S110は魅力に欠けますね.キヤノンのコンデジなので使い勝手は悪くないでしょうけど、面白みとか趣味性に欠ける感じがします.

 XF1、RX100、S110とも望遠端が暗いのはサイズが小さな製品なので仕方のないところでしょうか.望遠端のマクロが弱いのもサイズによるものかもしれません.

 画質的にはRX100が撮像素子が大きいぶん、頭一つ出ている感じですね.ただ、2,000万画素は自分にはオーバースペックです.ニコン1が同じ1インチ撮像素子で1,000万画素なので、それくらいだとよかったのですが.あと、撮影したものをいくつか見ましたが、ややオーバー気味の露出になるとビデオカメラっぽい雰囲気の画像になるのが気になりました.撮るならば若干アンダーにしたほうが好みの画像が得られそうです.
 サンプル画像や同じ撮像素子を積んだX10の画像を見る限りではXF1のほうが好みの画質です.フィルム作りからくるノウハウ的なものが生きているのでしょうか.ちなみにGRD4では、エフェクトをかけた撮影をするとき以外はすべてポジフィルム設定で撮っています.

 現状でのまとめ.
 候補としては順不同で以下の3つ.
 ・XF1
 ・RX100
 ・このままGRD4

 XF1は製品が出てからのレビュー&現物を見ての判断待ち、RX100は実際に店頭で触ってグッときたら再検討してみます.
 GRD4の画質がもう一つな印象を持っている件については、設定を見直してあれこれと撮って追い込んでみようかと思います.

 それにしてもGRD4のマクロは他の2機種に対する大きな利点ではありますね.数cmの差ですが大きいです.

RICOH GR DIGITAL IV(ブリーチバイパス)

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