2024/12/06

コーヒーの風味が落ちづらい水筒

Category: 日記・雑記,物欲,食べ物 — Annexia @ 20:40

 自宅でコーヒーを飲むときはまとめて作り、水筒に保存してカップに注いで飲んでいます.温かいのが長続きする反面、時間が経つと風味が落ちてしまうのが難点でした.
 ホットコーヒーが時間の経過とともに味が落ちてしまうのは、高温により酸化が促進されてしまうのが要因だと聞いたことがあります.たしかに時間の経過とともに酸味は増している印象があり、酸味の強いコーヒーが苦手な自分としてはいまいちだと感じていました.
 そんななか、京セラが『淹れたてのコーヒーの風味が続く』という触れ込みの水筒を出しているという記事があり、内部にセラミックコーティングを施した製品を販売しているというのを知り気になっていました.京セラの説明によると、水筒内部の金属臭がコーヒーに移ることで味が変化してしまうのだとか.酸化だけでなく別の理由もあったのですね.
 自宅コーヒー用に使用していた水筒が使用開始から10年以上経過し、外見もだいぶくたびれてきたため、買い換えてみることにしました.

X1061100

FUJIFILM X100VI

 京セラのキッチン用品といえば有名なのはセラミックの包丁、そしてピーラーなどの刃物系です.セラミックを応用した製品として水筒も作っていたとは知りませんでした.
 以前に調べた時は京セラの通信販売サイト以外に取り扱いが見当たらず、Amazonでは転売屋が値を吊りあげて商売していましたが、いまは転売ではなく公式にてAmazonでも取り扱いがあります(ただし一部カラーのみ取り扱い).ヨドバシカメラでは通信販売は行なっていないものの、一部の店舗にて販売しているとのことなので、今回は新宿西口の店舗にて購入しました.カラーはくすんだ青で落ち着いた雰囲気のある、スモークブルーを選択しました.店頭にて購入したのは、Amazonではこの色の取り扱いがなかったからというのもあります.

X1061103

FUJIFILM X100VI

 一般的なステンレス製の水筒は内部が金属の地の色である明るいシルバーをしていますが、セラミックコーティングの色なのでしょうか、半艶消しのような黒色をしています.

X1061104

FUJIFILM X100VI

 水筒に限った話ではないですが、大半の製品はメーカーのロゴが目立つところにプリントされていますが、この水筒については底面に『KYOCERA Corporation』に加えて型番らしき文字が入っている以外は文字要素が一切ありません.素晴らしいです.また、製品名がシンプルな『CERAMUG』で、商品サイトの説明を見ても、他社のような駄洒落めいた名称が使われていないのも好感が持てます.

X1061107

FUJIFILM X100VI

 外箱の「Coffee」「Sports drink」「Lemon water」といった項目にチェックマークが入っていることからも、セラミックコーティングによる耐酸性などの機能を有していることをアピールしています.

 とはいえ、実際にどのくらいの違いがあるのか、試してみないとわかりません.
 酸化による変化を考慮して同じくらいのサイズの水筒(スターバックス ハンドルリッドステンレスロゴボトル 473ml)を用意し、一度に淹れたコーヒーを半分づつ注いで時間を空けて飲み比べてみることにしました.
 使用した豆はスターバックスのスマトラで、スターバックスの基準ではダークロースト、酸味低め、コク(苦味といってもいいのかも)多めです.
 淹れた直後は違いはもちろんわからず.1時間ほど経過した段階では比較用のスターバックスのボトルではやや味の変化を感じました.2時間後には京セラの水筒はスマトラの特徴ともいえる深い苦味が感じられたのに対して、スターバックスのボトルではうまく言い表せませんが、苦味が薄れたというか酸味のようなものを感じました.ブラインドテストではないですし正確性はやや怪しいところもあるかもしれませんが、飲み慣れているスマトラの味を維持していたのは京セラの水筒のほうであるという結果になりました.

 今回購入したものは容量500mlで、価格は4,950円(税込)でした.販売価格は京セラ公式サイトでもAmazonでもヨドバシカメラ店頭でも同額なので統一価格という感じでしょうか(ちなみにヨドバシカメラのポイントは1%で50円でした).サーモスなどの定評のあるメーカーの製品でも500mlで2,000円くらいから購入できますので、かなり高額な製品と見ることもできますが、それだけセラミックコーティングに手間がかかっており、なおかつ製品に自信があるということなのでしょう.
 コーヒーの品質を落とさず長く飲めるという点ではとても気に入りましたので自宅用水筒として使っていこうと思います.あとは経年劣化などでセラミックコーティングが剥がれたりしないといいのですが.

2024/12/01

単眼鏡 GT-M518

Category: 日記・雑記,物欲 — Annexia @ 13:17

GR001985

RICOH GR III

 『吉田初三郎の世界』展を観に行ったとき、地図の細かな書き込みを単眼鏡を覗き込んで見ているかたを何名か見かけました.
 ディテールの書き込みが細かな吉田初三郎の地図、しかもガラスケースなどに収められていたり、そのガラスケースの向こうに展示されているものなどを裸眼で見るのは、自分の視力では厳しいものがあります.
 自分もなにか買ってみようかということで、様々な製品を比較検討し、五藤工学研究所の単眼鏡、GT-M518を購入しました.

GR002000

RICOH GR III

 五藤工学研究所はプラネタリウムなどを主に製造している会社です.
 1926年創業で、GT-M518は創業90周年記念として製造されたいわば記念モデル的な位置付けで、設計・加工・組み立てなど日本製にこだわった製品です.
 ちなみに購入のきっかけとなった『吉田初三郎の世界』展を観に行った府中市にある会社ということもあってなにかの縁のようなものを感じます.

GR002005

RICOH GR III

 倍率5倍、対物レンズ有効径18mmなので、「5×18」の記載があります.
 双眼鏡などのスペックに記載のある「8×30」というのは、倍率が8倍、対物レンズ(覗く側と反対側の、対象物側にあるレンズ)の大きさが30mmという意味です.倍率が大きければ遠くのものをより大きく見ることができ、対物レンズが大きくなれば明るく見やすくなります.とはいうものの、何を見るかによって見やすい倍率は変化しますし(ドームなど大きなコンサートなどの場合は10倍が必要など)、対物レンズが大きくなれば双眼鏡/単眼鏡自体が大きく、重たくなってしまいます.

GR002103

RICOH GR III

 ストラップと巾着袋が付属していますが、そこはお好みのものに交換してあります.革製のストラップをつけ、米沢に旅行に行ったときに購入した米織小紋の巾着に入れて使っています.茄子文様にしたのは、GT-M518に差し色でパープルが使われているのであわせてみました.
 対物レンズ、接眼レンズともにキャップの類はないので、持ち運びの際にはなんらかの形で保護したほうがよさそうです.

X1061093

FUJIFILM X100VI

 接眼部は0-3段階で引き出すことができて見やすい位置を調整できます.アイリリーフ(接眼レンズから眼までの距離)が18mmと余裕があり眼鏡使用でも問題ありません.逆に裸眼の場合だと接眼部そのままでは見づらく感じたので、自分はいっぱいまで引き出した状態で使っています.

IMG_1587

Apple iPhone 13mini

 『漫画家・森薫と入江亜季展』にて実際に使ってみました.
 このように手前にガラスケースがあり、その先にも展示があるような状況ですと、ガラスケース向こうの作品については裸眼でディテールを見ることは厳しいです.なのでこのような状況では重宝しました.
 落とさないようにストラップを手首に回し、距離を合わせて片手で覗き込む、少し離れた作品を見る場合でも指のかかるところにピントリングがあるので覗き込んだまま微調整して容易にピント合わせが可能、ということで片手で完結するので使いやすいですね.
 最短距離は0.5mなのでピント合わせに困るようなこともなく、また150gほどなので重さを意識することもありません.

 美術観賞用などとして販売されている単眼鏡は安いものでは1,000円台からあり、1万円くらいすると高級品扱いとなります.このGT-M518は3万円ほどしますので、かなりの高額製品ともいえます.とはいえ日本製にこだわっていること、手にした時の作りのよさ、像の見え具合などを考えると納得です.

2024/09/29

Squarehood X100 Glass (Haze 10%)

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 21:52

 X100シリーズ用のフードを販売しているスウェーデンのSquarehoodの新作、X100 Glass (Haze 10%)が発売になったので、海外通販にて取り寄せてみました.

GR002155

RICOH GRIII

 Squarehoodは初代、mkII、Model V、Model Pと買っていますので、これで5個目です.日本の代理店としてオリエンタルホビーにて取り扱いがありますが、出たばかりですと扱ってないこともありますので、早くほしい時は海外通販になります.オリエンタルホビーで扱いがあれば届くのも早いですし、日本語で買い物できるのでこちらがおすすめです.自分は幸運にも海外通販でものが届かないとか違うものが届いたというようなトラブルに遭遇したことはないですが、できれば高額ものは買いたくないですね.
 今回は注文から1週間足らずで届いたので、スウェーデンから発送ということを考えると早いなという印象です.段ボール箱に入れられて送られてはきたものの、箱が潰れて蓋が半分開いたような状態でした.中身は問題なかったので、まあ無事で届いてなによりです.

GR002157

RICOH GRIII

 同梱物はフード本体、かぶせ式キャップ、六角レンチ、クリーニングクロス.
 フード本体が2ピース構造になっており、カメラ本体側のパーツをレンズ先端のねじ切り部分に取り付け、先端側のパーツの向きを合わせ、六角レンチで固定します.従来のModel VやModel Pはマイナスねじだったのに今回は変わったのはなにか理由があるのでしょうか.

GR002182

RICOH GRIII

 かぶせ式のキャップが丸みを帯びたクラシカルな雰囲気をしているので、取り付けるとX100シリーズの雰囲気と馴染んでオールドカメラっぽい佇まいになります.かぶせ式なので不意に外れたりかしないかが不安でしたが、かなりタイトなので奥まで取り付けておけば外れることはないでしょう.むしろタイトすぎるので、取り付けたあとでロゴの向きを変えようと回すのも大変です.下手したらフードの向きが変わってしまうかもしれないので取り付け後は回転させない方がよいとすら感じました.

GR002175

RICOH GRIII

 今回購入のフード、X100 Glass (Haze 10%)の特徴としては、
・フード先端部にフィルタが内蔵されており、X100V/X100VIでは防塵防滴構造となる
・フィルタがプロテクトフィルタではなくにじみ効果のあるフィルタを採用している
という2点になります.
 X100V/X100VIはレンズユニット駆動部分を除けば防塵防滴構造になっており、フードを使用してフィルタでカバーすることでボディ全体が防塵防滴構造になります.なので多少サイズが大きくなってもフィルタはつけておきたいのです.

GR002169

RICOH GRIII

 そのレンズユニットですが、近接域を撮影しようとするとレンズユニットがかなり前面に突き出てきます.そのためフィルタとレンズ先端の間にはある程度のスペースが必要となります.なのでフィルタとフードを取り付けるとレンズ先端が長めになってコンパクトさをスポイルしてしまうのです.そうした中でもフード前面にフィルタを取り付けたX100 Glass (Haze 10%)は、他の製品と比べても比較的コンパクトにまとまっています.
 購入前から個人的に気になっているのが、フードとフィルタが一体化されているということ.汚れたら交換するというフィルタの特性とフードでは耐久性の面で違いがあるのではないかと思ったのです.ただ商品説明によると「傷防止とグレア防止コーティングを施した日本のAGC製光学ガラスを使用しています」とのことなので、そう簡単に汚れや傷がつかないことを期待したいと思います.

X1060191

FUJIFILM X100VI + FUJIFILM PROTECT FILTER PRF-49S
ISO640 F5.6 1/15秒

X1060200

FUJIFILM X100VI + X100 Glass (Haze 10%)
ISO640 F5.6 1/15秒

 X100 Glass (Haze 10%)に使用されているフィルタは「シネブルーム/10%ヘイズフィルター」が使用されているとのことで、あまり詳しい情報はないのですが、おそらくはブラックミスト的なフィルタのようです.
 試しに光源としてLEDランタンを撮影してみました.上が富士フイルム純正のプロテクトフィルタ、下がX100 Glass (Haze 10%)です.下は光のにじみ具合に違いがあるのがわかります.もっとボワッとにじむ、これみよがしなフィルタ効果だったらどうしようと思っていましたが、光源のようなものを撮らなければ違いはわかりませんし、ほどよいさじ加減のフィルタ効果だと感じました.

 上でも書いたように防塵防滴構造になるフード/フィルタとしては比較的コンパクトに収まっており、デザイン的にもバランスよくまとまっていますので今後はこれを使っていきたいところです.

2024/09/26

ロジクール MX ERGO S

Category: コンピュータ,物欲 — Annexia @ 22:19

GR002152

RICOH GRIII

 ロジクールのトラックボール、MX ERGO Sを購入しました.
 トラックボールは2017年12月に前作であるMX ERGOを購入し、後継機が出ないこともあって6年9ヶ月使い続けていました.操作性などに不満はないのですが、難点なのは充電がmicroUSBであること.7年前ならともかく、いまどきとなってはmicroUSBを使う機材もほぼなくなり、充電のスパンは長めとはいえ、充電のたびにケーブルを引っ張り出してこなくてはならないのが面倒でした.

GR002153

RICOH GRIII

 付属品は本体のほかにはUSB Type-AのLogi Boltレシーバーと説明書や保証書などの紙のみ.充電ケーブルは付属しませんが、USB Type-Cケーブルなどその辺にいくらでもあるので困りません.接続先がM2 MacBook AirでUSB-CしかないのでLogi Boltレシーバーは使わずBluetooth接続にて使用しています.Logi Boltレシーバーは本体収納できないのが不便ですね.

GR002154

RICOH GRIII

 左が今回購入のMX ERGO S、右側の従来のMX ERGO.外観上の違いはUSB端子の形状と、底面のプレートにプリントされている文字くらいでしょうか.手を乗せた時の感触も、表面のラバーコーティングが経年劣化で硬化していることを除けば同じです.
 実際に使ってみると大きく異なるのがボタンのクリック.左右クリックをホイールのクリックが静音設計になっているので使い始めは慣れなくて戸惑いました.しかしすぐに無音であることに慣れました.ただ残念なのは左右クリックとホイール以外のボタンは従来と同様にクリック音が出るので中途半端な印象があります.
 基本的な操作部分は全く同じなので、発売直後に買い替えるほどのものではなかった、という気もします.ただ、トラックボールというデバイス自体がマイナーなものなので、こうしてリニューアルまで7年かかっても新型が出てくれるのはありがたいことです.

2024/09/15

トラッキングデバイス

Category: 物欲,電化製品 — Annexia @ 21:54

 健康状態の管理などのため、歩数や心拍数などを記録するためのデバイスがほしいと思って、ここ1年半ほどあれこれ試しています.
 自分はApple製品を多用しているので、AppleWatchを選ぶのが王道ではあるのですが、
・一般的な腕時計を使いたいので嵩張るものは避けたい
・バッテリの持ちがよくないので夜間時間帯の睡眠記録を取りづらい
・通知などは不要で、行動記録を取るだけのデバイスにしてはAppleWatchは高価である
といった理由により敬遠していました.

X1060180

FUJIFILM X100VI

 Apple以外のメーカーでトラッキングに特化したデバイスとして選んだのが上の3機種.
 左から順に購入しており、Fitbit Inspire 3、Xiaomi mi band 7、GARMIN vivosmart 5です.

■Fitbit Inspire 3(2023年1月購入)
 最初に買ったのはFitbitの製品でInspire 3です.
 Google傘下の企業の製品ということもあってか、最大の難点はiOSのヘルスケアとの連携機能がないこと.とはいえ、専用アプリの出来がよく、睡眠などの分析ができるなどヘルスケア連携がない以外は重宝して使っていました.
 また、ウォーキングや自転車などを自動検知して記録できるのも優秀だと感じました.
 
■Xiaomi mi band 7(2023年7月購入)
 とはいえ、データの一元化をしたいという観点からするとやはりヘルスケア連携は必要というもの.ということでヘルスケア連携可能をうたっているデバイスのうち安価なXiaomi mi band 7を購入しました.
 Fitbit Inspire 3で不満であったヘルスケアとの連携はできたのですが、ウォーキングなどの自動検知機能はなく(検知はするものの、手動で開始しないと記録されない)、またヘルスケア連携できる睡眠記録についても専用アプリではレム睡眠などの記録があるのにヘルスケアには睡眠開始/終了時間のデータしか送られないのが難点でした.

■GARMIN vivosmart 5(2024年8月購入)
 ヘルスケア対応で、なおかつ睡眠データについても詳細データがヘルスケア連携できること、ウォーキングなども自動記録できること、という条件で探したところ、GARMINのトラッキングデバイスに行きつきました.
 GARMINの製品はGPSロガーとしてeTrexを使用しており、Apple製品との連携についても問題がないことは知っていたのですが、スマートデバイス的な製品は腕時計的なサイズ感の大きな製品しか出していないとばかり思っていてチェックしていませんでした.

GR002124

RICOH GRIII

 上記のように、自分に必要な仕様をすべて満たしていることからも満足して使用していますが、しいて難点を挙げるとしたらバンドのバックルの角がやや立っていて、足首に装着したときに位置によってはバックルが当たって痛いこと、専用アプリでの睡眠解析が1日1回分しか記録されないので、夜間の睡眠に加えて昼寝をした場合には昼寝の情報しか表示されないこと、くらいでしょうか(睡眠記録についてはデータとしては残っており、ヘルスケアではすべてのデータを参照できます).
 また、ディスプレイがモノクロかつ小さいため、いくら通知の受信は不要とはいえバッテリ残量確認をする際には見えづらかったりもします.