年末恒例というか、3年連続3回目であんこう鍋を食べに出かけてきました.

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特急の始発である上野駅へ.来年の3月には上野と東京を結ぶ「上野東京ライン」が開通し、常磐線特急も品川始発になるそうなので、ここから乗車することも最後かもしれません.

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乗車したのはいわき行きの特急「スーパーひたち」.まだ新しい車両であり、常磐線は線路がいいので130km/hで走行しても安定しています.

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終点のいわきまで行かずに、2駅手前の泉駅で下車.街としての中心地はいわき駅周辺なのですが、海辺である小名浜に行くにはここで下車してバスに乗るほうが速いのです.
バスに15分ほど乗って訪れたのは「一平」.2年前にも訪れたことのある店です.

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座敷に通されると、すでに土鍋にはあんこう鍋の準備がされていました.たっぷりの肝がなんとも魅力的です.

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鍋ができる間に、一品料理をいただきます.これはあん肝.滋味深いです.

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お作り.カツオがとても美味しい!

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そうこうしているうちに鍋ができあがってきました.

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身だけではなく皮も内臓もすべていただきます.そして肝のコクが出た濃厚なつゆがたまりません.

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シメには雑炊を.鍋がかなりボリュームたっぷりでしたので、ご飯は少なめにしてもらいました.大満足です.

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満腹になったところで次の目的地である「ゼリーの家」へ.しかしすでに売り切れていて店は閉まっていました.残念.

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一平を出たときにすでに雲行きが怪しくなってきていましたが、海側に見える青空を覆うようにして山からの暗雲が.
やがて大粒の雨が降ってきたので慌ててバスに乗っていわき駅方面に移動.途中で柏屋と三万石という、福島の定番お菓子屋に立ち寄ってあれこれと買い物をしていわきからスーパーひたちに乗って帰りました.
年末の慌ただしいなか、ちょっと一息ついて贅沢な食事をするのも悪くないです.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
京都国立博物館で開催している「国宝 鳥獣戯画と高山寺」展を見に京都まで出かけてきました.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
京都に行くと毎回のように訪れる龍安寺に.石庭の紅葉を期待していたのですが、残念ながら時期が早かったようで、まだ見頃ではありませんでした.
京都駅から龍安寺まではバスで移動したのですが、龍安寺よりもさらに先のバスの終点に近い山間部が紅葉の見頃のようで大混雑でした.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
龍安寺から嵐電に乗って嵐山へ.嵐山駅近くにある、西山艸堂で湯豆腐と精進料理をいただきました.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
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上から順に、「胡麻豆腐、飛竜頭(ひろうす)」「豆腐のお寿司、ナス田楽、きのこ」「天ぷら(山芋を海苔でくるんだもの、ししとう、高野豆腐、湯葉)」、そして湯豆腐.あとはご飯と漬け物.
お品書きはなく、この料理のみです.精進料理ではありますが、般若湯(お酒ですな)は用意されていました.
どれも美味しいのですが、飛竜頭が好きですね.いわゆるがんもどきですが、ふわっとした中に銀杏など様々なものが入っています.形状から百合根かなとおぼしきものも入っていましたがよくわかりませんでした.湯豆腐は豆腐もだし汁も美味しく、個人的には薬味なしで頂くほうが好みです.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
西山艸堂から歩いてすぐの天龍寺が紅葉が見頃との看板を出していたので、入ってみることに.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
庭園内は紅葉しているのですが、借景である背後の山々はまだ青々としており、まだ時期的に早かったようです.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
100円追加で本堂にも入れるので、座敷から庭園を.畳と障子から見える庭園はまた違った風情があります.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
嵐山から嵐電と地下鉄を乗り継いで、雪ノ下京都本店へ.
観光地や繁華街から離れた、落ち着いたところにありました.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
以前から食べてみたかったパンケーキをいただきました.トッピングは長野の林檎のコンポート.
飲み物はアールグレイを注文.普段であれば珈琲を頂くのですが、雪ノ下の珈琲は堀口珈琲の豆を使っており、普段から飲み慣れており家でも飲んでいるので紅茶を選んだというわけです.
パンケーキはみっちりとした密度を感じさせながらも口当たりは軽く、上にのせられたホイップクリームも非常に軽めでよくあいました.見た目の色合いからも想像できそうですが、卵の存在感が強かったです.アールグレイは大ぶりのポットでサーブされて、大きめのカップ2杯以上あり、もちろん薄いようなこともなく飲み応えがありました.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
再び地下鉄に乗り、一澤信三郎帆布へ.ここも京都に来るとよく立ち寄る店であります.
日頃からWebを見て、欲しくなった鞄を買うというパターンです.今回は166の紺色を購入.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
夕方になってようやく本来の京都訪問の目的である鳥獣戯画展に.
この時間に訪れたのは、展示が大人気で日中は2時間を超えるため時間をずらしたかったからのと、室内展示なので外が暗くなってからでもよいだろうという判断からです.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
敷地内に入ってみると、目に飛び込んできたのは長い行列.案内では入館まで80分待ち、さらに絵巻を見るまでには館内でさらに50分待ちとのこと.仕方がないので待ちます.混雑を見越して帰りの新幹線は遅めの時間でとってあったので、17時から並んでも3時間半ほどあるのでまあ大丈夫だろうと.
しかし、日が落ちると11月中旬の京都の屋外は寒く、だんだんと凍えてきました.結局外には1時間ほど並び、内部の展示でも再び並ぶなど、かなりの時間を行列に費やされました.
FUJIFILM X-T1 + XF23mm F1.4 R
事前に情報をそれほど集めてなかったこともあり、絵巻物だけを展示しているのかと思ったら、他にも高山寺と関わりの深い明恵上人にまつわるものなども展示されていました.
今回の鳥獣戯画絵巻の展示は百年以上ぶりに修復が行われたことを記念してのものだったのですが、修復された絵巻はとても平安時代に描かれたものとは思えないほどの見事な修復でした.こういうことをいうと嫌味っぽくとらえられるかもしれませんが、あまりに綺麗に修復されすぎていて、つい先日描かれましたといわれても信じてしまいそうなほどです.
一般に知られているのは甲巻ですが、甲乙丙丁と全部で4巻あり、甲乙は平安時代、丙丁は鎌倉時代の作と言われています.甲巻がやはり出色ではありますが、乙巻のさながら動物図鑑(ただし架空の動物も含む)も見応えがありました.

今回の移動ルート.
紅葉にはやや早い時期でしたが、観光や食べ物など京都は魅力の多い場所であります.様々な余裕があれば四季折々に訪れたいものです.
FUJIFILM X-A1 + XF14mm F2.8 R
世田谷美術館で開催されている「松本瑠樹コレクション ユートピアを求めて ポスターに見るロシア・アヴァンギャルドとソヴィエト・モダニズム」を見に行ってきました.
ロシア革命からソヴィエト初期までの、ポスターアートを集めたものです.
20世紀初頭というとどの国も過剰なまでのスローガンなどが踊るポスターが多かったりするイメージがありますが、ロシアそしてソヴィエトのような社会主義国家の場合はさらにその傾向が強い気がします.実際、そうしたポスターの展示もありましたが、それよりも目についたのがステンベルグ兄弟の描いた多くの映画ポスターです.有名な映画「戦艦ポチョムキン」はもちろん、数多くの映画ポスターを手がけ、さらにはアメリカなどから輸入された映画のポスターまで描いており、その質と量には圧倒されます.大胆な構図とタイポグラフィー、そして写真をコラージュした、これらの膨大な作品をコンピュータもない時代に次々と作り上げていった技量には驚かされます.展示されているポスターの量は膨大であり、展示会場いっぱいに2段3段と上下に展示されており、画の迫力と相まって見るものを圧倒します.
しかし、残念なことに国家がソヴィエトになり、スターリンが最高指導者となるとアヴァンギャルドな芸術作品は冷遇されるようになり影を潜めてしまいます.ステンベルグ兄弟も弟が若くして事故死してしまい、新しい作品は発表されなくなってしまったそうです.
ロシア、ソヴィエト、そしてまたロシアという歴史の移り変わり、またポスターという大衆的な存在のせいもあってか、系統だったコレクションも本国にはないようで、日本の松本瑠樹氏が収集したものが世界でも類を見ないコレクションになるそうで、MoMAでの展示でも松本瑠樹氏のものが大半を占めたそうです.
会期は2014年11月24日まで.ポスターアートや20世紀初頭のアート、そしてカッサンドルなどが好きな方も行かれるとよいかもしれません.
FUJIFILM X-A1 + XF14mm F2.8 R
帰りに堀口珈琲に立ち寄ってモカチーノと洋梨のタルトをいただいてきました.世田谷美術館で規模の大きな美術展があると連動企画でそれにちなんだメニューを出すこともあるのですが、残念ながら今回はないようです.
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帰省ついでに静岡県立美術館に出かけてきました.
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お目当てはこの企画展「美少女の美術史」.
過去から現在までの「美少女」と呼ばれるものをまとめた展覧会です.展示されているのは旧くは浮世絵から、最近のものではフィギュアや初音ミクなどまで.浮世絵や美人画などの過去の絵画から「美少女」というものの変遷を検証し、文化との関係をまとめています.
フィギュアがずらっと美術館のギャラリーに展示されている様子は、造形の凄さはもちろん理解できるものの、ちょっと不思議な感じを受けました.
平日の午前中ということもあり、来場者はまばら.やはり女性が多いですが、自分以外にも男性で1人で来ている人もいました.
自らが「美少女」になることはないいわば「鑑賞」する立場である男性と、「憧れ」でもあると同時に「美少女」になりうる女性では当然受け取り方も異なるでしょう.それに絵画としてならともかく、解説文にもたびたび表現されている「鑑賞」という存在に対する受け止め方によっても見方が分かれそうな展示会であると感じました.
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静岡県立美術館には「ロダン館」という建物があるほど、ロダンの彫刻物を収集しており、「地獄の門」や「考える人」が展示されています.
「考える人」は日本国内にもいくつかあるとのことで、NHK Eテレの番組開始時にも登場していた記憶がありますが、実際に見たのはこれが初めてかもしれません.
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世田谷文学館で開催されている、「日本SF展・SFの国」を見に行ってきました.
ここにやってきたのは2度目.前回は星新一展のときでした.
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受付前のモニタではとり・みき氏が作成したオープニングアニメが流れており、日本SFの黎明期から現在までを凝縮したものを見ることができます.
日本のSFを語る上でよく出てくる「星新一が開拓し、小松左京がブルドーザで地ならしをし、口笛を吹きながらスポーツカーに乗って筒井康隆がやってくる」というネタもしっかり織り込まれていて、見ていてにやにやしてしまいました.
文学館の展示なので小説メインかと思っていましたが、手塚治虫の漫画やアニメ、ゴジラなどの特撮、SFを題材にした映画など、あらゆるものが展示されていました.
どの展示も興味深いのですが、生原稿には見入ってしまいますね.筒井康隆の癖がありつつも読みやすく字形の整った字体や、星新一のわりと子供っぽいよくいえばポップな字体.星新一の場合は原稿用紙だけでなく普通の紙(HOSHI PHARMACYって書いてあるような紙の裏に)に3mm程度の小さな文字でびっしりと書き込んでいたりするなど、性格を感じるとともに表現したい物事に満ちあふれていたのではという感覚も受けました.
ちなみに展示は一部(写真の場所)を除いてすべて撮影禁止です.
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ミュージアムショップで図録を買って帰宅.表紙の「きょうの想像力があすを築く」という星新一の言葉がいいですね.
この図録がまたすごくて、昔の少年誌的な雰囲気の2色刷になっていて100ページくらいですが、ぎっしり詰まった情報量に圧倒されます.巻末にはSF年表がつき、ふろくにサンダーバードの秘密基地(裏面はジェットモグラ戦車とペネロープ号の完全大図解!)もついてます.
もう一つ、ミュージアムショップでは星新一の描いた鶴、いわゆる「ホシヅル」のマグカップもあり、これも最後まで買おうか迷ったのですが見送ってしまいました.買っておけばよかったかな.でも買ってももったいなくて使えなさそう…….