2011/01/29
「NECとレノボ、合弁会社6月設立を正式発表」
・NEC PC-9801の繁栄
・DOS/Vによって一気に日本に参入してきたPC互換機
・CMでAT互換機と並べてPC-9801の性能をアピールしていたNEC
・ThinkPadやAptivaを擁して日本に本格参入してきたIBM
・NECのPC互換機への方針転換
・IBMがPC部門を中国企業レノボに売却
と、今までに起こってきた経緯を考えると今回のNECとレノボのPC事業の合弁は感慨深いものがあると同時にPCビジネスがもはやカネにならないというのは本当なのだな、とひしひしと感じます.
2004年にIBMがPC部門を売却したときの理由が、PCビジネスはIBMにとってそれほどうまみのあるビジネスではないからとかいうのには疑問を感じましたが、やはりIBMには先見の明があったのだなというのが今さらながら伝わってきます.
コストダウンの波にのまれて両社ともに厳しいビジネスが続いていることであろうと思われますが、ThinkPadなどのビジネス向けモデルは一定以上のクオリティを維持し続けて欲しいなと思います.
2011/01/22
「英BBCお笑い番組、二重被爆者を「世界一運が悪い男」」
イギリスBBCのお笑い番組「QI」で、広島で被爆し、その後長崎でも被爆し、昨年93歳で亡くなった男性について「世界一運が悪い」とネタにしたそうです.
個人的印象として、
・笑いのネタにするには不謹慎にもほどがある
・この方のことは存じ上げていなかったが、初めて耳にしたら自分も「不運な人」くらいには思うかも
・原爆を落とされたことのない国にはこの痛みはわからないだろう
・でも自分だって生まれるずっと昔の話で、どれほど理解しているのだろうか
・原爆がこうしてネタにされるというのはそれだけ核の危機から世界が遠ざかってきている証拠なのかも
・日本のお笑い番組でも海外の映像とかをネタにしていたりするが、その国の人たちの感情を逆撫でしたりはしていないだろうか
というようなことを思いました.
日本大使館がクレームを入れるのも当然のことですし、政府として正式に抗議を申し入れることで核兵器の恐ろしさや二度と繰り返してはならないということを再認識してもらうべきかもしれません.
しかしそうやって釘を刺しておくと同時に、今の世界が(少なくとも私たちの生きている範囲では)平和であるということをじんわりと噛みしめるべきなのではないか、とも思います.
2011/01/14

GR DIGITAL III
今週発売の週刊ダイヤモンドを買ってきました.特集は「新聞・テレビ 勝者なき消耗戦」.
自分は新聞も購読していませんし、地上波のテレビ番組もほとんど見ません.たまに実家に帰省したときなどに両親につきあってテレビを見ることもありますが、お笑い芸人などのタレントがひな壇に座り、YouTubeで拾ってきたとおぼしき「びっくり映像」をネタに騒いでいたりするのを見るたびに「テレビっていつの間にこんなにくだらなくてつまらないものになってしまったのだろう」と思います.
また、ネットではある種の流行であるかのようにマスコミを叩く風潮があります.そうした主張の多くが「マスゴミ」の劣化、つまりテレビや新聞の質の低下を指摘しています.
ネットであれだけやり玉にあげられているとはいえ、実際のところはどうなのだろうかと思って週刊ダイヤモンドを買ってきたというわけです.
特集記事をざっと読んだ印象としては、想像以上に酷い状態になっているなと感じました、新聞もテレビも.
まずは新聞から.朝日、読売、日経は現状はまだ安泰.とはいえ朝日は発行部数も低下し、かといって日経のような速報性からくるプレミアムもないのでデジタル化も厳しく弱体化の傾向.逆に強気なのは読売.印刷数ベースで1,000万部と他を突き放し、デジタル化は興味ないそぶりを見せつつも裏でコッソリと時期を伺っていると.
ピンチなのは毎日、産経、そして時事通信.いずれもジリ貧だが特に酷いのは時事通信.10年以上赤字続きで黒字化の見込み無しということで、記事中では潰れたところでおいしいところだけ読売がかっさらうのではないかとの予測.
続いてテレビ.フジが優勢、続いて日テレ.テレ朝とTBSは現状の営業利益ベースで行くと5年後には赤字に.そして本来はこれらキー局が支えていくべき地方局はぼろぼろ.
個人的に気になっていた「質の低下」については、制作費を抑えるためベテランディレクターが起用されずADが番組を仕切り、そのスキルの低さをお笑い芸人がトークで時間配分してしのぐというパターンが確立.また、低予算で番組を作るためにスポンサーの宣伝を兼ねたようなランキング番組が台頭との指摘もありました.なるほど、どうしてあれだけお笑い芸人が幅をきかせているのかが理解できました.
新聞・テレビともにどうしてこんな状態になっているのでしょうか.
その理由としては少子高齢化や景気の悪化、そしてもちろんネットの台頭が指摘されています.とくに広告は無差別に宣伝する従来のマスメディアよりもターゲットが絞れてフィードバックも得られやすいネットのほうがマーケティング効果もあげられやすいということでシフトが進んでいるとのことでした.ネットの広告費は今年じゅうには新聞を上回るそうです.さすがにテレビにはまだ及びませんが.
広告費、つまり売り上げが減ったから番組の質を落とすというのは、飲食店でいえば客が減ったので料理の質を落とすということにたとえることができます.しかしこれではさらに客が減るという悪循環に陥るのは当然のことです.料理の質を落としたので客の来なくなったラーメン屋、みたいなことをネタにした番組を放送しているわりには自分たちのこととなると気がつかないのでしょうか.
2010/12/04
「車の「横滑り防止装置」義務化へ 国交省、まずは新車で」
自動車への横滑り防止装置の装着の義務化が国土交通省で決定したそうです.ようやくかという気もしますが、義務化したのはよいことだと思います.
自分の乗っているRX-8にはこの装置が搭載されており、首都高の下り坂での橋の継ぎ目や、雨の日の曲がり角にあるマンホールなどで、今までにも何度かその恩恵にあずかっています.
次に車を買い換えるときにもこの装置がついていることが必須条件なのですが、あいにくと日本車では装備されていない車が大半です.オプション扱いで選べるのならまだしも、オプションですら用意されてなかったりするので困ったものです.
安い車だから安全性も犠牲にしてよいというものではないと思うのですが、コストにシビアになってくるとこうした縁の下の力持ち的な装備が削られてしまうのでしょうか.
義務化で一安心ではありますが、コスト優先で性能の劣る装備がつけられたりしないようにきちんと指導管理してもらいたいものです.ABSなんかもトヨタ車の一定レベル以下の車種は反応速度の遅いものが使われていると聞きますし、装備されていても使い物にならなくては意味がありませんからね.
あとは、各社バラバラの名称になっているのを(トヨタはVSC、日産はVDC、ホンダはVSA、メルセデスやVWはESP、BMWやマツダはDSC)統一したほうが一般にもその重要性や価値が浸透しやすいのではないかと思います.
2010/11/18
「法相?えーっ何で俺が…柳田法相の発言要旨」
「「自衛隊は暴力装置」仙谷官房長官、撤回し謝罪」
こうも政治が不安定で景気がよくなる要素が皆無になると、私のような物欲あふれる人間であっても買い物をするのを躊躇してしまいます.かれこれもう3ヶ月あまりもカメラやレンズを購入していません.
政権交代間際の自民党も酷いものがありましたが、ここまで不手際や失言が多くはなかったような気がします.さすがに今回は法相はクビになると思いますが、官房長官は相変わらずですね.1人クビになると、だったらあいつもクビだろう、と次々と議論が起こるのを懸念して必死になって辞任を防いでいるようです.法相自身がなんで自分が法相をやっているのか理解できていないような状況なので、辞めるのなんて簡単なことだと思うのですが、首相ですら「石にしがみついてでも政権を維持したい」とか言っている有様なので、もはや救いようがありません.
「暴力装置」というのはドイツの政治学者マックス・ウェーバーによる言葉で警察や軍隊のような物理的な実力行使で統制をとる組織を指す言葉だそうです.が、あんまり穏やかな言葉ではないですね.学術用語的には問題のないのかもしれませんが、誤解を招く表現です.政治家であっても正しい意味を理解する人は多くないように見受けられたので、ましてや国民で理解できた人は数少なかったのではないのでしょうか.かくいう自分も今日初めて知って、ネットで正しい意味を理解しました.さすが官房長官は全共闘の過激派出身だけあって難しい政治用語を理解しているものです.
政治家ならば政治用語くらいきちんと理解しておくべき、という見方もあるのかもしれませんが法律のド素人が法相を務めているくらいの人材不足のようなので仕方がありませんね.
夜のニュースでこれらのやりとりが伝えられた後に、ハイチでコレラが蔓延しているというニュースとともに現地で復興支援をされている自衛隊の方々が映し出されていました.復興支援は自衛隊の本業ではないのかもしれませんが、遠く日本を離れた地で一生懸命働く自衛隊員に対して侮蔑的な言葉を吐く官房長官は許し難いものがあります.
民主党が凋落するのは別に構いませんが、日本を道連れにしてしないでほしいものです.