2024/12/27
Apple iPhone 13mini
今年の5月、ニコンZマウントのレンズを3本購入した記事において、Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Asphericalに対して私はこのように書きました.「弱点…… とまではいいませんがやや残念なのは、最短撮影距離が35cmなこと.食べ物写真を撮るときなどには、あと5cm寄れたらいいのにと思うことがあります.」と.
その後、APO-LANTHAR 35mm F2は販売終了となってしまい、あんないいレンズなのに販売終了とはもったいない…… と思っていたところに、II型の発表がありました.I型との違いは、
・外観を他のVoigtlanderレンズと共通のデザインに揃える
・最短撮影距離を35cmから27cmに縮める
・フードがねじ込み式からバヨネット式に変更(逆さづけ可能)
といったあたりです.最短撮影距離35cmが唯一の弱点と思っていたわけなのですから、することは1つだけです.買い替えです.というわけで予約して発売日当日にI型を下取りに出して受け取ってきました.
Apple iPhone 13mini
デザインについてはとくにI型も悪くないと思っていたのですが、装着してみると結構雰囲気が変わった気がします.
FUJIFILM X100VI
I型の外観.絞り値の数値ごとに塗り分けられていることからも分かるように、FマウントMFレンズのデザインに寄せているのがわかります.
FUJIFILM X100VI
こちらがII型.I型で気になった、マウント部に比べて鏡筒部分が細くてアンバランスな印象がなくなり、結果として鏡筒部分が全体的に太めになりました.ピントリングが大きくなり、逆に絞りリングは狭まりましたが、操作上の違和感はとくに感じられません.全体的にデザインが落ち着いたようにも見受けられます.
FUJIFILM X100VI
買い替えた理由がこれ.最短撮影距離27cmです.光学系はI型II型ともに変更はないとのことで、寄れるようになったのは素晴らしいことです.
ちなみにMFレンズということもあってピント合わせに微調整を要するという目的もあってか、ピントリングの回転は無限遠から最短撮影距離まで270度くらいにもなります.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2(I型)
絞りF2 1/40秒 ISO640
I型の最短撮影距離35cmで撮影すると、このくらいになります.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2(II型)
絞りF2 1/40秒 ISO320
II型の最短撮影距離27cmで撮影すると、このくらいまで寄ることができます.
テーブルフォトなどでこのようにして料理を撮影するときにも重宝します.これ以上拡大したいときにはマクロレンズの領域ですね.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2 1/40秒 ISO140
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2.8 1/40秒 ISO220
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/40秒 ISO900
F2解放はもちろん、F2.8とF5.6でも円形となる特殊形状をした絞りリングが採用されています.F4のボケが汚いというわけではないのですが、F5.6メインで撮影し、ぼかしたい時はF2やF2.8を使うことが多くなりました.F2で開放で撮影すると周辺減光があるので、撮影としてうまく使っていきたいところです.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/40秒 ISO220
光学系はそのままなので歪みなどもほぼなく、建築物でも安心して撮影することができます.むしろ、斜めや被写体に正対することなど、撮影する側の腕がシビアに求められます.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2 1/4000秒 ISO100
Zfのファインダは見やすいのですが、絞り開放ですとピントがシビアなので拡大表示が必須となります.Zfは拡大表示をシャッターボタン半押しで解除できないのがもどかしいところです.早くファームウェアアップデートで対応してほしいところです.
Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/1600秒 ISO100
Zfの色調設定は、汎用性のあるやや派手目に振ったものと、色調を抑え気味にしたものの2つを使い分けていますが、これは色調抑えめのもの.逆光気味でもあるのでモノクロームにも近い雰囲気があります.使いやすい画角、質感のある描写でお気に入りのレンズです.
2024/12/23
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
前の投稿でfinal S5000を購入したことについて触れましたが、USBドングル型DACとの相性なのか、それともUSBドングル型DACの5V給電ゆえの電源の余裕のなさなのか、もうひとつ納得のいく音が出せていない印象がありました.
なので、改めてUSB接続のDACで手頃なものを検討しようということで、
・自宅で使用し持ち運びはしないので、サイズや重量には特にこだわりはない
・USB給電だと電源的な余裕がないため、USB給電ではないもの
・iPad mini6と接続して使用し、寝る時なども使いたいので外部電源ではなくバッテリ駆動できるものがよい
・多少の音質調整をしたい
という条件であれこれと調べてみました.
この手のDAC製品はオーディオマニアの沼に片足突っ込んだところに位置するニッチな分野なのでそもそも製品が少なく、また残念ながら国内メーカーは新製品をほとんど出していない(以前はいくつかありました)ような状況なので、海外メーカーのものが選択肢となります.
あれこれと調べているうちに、iFi audioという会社の製品に行きつきました.実はAK HC3を購入した際にも同クラスの検討機材としてiFi audioのGO linkがあったのですが、そのときは知らないメーカーだしちょっとわからないな…… と思って見送っていました.
iFi audioはイギリスのメーカーで、据え置き/ポータブル問わず多種多様なDACなどを製造しています.
当初、iFi audioの製品で候補として考えていたのはhip-dac3でした.小型のスキットルボトルのような形状をしており、スマホくらいのサイズと重量(おおよそ高さ10cm、幅7cm、厚さ1.5cmで重さ135g)で必要十分なスペックを備えた製品です.お値段は3万円ちょっと.ただし、音質を調節するためのフィルタを切り替えるのにファームウェアを差し替える必要があること、エフェクトとして備えている機能が低音を強調するXBassのみで、中高音の調節はできず、また上位機種で備えている音の広がりを出すXSpaceを搭載していないことがネックでした.
その次に検討したのがxDSD Gryphonです.hip-dac3と比べてやや大きくて重たいものの(おおよそ高さ12cm、幅7.5cm、厚さ2cmで重さ215g)、性能は充実しており、フィルタはメニューから変更可能であり、XBassIIとして、低音/中高音/その両方を強調する機能を備え、音の広がりを強調するXSpaceも搭載しています.さらにライン入力や光デジタル入力、Bluetooth接続などかなりの高機能です.評判もそこそこよいですが、お値段もぐっと上がって約8万円.迷ったのですが、ここで妥協して安いほうを選ぶと、あの機能が欲しかった…… となってさらなる散財をしてしまいそう、ということでxDSD Gryphonを選ぶことにしました.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
ちなみに「Gryphon(グリフォン)」とは、ライオンの胴体にワシの頭と翼を持つ、神話に出てくる動物のこと.前機種「xDSD」に比べて、多機能であることをなぞらえたネーミングのようです.
発売開始から3年くらい経過しており、何回ものファームウェアアップデータが行われて不具合の修正のみならず機能追加がされており、安定性も増しており安心して使うことができます.発売から年数が経過していると、新型が出てしまうのでは…… という心配もありますが、機能的にはほぼ全部入りで大きな機能追加もないだろうという判断から購入に至りました.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
正面.左から順に、3.5mmイヤホン端子、4.4mmバランスイヤホン端子、ボリューム、エフェクト切り替え(長押しで設定メニュー)、入力切り替え.
ボリュームは物理的なボリュームではなく回転させることで内部で出力が変化する、デジタルボリュームのような設計です.また電源スイッチなどを兼ねていて、長押しで電源ON/OFF、1度押すことで曲の停止/再生、2度押しで曲送り、3度押しで曲戻しになります.また、ボリュームレベルに応じてLEDの色が変化するのも面白いギミックです.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
背面.左から順に、XBassIIのエフェクトのかかり具合(低音のみ、中高音のみ、両方)の切り替えスイッチ、充電用USB Type-Cポート、データ入力用USB Type-Cポート(設定で同時充電も可能)、光入力、4.4mmライン入出力、3.5mmライン入出力.光入力や4.4mm/3.5mmライン端子は使う可能性は低いので、埃対策としてキャップを準備したほうがいいかもしれません.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
底面.「iEMatch」という、ヘッドホン出力を抑えるゲイン調整スイッチ.
また、技適対応のシールが貼られていますが、Bluetooth対応のためです.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
天面にはディスプレイを備えており、入力ポート、PCMやDSDといった入力情報、サンプリングレート、ボリューム、エフェクトのON/OFFなどが表示されます.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
隠しコマンド?を入力することでフィルタの種類が増え、起動時と終了時にディスプレイにグリフォンが飛ぶアニメーションが表示されるようになります.ちなみに隠しコマンド入力前は、起動時に「iFi」のロゴ、終了時は単純に「OFF」の文字のみでした.フィルタを出し惜しみする理由もよくわかりませんし、最初からこのようにしておいてもよかったのでは?という気もします.
Nikon Zf + NIKKOR Z MC50mm f/2.8
金属筐体なのでケーブルやイヤホン等との接触により傷がつくことを考慮して、Amazonで購入した非純正のレザーケースを装着しています.革の質感もよく、金属と革の組み合わせも気に入っているのですが、装着がかなりタイトで、外そうとしてもまったく動きません.外す必要性が現状ないので問題ないといえばないのですが……
肝心の音質ですが、アンプ性能の差なのか電源の余裕なのか、DACチップの性能やチューニングによるものなのか、その総合によるものなのかわかりませんが、かなり満足しています.艶やかで程よく角の丸められた音質は長時間聴いていても聴き疲れしません.
やや残念なのはバッテリの減りが比較的早いこと.ただし、マニュアル表記では充電に標準(5V入力)で12時間、急速充電で6時間かかるとされているものが、ファームウェアアップデートにより2時間程度にまで短縮されてること、また給電しながら使用できるので大きな問題ではありません.
final S5000と使用することを前提に導入しましたが、音の美しさや余韻など満足のいく音質を得ることができました.末長く使っていくことのできそうな製品です.
2024/12/22
FUJIFILM X100VI
新しいイヤホンを購入しました.finalのS5000です.
ヘッドホン/イヤホンメーカーとしてfinalの製品は音作りもさることながら、製品を作るにあたってのポリシーや理論に共感するところが大きいので、以前にも、ワイヤレスイヤホンとしてZE8000やZE3000、有線イヤホンとしてE4000やMAKE4を購入しています.
もうちょっと高価格帯の高音質なイヤホンが欲しいなと思っていたところに、新たにSシリーズとしてS4000とS5000という製品が出ました.両機種とも音を出す部分は同じながら、筐体がステンレス(S4000)と真鍮(S5000)と別のものを採用しており、筐体の材質によって音質が異なります.
これは実際に試聴してみないとどちらが好みか判断がつかない…… というわけで、ヨドバシカメラまで出かけていって、ショーケースに入っているものを出してもらって試聴してみました.なお、両機種を試聴する前に、自由に試せる状態になっているfinalの別製品、E5000やA5000も試聴してみました.どちらもいい音ではありますが、購入には至らずという感じでした.
先に試聴したのはS4000.先のE5000やA5000がダイナミックドライバ1基であるのに対して、BA(バランスド・アーマチュア、金属の振動板を使って音を出す)ドライバ2基という構成になっています.音質的には「素直でストレート、クリアでわかりやすいいい音」という印象でした.E5000やA5000に通じるものがある、finalらしい音とも感じました.
続いて試聴したのがS5000.ネット上にあるレビューを見てもS4000は万人が高評価を与えているのに対して、S5000は賛否両論です.聴いてみると、「癖のある余韻のような反響音があり、クリアさはS4000に比べて劣る」という印象でした.なるほど、賛否両論なのも納得です.ただ、個人的に試聴していて面白いなこれ、あれこれ聴いてみたいなと感じたのはS5000のほうでした.BAドライバは金属の振動板により音を発生させる構造ですが、ダイナミックドライバに比べて正確というかクリアというか、癖のない音というイメージがあります.S5000はBAドライバが出す正確でクリアな音を真鍮筐体による反響で味付けをしており、そのチューニングが自分の好みに合った感じです.
FUJIFILM X100VI
内容物はイヤホン本体の他に、2pin規格のシルバーコートOFCケーブル、FUSION-Gと呼ばれるfinalの新製品のイヤピース(サイズはS/M/Lの3種)、そしてシリコン製のケース.
FUJIFILM X100VI
S4000がステンレス筐体でシルバー仕上げなのに対して、S5000は真鍮筐体でゴールド仕上げになっています.真鍮そのままだと酸化して変色や緑青が発生することがあるので、表面にはチタン蒸着コートがしてあるそうです.
BAドライバ2基を採用していますが、低音/高音というような音域を分けるのではなく、2基ともフルレンジというのがユニークなところです.BAドライバは出せる音域がそれほど広くないという特徴があるので、複数のBAドライバを採用する場合には音域を分けるのが一般的だと思われますが、S4000/S5000の場合にはフルレンジのBAドライバを向かい合わせに設置して不要な振動を打ち消すような構造になっています.
音質的には前述したようにクリアさはS4000に比べてやや劣るものの、ゆったりとした響きが魅力です.ロックよりもジャズやピアノ曲、クラシックのほうが得意という印象です.
RICOH GRIII
音楽を聴くときはiPad mini6にUSBドングル型のDAC(D/Aコンバータ)、Astell&Kern製のPEE51を使用しています.PEE51もそこそこ年数もたっており、新しいDACを試してみたい…… ということで、後継機のAK HC3を購入しました.
RICOH GRIII
PEE51はUSB-Cのみ対応でしたが、AK HC3についてはLightning-USB変換アダプタが付属しています.ちなみにこのアダプタを使用してPEE51とiPhoneを接続してみたところ、問題なく使用できました.
FUJIFILM X100VI
上がPEE51、下がAK HC3.デザインは同じでAK HC3の方が大きめです.
同じメーカーの製品ですが音質は結構違いがあって、PEE51が落ち着いているのに対して、AK HC3はパワフルです.また、PEE51だとiPad mini6側のボリュームを50%程度なのに対して、AK HC3は20%くらいで十分な音量となります.抑えめのボリュームで十分な音質を得ることができるのは結構なのですが、音量の微調整がしづらいという問題があります.設定などでゲイン(出力)の調整などができればよいのですが、PEE51/AK HC3ともシンプルなUSBドングル型DACなので音量や音質などの調節はできません.またPEE51に比べてAK HC3はクリアな音質なのが特徴なのが災いしてか、S5000の持ち味ともいえる音の余韻との相性が悪いようにも感じられました.なのでPEE51の方があっている印象でした.
つづき(?)ます.
2024/12/06
自宅でコーヒーを飲むときはまとめて作り、水筒に保存してカップに注いで飲んでいます.温かいのが長続きする反面、時間が経つと風味が落ちてしまうのが難点でした.
ホットコーヒーが時間の経過とともに味が落ちてしまうのは、高温により酸化が促進されてしまうのが要因だと聞いたことがあります.たしかに時間の経過とともに酸味は増している印象があり、酸味の強いコーヒーが苦手な自分としてはいまいちだと感じていました.
そんななか、京セラが『淹れたてのコーヒーの風味が続く』という触れ込みの水筒を出しているという記事があり、内部にセラミックコーティングを施した製品を販売しているというのを知り気になっていました.京セラの説明によると、水筒内部の金属臭がコーヒーに移ることで味が変化してしまうのだとか.酸化だけでなく別の理由もあったのですね.
自宅コーヒー用に使用していた水筒が使用開始から10年以上経過し、外見もだいぶくたびれてきたため、買い換えてみることにしました.
FUJIFILM X100VI
京セラのキッチン用品といえば有名なのはセラミックの包丁、そしてピーラーなどの刃物系です.セラミックを応用した製品として水筒も作っていたとは知りませんでした.
以前に調べた時は京セラの通信販売サイト以外に取り扱いが見当たらず、Amazonでは転売屋が値を吊りあげて商売していましたが、いまは転売ではなく公式にてAmazonでも取り扱いがあります(ただし一部カラーのみ取り扱い).ヨドバシカメラでは通信販売は行なっていないものの、一部の店舗にて販売しているとのことなので、今回は新宿西口の店舗にて購入しました.カラーはくすんだ青で落ち着いた雰囲気のある、スモークブルーを選択しました.店頭にて購入したのは、Amazonではこの色の取り扱いがなかったからというのもあります.
FUJIFILM X100VI
一般的なステンレス製の水筒は内部が金属の地の色である明るいシルバーをしていますが、セラミックコーティングの色なのでしょうか、半艶消しのような黒色をしています.
FUJIFILM X100VI
水筒に限った話ではないですが、大半の製品はメーカーのロゴが目立つところにプリントされていますが、この水筒については底面に『KYOCERA Corporation』に加えて型番らしき文字が入っている以外は文字要素が一切ありません.素晴らしいです.また、製品名がシンプルな『CERAMUG』で、商品サイトの説明を見ても、他社のような駄洒落めいた名称が使われていないのも好感が持てます.
FUJIFILM X100VI
外箱の「Coffee」「Sports drink」「Lemon water」といった項目にチェックマークが入っていることからも、セラミックコーティングによる耐酸性などの機能を有していることをアピールしています.
とはいえ、実際にどのくらいの違いがあるのか、試してみないとわかりません.
酸化による変化を考慮して同じくらいのサイズの水筒(スターバックス ハンドルリッドステンレスロゴボトル 473ml)を用意し、一度に淹れたコーヒーを半分づつ注いで時間を空けて飲み比べてみることにしました.
使用した豆はスターバックスのスマトラで、スターバックスの基準ではダークロースト、酸味低め、コク(苦味といってもいいのかも)多めです.
淹れた直後は違いはもちろんわからず.1時間ほど経過した段階では比較用のスターバックスのボトルではやや味の変化を感じました.2時間後には京セラの水筒はスマトラの特徴ともいえる深い苦味が感じられたのに対して、スターバックスのボトルではうまく言い表せませんが、苦味が薄れたというか酸味のようなものを感じました.ブラインドテストではないですし正確性はやや怪しいところもあるかもしれませんが、飲み慣れているスマトラの味を維持していたのは京セラの水筒のほうであるという結果になりました.
今回購入したものは容量500mlで、価格は4,950円(税込)でした.販売価格は京セラ公式サイトでもAmazonでもヨドバシカメラ店頭でも同額なので統一価格という感じでしょうか(ちなみにヨドバシカメラのポイントは1%で50円でした).サーモスなどの定評のあるメーカーの製品でも500mlで2,000円くらいから購入できますので、かなり高額な製品と見ることもできますが、それだけセラミックコーティングに手間がかかっており、なおかつ製品に自信があるということなのでしょう.
コーヒーの品質を落とさず長く飲めるという点ではとても気に入りましたので自宅用水筒として使っていこうと思います.あとは経年劣化などでセラミックコーティングが剥がれたりしないといいのですが.
2024/12/01
RICOH GR III
『吉田初三郎の世界』展を観に行ったとき、地図の細かな書き込みを単眼鏡を覗き込んで見ているかたを何名か見かけました.
ディテールの書き込みが細かな吉田初三郎の地図、しかもガラスケースなどに収められていたり、そのガラスケースの向こうに展示されているものなどを裸眼で見るのは、自分の視力では厳しいものがあります.
自分もなにか買ってみようかということで、様々な製品を比較検討し、五藤工学研究所の単眼鏡、GT-M518を購入しました.
RICOH GR III
五藤工学研究所はプラネタリウムなどを主に製造している会社です.
1926年創業で、GT-M518は創業90周年記念として製造されたいわば記念モデル的な位置付けで、設計・加工・組み立てなど日本製にこだわった製品です.
ちなみに購入のきっかけとなった『吉田初三郎の世界』展を観に行った府中市にある会社ということもあってなにかの縁のようなものを感じます.
RICOH GR III
倍率5倍、対物レンズ有効径18mmなので、「5×18」の記載があります.
双眼鏡などのスペックに記載のある「8×30」というのは、倍率が8倍、対物レンズ(覗く側と反対側の、対象物側にあるレンズ)の大きさが30mmという意味です.倍率が大きければ遠くのものをより大きく見ることができ、対物レンズが大きくなれば明るく見やすくなります.とはいうものの、何を見るかによって見やすい倍率は変化しますし(ドームなど大きなコンサートなどの場合は10倍が必要など)、対物レンズが大きくなれば双眼鏡/単眼鏡自体が大きく、重たくなってしまいます.
RICOH GR III
ストラップと巾着袋が付属していますが、そこはお好みのものに交換してあります.革製のストラップをつけ、米沢に旅行に行ったときに購入した米織小紋の巾着に入れて使っています.茄子文様にしたのは、GT-M518に差し色でパープルが使われているのであわせてみました.
対物レンズ、接眼レンズともにキャップの類はないので、持ち運びの際にはなんらかの形で保護したほうがよさそうです.
FUJIFILM X100VI
接眼部は0-3段階で引き出すことができて見やすい位置を調整できます.アイリリーフ(接眼レンズから眼までの距離)が18mmと余裕があり眼鏡使用でも問題ありません.逆に裸眼の場合だと接眼部そのままでは見づらく感じたので、自分はいっぱいまで引き出した状態で使っています.
Apple iPhone 13mini
『漫画家・森薫と入江亜季展』にて実際に使ってみました.
このように手前にガラスケースがあり、その先にも展示があるような状況ですと、ガラスケース向こうの作品については裸眼でディテールを見ることは厳しいです.なのでこのような状況では重宝しました.
落とさないようにストラップを手首に回し、距離を合わせて片手で覗き込む、少し離れた作品を見る場合でも指のかかるところにピントリングがあるので覗き込んだまま微調整して容易にピント合わせが可能、ということで片手で完結するので使いやすいですね.
最短距離は0.5mなのでピント合わせに困るようなこともなく、また150gほどなので重さを意識することもありません.
美術観賞用などとして販売されている単眼鏡は安いものでは1,000円台からあり、1万円くらいすると高級品扱いとなります.このGT-M518は3万円ほどしますので、かなりの高額製品ともいえます.とはいえ日本製にこだわっていること、手にした時の作りのよさ、像の見え具合などを考えると納得です.