2023/10/04

『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』

Category: 映画 — Annexia @ 20:13

 映画『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』を観てきました.

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 近い将来、人類は痛みの概念を失い、技術的発展も放棄して退廃的な生活を送るようになっていった.
 体内では新たな臓器が生成されるようになり、その臓器を登録する政府機関が現れ、それと同時に臓器を取り出すことをショービジネスとする人たちがいた.またプラスティックを主食とすることに進化を見出す人々が出現していた……
 と、ストーリーを書いてもなにを言っているのか全然わからないですよね.自分も見ていて理解が追いつかない部分が多々ありました.世界観の説明というものがほぼなく始まったので、冒頭で客船が横倒しになったまま放置されているのも理解不能でしたし.

 もっとも、そうした根底にあるストーリーを理解せずとも、独特の映像センスを楽しむことがデヴィッド・クローネンバーグ作品を楽しむ方法のひとつであるような気もします.臓物系とでもいうか、体内をまさぐられるかのような感覚は、自分が過去に見てきたクローネンバーグ作品に一貫してあるものだと感じました.

 万人に勧められる映画だとはまったくいえない作品ですが、好きな人にはたまらない作品なのだと思います.そしてそのたまらない人には自分も含まれています.

2023/03/03

『RRR』

Category: 映画 — Annexia @ 10:38

 遅ればせながら映画『RRR』を観てきました.

 インド映画を見るのは『ムトゥ 踊るマハラジャ』以来なのでかなり久々となります.
 『ムトゥ 踊るマハラジャ』を観た時に感じた、長尺で大仰で大勢のエキストラ動員で内容盛り沢山のサービス精神あふれた作りは健在で、さすがインド映画という感じでした.

 ストーリーとしては植民地時代のインドでイギリスの理不尽な仕打ちに立ち上がった2人の男の、互いの立場に苦しみつつも友情で敵を倒していく、という話で主人公が2人いることもあって、ストーリーも複雑な作りになっています.
 過剰なまでのアクションシーンの連続で、いやいや、それはさすがにないでしょ、と心の中でツッコミを入れつつ楽しめました.

 上映時間が長いのでインターバル(途中休憩)があるのですが、自分が観た上映では画面に「Interval」の表示は出たものの、休憩はなくそのまま上映続行でした.ストーリーの盛り上がり具合からして、そろそろ話も終盤かと思ったところでのインターバルだったので、正直ちょっと驚きました.

2022/12/29

2022年を振り返る – 音楽や映画篇

Category: 日記・雑記,映画,音楽 — Annexia @ 21:03

 今年も残すところあとわずか.
 1年を振り返る恒例の企画.まずは音楽や映画について.
 音楽についてはApple Musicに依存するような形が定着して好きなものを聴けるようになったというのに、新しいものに手を出さなくなっているあたりが老化というものなのかなという気がしています.

■映画
2月:『キングスマン:ファースト・エージェント』
5月:『シン・ウルトラマン』
7月:『トップガン マーヴェリック』
11月:『王立宇宙軍 オネアミスの翼』

 今年映画館に行って観た映画はこの4本.
 『キングスマン:ファースト・エージェント』は2019年公開の予定がCOVID-19の影響などで伸び伸びになってしまい、ようやくの公開でした.キングスマンが結成される当時の様子を描いた前日譚で内容的にもややバランス性を欠いた作品のような印象もありました.新作が作られるのを心待ちにしたいと思います.
 『シン・ウルトラマン』は外星人の視点や立場から人間の内面などを描いたという点では、『シン・ゴジラ』とはまた違った観点から作品を仕上げている感じがありました.『シン』シリーズとしては『シン・仮面ライダー』が控えているわけですが、次はどのような見せ方をしてくるか、楽しみです.
 『トップガン マーヴェリック』は前作『トップガン』の正当な続編というか、王道を行く娯楽作という仕上がりでさすがでした.前作から36年、登場人物は年齢を重ねており後継者たちとの世代交代などをどのように描くのか、ややもすればそれが不安ではあったのですが杞憂でした.
 『王立宇宙軍 オネアミスの翼』は1987年公開の作品で10年後の1997年にドルビーサラウンド対応になって再度映画館で上映され、さらにその25年後、4Kリマスタリングされたものが再度上映されました.最初の公開当時は観に行くことができませんでしたが、1997年と2022年は映画館で、それも両方とも立川シネマシティで鑑賞できました.正義は勝つ、的な単純な話ではなくどちらかといえばもやっとしたものが心に残る作品ではあるのですが、それがこの作品の持ち味なのではないかと思います.

2022/11/05

『王立宇宙軍 オネアミスの翼』

Category: 映画 — Annexia @ 23:05

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 映画『王立宇宙軍 オネアミスの翼』を観に行ってきました.
 1987年公開の作品で、当時は観に行けずレンタルビデオかなにかで観た記憶があります.その後、1997年にドルビーデジタル対応のサウンドリニューアル版が映画館で上映されたので立川のシネマシティまで観に行き、そしてそれからさらに25年後、4K版が公開されたので再び立川シネマシティまで観にいってきました.

 マニアックな方向性の作品ということもあってどうやら商業的には成功したとは言い難いようですが、こうして公開から25年、35年が経過しても映画館で再上映されるということからも一定のファン(特に自分と同年代の方々)がいる作品であるということが伺えます.自分ももちろんその一人です.
 まだろくにCGによるアニメーション技術が確立されていない時代の作品でありながら、凄まじい努力と情熱(有名なのは打ち上げシーンでロケットから剥がれ落ちる氷のかけらに一つ一つ番号を振って、1枚ずつ描いてアニメーションさせたシーン)を感じられます.
 またなにかの折に劇場公開されたら足を運んでしまうのだろうな、と思わせられる作品です.

2022/07/31

『トップガン マーヴェリック』

Category: 映画 — Annexia @ 22:33

 映画『トップガン マーヴェリック』を観てきました.
 本来なら公開後、早々に観に行きたかったのですが、時間が取れずに公開終了が近づいている状況でIMAXで上映しているものをようやく観ることができました.

 前作『トップガン』を映画館で観たのか、それともレンタルビデオかなにかで観たのか記憶がないのですが、ストーリーだけは意外にもわりとはっきり覚えており、続編として楽しむことができましたが、おそらくは前作を知らない人でも十分楽しめるのではないかと思えるほど、今作だけでもしっかり成り立っている作品だと感じました.

 ストーリー自体はシンプルであるものの、シンプルさゆえに惹き込まれる強さがあり、最後まで一気に駆け抜ける感じで見入ってしまいました.娯楽映画として王道をいく作りであると同時に、戦闘機ファンやマニア心をくすぐる仕掛けも随所に盛り込まれているように感じられました.
 自分は戦闘機は詳しくないのですが、事前にネットでネタバレしない程度に感想を見ていたので、ある意味先入観なしで観るより楽しめたかなと思っています.
 できればもう1回くらい上映中に観ておきたかったのですが、ちょっとそれは難しそうです.