
RICOH GR III
府中市美術館で開催の『Beautiful Japan 吉田初三郎の世界』を観に行ってきました.
2ヶ月弱くらいの会期で、当初は図録の印刷が遅れていて間に合わないという話もあったので、図録が発売されるようになってから観に行こうと思っていたら予定が立て込んでしまい、最終日に慌てて出かけることになってしまいました.

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吉田初三郎は大正から昭和にかけて活躍した画家で、とくに鳥瞰図と呼ばれる、上空から鳥の視点で見下ろしたかのような視点の作品が有名です.また全国各地の観光案内図などを描き、さらには戦時中に領土であった地域に至るまで描いています.
面白いのはデフォルメの妙です.遠近感を利用して首都圏の地図なのに遥か遠くの九州や青森、果ては樺太などに至るまで描いており、さらに観光案内図などスポンサーのついている絵については強調したい施設や地域・鉄道路線を大きく描くなどといったわかりやすさも魅力です.
ディテールの細かさにも凝っていると同時に大正期から昭和にかけての印刷技術の発達、また戦時中などは軍事施設などの機密事項を描かないなど、時代背景も含めて興味深い部分が多々あり、展示案内もそうした視点を織り交ぜて紹介されていました.

RICOH GR III
会場で購入した図録と、後日購入した作品集です.作品集はミュージアムショップでも売られていたのですが、訪れた日がげんなりするほどの暑い日だったので、重たいものを持って歩きたくなくてとりあえず図録だけ購入し、作品集は後日購入しました.
みっちりと描かれた内容の細かさは見入ってしまうといくらでも時間が溶けてしまうほどです.