大人の休日倶楽部パスで東北旅行、さらにつづきです.
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金田一温泉駅から列車に乗り、さらに北上します.
整備新幹線(盛岡以北の東北・北海道新幹線や北陸新幹線、九州新幹線)が敷設された地域は在来線が第3セクターになるため、その多くは県ごとに運営する会社が変わります.とはいえ、県境はえてして小さな駅だったりすることが多く、そこで列車を行き止まりにしても意味がないので相互運転を行なっています.
金田一温泉駅は岩手県と青森県の境に近い場所にあることもあって(次の目時駅がIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道の境界駅)、相互乗り入れしている青い森鉄道の車両がやってきました.
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八戸駅で列車を乗り継ぎ、野辺地駅までやってきました.ここが今回の旅行の極北となります.
ここにきた目的はこの防雪林.かつて新幹線がまだ盛岡までしか開通していなかった頃、東北本線で特急や急行に乗っていると、この辺りの車窓が高さのある木々に囲まれていて、まるで森の中を走行しているかのような雰囲気があってお気に入りの場所なのです..
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列車の本数が少ないのであまり時間に余裕はないのですが、散策の前にまずは駅構内の立ち食いそば(とはいっても座席が用意されていましたが)にてお昼を.
ここの名物『北前駅そば』です.ホタテ、地の野菜のかき揚げ、そして『けいらん』が入っています.『けいらん』とは鶏卵ではなく、この土地の名物であんこ入りの団子のことです.
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駅から少し離れた陸橋の上から撮影.旅客列車の本数はさほど多くないのですが、それよりも貨物列車の本数の方が多く感じました.やはり首都圏のみならず東名阪や福岡などと北海道を結ぶ重要路線なので貨物輸送量も多いのでしょう.
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再び八戸駅に向かい、そこから八戸線に乗り換えて鮫駅に向かいました.
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鮫駅とは変わった駅名ですが、駅前にはご丁寧にも鮫の像がありました.
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鮫駅から15分ほど歩いた先に蕪嶋神社があります.
蕪嶋神社を訪れるのはこれが2度目です.前回(6年前)のときは神社が全焼して再建中のため仮社殿でしたが、今回は再建された姿を見ることができました.
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蕪嶋神社はもともとは蕪島という島でしたが、埋め立てられて今は陸続きになっています.小高い丘のようなところに建っているあたりに島の名残を感じさせます.
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蕪嶋神社といえば有名なのがウミネコの繁殖地.ただシーズンは6月ごろとのことで、10月ではほとんど姿は見れませんでした.
その代わり…… というわけではないのでしょうけど、鳥居のしめ縄の上に神妙な面持ちで鳩がいました.周囲で話していた内容によると、いつもこの鳩はここにいるのだとか.
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この日は八戸市街に宿をとっていたので、本八戸駅で下車して市街地に向かいました.新幹線の駅である八戸は市街地から離れているうえに周囲にはほとんど店もないんですよね.なので、市街地に向かうには八戸駅から八戸線に乗って本八戸駅で下車するか、バスで八戸の市中心部(八戸線で本八戸駅下車よりもバスのほうが市の中心部に着くし本数も多い)に行く必要があります.
この日は土曜ということもあって、目星をつけていた店を何件か回るも予約なしでは入れないという状態でした.そんな中でもようやく入れる店を見つけたのでそちらで夕飯をいただきました.
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八戸に来たらやはり海産物、ということでまずは寿司のセットを注文しました.
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汁物としてせんべい汁が付いてくるところが嬉しいところです.
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嶽きみの天ぷら.10月なのでもうそろそろシーズン終了かなと思っていましたが、メニューにあったのでつい注文してしまいました.甘くて美味しいです.
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あと、やはり八戸ならイカは食べておきたいということでイカ刺しも注文しました.肝も付いててこちらも美味しかったです.
青森県の主要都市といえば、県庁所在地の青森市、そして弘前市が思い浮かびますが、八戸の市街地というか繁華街もかなりの賑わいぶりでした.訪れた日が土曜の夜ということを差し引いても街中に人があふれかえっていて、ホテルの部屋に戻っても比較的上階であるにも関わらず深夜近くになるまで車の走る音も含めて喧騒が伝わってきていました.
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翌日は八戸の市街地にあるバス停から八戸駅まで向かい、昼過ぎに東京に着く便で帰りました.
翌日が月曜で出社なのであまり無理もできませんし.
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八戸駅で購入した駅弁.イカと鯖を中心とした「三八弁当」です.一夜干し風に仕上げたイカにはワタを使ったタレをかけ、さらに甘辛く煮込んだイカの足としめ鯖という好みの分かれそうなメニューですが個人的には非常に気に入りました.
今回は『大人の休日倶楽部パス』を利用しての旅行でした.18,800円でJR東日本エリア全線といくつかの三セク鉄道が乗り放題、しかも新幹線と特急も乗り放題かつ6回まで指定席利用可能というのはなかなかの大盤振る舞いです.
しかしながら実際に使ってみると気になるところもありました.
・利用期間が1年に3回(今年はさらにプラス1回)と期間限定のため乗客が集中してローカル線などが混雑する
・6回まで新幹線・在来線特急の指定券が利用可能だが、そもそも特急列車が激減しており使い所が難しい
・特急列車が少ないからといって普通列車が多いわけでもないので、行程には苦労する
ただ、この切符を1枚持ってさえいれば支払いの手間なくいくらでも乗車できるというのはやはり楽でいいですね.
なまじ、元を取ろうとか乗れるだけ乗ってやろう的な貧乏くさい考えを持つとスケジュール的にも苦労するので、ある程度行き先とテーマを決めて、プラスアルファの自由移動を組むとか、もしくは5日間行けるので2つに分けて、3日間の東北旅行のあと、ちょっと長野や新潟に行く、みたいなパターンもいいのかもしれません.
行程と時間的余裕を考えつつ、また利用したいと思います.