
RICOH GR III
世田谷文学館にて開催されている、『漫画家・森薫と入江亜季展』を観に行ってきました.

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展示会場内はスマホのみ写真撮影可能、フラッシュと動画撮影はNGとのことで、シャッター音があちこちから聞こえていました.

Apple iPhone 13mini
同時期にデビューし、編集者が同じで、同じ雑誌にて連載をしているという共通点を持つ2名の漫画家の作品(原画など)を公開する展示会です.

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デビュー前の同人誌から、現在も連載中の作品まで展示されており、見入ってしまいます.両者ともアナログで手描きにこだわっており、原稿作品からは熱量を感じさせられます.
読者として目にするものは、当然ながら出版されたりもしくは電子書籍などの「完成品」です.しかし、こうして印刷前の原稿を見ると、そこには墨のベタ塗りの微妙なムラや、光の輝きを表現するために部分的にホワイトが乗っていたり、スクリーントーンの削れなどを見てとることができ、なんていうか「完成品」として皿に盛り付ける前のフライパンで調理されている最中のような「生々しさ」が伝わってきます.

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『乙嫁語り』は現在も続く作品で、『エマ』と並んで大々的に展示されていました.
衣装や布類などディテールの描き込みの凄さが話題になったりもしますが、連載初期の頃の作品に対する本人コメントが「描き込みがあっさりしている」とあって、観ている側からすれば充分凄いのに…… と思いました.

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画材や作業環境も紹介されていました.当たり前の話ですが、同じものを揃えたところで同じものが描けるわけではないとはいえ、定規のひとつも同じものを買ってみようか、という気分になります.

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読者アンケートの原稿までありました.
以前に「感想を送りたいけど、このアンケートハガキを手放すのがつらい」とファンの方が言っているのを見かけたことがあり、こうした細々としたものでもファンとしては手元に置いておきたいよね、と感じました.

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Q&Aに「これまで一番作画に時間を要した、大変だった作中場面はどんなのがありますか?」という問いがあり、『グルン・バエラ』という作品が挙げられていました.横に実際の原稿が展示されていたのですが……

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なるほど.『描いても描いてもびっくりするほど進まない』と言われるだけのことはあります.

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合作も展示されていました.
『森薫 拾遺集』に収録されており、そのときの解説では「食べ物系は入江さん、動物や茶器は森、という分担」「試しにひとつだけ描いてみたケーキ(右端)があまりにもまずそうで自分にガッカリです」との解説でした.
Fellows!や青騎士はあまり読んでいないこともあり、またファンというほどのものでは自分はないのですが、それでも2時間ほどかけてじっくりと見入ってしまいました.