2024/12/27

Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical II

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 23:59

IMG_1637

Apple iPhone 13mini

 今年の5月、ニコンZマウントのレンズを3本購入した記事において、Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Asphericalに対して私はこのように書きました.「弱点…… とまではいいませんがやや残念なのは、最短撮影距離が35cmなこと.食べ物写真を撮るときなどには、あと5cm寄れたらいいのにと思うことがあります.」と.
 その後、APO-LANTHAR 35mm F2は販売終了となってしまい、あんないいレンズなのに販売終了とはもったいない…… と思っていたところに、II型の発表がありました.I型との違いは、
・外観を他のVoigtlanderレンズと共通のデザインに揃える
・最短撮影距離を35cmから27cmに縮める
・フードがねじ込み式からバヨネット式に変更(逆さづけ可能)
といったあたりです.最短撮影距離35cmが唯一の弱点と思っていたわけなのですから、することは1つだけです.買い替えです.というわけで予約して発売日当日にI型を下取りに出して受け取ってきました.

IMG_1639

Apple iPhone 13mini

 デザインについてはとくにI型も悪くないと思っていたのですが、装着してみると結構雰囲気が変わった気がします.

X1061147

FUJIFILM X100VI

 I型の外観.絞り値の数値ごとに塗り分けられていることからも分かるように、FマウントMFレンズのデザインに寄せているのがわかります.

X1061164

FUJIFILM X100VI

 こちらがII型.I型で気になった、マウント部に比べて鏡筒部分が細くてアンバランスな印象がなくなり、結果として鏡筒部分が全体的に太めになりました.ピントリングが大きくなり、逆に絞りリングは狭まりましたが、操作上の違和感はとくに感じられません.全体的にデザインが落ち着いたようにも見受けられます.

X1061160

FUJIFILM X100VI

 買い替えた理由がこれ.最短撮影距離27cmです.光学系はI型II型ともに変更はないとのことで、寄れるようになったのは素晴らしいことです.
 ちなみにMFレンズということもあってピント合わせに微調整を要するという目的もあってか、ピントリングの回転は無限遠から最短撮影距離まで270度くらいにもなります.

NZF_4222

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2(I型)
絞りF2 1/40秒 ISO640

 I型の最短撮影距離35cmで撮影すると、このくらいになります.

NZF_4447

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2(II型)
絞りF2 1/40秒 ISO320

 II型の最短撮影距離27cmで撮影すると、このくらいまで寄ることができます.
 テーブルフォトなどでこのようにして料理を撮影するときにも重宝します.これ以上拡大したいときにはマクロレンズの領域ですね.

NZF_4228

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2 1/40秒 ISO140

NZF_4227

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2.8 1/40秒 ISO220

NZF_4226

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/40秒 ISO900

 F2解放はもちろん、F2.8とF5.6でも円形となる特殊形状をした絞りリングが採用されています.F4のボケが汚いというわけではないのですが、F5.6メインで撮影し、ぼかしたい時はF2やF2.8を使うことが多くなりました.F2で開放で撮影すると周辺減光があるので、撮影としてうまく使っていきたいところです.

NZF_4236

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/40秒 ISO220

 光学系はそのままなので歪みなどもほぼなく、建築物でも安心して撮影することができます.むしろ、斜めや被写体に正対することなど、撮影する側の腕がシビアに求められます.

NZF_4392

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF2 1/4000秒 ISO100

 Zfのファインダは見やすいのですが、絞り開放ですとピントがシビアなので拡大表示が必須となります.Zfは拡大表示をシャッターボタン半押しで解除できないのがもどかしいところです.早くファームウェアアップデートで対応してほしいところです.

NZF_4394

Nikon Zf + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2
絞りF5.6 1/1600秒 ISO100

 Zfの色調設定は、汎用性のあるやや派手目に振ったものと、色調を抑え気味にしたものの2つを使い分けていますが、これは色調抑えめのもの.逆光気味でもあるのでモノクロームにも近い雰囲気があります.使いやすい画角、質感のある描写でお気に入りのレンズです.