2011/04/21

Makro-Planar 50mm F2 ZF – 約1ヶ月使ってみての感想

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 23:59

CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF

RICOH GR DIGITAL III

 購入直後に地震が発生したりするなど、慌ただしくてなかなか使う機会がなかったMakro-Planar 50mm F2.
 購入から約1ヶ月、旅行に連れ出してみたりして用途を問わず使ってみた感想です.

ドーナツ

Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
ISO800 F4 1/60秒

 Makro-Planar 50mm F2を買ったのは「オールマイティーに使える標準レンズが欲しい」という理由からです.
 50mmの単焦点レンズは同じCarlZeissのPlanar 50mm F1.4をすでに持っていました.このレンズ自体も評判の良いレンズではあるのですが、いかんせん45cmまでしか寄れません.これはPlanar 50mmがダメというのではなく、ニコンだろうが他のメーカーだろうが一般的な50mmレンズの大半が似たようなものです.これではテーブルに置かれた、目の前にあるものを撮るのにすら苦労してしまいます.

花

Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
ISO200 F2 1/1000秒

 Makro-Planar 50mm F2の最短撮影距離は24cm.大半のものを撮るのに困ることはありません.ただし、マクロレンズとして見たら被写体との距離はとれませんし、倍率も1/2倍なのでたいしたことはありません.純粋にマクロレンズだけの性能を追求するとしたら、私もこのレンズではなくタムロンの90mmマクロあたりを買っていたのではないかと思います.

中心部 50%縮小

 とはいえ、私は等倍マクロ撮影などはしないので50%縮小でここまで写れば十分ですね.

豪徳寺

Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
ISO200 F2.8 1/250秒

 ピント合わせはしやすい方だと思います.F1.4と1段明るいPlanar 50mm F1.4よりも楽ですね.Voigtlander NOKTON 58mm F1.4と同程度でしょうか.ファインダーを覗いていると、ぼんやりとした映像からふわっと浮き上がるようにしてピントが合う感覚はMFレンズならではの楽しみです.
 とはいえ、マクロレンズの宿命か、被写体との距離が離れるとピントリングの移動量が少なくてシビアなピント精度を要求されますので後からチェックして全然ダメ、なんてこともあります.撮影前にはきちんと視度補正を調整する必要もあります.

福山城からの眺め

Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
ISO200 F8 1/250秒

 マクロレンズに対して要求するべき性能ではないかもしれませんが、遠景も満足のいく写りです.

中心部 50%縮小

 通常のレンズに引けを取らない画質です.「寄れる標準レンズ」として常用可能ですね.

夜景

Nikon D700 + CarlZeiss Makro-Planar 50mm F2
ISO3200 F2 1/30秒

 夜景を撮っていて驚いたのがコマ収差の少なさです.

スカイツリー 50%縮小

 こうした隅の方に写った点光源は大半のレンズでは「コマ収差」という歪みが出て形がゆがんでしまうのですが、きちんとした形を保っています.Planar 50mm F1.4でも絞り開放ではコマ収差が出ましたが、F値が1段暗いとはいえ、絞り開放でこの画像は素晴らしいです.

 大きく、重く、高価ではありますが、画質を求めるのであれば検討に値する、素晴らしいレンズです.D700との組み合わせでは1.5kgを超える重量はずっしりときますが、精度の高い金属とやや奥まったところに見えるレンズの醸し出す存在感は期待を裏切りません.

2 Comments »

  1. ピントが合焦したところの精密さと
    ボケの柔らかさ…
    うーんすばらしいレンズですね。

    コメント by 静岡散歩 — 2011/04/22 @ 07:25

  2. 大きさと重ささえ我慢できれば標準レンズとしては最高の部類に入るんじゃないかと個人的には思ってます.
    ボケ具合もイイですよね.ボケだけでいうとPlanar 50mm F1.4のほうが上のようにも思えますが、トータルで見るとMakro-Planarのほうが使い勝手が良くて、このままではPlanar 50mm F1.4の存在が危ういです(^_^;

    もっと追求して使いこなせるよう、精進していかなくてはもったいないですね.

    コメント by Annexia — 2011/04/22 @ 14:57

RSS feed for comments on this post. | TrackBack URI

Leave a comment

XHTML ( You can use these tags):
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong> .

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)