2016/01/17

X70発表

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 14:33

「APS-Cセンサーに28mm相当レンズの「FUJIFILM X70」」

 以前から噂が流れていた、富士フイルムの新型カメラ「X70」が発表されました.
 同時に「X-Pro2」や「XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS WR」など新製品が発表され、X-T10以来大きな動きのなかったXシリーズの新製品が一気に登場してきた格好です.

 X70の主な特徴は、
・APS-CサイズのX-Trans CMOS IIセンサー(1,600万画素)を搭載
・レンズは28mm(35mm換算)F2.8
・液晶モニタはチルト対応
・ファインダはなし(外付け光学ファインダをオプションで用意)
・シャッターダイアル、露出補正などのアナログダイアルを装備
・最短撮影距離10cm
 ということで、ざっくりというと、X100Tからファインダ周りを取り外して小型化し、レンズを35mm換算で35mm F2から28mm F2.8に置き換えた製品ということになります.センサーはX-T1やX100Tと同一です.
 と同時に、28mm F2.8レンズ搭載ということでサイズ的にもリコーのGRと真正面から競合する機種であるともいえます.

 自分が所有しているのはGRですが、Wi-Fiを備えた現行のGR IIと比較すると、
・X70(幅x高さx奥行き、重量):112.5mm x 64.4mm x 44.4mm、340g
・GR II(幅x高さx奥行き、重量):117.0mm x 62.8mm x 34.7mm、251g
と幅と高さはほぼ同等、奥行きは10mmほど厚く、重量は90gほど異なります.奥行きの差は液晶をチルト対応にしたことに加えて、GRの沈胴式レンズに対してレンズが固定式なのが理由だと思われます.重量の差はやはり液晶をチルトにして構造的に複雑になっていることと、それから上面の操作ダイアルの存在やそれらのパーツにアルミを使ったからでしょうか(GRはマグネシウム製).

 さて.
 GRシリーズはGR DIGITAL IIのときから4世代、6年半以上にもわたって使用しており、高度なカスタマイズ性と相まって気に入っていた機種ではありますが、X70への乗り換えを積極的に進めていきたいと考えています.
 理由は幾つかありますが、やはり富士フイルムのJPEG画質が他メーカーとは段違いに素晴らしく、しかもフィルムシミュレーションによりニュアンスの異なる、単純に派手だったりトーンの落ちた画質とは異なる画質を得られることが最大の理由でしょうか.
 と同時に、GRに、というか開発をしているメーカーにかつてほどの熱意を感じられなくなったことも理由としてあげられます.GR DIGITAL IVからGRになる間にリコーのカメラ部門はペンタックスと統合されました.その後にリリースされたGRにもペンタックスの流儀というか特徴が部分的に感じられましたが、GR IIになって機能の進化が乏しい上にさらにペンタックスのカメラのような設定がさらに増えてしまいました.ペンタックスが嫌いなわけではもちろんないのですが、かつてのリコーのスタッフから感じられた、デジタル版のGR1を作ろうという意欲のようなものが伝わってこなくなってしまったのがちょっと寂しいのです.メーカーから情報発信を行ってきたGR BLOGもGR II発売と同時期に終了してしまいましたし.

 X-T1、X-A1、そしてX100Tを使っている自分としてはX70の性能や特徴に疑いを持つところは皆無なので予約してもよいのですが、ボディカラーにシルバーとブラックがあるので、一度現物を見てから判断したいと思っています.X100Tの時も精悍なブラックとややクラシカルなシルバーで迷って、軍艦部ダイアルの綾目ローレットの仕上げなどが際立つシルバーを選んだのですが、X70はそこまで緻密な仕上げをしているわけではないようなのでブラックがやや優勢でしょうか.

2016/01/11

X-T1 修理

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 23:59

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FUJIFILM X-T1 + XF35mm F1.4 R(修理引き取り後に撮影)

 富士フイルムのX-T1が後ろダイアルが時々反応しなくなることがあり、ダイアルを回しても設定が切り替わらなくややストレスを感じたので年末に修理に出していたのですが、修理完了の連絡をもらったので引き取りに行ってきました.
 ついでにゴム製背面グリップが何らかの理由により溶けたようになっていたため、そこも交換してもらいました.

 修理費は約18,000円.部品代自体は2,000円もかかっていないのですが、技術料として金額がかさんだ格好です.
 以前にX100Tも修理に出したことがありますが、その時は絞りリングの数値と実際の絞り値が異なるという問題でしたので、富士フイルムのカメラはダイアル部分のメカニズムがちょっと弱いのかなという印象です.
 X100Tの時と同様に、日付も含めて全て設定が初期化されてしまっており、さらにファームウェアもVer.4.2(新機能を取り入れたものの、AF-C使用時に問題があるため公開中止された)からVer.4.21(Ver.4.1相当に機能を落としたもの)に入れ替えられてしまっており、多岐にわたる初期設定に難儀しました.カスタマイズして自分の手に馴染んでいたカメラが初期化されると途端に他人行儀のように感じられてしまうのはなんとも複雑な感覚です.

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FUJIFILM X-T1 + XF35mm F1.4 R
F2 1/60秒 ISO250

 修理完了したし、テストも兼ねてと言い訳しつつ堀口珈琲でイチゴのショートケーキとコーヒー.

2016/01/09

ユリシーズ クビズモ

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 23:15

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RICOH GR

 以前から欲しかった、ユリシーズのカメラケース「クビズモ」が年始のセールで値引きされていたため購入しました.

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RICOH GR

 ユリシーズの製品は過去に何本もストラップを購入しており、その品質には信頼がおけます.しかも「クビズモ」はX100T対応がきちんと明記されているため、サイズ的な心配もなく安心して購入できました.
 実際にX100Tを入れてみるとぴったりです.ただ、自分の場合はレンズメイトのサムグリップを使っているため、収納時にやや引っかかる感があります.あと、Webにも説明されているようにフードを付けていると収納不可です.
 レンズが飛び出たタイプのカメラはケースの選択肢が非常に少なく、なかなか気に入ったものがありません.X100Tのケースもいくつか購入しましたが、使い勝手や見た目の良さなどを総合して決め手になる製品はまだありません.しばらくはクビズモにX100Tを収納して普段使いして様子を見てみようと思います.

2015/12/27

2015年を振り返る – 買い物編

Category: カメラ・写真,物欲,,電化製品 — Annexia @ 18:53

 今年も残すところあとわずか.
 恒例となった、1年を振り返る企画.まずは買い物編.おおよそ1万円を超える製品をリストアップ.

1月 Apple iPod touch (5th Generation / (PRODUCT)RED)
2月 富士フイルム X100T
5月 マツダ NDロードスター
5月 HERZ ポストマンショルダーバッグ
5月 洗濯機
8月 Apple iPod touch (6th Generation)
10月 Apple iPad mini 4
12月 ニーレックス ナックルサポート
12月 富士フイルム XF35mm F1.4 R

 昨年と比べると大物がいることもあって、金額・数量ともに増加しています.

 
では金額の大きなものから.

■自動車

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FUJIFILM X100T

 ダントツで高価なのはもちろんNDロードスター.昨年の買い物編のところで「ロードスターは新型が出ますが、すぐに手を出さずにマイナーチェンジまでは様子を見る構えですが、どうでしょうね.」なんて書きましたが、どうやらがまんできなかったようです.
 お値段は350万円.ローン残債を除くNCロードスターの下取り額が100万円、それに頭金100万円を追加し、残り150万円を3年ローンで.

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FUJIFILM X-T1 + XF27mm F2.8

 ナックルサポートもロードスターがらみ.前輪を補強するパーツ.お値段は約2万円.荒れた路面で上下に不快な振動を感じることがあって、それを解消する目的で取り付けをしたのですが、ある程度振動は抑えられた印象と、そしてステアリングの正確さなどは感じたものの、完全な解決には至らず.来年もまたなんらかの補強をすることとは思いますが安定性は増す反面、乗り心地が硬くなるのは嬉しくないので、その辺のさじ加減が難しいところです.

 その他、電化製品の欄で触れますが、iPod touch (6th Generation)もロードスターで音楽を聴くために買ったものなので、ここに含んでもよいかもしれません.

■カメラ

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RICOH GR

 SONY DSC-RX1と、富士フイルムXF23mm F1.4 Rを下取りに出して、X100Tを購入しました.値段は本体が14万円くらい.RX1とXF23mm F1.4 Rを売ってお釣りがくるほどだったので、フードやサムグリップなどのオプションを除けば出費はほとんどなし.
 RX1はレンズ固定式唯一の(その後ライカからもリリースされましたが)35mmフルサイズセンサーを搭載したレンズ固定式カメラです.素晴らしいレンズと相まって素晴らしい画質でしたが、ファインダが外付けで出っ張ってしまうこと、EVFは見た目が好みではなくアクセサリシューの作りが甘くてすぐ落下してしまうリスクがあることが難点でした.
 X100TはX-T1で知った富士フイルムのJPEG画質の素晴らしさが大きな購入理由ですが、OVFとEVFの両方を兼ね備えた変態的ともいえるファインダも大きな魅力でした.RX1ほどレンズが出っ張っていないこともあって、フードをつけなければ比較的気軽に持ち運べるので、旅行だけでなく普段使いでも持ち出しています.おかげでGRの出動機会がかなり減りました.

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Apple iPhone 5s

 XF35mm F1.4 RはX-T1を修理に出していることもあって、まだレビュー記事は書いていません.
 XF35mm F2 R WRが出るのを待って、画質やサイズ、価格を比べてこちらを選択しました.値段は約5万円.35mm F2は少しづつ小型で軽量で安価、そしてAFがステッピングモータで無音で高速というメリットがあるのですが、画質に定評があり1段明るいほうを選択したというわけです.
 最近買ったばかりで旅行に一度持ち出したくらいでまだそれほど本格的に使っていませんが、小型で見た目がかっこよく、噂にたがわぬ高画質、そしてそこそこ寄れるという素晴らしいレンズです.

■電化製品

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FUJIFILM X100T

 電化製品、というかほぼApple製品ですが.
 1月にiPod touch (5th Generation / (PRODUCT)RED)を、8月にiPod touch (6th Generation)を購入しました.
 5th(赤)を買うまではiPhone 5sで音楽を聴いていたのですが、容量的に厳しくなってきたため、スマートフォン的機能と音楽再生機を分けることにしたのです.この5thをNDロードスターでも使おうと思ったのですが、マツダコネクトの仕様がイマイチで接続したデバイスに入っている曲を認識して再生するまで非常に時間がかかることもあって、専用に6th(青)を購入しました.青を選んだのはNDロードスターのボディカラーに合わせてのことですが、ケースに入れてシフトノブの前面のスペースに置いてあるので色を意識することはほぼないのが残念なところ.

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FUJIFILM X100T

 iPad mini 4はiPad mini 2からの機種変更.ボディカラーをグレーからシルバーに変えたくらいで、見た目の変化はほとんどなし.とはいえ、中身は大幅に機能アップしており、処理速度の向上だけでなくtouch IDによる指紋認証、そして容量が64GBから128GBに増えたことで手放せないデバイスとなっています.

 あとは洗濯機.3万円くらいの日立製のいちばん安い全自動.白物家電には思い入れがほとんどないので、この辺の選択は安くて壊れなければいいや的な感じになりがち.


■鞄

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RICOH GR

 HERZ ポストマンショルダーバッグです.冬場は同じHERZのラックスリュックを使っていますが、暑いときは背中が蒸れるのでこちらを購入しました.ダメージ加工により、最初からやれた雰囲気があるのがお気に入りです.


 来年はどうでしょう.富士フイルムのXマウントの最上位機種であるX-Pro1に代わる新製品X-Pro2が登場して、X100Tと同等のファインダを搭載するなんていう噂も出ていますので、購入を検討するかもしれません.
 あとはiPhone 5sが使用開始から3年目に突入してバッテリの持続時間がかなり落ちてきているので、機種変更をしたいところですが、6sにするか、まだ見ぬ新機種にするか、迷うところです.

2015/10/16

RX1R II

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 20:05

「ソニー、裏面照射4,240万画素「RX1R II」海外発表」

 日本ではまだですが、DSC-RX1の後継機、というか上位機である「RX1R II」ことDSC-RX1RM2が海外で発表されました.

 RX1との違いは以下のような感じです(カッコ内がRX1).
・画素数4,240万画素(2,430万画素)
・裏面照射型フルサイズCMOSセンサー(通常型CMOSセンサー)
・ローパスフィルタ効果可変機能を搭載(RX1はローパスフィルタ搭載、RX1Rは非搭載)
・ファストファイブリッドAF搭載、399点位相差AF(25点コントラストAF)
・236万ドット有機EL式EVF搭載(非搭載)
・フラッシュ非搭載(搭載)
・背面チルト液晶(固定式)
・Wi-Fi/NFC搭載(非搭載)
・コンティニュアスAF搭載(非搭載)

 レンズ自体はRX1同様にZeissのSonnar 35mm F2を使用し、鏡筒や軍艦部の操作性はほぼ同じです.
 RX1の発売から3年が経ち、その間にあった技術をアップデートして作られた、望みうる理想的な機能を詰め込んだカメラであるといえます.
 自分は以前にRX1を使用しており、現在はX100Tを使用しているのですが、買い換えた最大の理由はファインダの有無でした.RX1はオプション扱いで外付けの電子式(EVF)もしくは光学式(OVF)のファインダを取り付けるようになっていたのですが、電子式は見栄えがイマイチで電子接点の関係でサムレストとの併用ができず、光学式はパララックスがあるためフレーミングに難があり、ファインダを覗いて撮影したい自分としては非常にストレスでした.それが今回のRX1R IIではポップアップ式のEVFを搭載しており、待ち望んでいたアップデートです.
 その他にもスマートフォンとの連携を考えるとWi-Fiの搭載も必須といえる機能ですし(RX1のときはFlashAirなどのWi-Fi内蔵SDカードを使っていました)、位相差AF搭載によるAF性能の高速化も魅力的です(位相差AFを搭載したわりに30%しか高速化されていないのは、おそらくAFで重たいレンズを動かしていることによる物理的限界のような気がします).

 価格は3,500ユーロ(約47万円).RX1の約2倍です.同じセンサーを積むα7R IIが同じ価格帯なので、フルフレームの裏面照射型4,240万画素センサーが非常に高価なのだと思われます.個人的には4,000万画素オーバーの撮像素子はオーバースペックなので従来と同じ2,430万画素(これでも多いくらいですが)センサーを載せて他の部分をRX1R IIと同等のスペックで価格のこなれた製品があるといいなと思いましたが、昨今のソニーの販売戦略から推測するに、RX1/RX1Rを併売して上位モデルとして今回のRX1R IIを販売するでしょうから、そのような製品は出てこないことでしょう.

 「望みうる理想的な機能を詰め込んだカメラ」と上で書きましたが、買うかと問われれば「要検討」といったところでしょうか.
 価格面もさることながら、現在使用中のX100Tが画質や操作性、ファインダなどで非常に気に入っていることが大きいですね.とくに画質についてはRX1も素晴らしかったのですが、X100Tというか富士フイルムのカメラのJPEG画質は他の追随を許さぬクオリティなので、一度この画質を見たら他に乗り換えるのはためらってしまいます.
 あとは新規搭載されたEVFの画質も気になるところで、こればかりは実機をチェックしないと判断がつきませんし.