2022/09/11

M2 MacBook Air 2022

Category: コンピュータ — Annexia @ 22:18

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FUJIFILM X100V

 5年ぶりに会社支給品のMacを新調しました.
 毎日持ち運ぶのでできるだけ軽いMacが欲しいと思い、MacBook(12inch, 2017)を使用してきました.重量面ではMacOS稼働機としてはこれ以上軽いものはないので申し分ないのですが、購入時点で他のMacBookに比べて非力感は否めないスペックということもあり、使っていくうちに厳しい部分も出てきました.処理速度の遅さ(Core i7を名乗っているとはいえ超低消費電力版でしかも2コア)、ストレージの少なさ(最大で500GB)、そして最大のネックがヘッドホン端子以外にはUSB-C端子が1つしかない(しかも充電兼用)というのが厳しかったです.このUSB-C端子、接触不良になりがちでUSBハブを使用して外付けハードディスクを接続している最中にUSBハブに触れるだけで接触不良を起こして接続が切れてしまうこともあるなど、扱いづらいものでした.

 新しいMacBookに買い換えるにあたっては、いくつか希望する項目がありました.
・MacBook Pro 14/16で復活したMagSafe端子が装備されていること
・TouchIDが搭載されていること
・SDカードスロット、HDMI端子が装備されていること
・プロセッサは問わないがエミュレータ等でWindowsが動作すること
・TouchBarはいらない
・できるだけ軽量
 昨年、MacBook Proの14/16inchモデルが登場したときには理想的だなと思ったのですが、自分にはオーバースペックであること、それ以上に1.6kgと重いので候補から除外しました.また、当時はAppleシリコンで動作するWindowsエミュレータがないのも見送った理由の一つでもあります.

 その後、M2搭載のMacBook Airが発表になり、SDカードスロットとHDMI端子の非搭載以外はハード面では希望スペックを満たしていることもあって購入候補として検討していました.残る課題はWindowsが稼働するエミュレータがないという問題でしたが、これもParallels 18の登場とマイクロソフトがARM版Windowsを一般に販売するようになったことで解決したので、ようやく機種変更することができました.

 購入したのはM2 MacBook Air
・8コアCPU、8コアGPU
・メモリ24GB
・SSD1TB
のモデルです.色は新色のスターライトを選びました.同じく新色のミッドナイトも魅力的だったのですが、指紋がつきやすいという評価が多く、実際に店頭でチェックしたら確かに指紋が目立ち、それよりも近くにあったスターライトがシャンパンゴールド系の派手すぎない色調で気に入ったのでこちらを選択しました.
 GPUについては10コアという選択肢もありましたが、そこまでのグラフィックス性能は自分は必要としていないこと、それからAppleの製品紹介を見ると高性能を語る部分では10コアGPUの性能を説明しているのに対して、バッテリの持ち時間を説明する部分では8コアGPUの数値を使っていることに気づいたので、ピーク性能よりはバッテリの持ち時間を優先させたいと思って8コアGPUを選択しました.

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FUJIFILM X100V

 いままでのMacBook(12inch, 2017)がUSB-C端子1つしかなかったのに対し、MagSafe3充電端子とUSB-Cが2つというのはとてもありがたいです.MagSafeの使い勝手の良さは以前からMacBookを使ってきたものとしては理解しているので、久々の復活は嬉しい限りです.
 ネックなのは価格.サードパーティ品のケーブルがないので、2mで6,000円以上する純正ケーブルを買わなくてはならないことです.
 MagSafe3充電ケーブルもしっかりと本体色にあわせてバリエーションがあるのはさすがAppleといったところです.

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FUJIFILM X70

 USBハブは、2つ以上のUSB-A、HDMI、SDカードスロット、有線LANを備えたものという条件で調べて、SATECHIのUSB-C SLIM MULTI-PORT WITH ETHERNET ADAPTERを選びました.スターライト色の製品はないので、比較的近いシルバーにしました.
 有線LANを備えたUSBハブは以前に比べてかなり減った印象です.自分もほぼ使わないのですが業務上、機器類のセットアップ等をするときにまだ必要とすることがあるので外せません.有線LAN端子部分は使うときにポップアップさせる仕組みになっています.

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FUJIFILM X100V

 キーボードは従来どおりUSキーボードというかASCII配列を選択.見た目がすっきりしているのも魅力ですが、Macを使い始めてからずっと(JIS配列しか選べなかったiBook SEを除く)ASCII配列なので他を選ぶ理由がありません.
 機種変更してよかったと思えるものの1つがこのキーボードです.一時期のMacBookのキーボードは薄さを追求するあまり、キーストロークが浅くてキータッチが悪く接触不良を起こしがちで、しかもカーソルキーが上下と左右でサイズが違うなどストレスが溜まる仕様でした.以前の仕様に戻っただけとはいえ、キータイプのしやすさはMacBook(12inch, 2017)とは段違いです.

 そのほか、もろもろ思ったことなど.

■速度について
 処理速度が圧倒的に速くなったのはキータイプひとつとっても変換レスポンスの速さから体感できました.MacBook(12inch, 2017)と比べると動作に余裕がある感じがします.
 購入前にニュースサイトやYouTubeなどで情報を集めていたのですが、重たい処理をさせるとサーマルスロットリングが起きて処理速度が遅くなるという指摘がYouTubeでよく見られました.これはアプリケーションなど使う内容にもよると思うのですが、自分の場合はCPU温度が40度を超えることはほぼない感じです.YouTuberの場合は動画編集とレンダリングが必須となるので、おのずと一般的な使い方よりも要求スペックが高くなって評価が辛くなっているのではないかと感じました.ちなみにMacBook(12inch, 2017)ではIllustratorやPhotoshopで重たいデータを編集しているとCPU温度は常に65度前後を推移し、場合によっては温度警告が出ることもありました.

■Windows実行環境について.
 いままではWindows XPの時代からVMware Fusionを使い続けていましたが、VMware社のAppleシリコン(ARMプロセッサ)対応が遅れており、先にライバルのParallelsがVer.18をリリースしてWindows対応を正式発表し、同タイミングでマイクロソフトがARM版Windows 11の一般向け販売を開始したので(まあなんらかの協業や取引があったのでしょう)、こちらに乗り換えました.
 インストール自体はほとんど迷う部分もなくすんなりと完了しましたが、いままでVMware Fusion環境で使っていたWindows 10のライセンスがデジタルライセンス認証でプロダクトキーがわからず、結局Windows 11のライセンスを新規購入しました.
 動作は従来のMacBook(12inch, 2017)+VMware Fusion+Windows 10と比べてもかなり高速で、通常のWindows PCを使っている感覚と遜色ありません.
 ARM版Windowsといえども大半のアプリケーションが稼働する…… という触れ込みでしたが、やはり例外はあるようで、例えばAdobe AcrobatReaderは64bit版はインストールできたものの、起動時にフリーズしてしまいました.32bit版は動作したので、そちらをインストールしましたが、面白いのはデフォルトアプリケーションでMacのアプリケーションを指定できるので、Windowsを使用している最中でもPDFファイルをダブルクリックするとMacOSのプレビューを起動してPDFを見る、なんてことも可能です.あんまり混在させると混乱するので、その辺は自分はWindows内で完結するように設定はしましたが.

■重量について.
 現行のMacBookとしては最軽量とはいえ、1.24kgはMacBook(12inch, 2017)の0.92kgと比べると300gの差があるわけで、やはりずっしりと重さを感じます.とはいえ、処理速度の速さや画面の大きさなどを考えたら仕方のないところかなという感じではあります.

■画面上部のカメラ部分の切り欠きについて.
 ダークモードで使用していて、メニュー部分がブラックアウトしているとほぼその存在は気にならないです.Photoshopのようなメニュー項目が多いアプリケーションを実行するとカメラ部分より右側にまでメニューが表示されるので、そのときだけは違和感があります.

 総じての感想としては、満足しています.動作も速く安定しており、従来は1週間に1回程度のスパンで再起動をかけないと速度的にもたついたり動作不安定になりがちな部分がありましたが、どのくらい安定して動くかあえて再起動せずに使っていますが2週間以上経過しても安定し続けています.