『バケモノの子』を見てきました.
FUJIFILM X100T
渋谷が舞台ということもあってか、渋谷駅前の東急東横店にはこのような広告が.渋谷ヒカリエでも上映にあわせて「細田守監督作品『バケモノの子』展」が7月24日から開催されます.
私は勤務地が渋谷のため、映画で出てくるシーンが見覚えのあるものが多く、それもあってアニメーションなのに非常にリアリティを感じました.
(以下、ネタバレなどアリ)
物語の舞台は渋谷、そして渋谷と同位置に存在するバケモノたちの世界である、渋天街.家族を失った九太がひょんなことからバケモノの世界に入り込み、荒くれ者のバケモノである熊徹の弟子となって育てられ…… というのがあらすじ.
見ている間はそれほど深い印象を持たなかったのですが、見終えてからストーリーのあちこちをあれこれと思うところがあり、話の深さや構図を改めて考え込んでしまいました.
主題となるのは「家族」のあり方や関係.九太と元々の両親、九太と熊徹、熊徹のライバルである猪王山と一郎彦、そして楓と両親.純然たる親子の関係が必ずしも一番幸せであったりいい関係であるわけではなく、また単純に言うことを聞く子供がいい親子関係にあるわけでもないということをそれぞれの家族を通して描き出しています.
その主題を支えるのが様々な二項対立の関係.人間とバケモノ、静と動、そして陰と陽.
ややご都合主義的かなとか、これって……だよね、と思うところもいくつかあるのですが、夏休みの映画として子供から大人までそれぞれ楽しめる映画に仕上がっていると感じました.ということでオススメです.