2016/11/03

FUJIFILM X-Pro2(その1)

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 22:47

 富士フイルムの「Xシリーズ」と呼ばれるカメラには2つのフラッグシップモデルがあります.
 一つは自分も使っているX-T1とその後発売になったX-T2のシリーズ.そしてもう一つはX-Pro1およびX-Pro2のシリーズ.
 X-T1/T2のシリーズは一眼レフに近い外見をしており、中央上部に一眼レフのファインダ部分に液晶ファインダ(EVF)を備えており、さらに液晶モニタはチルト式を採用するなど、実用性を重視した設計になっています.
 対するX-Pro1/Pro2のシリーズはレンジファインダカメラに近い外見をしており、本体左端に光学式ファインダ(OVF)とEVFを切り替えて使うことのできるハイブリッド式のファインダを備えています.液晶モニタは固定式で、実用性よりも趣味性を優先したモデルであるといえます.

 X-Pro1が発売になったのは2012年2月.X-T1が発売になったのは2014年2月.自分がXシリーズのカメラを買おうと思ったのは2014年春のことなので、発売から2年が経過して性能的に見劣りのするX-Pro1は検討すらせずに躊躇なくX-T1を選びました.
 それから2年.2016年3月にX-Pro2が発売になり、遅れること半年、9月にX-T2が発売になりました.両者の位置付けによる機能差はあれど、基本性能はほぼ同等.買い換えるとしたらどちらにするか、しばらく悩んだ末にX-Pro2を選びました.


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FUJIFILM X70

 いつもであれば、それまで使っていた機材を下取りに出して購入費の足しにするのですが、今回は下取りなし、ヨドバシカメラの通信販売にて購入しました.X-T1はしばらく手元に残し、様子を見ようという考えからです.2台体制の必要があれば手元に残すし、1台で十分ということであればレンズを買うときにでも下取りに出せば良いだろうと.
 X-Pro2にはレンズがセットになったレンズキットはないので、購入したのは本体のみ.X-T1やX100Tの箱は大きく「X」と書かれていて主張を感じさせるものでしたが、X70以降のモデルはパッケージデザインもシンプルになりました.


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FUJIFILM X70

 XF35mm F1.4 Rを装着.新品ということを差し引いても、X-T1などと比べてレンズ取り付けが硬い気がします.またレンズ取りはずしボタンもしっかり押さないとレンズが引っかかって外せないのは仕様なのか不具合なのかちょっとよくわかりません.


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FUJIFILM X70

 正面.一眼レフのように中央部に突き出たペンタプリズム(もしくはそれを模した形状のもの)はなく、正面にもメーカーロゴや機種名の記載もないため、落ち着いていると同時に威圧感の少ない印象です.デジタルカメラというよりもフィルムカメラらしいクラシカルな雰囲気もします.
 レンズの左側にあるレバーがファインダの切り替えレバー.OVFとEVF、それにOVF内に小窓のようにしてEVFを表示させるエレクトロニックレンジファインダー(ERF)を切り替えます.レバー中央部はボタンになっており、自由に機能を割り当てることができます.標準では他の画角のフレームを表示してレンズ交換時のイメージをつかむようになっています.自分はRAWボタンを割り当てました.


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FUJIFILM X70

 背面.左手でカメラを支えたまま右手で操作ができるように右寄りにボタンが配置されています.
 特徴的なのは液晶モニタ右上にあるレバー.AF測距点を移動させるためのものです.従来はAF測距点選択モードに入ってからカーソルボタンを操作して、というステップだったのが専用ボタンが用意されたことで非常に便利になりました.押し込むことで即座に中央に戻すことができます.
 液晶モニタは固定式ですが、X-T2の104万ドットに対して162万ドットと高精細になっています.


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FUJIFILM X70

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FUJIFILM X70

 上面.いわゆる軍艦部.X-T1/T2が左側にISO感度ダイヤルを備えるのに対し、背面同様にすべて右側に配置されています.
 ISO感度はシャッタースピードダイアルを持ち上げて回転させることで切り替えます.昔のフィルム時代の感度変更と同じような仕掛けです.ギミックとしては面白いですが耐久性は大丈夫なのかやや気がかりです.また、頻繁に感度を切り替えるような人は煩雑に感じるかもしれません.自分は大半はISO感度オートで撮るのでここをいじることはほぼないでしょう.
 露出補正ダイヤルは±3まで対応ですが、それ以上の操作が必要だったりフロントダイヤルで操作したい人向けにCポジションにセットしておくとフロントダイヤルで±5まで露出補正可能になります.


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FUJIFILM X70

 半つや消しのブラックにホワイトで墨流しをしたこの部分は高級感があります.
 X-Pro1やX100Tではここにレンズのイラストに「FUJINON LENS SYSTEM」の文字が入ったロゴがあったのですが、使われなくなったようです.


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FUJIFILM X70

 左側面にはファインダの視度補正、シンクロターミナル、カバー内にデジタル入出力端子、HDMI、音声/リモコン端子があります.


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FUJIFILM X70

 右側面はカバー内にSDカードスロットが2基.手前のスロット1のみUHS-II対応.同じデュアルスロットでもX-T2は両方ともUHS-II対応なんですよね.
 X-T1のカバーは動きやすくて鞄から出すとカバーが開いていることが何度もありましたが、X-Pro2は固めになっており鞄の中で勝手に開くこともなくなりそうです.
 2基のSDカードスロットを利用して、同時記録、RAW+JPEG分離記録、1番を使い切ったら2番を使う、というように機能選択が可能です.自分は基本的にJPEGでしか撮らないのですが、必要に応じてRAWで撮影することにしてRAW+JPEG設定にしたところ、RAWで撮らない場合には両方のカードにJPEGが書き込まれるのがなんかややこしくて、結局は1番を使い切ったら2番を使う設定にしました.とはいえ16GB+32GBで3,000枚以上撮れるので撮りきることはなさそうです.


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FUJIFILM X70

 底面.X-T1までは位置がずれていた、レンズと三脚穴の位置がようやく合わせられました.
 バッテリはレンズ交換式Xシリーズで全て共通.X-T2の登場と同時に発熱に対処した改良型バッテリが発売になりましたが互換性は保たれています.


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FUJIFILM X70

 OVFファインダの様子.表示内容は設定可能で、使わない動画モードや知る必要のない残り枚数の情報は表示しないようにしています.
 フレーム枠は焦点距離に応じてサイズが変化し、被写体との距離に応じてパララックス自動補正されますがやはり多少の誤差はありますね.厳密にフレーミングしたい場合はEVFを使ったほうがよさそうです.また、フレーミングの補助として9分割などの補助線も表示可能ですが、パララックス補正に対応しないので近距離になればなるほど補助線の意味がなくなるのでOVFでは非表示にしています.
 レンズにもよりますが、右下にはレンズによるケラレがでます.


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FUJIFILM X70

 OVFの右下にEVFを付加したERFの表示.自分は基本的にこれで撮っています.
 EVF表示内容は撮影範囲全体を表示、2.5倍拡大、6倍拡大と切り替えでき、OVF表示時でも撮影範囲を完全に把握できたり、ピント合わせを確認することができます.この場所はOVF表示で見たようにレンズのケラレが出る場所なのでうまくスペースを使っている感じです.


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FUJIFILM X70

 EVF表示.厳密にフレーミングしたい場合に使いますが、ある意味X-Pro2の存在価値を否定しているようなものなので、使う機会は少ないです.


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Apple iPhone SE(トリミング)

 上からX70、X100T、X-T1、X-Pro2.ファインダのないX70がコンパクトなのはさておき、X100TやX-T1と比べてX-Pro2は大きいです.やはり手の込んだファインダによるところが大きいのでしょうか.

2016/10/30

高瀬ダム

Category: 旅行・観光 — Annexia @ 23:59

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 紅葉の季節ということもあって長野方面に出かけてきました.
 長野に行くには新幹線と中央本線がありますが、今回は松本を起点に移動するので中央本線.スーパーあずさに乗って出発です.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R

 松本駅の車庫には次のスーパーあずさであるE353系が.量産試作車ができてから1年以上経過していますが、なかなか本導入にはいたりません.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R

 まずは松本城近くにある洋食店「おきな堂」でランチを.
 注文したのはこの店名物のボルガライス.オムライスにチキンカツが乗せられたものです.
 オムライス自体が美味しいのはもちろん、ドミグラスソースもしっかりと煮込まれてコクがあって美味しいのです.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R

 デザートに自家製プリンとコーヒーのセットを.
 このプリンまで含めて、洋食の醍醐味を満喫しました.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 松本駅に戻り、駅レンタカーで車を借りて1時間ほど離れたところにある七倉ダムへ.
 松本の街中でもすでに紅葉は始まっていましたが、山中はまさに紅葉真っ盛り.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 七倉ダムの駐車場に車を停めて、そこからタクシーで高瀬ダムに向かいます.
 高瀬ダムは一般車通行不可のため、ここからはタクシーもしくは徒歩でしか行くことができません.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 タクシーの車窓から見える、高瀬ダムの巨大さとたたずまいに圧倒されます.
 高瀬ダムは「ロックフィルダム」と言われる、岩や土砂を積み上げて作られたタイプのダムで高さ176mという、黒部ダムに続く日本2位のサイズです.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 展示されている巨岩.水没箇所から切り出された岩とのことです.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 天端部分.
 この日は天気は良かったのですが、さすがに10月下旬ともなると気温が低く、かなり凍えました.
 高瀬ダムの見学期間は10月末までだそうです.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 天端からダム下流側の眺め.つづら折りになった道路をタクシーが何台も走っています.ダムの表面に道路が作られていますが、それほど広い道路ではないのですれ違う時には片方が停車して待つかたちになっていました.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF14mm F2.8 R

 帰りのタクシーで運転手さんにお願いして、ダム下側に立ち寄ってもらい撮影.
 大きすぎて真下からでは全容を収めるのも困難です.

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FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R

 松本駅に戻り、レンタカーを返してから帰りの特急までの時間に駅前の「翁堂」でたぬきケーキとロイヤルミルクティーで一休み.

 以前に黒部ダムを訪れたときもその巨大さに圧倒されましたが、コンクリートではなく岩や土砂を積み上げて作られた巨大な存在にはまた違った意味で圧倒されました.

2016/10/23

シャイニー2016初しぼりつがる

Category: 食べ物 — Annexia @ 21:40

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FUJIFILM X100T

 2011年から毎年購入している数量限定のリンゴジュース「シャイニー初しぼりつがる」.2016年版が届きました.
 冷やして飲んでみましたが、やはり美味しいです.スーパーやコンビニで手に入る一般的なリンゴジュースだってもちろんリンゴの味がするのは言うまでもないですが、ストレート果汁であることや生産地で収穫したてを搾っているせいか鮮度がまったく違う感じがします.一般的なリンゴジュースが口に含んでから喉を通るまでずっと同じ味がするのに対して、この初しぼりは味の変化があってリンゴの存在感を強いのです.

2016/10/22

『スター・トレック BEYOND』

Category: 映画 — Annexia @ 23:59

 立川シネマシティに『スター・トレック BEYOND』(注意:音が出ます)を観に行ってきました.立川に行ったのはもちろん極上爆音上映狙いです.

 スター・トレックは今年で50周年を迎える長期シリーズ作品で、いくつものシリーズに分かれています.今回上映されたのは初期の日本語名「宇宙大作戦」を再構成したシリーズの3作目にあたります.
 TVシリーズの1時間ものは科学的知見や人間ドラマなどやや考えさせられる内容のものが多いのですが、映画版は予算も潤沢なせいか派手な映像など娯楽的傾向が強いですね.今回も派手なアクションシーンが多く、スター・トレック自体に詳しくない方でも楽しめるように作られていると感じました.

 ところで、初代シリーズである「宇宙大作戦」でスポック役を演じたレナード・ニモイが2015年2月に亡くなり、今作では敬意を表すシーンがありました.また、劇中でも主要クルーの一人であるチェコフ役のアントン・イェルチンが事故で亡くなっており、今回が遺作となったこともあってクレジットの最後に両名に捧げられています.


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FUJIFILM X100T

 シネマシティにはカフェが併設されているのですが、ピザ窯があって美味しいピザをいただくことができます.劇場内に持ち込みはできませんが、早めに行っていただいてきました.

2016/10/10

INDUSTAR-69

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 23:28

 このブログの写真などもそうですが、私は富士フイルムのカメラ(X-T1 / X100T / X70)をメインに使っています.
 富士フイルムのカメラは画像処理技術に優れており、普通に撮るだけで後処理の必要性を感じないほどのクオリティの画質を得ることができますが、それは画像処理だけでなく優れたレンズによるところも大きいと思われます.

 富士フイルムのレンズはどれも素晴らしい.けれど、たまにはちょっと変わったレンズも使ってみたい.周辺減光(画像の四隅が光が行き届かなくて薄暗くなる)したり、収差(画像が流れたり歪んだり色合いがずれたりする)のあるようなレンズを.
 ということで、ロシア(というかソ連)製のINDUSTAR-69(インダスター69)というレンズを富士フイルム Xマウント用に改造した製品をKING-2より購入しました.

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Apple iPhone SE

 X-T1に取り付けた状態.INDUSTAR-69は28mm F2.8.69は別に焦点距離などではなく、開発順かなにかの通し番号らしく、他に様々な番号の製品があります.
 このINDUSTAR-69、もともとはチャイカ(ロシア語で「カモメ」の意味)というカメラについていたレンズだそうで、チャイカ2とチャイカ3はレンズ交換式(ただし交換できるレンズは出なかった模様)になっており、そのレンズをベースに改造した製品がこれというわけなのです.このレンズ、ライカLマウントと同じ径をしているのにフランジバック(フィルム面までの距離)がほんの少し短く、普通にLマウント用マウントアダプタを使うと無限遠にピントが合わないという問題が発生します.どうしてこのような微妙におかしな設計をした製品を作るのかは謎ですが(ソ連ではライカLマウントのコピー品が何種類も作られていたのでなおさら)、そういう事情もあってレンズだけを買ってきてアダプタをかませても使い物になりません.

 X-T1に取り付けて戸惑ったのが絞り.てっきりピントリングの前後にあるものだと思っていたら、レンズ前玉のふちに1mmほどのギザギザのついたリングがあり、これを回して絞り値を変えます.ピントリングの方が軽いのでピント合わせした後で絞り値を変えようとするとピントが狂います.


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Apple iPhone SE

 ピントリングは引っかかりもなくスムース.もともとのチャイカが目測ピント合わせなので、ピントリングには目安となるような、イラスト(1mのところに人物1人、3mのところに人物3人、10m(なのかな)のところに家と木)が入っています.


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Apple iPhone SE

 購入したレンズにはレンズキャップが付属してこなかったので、代替品として富士フイルムの大判レンズキャップ45mmなるものを購入しました.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F2.8 1/2000秒 ISO800

 試し撮りをしに、江戸東京たてもの園に.ここは東京都内にかつて建てられていた建造物が移築されており、茅葺屋根の農家の家から洋風建築、さらには商店や銭湯まであり、見物しても撮影しても楽しめるところです.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F2.8 1/2400秒 ISO800

FXT18105

FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F4 1/1600秒 ISO800

FXT18106

FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F5.6 1/1000秒 ISO800

 絞りを変えつつ、F2.8、F4、F5.6で撮影.こうしてみると絞り開放F2.8だけ全体が白っぽく画質が緩いです.1段絞るだけでかなり改善されます.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F2.8 1/170秒 ISO800

FXT18170

FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F4 1/110秒 ISO800

FXT18171

FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F5.6 1/60秒 ISO800

 室内で撮影.屋外で撮った時には周囲が暗かったのでわかりづらかったですが、絞りF2.8開放だと周辺減光が目立ちます.その反面、中央部分が白っぽく、陰影のついた画像になっています.F4とF5.6は全体がほぼ均一になっています.
 APS-Cセンサーのカメラでこれだけ周辺減光が目立つのは、もともとこのレンズが付いていたチャイカがハーフサイズカメラでAPS-Cセンサーと同じようなイメージフォーマットであるからでしょうか.

 ところでここ、銭湯で写真は女湯から男湯の富士山を撮ったものなのですが、こんなに男湯と女湯の境界が低くて問題なかったのでしょうか.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F8 1/60秒 ISO800

 江戸東京たてもの園で自分が最も好きな眺めといえる、前川國男邸の室内.この柔らかな日差しの入りかたと影のつきかたは(この日は曇天でしたけど)見入ってしまいます.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F4 1/220秒 ISO800

 写真館も移築されています.電気も不安定だった頃に、撮影に支障が出ないようにと2階にすりガラスの大きな採光窓をつけて撮影スタジオにしたもの.

 F2.8だと緩かった中央の木馬?がF4だと立体感のある描写になりました.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F4 1/60秒 ISO1250

 以前きたときはなかった(と思われる)旅館.宿泊者の薬売りのものでしょうか、薬箱が置かれています.建物だけでなく小物がしっかりこだわって置かれているのが魅力の一つです.


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FUJIFILM X-T1 + INDUSTAR-69 28mm F2.8
Classic Chrome F4 1/280秒 ISO800

 酒屋に置かれた日本酒の青い瓶.最短撮影距離で撮影しましたが、F4だと収差が残りつつもふんわりとした雰囲気が残っていいですね.


 絞りを変えたりして撮り比べてみましたが、バランスよく撮れるのは1段絞ったF4ですね.ただし、このレンズは片ボケというか横位置で構えたときに左側の像の流れが激しく、絞っても改善されませんでした.絞り開放F2.8で撮るときはエフェクトをかけるくらいのイメージで、なおかつ周辺減光や像の流れを考慮して中央部分に被写体を収める感じで撮るのがよさそうです.