2014/10/18

Mac用のOS「OS X v10.10 Yosemite」がリリースされたので更新しました.
今回の主な変更点は、
・見た目のデザインがフラット化され、以前のような立体感が排除された
・iOSとの連携が強化
・各アプリケーションのアップデート
といったあたりでしょうか.
OS Xは毎年のように新しいバージョンがリリースされますが、現状のスタイルとしてはほぼ完成の域に達しているのか、あんまり大きな変更はありません.
デザインのフラット化については好みが分かれるところかもしれませんが、私はあんまり好きではありません.過剰装飾を排除して必要な部分に集中することが可能というメリットが強調されていますが、今のところはまだ慣れていないせいか、新しいデザインに戸惑いを感じてしまいます.
iOSとの連携については、以前からOS XとiOS間で取り組まれていましたが、今回は共有のストレージである「iCloud Drive」を用意するなど、さらに強化が図られています.
またデータ共有だけでなく通信面でも連携が強化され、たとえばiPhoneにかかってきた電話をMacで受けたり、逆にMacのアドレス帳から相手を選んで電話をするなんてことが可能になりました.
インストールにあたって、気づいた点や躓いた点など.
OS X v10.9 Mavericksからのアップデートインストールを行ったのですが、インストール時に標準で「FileVault」がオンになっており、そのままインストールを続行したところ、暗号化と最適化に10時間以上かかりました.FileVaultはデータの暗号化技術なのですが、これをオンにすることで不具合発生時にすべてのデータにアクセスできなくなるというリスクもあり得ますので、セキュリティと利便性を天秤にかけて使用するかどうかを判断したほうがよさそうです.自分の場合は利便性を優先して設定後オフにしました.
SSDの空き容量がインストール前と比べて300GBから90GB弱に減ってしまいました.どうやらインストール時に一時的に前のバージョンのファイルを保存したり、バックアップシステムであるTimeMachineのデータが消されずに残っているのが原因のようです.TimeMachineのデータについては削除し、起動ディスクのルートにある「Previous System」フォルダについても大半を削除したのですが、一部のファイルがロックされたままで削除されず、残ってしまっています.その残っているファイルサイズはたいした量ではないのですが、空き容量は復活せず、150GB弱になっています.消せないファイルやファイル容量については情報が揃ってきた頃に対処したいと思ってます.
2014/10/13
スーパーの缶詰売り場で見慣れない缶詰を見たので買ってみました.
FUJIFILM X-A1 + XF60mm F2.4 R
「ASIAN ASI」というエスニック料理の缶詰です.作っているのはマルハニチロ.ただ、缶詰のページを見ても今のところ製品の紹介はされていません.
購入したのはガパオ、チキンケバブ、キーマカレー、タンドリーチキン.他に麻婆豆腐もありました.
FUJIFILM X-A1 + XF60mm F2.4 R
缶の上には中身の写真が.結構本格的な感じに見えます.エスニック料理の缶詰というといなば食品のタイ&インドシリーズの評判がいいですが、その路線を狙った商品なのでしょうか.
昨日、今日と2缶ずつ夕食に食べてみました.
■ 昨日:ガパオ、チキンケバブ
チキンケバブがとにかく辛いです.電子レンジで温めるために缶詰から小鉢にあけたときにスプーンについたものをぺろっとなめただけで強烈な辛さが襲ってきました.辛いというよりも痛いという言葉のほうがあっているかも.辛いものが好きだけど得意ではない自分としては、涙目で食べました.
ガパオも結構な辛さですが、タイ料理店で食べるものに近い辛さで、美味しくいただけました.
■今日:キーマカレー、タンドリーチキン
辛さはどちらもそこそこ.タンドリーチキンはそれほど独特のスパイス感がなくてちょっと肩すかし.店で食べるキーマカレーは辛さ控えめのものが多いですが、きちんとした辛さ.ご飯が進みます.
缶に「激辛注意」と書かれていたものの、「名称:鶏肉ピリ辛味付」とも書いてあったのでたいしたことないだろうとたかをくくっていたら、本当に辛いです.とくにチキンケバブ.日本人向けにソフト化されたものではなく、現地で食べるリアル志向なのでしょう.
ガパオとキーマカレーはまた買おうかなと思いました.
2014/10/12
FUJIFILM X-A1 + XF14mm F2.8 R
世田谷美術館で開催されている「松本瑠樹コレクション ユートピアを求めて ポスターに見るロシア・アヴァンギャルドとソヴィエト・モダニズム」を見に行ってきました.
ロシア革命からソヴィエト初期までの、ポスターアートを集めたものです.
20世紀初頭というとどの国も過剰なまでのスローガンなどが踊るポスターが多かったりするイメージがありますが、ロシアそしてソヴィエトのような社会主義国家の場合はさらにその傾向が強い気がします.実際、そうしたポスターの展示もありましたが、それよりも目についたのがステンベルグ兄弟の描いた多くの映画ポスターです.有名な映画「戦艦ポチョムキン」はもちろん、数多くの映画ポスターを手がけ、さらにはアメリカなどから輸入された映画のポスターまで描いており、その質と量には圧倒されます.大胆な構図とタイポグラフィー、そして写真をコラージュした、これらの膨大な作品をコンピュータもない時代に次々と作り上げていった技量には驚かされます.展示されているポスターの量は膨大であり、展示会場いっぱいに2段3段と上下に展示されており、画の迫力と相まって見るものを圧倒します.
しかし、残念なことに国家がソヴィエトになり、スターリンが最高指導者となるとアヴァンギャルドな芸術作品は冷遇されるようになり影を潜めてしまいます.ステンベルグ兄弟も弟が若くして事故死してしまい、新しい作品は発表されなくなってしまったそうです.
ロシア、ソヴィエト、そしてまたロシアという歴史の移り変わり、またポスターという大衆的な存在のせいもあってか、系統だったコレクションも本国にはないようで、日本の松本瑠樹氏が収集したものが世界でも類を見ないコレクションになるそうで、MoMAでの展示でも松本瑠樹氏のものが大半を占めたそうです.
会期は2014年11月24日まで.ポスターアートや20世紀初頭のアート、そしてカッサンドルなどが好きな方も行かれるとよいかもしれません.
FUJIFILM X-A1 + XF14mm F2.8 R
帰りに堀口珈琲に立ち寄ってモカチーノと洋梨のタルトをいただいてきました.世田谷美術館で規模の大きな美術展があると連動企画でそれにちなんだメニューを出すこともあるのですが、残念ながら今回はないようです.
2014/10/05
以前に導入したことをブログに書いた、実家で使用しているおもいでばこが故障しました.
導入時のエントリでもフリーズしたりしたことを書きましたが、先日も写真を取り込んだらフリーズしたので電源を強制切断したらすべての操作を受け付けなくなりました.なのでサポートに電話をかけて対応方法を尋ねたところ、電源プラグを1時間ほど抜いて完全放電してくれとの返答で、その通りに実行したところ、無事に起動するようになりました.
が、起動後の画面にファームウェアアップデートの告知が出ていたのでアップデート処理を行ったところ、再びフリーズ.しばらく放置した後に電源を入れ直したところ、メニュー画面が表示されてしばらくすると画面がブラックアウトしてしまいすべての操作を受け付けなくなるという状態になってしまいました.
再びサポートに問い合わせたところ、データのバックアップをとって修理に出してほしいとの返答でした.上記のような状況説明をしているのでバックアップがとれないのはわかっているはずなのですが…….直前に取り込んだ写真以外は外付けハードディスクにバックアップされているはずであり、直前の写真もメモリカードからデータ削除をしていないので、実質的なデータ損失はないのが救いでした.
修理に出すにあたっては修理依頼票を印刷して保証書とともに添付する必要があるのですが、実家にはプリンタがないので、セブンイレブンのネットプリントを利用して対処しました.修理依頼票だけであればネットプリント指定をかけてバッファローの担当者にその旨を伝えても対処可能というような表記をどこかで見た記憶があるのですが、保証書がどこかに埋もれて見当たらなかったので、購入証明となるネット通販の書類も印刷する必要があったのです.
おもいでばこの故障について思うこと.
そもそも、「おもいでばこ」という製品はコンピュータによる写真管理ができない人などに向けた、専門知識がなくても写真の管理をできるようにした機材です.とはいうものの、中身はハードディスクが使用されており、故障した場合には中身が消去されてしまうのはコンピュータと同じであったりします.
今回のような故障によるデータの紛失を防ぐためにUSB端子に外付けハードディスクが接続できるような設計になってはいますが、コンピュータの取り扱いが苦手な人向けの製品で果たしてどれだけの確率でバックアップがとれるような環境が構築できていたかは疑問ではあります.とくに、記録しているものが「おもいで」であるのだから、データが消えてしまうことに対してはメーカーももう少し慎重な設計やサポート体制が必要なのではないかと感じました.本体価格の上昇やランニングコストとして利用者の負担が発生するとしても、ハードディスクのミラーリングやクラウド連携サービス、それにファームウェアはハードディスクではなくメモリに保存してA/B面でどちらかが異常を来してもバックアップから起動するようなシステムを構築してほしいなと思いました.
修理依頼してからどれほどで戻ってくるかはわかりませんが、設置して正常動作を確認し、バックアップから写真が戻せるか検証するのは年末に帰省したときになることでしょう.
2014/10/02
RICOH GR
早野龍五、糸井重里共著による、『知ろうとすること。』を読みました.
以前から読みたかったのですが、自宅近辺の書店では売り切れてしまっており入手困難であり、帰省ついでに静岡市内の書店に行ったところ入手することができました.
内容は早野先生と糸井氏による対談です.震災後から現在に至るまで、早野先生がツイートし、とってきた行動を糸井氏とともに振り返るという内容です.
早野先生は東京大学理学部の教授なので原子力発電所の専門家ではありませんが、原子核物理学を専門としていることもあって、原子力発電所の敷地内でセシウムが検出されたことに通常ではない事態であることを理解し、それにまつわるツイートを始めました.その後も福島の学校給食を調べる「陰膳検査」、赤ちゃんや小児を対象に内部被曝を調べるホールボディカウンタ「ベビースキャン」の開発など、めざましい活躍をしています.
その行動をTwitterを通じて目の当たりにしていた糸井氏が当時を振り返りながら、わかりやすく解説を行っています.
震災が発生した当時の自分の記憶と照らし合わせてみることで、原発事故に対する恐怖感が非常にリアルに思い起こされました.様々な憶測やデマが飛び交い、仕事中もテレビは付けっぱなしで、事故発生から数日すると自由出社となり、さらに計画停電になったことなど.
偶然ともいえるいくつかの不幸といくつかの幸運により、それ相応の放射性物質が拡散されながらも、日本は現在のような状況になっています.その拡散された放射性物質により、居住区域は制限され、農作物も厳しい環境下に置かれましたが、年数がたつにつれて当初想定されていたものよりも遙かに低い影響しか発生しないことも明らかになりました.
しかし、当初想定されていた「最悪の事態」から情報が更新されず、いつまでも必要以上に恐怖感を抱き続けている人も多いのもひとつの現実であり、この本はそうした不安を抱く人たちに早野先生が取り組んだひとつの記録でもあります.
単純に「被害がある/ない」もしくは「いい/悪い」という二元論ではなく、科学的にどこまで許容かを検証し、実際にはどのようになっているかを明らかにすることで安全性を提示する、早野先生の手法には感服します.と同時に「本来は必要のない」とされる「ベビースキャン」を開発し(乳幼児の場合は代謝が早いため、セシウムが排出されて体内に残りづらいので影響は小さい)、これにより小さな子供を持つお母さんを安心させるという、一見「非科学的」な手法で安心を提供する、その姿勢を尊敬します.