Apple iPhone 5s
リコーGRのファームウェアアップデートが公開されました.
多くのメーカーは不具合の修正のためにファームウェアアップデートを行いますが、GRは初代のGR DIGITALからずっと不具合修正だけでなく機能追加のためにファームウェアアップデートをしてきました.
GRとしては今回が初のファームウェアアップデートとなります.
主な追加項目は
・絞り解放時の最高シャッター速度が1/2,000秒から1/2,500秒に高速化
・再生モードで起動した状態で撮影するためにはいったん電源を切らなくてはならなかったが、シャッターを切ることで撮影モードに移行できるようになった
・従来の35mmクロップに加えて47mmクロップが追加
・撮影の設定をする際にOKボタンではなくシャッターボタンでも確定できるようになった
改善項目として画質の向上やマルチパターンAUTOホワイトバランスの色再現度が向上しました.
また、変わったところではEXIFのメーカー名表記が「PENTAX RICOH IMAGING」から「RICOH IMAGING COMPANY, LTD.」に変更になりました.GRはリコーの製品だったのでペンタックスとの合併後に「PENTAX」の文字が入るのに若干の違和感を感じていたので、なんとなくすっきりした感じではあります.
機能追加として注目したのは47mmクロップ.クロップ機能をボタンに割り当てることで28mm-35mm-47mmと焦点域を瞬時に切り替えることができるようになりました.
しかし、要はトリミングなので「画角が狭くなる=画素数が落ちる」ということにもなります.28mmだと1,600万画素で4,928×3,264ドットだったものが、35mmクロップでは1,000万画素で3,936×2,608ドットになり、さらに47mmでは560万画素で2,912×1,936にまで減少します.
28mmの画角で画素をフルに使って撮影し、あとからトリミングすればいいという見方もできますが、撮影するときのフレーミングとしてはトリミング前提で撮影するのと47mmのフレームで撮影するのでは違いますからね.
再生モードで起動した状態からすぐに撮影モードに移行できるのは便利です.今まではいったん電源を切って、再度電源を入れ直さなくてはならなかったので、一手間省けることになります.
設定項目をシャッターボタンで確定できるようになったのは、今までのGR DIGITAL IVまではできていたことなので、まあ従来通りに使えるように戻ったという感じでしょうか.
前述したように、こうして機能を熟成してくれるメーカーはレアなので(他には富士フイルムくらい)、リコーの姿勢は評価したいと思います.
RICOH GR
Firmware Ver.1.11
F4 1/40秒 ISO800 マルチパターンAUTOホワイトバランス
RICOH GR
Firmware Ver.2.03
F4 1/40秒 ISO500 マルチパターンAUTOホワイトバランス
旧ファームウェア(Ver.1.11)と新ファームウェア(Ver.2.03)の比較.どちらもJPEGで修正はなし.
以前に撮影したものを比較も兼ねて夕飯にいただいてきました(単に食べたかっただけともいう).
露出が違っていたり、光源からの距離などの要素の違いもあって単純な比較はしづらいのですが、これを見比べる限りではマルチパターンAUTOホワイトバランスの色再現度はたしかによくなっているようです.