私はMac OS Xユーザなので、バックアップはTime Machineを使っています.
仕事で初めてWindowsバックアップ(Windows XP用)をいじってみたので、その違いについて考えてみたいと思います..
(注:自分が動作テストを行ったのは、Mac OS XでVMware Fusionを起動し、その上でWindows XPを操作したものです.)
■ 初期設定
Time Machineの設定は極めて簡単なもので、外付けハードディスクなどを接続してから「システム環境設定」の「Time Machine」でバックアップ先のドライブを選択するだけです.それ以上の設定はありません.オプション扱いでバックアップをしないファイルを指定できますが、まあ特別な理由でもないかぎりそれも必要ないでしょう.
Windowsバックアップの場合は、外付けハードディスクなどを接続してから「スタート」「すべてのプログラム」「アクセサリ」「システムツール」「バックアップ」と階層をたどって起動します.起動するとマイクロソフトお得意のウィザードが起動するので、質問に答えていけば設定完了・・・なのですが、どれをバックアップするのか、バックアップはフルか差分か増分かなどPCに詳しくないとハードルの高い質問が続きます.さらに困ったことに、ウィザードの終了直前のところで「詳細設定」を選んでタイマー動作を指定しないと1回しかバックアップされません.継続的に自動でバックアップされてこそ意味があると思うのですが、マイクロソフトの考え方はちょっと違うようです.
■ バックアップ中の動作
Time Machineの場合は、画面上のメニューにあるTime Machineのアイコンがアニメーションすることで動作が確認できます.この表示はオフにもできますので、これをオフにするとバックアップがとられていることすらユーザは気付きません.バックアップという「裏方」のソフトとしては理想的でしょう.
Windowsバックアップの場合は、指定した時間になるとユーザの作業などをはお構いなしに画面上に動作画面が出現します.バックアップ中でも他の作業はできるのですが、無遠慮な振る舞いです.もしかしたらバックアップソフトがきちんと動作していることをアピールするのがユーザにとって安心につながるのだと開発者は考えたのでしょうか?
■ バックアップされたファイル
Time Machineの場合は、バックアップされた日付に応じてフォルダ分けされて保存されています.また、ディスク容量に余裕がある限り、旧いファイルも残す設計になっています.たとえば私の場合はMacBookのHDが640GBでバックアップ用のHDが1TBなので、余裕のあるぶんは昔のファイルが保存されています.バックアップを戻す場合には、「Time Machineに入る」を選択すると、奥行きのある画面が出現してあたかも時間をさかのぼるかのようにして過去のデータにアクセスすることができます.また、このモードに入らなくても、バックアップのドライブから直接過去のファイルを持ってくることも可能です.
Windowsバックアップの場合は、1ファイルで固められてしまうので手動でのアクセスはできません.なので復元ウィザードを起動してどれを復元するかを選びます.
さすがにWindows 7などでは改善されているのでしょうけど、もうちょっと使い勝手のよいものは作れなかったのでしょうか?かくいうMac OS Xも2つ前の10.4のときまではバックアップツール自体が用意されてなかったりしたのですが・・・
XPのバックアップって、日常的に使っている人いるのかな?
実際は使いにくくて使われていない気がします。
Time Machineの欠点は、(アプリ側の問題だけど、)仮想マシンのHDDイメージとかiPhotoのライブラリとか巨大な1ファイルに見えるファイルがちょっとでも更新されるとフルバックアップになることかな?
仮想マシンのHDDイメージはparallelsが上手い回答を出したみたいだけどね。
コメント by エヌ氏 — 2010/11/03 @ 07:30
やっぱりWindowsバックアップってあんまり使われていない感じですか.昔のThinkPad X20のころはNorton Ghost使ってバックアップとったりしていましたが、いまはもっといいものが出ている感じなのでしょうか.
Time Machine、巨大ライブラリに更新入ると全部バックアップになるんでしたっけ?Apertureのライブラリが90GBくらいあるんですが、写真追加しても90GBぶんの追加はされてないような気がしましたが.HDつないだら裏で作業させているので気がつかないだけかな.
コメント by Annexia — 2010/11/03 @ 13:26
Windowユーザーは必要のないファイルまでバックアップしようとしないが、Macユーザーは明日のないファイルまでバックアップするのだろう。効率性についての考え方が違うのだ。
コメント by Leoneed — 2015/06/06 @ 11:15
Leoneedさん こんにちは
これを書いたときはまだWindows XPでしたが、7になって設定もシンプルになって使いやすくなりました.
MacとWindows、復元の方法にそれぞれ考え方というかポリシーの違いがあって一長一短あって興味深いところです.
コメント by Annexia — 2015/06/06 @ 11:42