映画『オッペンハイマー』を観てきました.
この作品はアメリカでは2023年7月に公開されましたが、原爆の開発をテーマにした作品ということで日本では夏(というか8月)を前に公開することは難しいと判断され、上映が延期になっていました.
しかしながら夏が終わっても上映されず、内容的にもぜひ観ておきたいことに加えて自分はクリストファー・ノーラン監督のファンでもあるので、劇場公開されず配信のみになったらどうしようと思っていたところ、ようやく翌年3月に上映されました.
オッペンハイマーの生涯についてはNHKの番組などでも何度か取り上げられたこともあり(『フランケンシュタインの誘惑』や『バタフライ・エフェクト』)、なんとなくは知っていましたが、さらに深い領域まで描かれていると同時に、登場人物を単純に善悪で分けることをしない、キャラクタの善悪両面を描いて判断を観客に委ねる傾向の強いノーラン監督らしさを感じました.
また、原爆投下のシーンが映像として表現されておらず、その事実のみがラジオ音声にて伝えられている点について軽視されているのではないかという批評を見かけましたが、オッペンハイマー本人もラジオにて投下を知っており、またネタバレになるので細かなことは書けませんが、心象表現として相応のシーンがあるので自分は軽視しているという印象は受けませんでした.
3時間を超える非常に長い作品なうえに、時系列が入り乱れており(これもノーラン監督作品の特徴)、しかも登場人物も多いので観ていて若干の分かりづらさを感じました.配信が始まったら、じっくりもう一度見てみたいと思います.