ほぼ毎年のように行っている銚子に今年も出かけてきました.

Nikon Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
今年春のダイヤ改正で銚子行き特急の車両が255系からE259系に置き換わりました.
ボディカラーからも想像できるように、E259系はもともとは成田エクスプレス用の車両です.しかしながらCOVID-19の影響もあって空港を利用する需要が大幅に減り、その後も戻り切っていないのか余剰車両があるようで、JR東日本が成田エクスプレスだけでなく汎用的に車両を使う方向に方針転換した結果、車体の『N’EX』表記を『SERIES E259』と改めて他の用途にも使うようになったのです.
車両に余裕があるのだったら、銚子行き特急も本数をもっと増やしてくれると大変ありがたいのですが、いかんせん需要と供給の関係なのでなかなかそうもいかないのが難しいところです.

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車体側面にも大きく『SERIES E259』の表記が.書体のせいかカラーリングのせいか、どことなくロシア・アヴァンギャルドな雰囲気を感じさせます.

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車両の導入といえば、銚子電鉄にも新型車両が先日導入されました.
南海電鉄で活躍していた2200系が22000形としてデビューしたのです(真ん中の車両).しかしながらこの日は車庫でお休み中でした.

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予定では、銚子駅から歩いてヤマサ醤油の工場に向かい、そこでしょうゆソフトクリームをいただくつもりだったのですが、やっていないとのことでそのまま歩いて仲ノ町駅に.ヤマサ醤油のWebでは工場見学は土曜日は休業との案内でしたが、しょうゆ味わい体験館はやっているだろうと思ったらそちらも休みということでした.以前は土曜で工場見学は休みでもしょうゆ味わい体験館は開いていたのですが.
仕方ないのでその足で仲ノ町駅に向かい、一日乗車券『弧廻手形』を購入し外川駅に向かいます.

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この日運行されていたのは旧京王の2000形でした.ヘッドマークはホテル三日月です.

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銚子方面に向かい、観音駅で下車.銚子漁港に向かう途中にある、丼屋 七兵衛に入ります.
6月と7月は『入梅いわし祭り』が開催されており、イワシのコース料理が提供されます(要予約).が、今年はイワシが不漁のようで、予約していない場合にはイワシ料理自体が提供できないとの案内がされていました.これがお目当てでこの時期に銚子に来ているわけなので、もちろん予約済みです.

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まずは刺身となめろう.
刺身で旬の脂の乗ったイワシの旨みに圧倒されます.
なめろうは店によっても味が違うのが魅力でありますが、ここのは味噌などの味付けは控えめでイワシの素材感を押し出した作りです.

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続いてはフライ.
カラシ醤油でどうぞ、とのことで揚げたてのサクサクとした衣と脂の乗ったイワシの旨みが抜群で、ご飯が食べたくなります.
左手前にあるのは銚子電鉄の『弧廻手形』を提示することでいただける小鉢です.小鉢プレゼント、でいただける小鉢にしてはちょっとした一本料理の趣すらあって嬉しいところです.

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そして、イワシ漬け丼とつみれ汁.
もう随分と前、調べたら2016年なので8年前ですが、この店で初めてイワシの漬け丼をいただいた時には衝撃を受けました.イワシは青魚ということもあって足が早く鮮度が落ちやすい魚.それを漬け丼にしても生臭いだけなのでは…… と思っていたのを打ち砕く美味しさで、それから何度も訪れています.
もちろん今年も美味しさは変わらず、「来週も食べに来たいな」くらいのことを思いながらいただいていました.

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再び銚子電鉄に乗って犬吠駅に.1日乗車券があることをいいことに、行ったり来たりします.
犬吠駅は「ぬれ煎餅」や「まずい棒」といった、銚子電鉄謹製のお菓子や土産物が大量に揃っています.余談ですが銚子電鉄は鉄道事業よりも菓子類の販売のほうが売上の主流となっており、帝国データバンクの業種は「米菓製造」になっています.
「鉄道なのに自転車操業」と自虐的なジョークを飛ばす会社だけあって、毎年来るたびに変わった新商品を売り出しているのが面白いところ.今年は『たい焼ドッグ(鯛焼きにフランクフルトを入れたもの)』にさらにチーズを乗せてバーナーで炙った『チーズどっぐ』と『まずそーだ(キウイ味のソーダにイチゴやパイナップルを入れたもの)』をいただきました.『まずい棒』もそうですが、まずいのは味ではなく経営状態なので美味しくいただきました.

Nikon Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

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銚子駅に戻り、駅前通りをしばらく歩いたところにある「銚子セレクト市場」にて、しょうゆソフトクリームをいただきました.
ずっと昔、最初にこれを食べたときは次に食べることはないだろうと思っていたのに、来るたびに食べてしまいます.

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今回は14時すぎくらいに銚子を出発し、成田線経由で成田空港にやってきました.
この先に以前から一度は訪れてみたかった場所があるのでそちらに向かいます.

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窓のない、まっすぐでやや下り坂の通路.通行者もまばらで不気味な雰囲気が漂います.

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通路の出口にあるのは京成電鉄 東成田駅.かつては『成田空港駅』と呼ばれていました.

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規模の大きな駅にも関わらず、人気は少なくて廃墟じみているようにすら感じられます.

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だだっ広い駅構内ですが、これでも部分的に柵で囲われており実際にはもっと空間が広がっているようでした.
柵の上の方が空いているのでiPhoneで柵の向こうを撮影してみると、こんな光景が.照明が消えたなかに、改札が見えます.
東成田駅は、いまの成田空港駅と空港第2ターミナル駅とは違う路線を通っており(京成成田駅から空港に向かう途中で分岐)、支線のような扱いになっています.そしてこの駅の先には芝山鉄道が接続しています.

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切符を買って(芝山鉄道はSuica非対応なので)ホームに降りると、向こうに使われていないホームが見えます.かつては2面4線あったホームも今は1面2線のみ使用されています.

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『東成田』の駅名標の向こう、使われてないホームには違う駅名標が.

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露出をプラス補正して撮影すると、『成田空港』の駅名標が.
駅名標だけでなく、ベンチや案内板、広告に至るまで忘れ去られたかのようにそのままになっています.

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芝山行きの列車が到着したので乗り込みます.
ちなみに『成田空港』表記のままで使われていないホームは、ホーム端に車止めがあり芝山にはつながっていません.

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東成田駅からずっとトンネルを進み(上は成田空港の滑走路などの施設なので)、地上からそのまま高架に上がったところで終点です.
『日本一短い鉄道』を自称し、途中駅もなく2.2kmの営業キロしかないのですぐに到着します.

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東成田駅方面のホーム端からは空港の様子が見えます.ANAのA380がいました.
さて、ここから再び空港に戻るには当然ながら再度芝山鉄道に乗るのですが、東成田駅で再びあの長い通路を通るか、もしくは別の手段として京成成田駅までさらに戻り、現行の成田空港駅行きの列車に乗り換えるという2つの方法があります.値段が安いのは東成田駅で通路を通るルートですが、なんとなくあの通路を通る気分にもなれなかったので京成成田経由で空港に向かいました.

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京成成田駅を出る頃には周囲も暗くなり、天気もぐずついてきてしまいました.
なので空港に着いても飛行機をとくに見ることもなく、夕食をいただきました.自分の生活圏内に不二家レストランってないので、成田空港に来るとつい入ってしまいます.

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そして帰りは成田エクスプレスで新宿経由で帰宅.スカイライナーのほうが速いのはわかるのですが、23区西部に住んでいると日暮里や上野で乗り換えるのは億劫なので、時間はかかってもいいから新宿まで連れてきてくれるN’EXを選んでしまいます.