2026/02/01

FUJIFILM X half

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 22:23

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Apple iPhone Air

 普段使い用カメラとして富士フイルムのX halfを購入しました.
 いままで普段使い用カメラとしてはリコーのGR III Diary Editionを使用していましたが、それを下取りに出しての入れ替えとなります.
 GRシリーズは新型のGR IVが発売されていますが、争奪戦となっており抽選販売に何度申し込んでも当選せず購入することができません.ネット上での抽選販売では転売目的などの申込みも多いであろうことから昨年末に原宿にあるリコーの直営店であるGR SPACE TOKYOに出向いて店舗の抽選販売に申し込みましたがそれもハズレとなってしまい、落選回数も7回を数えるに至りました.
 メーカーに文句をいうのは筋違いかもしれませんが需要を満たすだけの生産量を確保できないという点では不満も出ようというものです.

 冷静になって考えると、GRにそこまでの価値があるものか疑問にすら感じてきましたので一度河岸を変えてみようかと思い、他メーカーのラインナップを調べましたが、明確な対抗機種がないのですよね.単焦点の画質重視の高級コンパクトカメラという製品はキヤノンはフィルムカメラの時代含めて長いこと出してないですし、ニコンはCoolpix A以来音沙汰なし、ソニーは画質に振り切ったRX1R IIIで対象外.
 富士はX100VIが選択肢としてありますが、すでにこれは所有しており、通勤鞄に日々忍ばせるにはちょっと大きいのですよね.
 富士にはもう1つ選択肢があり、それがX halfなのですが、
・日頃から通勤鞄に忍ばせておくことのできる手頃なサイズ感
・ファインダーがついている
 という点は魅力なのですが、店で触ってみると、
・窮屈で指の収まりが悪いグリップ
・プラスティッキーでチープな外観
・小さくて見づらいモニタ
・遅いAF
・機能を抑えているわりに使わなさそうなエフェクトがてんこ盛り
と難点が多く、何度も店頭でいじるも「これはないな」と見放すこと数回.

 しかしGRから距離を置きたくなってくると「意外とこれ、いいのでは?」と思うようになり、一度手を出してみるかと購入に至ったというわけです.
 ちなみにGR III Diary Editionは恐ろしいことに購入時と大差ない金額で下取りされ、X halfを購入しても2万円ほどお釣りが来ました.さらにX halfは15,000円のキャッシュバックキャンペーンを行っていますので、35,000円も返ってくることになります.この需要、やはりどこかおかしいです.

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Apple iPhone Air

 購入はいつもの中野のフジヤカメラ.そして同じビルに入っているルノワールで開封とセッティング、試し撮りを行うまでがいつもの流れ.
 ピザトーストが厚切りで存在感があるためか、X halfが小さく見えます.縦横のサイズで比較するとGRより5mm程度しか小さくないのですが、現物を手にしても随分と小さく感じられます.
 ボディカラーは店頭でプラスティッキーに感じられたシルバーの他にブラックとガンメタリック系のチャコールシルバーの3色.今回は質感的に無難そうに見えたブラックを購入しました.

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FUJIFILM X half

 いつものように1枚目は注文したコーヒーを撮影…… なのですが、X half特有の機能を最初から使ってみようと思い、2in1と呼ばれる2枚の写真を1枚にまとめる、組写真的な機能を試してみました.設定をまったくいじらずに撮影したのでホワイトバランスも寒色気味で、2in1も右→左の順番で撮影されています.組写真というもの自体、いままでやったことがないので組み合わせの妙のようなものがよよくわからないです.
 撮影時に巻き上げレバーを模したパーツを巻き上げることで2in1モードに入りますが、あとから専用アプリ上で写真を選んで作成することもできます.とはいえ、その場の判断で組み合わせの妙を作り出すのが撮影の楽しさともいえるかもしれません.

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FUJIFILM X100VI

 X halfの正面.富士お得意のクラシックな風合いをしたデザインです.光学ファインダの横にある擦りガラス状をしたものは二重像合致用ではなく、LEDフラッシュを擦りガラス風に仕立てたものです.
 レンズは35mm換算で32mm.こんな中途半端な焦点距離にした理由は「写ルンです」と画角を合わせたため.ただ、個人的に21mmレンズをAPS-Cフォーマットで使った時の画角が好きなので、焦点距離32mmは歓迎ですし、このカメラを選んだ理由の1つでもあります.

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FUJIFILM X100VI

 上面.手書き風のX halfの文字がいいですね.しかもFUJIFILMのロゴともどもプリントではなく刻まれています.機能的に難点はあれど、こうしたところに手を抜かないのが面白いところでもあり、このカメラのキャラクタを示しているようにも思えます.
 アクセサリシューもありますがフラッシュ用接点はなし.いわゆる「コールドシュー」と呼ばれるタイプのものです.
 巻き上げレバーのようなものは先述した2in1用のスイッチです.と同時に親指を引っ掛けてホールド性を高めるサムレスト的な使い方もできます.
 露出補正ダイアルが用意されているのは美点です.ただしクリック感はやや眠いもので、±0にしたときに判別できるように感触を変えるような芸の細かさはありません.
 レンズ部分にMF時のピントリングと絞りリングがあるのもいいですね.ただ、1インチセンサーということもあって被写界深度をあれこれいうほどのボケも望めないので基本的にはAポジションにセットしてプログラムモードで撮影しています.また、AFからピントリングを回すことでMFモードに切り替わるような便利機能は付いていません.

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FUJIFILM X100VI

 背面.このカメラが他とは違うと感じさせられる要素がいくつも見受けられます.
 まず液晶モニタが縦長です.「X half」という名が示すように、ハーフサイズカメラ(フィルムを節約するために1コマ36x24mmを半分にして2コマ撮影できるカメラ)を模しているのでカメラを普通に構えると縦長の写真が撮影されます.センサーは1インチで画素数は約1774万画素.これを縦位置でアスペクト比3:4で配置しています.個人的には3:2のアスペクト比が好みなのですが、3:2を縦位置で撮影するとやや縦長に感じられるので縦位置がデフォルトであれば3:4もアリかなと思います.
 左側にあるフィルム窓のようなものは富士フイルム機の最大の売りともいえるフィルムシミュレーションの選択用ディスプレイです.上下にスライドさせることで切り替えることができます.ちなみに撮影画像表示用モニタとフィルムシミュレーション用ディスプレイは同じ1枚の液晶モニタだそうです.
 やや見づらいですが中央部の大きな四角形がAF測距枠です.中央に加えて上下左右の9箇所でAFが機能しますが手動選択のみでオートエリアAF的な機能はありません.しかもAF測距枠のサイズも変えられません.オートエリアAFはなくても構わないのですが、AF測距枠は小さくしたいところですね.
 光学ファインダが内蔵されているのは個人的に高評価です.AF合焦位置どころかまったく情報表示がなく、パララックスの目安すらありませんが、ファインダを覗いて撮影するのは楽しいものなので存在するだけでも十分です.

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FUJIFILM X100VI

 項目は少ないですが、カスタマイズもできます.
 設定画面では左側のフィルムシミュレーション表示窓にもメニュー項目や設定反映ボタンなどが表示されます.

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Apple iPhone Air

 X100VIと比較.価格差が2.5倍近くありますので比較するのは酷というものですが、外観の質感から始まり内部の機能に至るまで、あらゆる部分に性能差があります.

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FUJIFILM X half
1/420秒 F5.0 ISO200
フィルムシミュレーション PROVIA

 フィルムの粒状性を再現したというフィルムグレイン機能が搭載されているので、弱設定で粒状性小さめで撮影しましたがX100VIと比べてもかなり強めにかかります.ちょっとこれではザラつきすぎでは、ということで早々にオフにしてしまいました.

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FUJIFILM X half
1/450秒 F5.6 ISO200
フィルムシミュレーション PROVIA

 こちらがフィルムグレインをオフにしたもの.スマートフォンくらいのディスプレイサイズだとフィルムグレインをオンにしておいても違和感がなく程よい画質に見えるのかなという印象ですが、拡大するとやり過ぎ感がありますね.

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FUJIFILM X half
1/140秒 F3.2 ISO200
フィルムシミュレーション Velvia

 派手目の被写体にはフィルムシミュレーションVelviaを.
 フィルムシミュレーションは現在20種類ありますが、一部を除いた13種類が搭載されています.
 背面のフィルム確認窓のような液晶をスライドさせて切り替えるのですが、使わないフィルムシミュレーションを非表示にできたり並び順を変えることができたらいいのにと思いました.
 また19種類ものアドバンストフィルター(トイカメラやミニチュアなどのエフェクト)も搭載されていますがこちらもフィルムシミュレーションと同様にスライドさせて選択するのが煩雑で、いまのところ使っていません.

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FUJIFILM X half
1/1000秒 F7.1 ISO200
フィルムシミュレーション クラシッククローム

 こちらはフィルムシミュレーション、クラシッククローム.被写体に応じてフィルムを交換するかのように色調を変えられるのが富士フイルム機のいいところです.

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FUJIFILM X half
1/400秒 F5.0 ISO200 露出補正+1
フィルムシミュレーション PROVIA

 カメラの性格的にトイカメラに片足突っ込んだ雰囲気もありますが、レンズは非球面レンズ3枚を含む5群6枚という高品質なもの.
 しかしながら直射日光が入ると派手にゴーストが出ます.意図的にこうしたレンズ設計をしているとしたら富士フイルムさすがだなと思います.

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FUJIFILM X half
1/125秒 F2.8 ISO1600 露出補正+2/3
フィルムシミュレーション Velvia

 最短撮影距離はレンズ前10cm.料理写真などにも十分対応できますが、ミックス光源下では色味が青に振れることが多い気がします.ホワイトバランスはケルビン値での指定は可能ですが、テーブルナプキンなど白いもので合わせるマニュアルプリセット機能はありません.

 2週間ほど使ってみた感想としては、
○ コンパクトなボディサイズ
△ レンズの出っ張りが収納できるとなおよし
○ 情報表示はないものの光学ファインダを内蔵している
× AF精度が低くてピンボケ写真になることがある
× 画面サイズが小さいので拡大しないとピンボケが判別できない
○ 画角32mmは個人的に好み
× AF測距枠が大きく、調整できない
× ホワイトバランスのマニュアル設定ができず、色調調整もできない
× 露出補正や絞りリングのクリック感がチープ
○ バッテリがX100VIと共通でサイズも大きめなのでバッテリが長持ち
 と難点は多々あるものの、普段使い用カメラとしては十分だと感じました.とはいえ、万人に勧められるカメラでもないかなという印象です.
 GRやX100シリーズのように「カメラを使いこなす」という目的で選ぶと肩透かしを喰らう可能性がありますね.もともとそういう想定で作られたカメラではないともいえそうですが.
 フィルムカメラモード搭載や、35mm換算で32mmレンズという焦点距離が採用されているように富士としては『デジタル版写ルンです』を作りたかったのでしょう.なのでポケットに無造作に突っ込んでおいて気になったものはとりあえず撮っておく、みたいな使い方が似合いそうでもあります.

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