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週に1回のペースで通っているラーメン店があります.経堂の駅から歩いて数分のところにある「アイバンラーメン+」という店です.アイバンラーメンはもともとは芦花公園に店舗を出しており、経堂は2店舗目にあたります.
実をいうと、以前はラーメンという食べ物に対する執着心や興味は低く、食べに行くこともめったにありませんでした.そんな自分でもどこかで「アメリカ人の経営するラーメン店」という触れ込みでアイバンラーメンのことを覚えており、帰り道に寄れるところに出来たからちょっと行ってみるかと思って立ち寄ったら、いつのまにか毎週通っているという状態になってしまったというわけです.
amazonでたまたま『アイバンのラーメン』なる書籍を見つけたので、読んでみることにしました.書籍が出たのは2008年.芦花公園の店ができてから1年後の話であり、まだ経堂の店はない時点での話です.
二代目あごだしラーメン
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今まで不思議に思っていたのは、どうしてアメリカ人がラーメン店を始めようと思ったのかということ.店の外に書かれている説明によるとニューヨークでシェフをしていたとのことなのですが、「食べ物」ということ以外ではいまひとつ接点が感じられません.
4種のチーズまぜめん
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アイバンさんが最初に日本に興味を持ったのは、ニューヨークの日本料理店でアルバイトをしたこと.そこから日本語を専攻できるコロラド大学に進学し、映画「タンポポ」を見てラーメンという食べ物に興味を覚えたそうです.
塩ラーメン
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そして来日.ラーメンを食べ歩き、英会話学校で働き、転職しアメリカに帰国.
仕事に馴染めず不完全燃焼状態であったときにクッキング・スクールに通い始めてレストランで働くことに.
そして再び来日した際に知りあった女性と結婚し、紆余曲折を経てラーメン店を開業.
梅豚冷やしラーメン
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本を通じて伝わってくるのは食べ物に対する情熱と執着心.ラーメンはもちろん好きではあるけれど、いわゆる「ラーメンマニア」のようにラーメンだけに固執するのではなく、あらゆる食べ物を楽しもうという姿勢が感じられること.
フレンチレストランや金融機関のお抱えシェフとして働いたことによる経験を活かしながらもラーメンとしての枠組みからは外れない、絶妙なポジションのラーメンを作ろうとしていることが伺えます.
とはいえ、実際のところチーズまぜめんというような製品があるように、洋風の雰囲気が姿を見せることはままありますね.
ニンニクしょうゆあぶら麺
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書籍でも触れられていますが、「毎日食べても大丈夫なラーメン」ということを掲げており、実際に食べてみるとそれを実感することが出来ます.
どれを食べても尖ったところがないのです.チープなラーメンなどで感じられる、舌先に強くあたる感じというかぴりぴりと残るような感じやわざとらしい甘さがいっさいなく、柔らかさを感じます.化学調味料のたぐいを使っていないのがやはり大きいのでしょう.
ミートボールトマト飯
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自分がこうして毎週通っているのも、また食べたくなる美味しさがあるのはもちろん、ほかの店でありがちな、塩気や味付けの強さからくる食後の喉の渇きのようなものがそれほどないのが理由なのだと思います.
たまには経堂ではなく芦花公園の店にも行ってみたいのですが、自宅から少し離れているのでなかなか足が向きません.メニューが全く違うので興味があるのですが.