映画『マッドマックス フュリオサ』を観てきました.
作品としては『マッドマックス 怒りのデスロード』の前日譚となり、登場人物のフュリオサの幼少期から『怒りのデスロード』につながっていく話となります.
(以下、ネタバレを含みます)
(more…)
『マッドマックス フュリオサ』
親知らずを抜く(3年ぶり2度目)
親知らずを抜きました.前回は3年前に右上で、今回は右下です.
今回抜いた親知らずは完全に横向きに生えており、しかも虫歯が進行しており、さらに横向きに生えているために隣の奥歯を圧迫するなど問題点が多く、ずっと前から抜いた方がいいと歯医者に行くたびに指摘されていました.
ただ、横向きに生えた親知らずというのは抜くのに難易度が高いようで街中にある歯科医院では対処できなく、抜くのであれば紹介状を書くので大学病院に行ってほしいと言われてしまい、億劫さと抜歯するという怖さにより先延ばしにしていました.しかし、そろそろ先延ばしも限界になり、隣の奥歯との隙間が狭くなって虫歯が発生している可能性があるとのことでようやく思い腰を上げ、普段診てもらっている歯科医院から大学病院に予約を取ってもらい、紹介状を手に大学病院に向かいました.
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信濃町駅周辺の2大スポットは国立競技場と慶應義塾大学病院らしく、床にはこのような行き先案内が.改札を出て右手に向かうと慶應病院、左手に向かうと国立競技場です.
【大学病院訪問1回目】
病院側から指定された時間が朝8時過ぎだったので、普段の出社よりも早く起きて家を出て、信濃町駅前にある慶應義塾大学病院に向かいました.
慶應病院に行くのは初めてで、当然ながら病棟の作りやレイアウトもわからないのですが、建物が3つに分かれているあたりから老舗の旅館のように増設に次ぐ増設がされたことがうかがえます.正面の入り口や受付は2号館で、口腔外科の診察を行うのが3号館4階の「4X」で、「2号館を2階に上がり、ファミマの前を通過して左折し、3号館に入ったら4階に向かってください」と案内されました.床には各建物に向かうための線が引かれているのですが、診察を行う場所が細い廊下の先を曲がったところにあったりとちょっとした迷路のようです.
3号館4階の4Xと書かれた場所に着いたのですがそれらしき受付がありません.隣では4Wが受付しているのですが、4Wは眼科なのでさすがに受付は違うであろうことが想像できます.しばらく待っていると奥の扉が開いて4Xの受付が開始となりました.同じ病院なのに科目によって開始時間が違うというのが謎です.
4Xで受付をすると、今度は1号館1階に行ってレントゲン写真を撮ってくるようにと言われます.これがまた難解で、今いる3号館を1階まで降りると1号館には行けないので、2階で1号館に向かってから1階に降りるように案内されます.最初に受付をしたのは2号館では?と思ったら、1号館と2号館は渡り廊下などではなくそのまま繋がっているようです.老舗の旅館ライクとでもいうか、一種のロールプレイングゲームっぽさがあるなと感じました.
レントゲン撮影を終えて再び4Xに戻り、検査終了の旨を受付にて伝え、待合室でしばらく待った後に1回目の診察.状況を伝えて他に罹患している病気や服用している薬を伝え、再び待合室に.またしばらく待ったのちに再度呼ばれて2回目の診察.診察の結果、やはり親知らずを抜いた方がいいですねという結論になり、3人目の医師と抜歯の日程調整を行ってこの日は終了.結局3時間ほどかかりました.
【大学病院訪問2回目】
病院側の抜歯可能なスケジュールに空きがなくて、2週間ほど経過してようやく抜歯手術を受けました.
今回抜歯する親知らずですが、かれこれ20年以上も凸凹の虫歯然とした状況が続いていたものの痛みはありませんでした.ところが診察を受けて「この状態で痛くないんですか?」とか「痛むかもしれませんが抜歯まで我慢していてください」などと言われることで意識が集中してしまったのか、じんわりと痛みのような違和感を感じるようになってきました.まったく、人の感覚などいい加減なものです.
13時から抜歯手術を行うので15分前に受付に来てくださいと言われたので定刻に訪れたところ、さすがに予約済みだけあって、すぐに血圧と体温を測られ診察室の歯医者のあの椅子に通されました.椅子横のテーブルには何かを覆い隠すかのような紙がかけられており、やがて助手らしき方が来ると手で触らないようにしてさらに追加の器具類(抜歯、というか人間の口内に突っ込むにしては随分と大きくてゴツい工具っぽいもの)やら削るためのドリル状のものなどを設置していきました.平然を装ってはいましたが、さすがにこれはちょっと怖いなと感じましたね.
抜歯自体は自分の知識の範囲内といった感じ.といって仕舞えばそれまでですが、複数回の麻酔注射ののちに埋没箇所の歯茎を切り、引き抜こうとするもうまく抜けず(なんせ横向きですからね)、焼け焦げるような香ばしい匂いがするほどにドリルで歯を削り、3つほどに分解した状態でようやく抜けました.抜いたあとは縫合していただいたのですが、縫合時の糸が口元で擦れて切れてしまい、どちらかというと抜歯箇所よりも口元のほうが後々まで痛く、口を開いたり食事の妨げとなってしまいました.
痛み止めの鎮痛剤と化膿対策として抗生物質を処方されたのですが、一般的な病院ですと処方箋が出たら近隣の調剤薬局で購入という流れになるかと思いますが、この病院では「手術(抜歯)」→「支払い」→「支払いのレシートに薬引換券が印刷」→「同じ建物内の薬局で受領」という昔ながらの方式でした.内部で情報が共有されているらしく、規模の大きな病院ながらも支払い完了時にはすでに薬が用意されており待ち時間はゼロでした.
手術直後はそれほど腫れてはいなかったのですが、やはりその後腫れが酷くなり、見た目でわかるほどに左右で頬の形状が違う事態に.術後の状況が読めなかったので手術当日と翌日は有給休暇を申請していたので、平日に2連休するの久しぶりだなと思いつつおとなしく静養することにしました.
術後でつらいのはやはり食事.抜歯した右側は手術当日は血が止まらず、翌日も唾液にうっすらと血が混じる状況でしたので、怖くて右側では噛めません.というよりも、咀嚼すると痛み止めを飲んでいても痛みというか違和感があり、結果として柔らかい食べ物(おかゆ、雑炊、伊勢うどん、菓子パン)といったものばかりの食事となります.おかゆや雑炊は「美味しい」とパッケージに書かれていても食感含めて味気なく感じられるのですが、救いとなったのは何気なく購入しておいた、電子レンジで調理する骨抜き魚のセットでした.歯に負担を与えない程度に柔らかく、しかもしっかりとした味付けでおかゆのサポートとして頼もしい存在でした.白ごはんのお供としても十分いけるので、これからも冷凍庫に常備してもいいかなと思えるほどに気に入りました.
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【大学病院訪問3回目】
抜歯から1週間後、縫合箇所の抜糸と経過観察のために3度目の通院をしました.
抜糸も痛むのかなと想像していましたが、まったく痛み(というよりも糸を抜かれた感覚すらも)なく、経過も問題なしということでこれにて終了となりました.鎮痛剤や抗生物質は4,5日分を処方されていたので抜糸時にはすでにどちらも飲み切ってしまっていましたが、追加の必要性は感じられなかったので処方はしてもらいませんでした.
抜歯1週間で口の中がどうなったかというと、親知らずを抜いた部分は穴が空いた状態になっており、その周囲には抜歯時に切った頬や歯茎部分と思われるものは柔らかな肉のようになって残っています.いずれは親知らずのあった場所は埋まっていくのでしょうけど、食べ物のカスが入って炎症など起こさないようにしばらくは注意が必要そうです.
怖いのは抜歯した隣の奥歯が虫歯になっていないかということ.親知らずが奥歯を圧迫するようにして生えていたので、歯ブラシなどが届かない部分があったのです.そちらは普段から診てもらっている歯科医院のお世話になることになります.
『ソイレント・グリーン』
映画『ソイレント・グリーン』を観に行ってきました.
公開は1973年で、今回の上映はデジタル・リマスター版での上映となります.
舞台は2022年のニューヨーク.人口が増加しすぎて自然環境が破壊され資源が枯渇した世界.人類は富裕層と仕事のない貧困層に二分されて貧困層は海水のプランクトンから生成されたとされる「ソイレント・グリーン」の配給に頼って生きている、という世界で、殺人事件が起きて刑事が犯人を追ううちに「ソイレント・グリーン」の正体を知り事件に巻き込まれていく…… というストーリーです.
(以下、ネタバレが含まれます)
Keychron Q2 Pro購入
勤務先で使用しているキーボードはKeychron K8 Proです.「TKL(Ten Key Lessの略)」とか「80%」と呼ばれるタイプのキーボードで、一般的なサイズのキーボードからテンキー部分をカットしたものです.これをベースにキースイッチをGateronのNorth Pole(Ver.1)に交換し、キーキャップをDropのDROP + BIIP MT3 EXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAP SETに交換しています.
これはこれで気に入っているのですが、たまには気分を変えたくなるのに加えて、自分の使い方ではファンクションキーとか使わないなーと思ったので、もっとキー数の少ないキーボードでいいか…… と思っていたところに、Keychronが7周年記念で20%引きセールをやっていたので、Q2 Proを購入しました.
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RICOH GR III
注文から約2週間.中国から送られてきました.パッケージを手にした段階でずっしりとした重みが伝わってきます.
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RICOH GR III
付属品はUSBケーブル(USB-C to C、A変換アダプタつき)、Windows用キーキャップ、キーキャッププラー(引き抜き道具)、分解用工具や予備のゴム足などの補修部品など.完成品であるものの、分解を前提としたパーツが付属してくるあたりがマニアックです.公式サイトでも改造用パーツとして「音響アップグレードキット」やパーツ固定用の「プレート」などを売っており、それらを取り付けるための分解解説動画まで用意されています.
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RICOH GR III
通常のキーボードと比べてかなりシンプルに見えます.テンキー、ファンクションキー、そしてROLL UP/DOWNなどの特殊キーが省かれており、キーの減少率から「65%」と呼ばれたりします.右上にあるのは回転式のノブで初期状態では回転で音量調節、押し込むとミュートです.K8 Pro同様にすべてのキーがカスタマイズ可能ですので、たとえばこのノブに拡大/縮小を割り当てる、なんてことも可能です.
重量は約1.5kg.MacBook Airよりも重たいですね.K8 Proよりキー数は減っているのに300g以上重たくなっています.社内で同僚に持たせたら「鈍器だね」と言われる始末です.
今回選んだのはボディカラーがシェルホワイト、キースイッチがKeychron K Pro バナナ軸です.K8 Proが本体色ブラックなので、白を選んでみました.
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RICOH GR III
K8 Proと比較.キーの数が減っているわりには幅はそれほど縮まっていません.Q2 Proのほうが余白が大きいのが影響していそうです.
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RICOH GR III
Keychron K Pro バナナ軸はタクタイル(キーを押す途中で軽く引っかかりがあるタイプ)で、その中でも「Holy Panda」タイプと呼ばれる、強めの引っかかりがキータイプの初期の段階にあるキースイッチです.
荷重57±8gでタイプされる、通常のもの(一般的なメカニカルスイッチは45g程度)よりやや重めのキーなのですが、使ってみるともうちょっと重い方が好みだなと感じて、さらに重い67±8gのミント軸も購入してみました.しかしさすがにこれは重すぎで、数字やアルファベットキーはバナナ軸、スペースバーやEnterキーなど一部にミント軸を使うという方法に落ち着きました.バナナ/ミント軸ともに同じメーカー製でHoly Panda系なので重さ以外は同傾向のため違和感なく使えます.
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RICOH GR III
Q2 Pro標準のキーキャップは「KSAダブルショットPBT」と呼ばれるものです.
KSAはキーの形状や配列の角度を意味し、一般的なものよりも傾斜がつけられています.
ダブルショットはキーキャップが二重構造になっており、キー本体とキーの文字が別素材で作られていることを示します.なので構造上、文字が消えることはありません.
PBTはプラスティック素材の樹脂の種別です.一般的なキーボードに使用されているABS樹脂よりも耐油性(皮脂によるテカリを防げる)や耐摩耗性(表面がツルツルになりづらい)に優れています.
高価格帯のキーボードらしく比較的いいパーツを使ってはいるのですが、キー形状の好みや、同じPBT樹脂でももっと厚みのあるものを使いたいということで、DropからDROP + ZAMBUMON MT3 SERIKA R2 KEYCAP SETを取り寄せました.アメリカから発送され、配送会社がDHLだからか、途中なぜかドイツを経由して2週間以上かけて届きました.せっかくQ2 Proが20%引きで安く買えたというのに、この円安の時期に海外からキーキャップなんぞを取り寄せたせいもあってトータルで5万円以上かかってしまいました.
テンキー部分などを含めたフルセットでの発売なので、Q2 Proに使用すると結構な量のキーが余ります.Macで使うのでCOMMANDとOPTIONの追加キーも注文しました.
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RICOH GR III
キーキャップを交換すると雰囲気がかなり変わりますね.特殊キーが黄色いこともあってポップかつややレトロな印象です.
ちなみに製品名につく「ZAMBUMON」とはデザイナの名前のようです.世の中には「キーキャップデザイナ」と呼ばれる人がいるということを、キーボード沼に片足を突っ込むようになってから知りました.
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RICOH GR III
キーキャップの書体は「IBMビームスプリング端末とオリベッティタイプライターに触発されたオーダーメイドの書体、Audacia」を使用しているとのこと.思えばいにしえのコンピュータ、PC-8001や9800シリーズ付属のキーボードはこんな書体だったような記憶があります.
前述したようにすべてのキーがカスタマイズ可能なので、「LOCK」というキーを押すとスリープになるよう設定したので離席時に便利です.また、「SYS」キーとカーソルキーのコンビネーションでROLL UP/DOWNやHOME/ENDを割り当てています.あんまり使いませんが.
Q2 Pro、さすがにKeychronの上位モデルだけあって(この上にQ2 Maxというさらに上位機もある)購入時の状態でもかなりの高品質さを感じましたが、カスタマイズしたことで好みの仕様に仕上がり、満足しています.変わり者扱いされそうなのであまり社内でも喧伝しませんが、キータイプしていて楽しいと感じるキーボードは仕事にもプラスになりそうです.物書きなどの職種がペンにこだわるのと同じです.
今後の目論見として、キースイッチにGateron Baby Kangaroo 2.0なんてのもいいなとか考えたりもしています.キースイッチは多種多様な種類があるものの、あまりレビューも多くなく、スイッチテスターのようなものを触っても通常のタイプとは違うので限度もあるし…… ということで判断が難しいところです.
【追記】
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キースイッチはその後、手元にストックのあったMOON DROPのアーリータクタイルタイプのTESSENCEに交換しました.Keychron K Proバナナ軸と同様のHoly Pandaライクなアーリータクタイルスイッチでバナナ軸と比べてもタイプ初期の遊びが少なくかっちりとした感覚が指に伝わってくるのが気に入っています.オーディオメーカーの作ったスイッチだけあって、タイプ音が歯切れのよいクリアな音であることも好みですね.
Zマウントレンズ 3本購入
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Nikon Z f購入の記事でも触れましたが、本体と同時に購入したレンズはNikon NIKKOR Z 26mm f/2.8のみでした.
マウントアダプタでライカMマウントレンズを使える環境は整備したものの、やはりあと何本かZマウントのレンズがほしい.ということで富士フイルムXマウント一式を売り払って3本のレンズを購入しました.
購入にあたっての選考基準はこんな感じ.今回は2-4のそれぞれの条件に見合ったレンズを購入しました.
1. 機動性のよい小型単焦点レンズ(1本めに購入したNikon NIKKOR Z 26mm f/2.8が該当)
2. 汎用性があり、なおかつ画質のよいズームレンズ
3. ブツ撮りなどに使えるマクロレンズ
4. 個人的に好みの画角で趣味性の高いMF単焦点レンズ
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FUJIFILM X100V
1本め.「汎用性があり、なおかつ画質のよいズームレンズ」に合致したレンズとして選んだのがNikon NIKKOR 24-120mm f/4 Sです.
Zマウントだったらとりあえず買っとけ、と評判の1本です.24mmから120mmまでという必要十分+αの焦点域を備えつつF4固定という使い勝手の良さに加えてS-Lineという、ニッコールレンズでも高画質グレードに属するため、画質も申し分ありません.
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Nikon Z f + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
24mm F11 1/800秒 ISO160
広角端24mmで撮影.太陽光が直接入るような環境でも安定した描写です.
汎用性の高いレンズということもあり、天候に関わらず使うことを想定して、保護フィルタもいいものを選んでおこうということで純正のARCREST II PROTECTION FILTERを使用しています.
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Nikon Z f + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
120mm F11 1/320秒 ISO160
望遠端120mmで木更津から東京湾越しに都内のビル群を撮影.
天気の良い日でうっすらとビル群が見えているような天候でしたが、上空を飛ぶ飛行機も含めてしっかり捉えられています.
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Nikon Z f + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
57mm F8 1/60秒 ISO2000
AFレンズをあまり使ってこなかったのと、いままであまりAFの得意ではないメーカーの製品を使ってきたこともあってか、薄暗いような室内でもAFに迷いもなく無音で合焦するのは気分がよいものです.F8まで絞ってはいますが、後ろが滑らかにボケていて描写も好みですね.
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Nikon Z f + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
54mm F8 1/60秒 ISO1250
最短撮影距離はズーム全域で35cm.個人的に好みの画角である28-35mmくらいで使うことが多いのですが、その画角でもっと寄りたいときにはズームすることで被写体を好みのフレーミングで収めることができます.
24-120mmでF値固定、比較的寄れて画質もいい、ということで人気の一本であることも納得です.
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FUJIFILM X100V
2本め.「ブツ撮りなどに使えるマクロレンズ」ということで選んだのがNikon NIKKOR Z MC 50mm f/2.8です.
小物の撮影などにマクロレンズはやはり一本持っておきたいもの.純正のマクロレンズとしては50mmと100mmがあり、一般的にマクロレンズとして定番なのは90-100mm程度の画角ですが、個人的にあまり得意ではないこともあって50mmを選択しました.
フィルタは手元にあったCarlZeissのUVフィルタを使用しています.
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Nikon Z f + NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
F5.3 1/25秒 ISO3200
手持ちのセミスケルトンの腕時計に寄って撮影.金属パーツの研磨まで描写されています.
レンズには手振れ補正は付いていないものの、Z f本体側に8段までの手振れ補正機能が備わっています.とはいえ、マクロ撮影時にはレンズ先端がかなり伸びることもあってブレやすいので要注意です.
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Nikon Z f + NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
F5.6 1/50秒 ISO5600
生ハムとデコポンのサンドイッチ.ピントの合っているサンドイッチの具材はシャープに写り、そこからなだらかにボケています.若干絞ることでボケがなだらかになりますが、開放寄りで撮影すると急激にボケる印象です.
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Nikon Z f + NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
F4 1/50秒 ISO1800
デコポンと日向夏のパフェ.サンドイッチよりも寄って、さらに絞りを開けて撮影したので、ミントの葉を見るとわかりやすいですがボケ方が急激になっています.視点を集中させたいなどの理由がない限りは、マクロ域はF5.6くらいまで絞って撮影する方が個人的に好みかなと感じました.
![100V2431](https://live.staticflickr.com/65535/53707085865_ce59ff4222_z.jpg)
FUJIFILM X100V
3本め.「個人的に好みの画角で趣味性の高いMF単焦点レンズ」ということで選んだのがVoigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Asphericalです.
個人的にもっとも好みである画角の35mm、MFレンズ、そして極めつけは絞りリング搭載と、まさに趣味性の塊のような一本です.
メーカー自身が「フォクトレンダー史上最高性能の準広角レンズ」とうたうだけあって画質を追求したレンズで、9群11枚のうち5枚が異常部分分散レンズ、2枚が非球面レンズという、特殊レンズの方が多い構成になっています.
サードパーティ製のMFレンズですが、ニコンの正規ライセンスを得て設計された製品なので、カメラボディとの通信機能を備えており、EXIFによる撮影データの記録やピント合焦情報、手振れ補正との連携にも対応しています.
メーカーのかたいわく「画質が落ちるのでできれば使わないのをお勧めする」とのことなのでフィルタは使っていません.
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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
F2 1/3200秒 ISO100
絞りF2開放で撮ると周辺減光がそれなりに出ますね.個人的には周辺減光は好みの表現手法でありますし、後処理で補正できるので気にはなりません.
多くのレンズが絞り開放で若干ゆるい画質になりがちですが、開放からシャープな描写で、しかも周辺であっても十分な画質です.レンズ銘に「APO」とつくようにアポクロマート設計で色収差を極限まで減らしているのが特徴なので、絞り開放であってもフリンジの類は出ません.
また建築物を撮影するときになるのが歪みですが、気にならないレベルに収まっています.
![NZF_0701](https://live.staticflickr.com/65535/53706982624_13d85deb33_z.jpg)
Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
F5.6 1/40秒 ISO450
出雲大社前駅に展示されている旧型車両の運転台をNikon Picture Control EditorのPortra NC設定にて撮影.F5.6まで絞っているので周辺減光は解消されていますが、この手のレトロな被写体や絵作りの場合には絞り開放で撮った方が似合うかもしれません.
薄暗い場所でもボディとレンズで通信がなされておりピント合焦の表示が出るので撮影しやすいです.
![NZF_0440](https://live.staticflickr.com/65535/53714426942_b222e89a79_z.jpg)
Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
F5.6 1/1250秒 ISO100
![NZF_0441](https://live.staticflickr.com/65535/53705748502_8487444f93_z.jpg)
Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
F5.6 1/400秒 ISO100
晴天でF5.6まで絞るような条件ですと収差のなさも相まって描写の精緻さに圧倒されます.ビルの外壁やクレーンの細いワイヤーもシャープに描かれています.
このレンズの特色として、特殊な絞り羽根設計により絞りF2はもちろんとして、F2.8と5.6でも円形絞りになります(そのかわり1/3段絞りをずらしたりF4でエッジの立った絞り形状になりますが).
また絞り開放時のピントのピーク(合焦範囲)が鋭すぎて、同じAPO-LANTHARシリーズの50mmや65mmハーフマクロでは絞り開放での撮影でピント合わせがシビアすぎて大変だそうですが、35mmですとカメラ側のフォーカスアシストに頼ってもわりとなんとかなる感じです.
![NZF_0561](https://live.staticflickr.com/65535/53707085735_fd1ae5a271_z.jpg)
Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical
F2.8 1/40秒 ISO900
弱点…… とまではいいませんがやや残念なのは、最短撮影距離が35cmなこと.
食べ物写真を撮るときなどには、あと5cm寄れたらいいのにと思うことがあります.とはいえ最短近くまで寄ってもピントの合った場所のシャープさとそこからの美しいボケは変わりません.
![NZF_0855](https://live.staticflickr.com/65535/53711442570_f4b8a9be39_z.jpg)
Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical(DXクロップ)
F5.6 1/80秒 ISO100
寄れない弱点を補う手段の1つとして、DXクロップ(APC-Cサイズでクロップして撮影)という手段もありますが、Z fは2400万画素機なのでDXクロップで1000万画素くらいになってしまうのが悩ましいところです.
Z fと同時に買った26mm パンケーキ、そして今回の24-120mm、50mm マクロ、35mm MFで、自分の考える基本的なレンズが揃ったかなという印象です.
使用頻度が高いのはやはり趣味性に振ったAPO-LANTHAR 35mm F2ですね.旅行に持って行って撮り歩き、軽装備にしたいときやAFを使いたいときには鞄の隙間にでも入れておいた26mm パンケーキに差し替える、というパターンが使いやすいです.24-120mmは悪天候が予想される状況や遠くのものを撮影するような事態が想定される場合など、50mm マクロは花を撮りにいくようなとき以外は自宅で使用する感じでしょうか.