2024/12/22

final S5000

Category: 物欲,電化製品,音楽 — Annexia @ 23:25

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FUJIFILM X100VI

 新しいイヤホンを購入しました.finalS5000です.
 ヘッドホン/イヤホンメーカーとしてfinalの製品は音作りもさることながら、製品を作るにあたってのポリシーや理論に共感するところが大きいので、以前にも、ワイヤレスイヤホンとしてZE8000ZE3000、有線イヤホンとしてE4000MAKE4を購入しています.

 もうちょっと高価格帯の高音質なイヤホンが欲しいなと思っていたところに、新たにSシリーズとしてS4000とS5000という製品が出ました.両機種とも音を出す部分は同じながら、筐体がステンレス(S4000)と真鍮(S5000)と別のものを採用しており、筐体の材質によって音質が異なります.

 これは実際に試聴してみないとどちらが好みか判断がつかない…… というわけで、ヨドバシカメラまで出かけていって、ショーケースに入っているものを出してもらって試聴してみました.なお、両機種を試聴する前に、自由に試せる状態になっているfinalの別製品、E5000A5000も試聴してみました.どちらもいい音ではありますが、購入には至らずという感じでした.
 先に試聴したのはS4000.先のE5000やA5000がダイナミックドライバ1基であるのに対して、BA(バランスド・アーマチュア、金属の振動板を使って音を出す)ドライバ2基という構成になっています.音質的には「素直でストレート、クリアでわかりやすいいい音」という印象でした.E5000やA5000に通じるものがある、finalらしい音とも感じました.
 続いて試聴したのがS5000.ネット上にあるレビューを見てもS4000は万人が高評価を与えているのに対して、S5000は賛否両論です.聴いてみると、「癖のある余韻のような反響音があり、クリアさはS4000に比べて劣る」という印象でした.なるほど、賛否両論なのも納得です.ただ、個人的に試聴していて面白いなこれ、あれこれ聴いてみたいなと感じたのはS5000のほうでした.BAドライバは金属の振動板により音を発生させる構造ですが、ダイナミックドライバに比べて正確というかクリアというか、癖のない音というイメージがあります.S5000はBAドライバが出す正確でクリアな音を真鍮筐体による反響で味付けをしており、そのチューニングが自分の好みに合った感じです.

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FUJIFILM X100VI

 内容物はイヤホン本体の他に、2pin規格のシルバーコートOFCケーブル、FUSION-Gと呼ばれるfinalの新製品のイヤピース(サイズはS/M/Lの3種)、そしてシリコン製のケース.

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FUJIFILM X100VI

 S4000がステンレス筐体でシルバー仕上げなのに対して、S5000は真鍮筐体でゴールド仕上げになっています.真鍮そのままだと酸化して変色や緑青が発生することがあるので、表面にはチタン蒸着コートがしてあるそうです.
 BAドライバ2基を採用していますが、低音/高音というような音域を分けるのではなく、2基ともフルレンジというのがユニークなところです.BAドライバは出せる音域がそれほど広くないという特徴があるので、複数のBAドライバを採用する場合には音域を分けるのが一般的だと思われますが、S4000/S5000の場合にはフルレンジのBAドライバを向かい合わせに設置して不要な振動を打ち消すような構造になっています.
 音質的には前述したようにクリアさはS4000に比べてやや劣るものの、ゆったりとした響きが魅力です.ロックよりもジャズやピアノ曲、クラシックのほうが得意という印象です.

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RICOH GRIII

 音楽を聴くときはiPad mini6にUSBドングル型のDAC(D/Aコンバータ)、Astell&Kern製のPEE51を使用しています.PEE51もそこそこ年数もたっており、新しいDACを試してみたい…… ということで、後継機のAK HC3を購入しました.

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RICOH GRIII

 PEE51はUSB-Cのみ対応でしたが、AK HC3についてはLightning-USB変換アダプタが付属しています.ちなみにこのアダプタを使用してPEE51とiPhoneを接続してみたところ、問題なく使用できました.

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FUJIFILM X100VI

 上がPEE51、下がAK HC3.デザインは同じでAK HC3の方が大きめです.
 同じメーカーの製品ですが音質は結構違いがあって、PEE51が落ち着いているのに対して、AK HC3はパワフルです.また、PEE51だとiPad mini6側のボリュームを50%程度なのに対して、AK HC3は20%くらいで十分な音量となります.抑えめのボリュームで十分な音質を得ることができるのは結構なのですが、音量の微調整がしづらいという問題があります.設定などでゲイン(出力)の調整などができればよいのですが、PEE51/AK HC3ともシンプルなUSBドングル型DACなので音量や音質などの調節はできません.またPEE51に比べてAK HC3はクリアな音質なのが特徴なのが災いしてか、S5000の持ち味ともいえる音の余韻との相性が悪いようにも感じられました.なのでPEE51の方があっている印象でした.
 つづき(?)ます.

2024/12/06

コーヒーの風味が落ちづらい水筒

Category: 日記・雑記,物欲,食べ物 — Annexia @ 20:40

 自宅でコーヒーを飲むときはまとめて作り、水筒に保存してカップに注いで飲んでいます.温かいのが長続きする反面、時間が経つと風味が落ちてしまうのが難点でした.
 ホットコーヒーが時間の経過とともに味が落ちてしまうのは、高温により酸化が促進されてしまうのが要因だと聞いたことがあります.たしかに時間の経過とともに酸味は増している印象があり、酸味の強いコーヒーが苦手な自分としてはいまいちだと感じていました.
 そんななか、京セラが『淹れたてのコーヒーの風味が続く』という触れ込みの水筒を出しているという記事があり、内部にセラミックコーティングを施した製品を販売しているというのを知り気になっていました.京セラの説明によると、水筒内部の金属臭がコーヒーに移ることで味が変化してしまうのだとか.酸化だけでなく別の理由もあったのですね.
 自宅コーヒー用に使用していた水筒が使用開始から10年以上経過し、外見もだいぶくたびれてきたため、買い換えてみることにしました.

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FUJIFILM X100VI

 京セラのキッチン用品といえば有名なのはセラミックの包丁、そしてピーラーなどの刃物系です.セラミックを応用した製品として水筒も作っていたとは知りませんでした.
 以前に調べた時は京セラの通信販売サイト以外に取り扱いが見当たらず、Amazonでは転売屋が値を吊りあげて商売していましたが、いまは転売ではなく公式にてAmazonでも取り扱いがあります(ただし一部カラーのみ取り扱い).ヨドバシカメラでは通信販売は行なっていないものの、一部の店舗にて販売しているとのことなので、今回は新宿西口の店舗にて購入しました.カラーはくすんだ青で落ち着いた雰囲気のある、スモークブルーを選択しました.店頭にて購入したのは、Amazonではこの色の取り扱いがなかったからというのもあります.

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FUJIFILM X100VI

 一般的なステンレス製の水筒は内部が金属の地の色である明るいシルバーをしていますが、セラミックコーティングの色なのでしょうか、半艶消しのような黒色をしています.

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FUJIFILM X100VI

 水筒に限った話ではないですが、大半の製品はメーカーのロゴが目立つところにプリントされていますが、この水筒については底面に『KYOCERA Corporation』に加えて型番らしき文字が入っている以外は文字要素が一切ありません.素晴らしいです.また、製品名がシンプルな『CERAMUG』で、商品サイトの説明を見ても、他社のような駄洒落めいた名称が使われていないのも好感が持てます.

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FUJIFILM X100VI

 外箱の「Coffee」「Sports drink」「Lemon water」といった項目にチェックマークが入っていることからも、セラミックコーティングによる耐酸性などの機能を有していることをアピールしています.

 とはいえ、実際にどのくらいの違いがあるのか、試してみないとわかりません.
 酸化による変化を考慮して同じくらいのサイズの水筒(スターバックス ハンドルリッドステンレスロゴボトル 473ml)を用意し、一度に淹れたコーヒーを半分づつ注いで時間を空けて飲み比べてみることにしました.
 使用した豆はスターバックスのスマトラで、スターバックスの基準ではダークロースト、酸味低め、コク(苦味といってもいいのかも)多めです.
 淹れた直後は違いはもちろんわからず.1時間ほど経過した段階では比較用のスターバックスのボトルではやや味の変化を感じました.2時間後には京セラの水筒はスマトラの特徴ともいえる深い苦味が感じられたのに対して、スターバックスのボトルではうまく言い表せませんが、苦味が薄れたというか酸味のようなものを感じました.ブラインドテストではないですし正確性はやや怪しいところもあるかもしれませんが、飲み慣れているスマトラの味を維持していたのは京セラの水筒のほうであるという結果になりました.

 今回購入したものは容量500mlで、価格は4,950円(税込)でした.販売価格は京セラ公式サイトでもAmazonでもヨドバシカメラ店頭でも同額なので統一価格という感じでしょうか(ちなみにヨドバシカメラのポイントは1%で50円でした).サーモスなどの定評のあるメーカーの製品でも500mlで2,000円くらいから購入できますので、かなり高額な製品と見ることもできますが、それだけセラミックコーティングに手間がかかっており、なおかつ製品に自信があるということなのでしょう.
 コーヒーの品質を落とさず長く飲めるという点ではとても気に入りましたので自宅用水筒として使っていこうと思います.あとは経年劣化などでセラミックコーティングが剥がれたりしないといいのですが.

2024/12/01

単眼鏡 GT-M518

Category: 日記・雑記,物欲 — Annexia @ 13:17

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RICOH GR III

 『吉田初三郎の世界』展を観に行ったとき、地図の細かな書き込みを単眼鏡を覗き込んで見ているかたを何名か見かけました.
 ディテールの書き込みが細かな吉田初三郎の地図、しかもガラスケースなどに収められていたり、そのガラスケースの向こうに展示されているものなどを裸眼で見るのは、自分の視力では厳しいものがあります.
 自分もなにか買ってみようかということで、様々な製品を比較検討し、五藤工学研究所の単眼鏡、GT-M518を購入しました.

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RICOH GR III

 五藤工学研究所はプラネタリウムなどを主に製造している会社です.
 1926年創業で、GT-M518は創業90周年記念として製造されたいわば記念モデル的な位置付けで、設計・加工・組み立てなど日本製にこだわった製品です.
 ちなみに購入のきっかけとなった『吉田初三郎の世界』展を観に行った府中市にある会社ということもあってなにかの縁のようなものを感じます.

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RICOH GR III

 倍率5倍、対物レンズ有効径18mmなので、「5×18」の記載があります.
 双眼鏡などのスペックに記載のある「8×30」というのは、倍率が8倍、対物レンズ(覗く側と反対側の、対象物側にあるレンズ)の大きさが30mmという意味です.倍率が大きければ遠くのものをより大きく見ることができ、対物レンズが大きくなれば明るく見やすくなります.とはいうものの、何を見るかによって見やすい倍率は変化しますし(ドームなど大きなコンサートなどの場合は10倍が必要など)、対物レンズが大きくなれば双眼鏡/単眼鏡自体が大きく、重たくなってしまいます.

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RICOH GR III

 ストラップと巾着袋が付属していますが、そこはお好みのものに交換してあります.革製のストラップをつけ、米沢に旅行に行ったときに購入した米織小紋の巾着に入れて使っています.茄子文様にしたのは、GT-M518に差し色でパープルが使われているのであわせてみました.
 対物レンズ、接眼レンズともにキャップの類はないので、持ち運びの際にはなんらかの形で保護したほうがよさそうです.

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FUJIFILM X100VI

 接眼部は0-3段階で引き出すことができて見やすい位置を調整できます.アイリリーフ(接眼レンズから眼までの距離)が18mmと余裕があり眼鏡使用でも問題ありません.逆に裸眼の場合だと接眼部そのままでは見づらく感じたので、自分はいっぱいまで引き出した状態で使っています.

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Apple iPhone 13mini

 『漫画家・森薫と入江亜季展』にて実際に使ってみました.
 このように手前にガラスケースがあり、その先にも展示があるような状況ですと、ガラスケース向こうの作品については裸眼でディテールを見ることは厳しいです.なのでこのような状況では重宝しました.
 落とさないようにストラップを手首に回し、距離を合わせて片手で覗き込む、少し離れた作品を見る場合でも指のかかるところにピントリングがあるので覗き込んだまま微調整して容易にピント合わせが可能、ということで片手で完結するので使いやすいですね.
 最短距離は0.5mなのでピント合わせに困るようなこともなく、また150gほどなので重さを意識することもありません.

 美術観賞用などとして販売されている単眼鏡は安いものでは1,000円台からあり、1万円くらいすると高級品扱いとなります.このGT-M518は3万円ほどしますので、かなりの高額製品ともいえます.とはいえ日本製にこだわっていること、手にした時の作りのよさ、像の見え具合などを考えると納得です.

2024/11/24

漫画家・森薫と入江亜季展

Category: 日記・雑記,書籍 — Annexia @ 23:22

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RICOH GR III

 世田谷文学館にて開催されている、『漫画家・森薫と入江亜季展』を観に行ってきました.

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RICOH GR III

 展示会場内はスマホのみ写真撮影可能、フラッシュと動画撮影はNGとのことで、シャッター音があちこちから聞こえていました.

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Apple iPhone 13mini

 同時期にデビューし、編集者が同じで、同じ雑誌にて連載をしているという共通点を持つ2名の漫画家の作品(原画など)を公開する展示会です.

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Apple iPhone 13mini

 デビュー前の同人誌から、現在も連載中の作品まで展示されており、見入ってしまいます.両者ともアナログで手描きにこだわっており、原稿作品からは熱量を感じさせられます.
 読者として目にするものは、当然ながら出版されたりもしくは電子書籍などの「完成品」です.しかし、こうして印刷前の原稿を見ると、そこには墨のベタ塗りの微妙なムラや、光の輝きを表現するために部分的にホワイトが乗っていたり、スクリーントーンの削れなどを見てとることができ、なんていうか「完成品」として皿に盛り付ける前のフライパンで調理されている最中のような「生々しさ」が伝わってきます.

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Apple iPhone 13mini

 『乙嫁語り』は現在も続く作品で、『エマ』と並んで大々的に展示されていました.
 衣装や布類などディテールの描き込みの凄さが話題になったりもしますが、連載初期の頃の作品に対する本人コメントが「描き込みがあっさりしている」とあって、観ている側からすれば充分凄いのに…… と思いました.

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Apple iPhone 13mini

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Apple iPhone 13mini

 画材や作業環境も紹介されていました.当たり前の話ですが、同じものを揃えたところで同じものが描けるわけではないとはいえ、定規のひとつも同じものを買ってみようか、という気分になります.

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Apple iPhone 13mini

 読者アンケートの原稿までありました.
 以前に「感想を送りたいけど、このアンケートハガキを手放すのがつらい」とファンの方が言っているのを見かけたことがあり、こうした細々としたものでもファンとしては手元に置いておきたいよね、と感じました.

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Apple iPhone 13mini

 Q&Aに「これまで一番作画に時間を要した、大変だった作中場面はどんなのがありますか?」という問いがあり、『グルン・バエラ』という作品が挙げられていました.横に実際の原稿が展示されていたのですが……

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Apple iPhone 13mini

 なるほど.『描いても描いてもびっくりするほど進まない』と言われるだけのことはあります.

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Apple iPhone 13mini

 合作も展示されていました.
 『森薫 拾遺集』に収録されており、そのときの解説では「食べ物系は入江さん、動物や茶器は森、という分担」「試しにひとつだけ描いてみたケーキ(右端)があまりにもまずそうで自分にガッカリです」との解説でした.

 Fellows!や青騎士はあまり読んでいないこともあり、またファンというほどのものでは自分はないのですが、それでも2時間ほどかけてじっくりと見入ってしまいました.

2024/11/10

大人の休日倶楽部パスで東北旅行(その3)

Category: 旅行・観光,鉄道 — Annexia @ 22:31

 大人の休日倶楽部パスで東北旅行、さらにつづきです.

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 金田一温泉駅から列車に乗り、さらに北上します.
 整備新幹線(盛岡以北の東北・北海道新幹線や北陸新幹線、九州新幹線)が敷設された地域は在来線が第3セクターになるため、その多くは県ごとに運営する会社が変わります.とはいえ、県境はえてして小さな駅だったりすることが多く、そこで列車を行き止まりにしても意味がないので相互運転を行なっています.
 金田一温泉駅は岩手県と青森県の境に近い場所にあることもあって(次の目時駅がIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道の境界駅)、相互乗り入れしている青い森鉄道の車両がやってきました.

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 八戸駅で列車を乗り継ぎ、野辺地駅までやってきました.ここが今回の旅行の極北となります.
 ここにきた目的はこの防雪林.かつて新幹線がまだ盛岡までしか開通していなかった頃、東北本線で特急や急行に乗っていると、この辺りの車窓が高さのある木々に囲まれていて、まるで森の中を走行しているかのような雰囲気があってお気に入りの場所なのです..

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 列車の本数が少ないのであまり時間に余裕はないのですが、散策の前にまずは駅構内の立ち食いそば(とはいっても座席が用意されていましたが)にてお昼を.
 ここの名物『北前駅そば』です.ホタテ、地の野菜のかき揚げ、そして『けいらん』が入っています.『けいらん』とは鶏卵ではなく、この土地の名物であんこ入りの団子のことです.

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 駅から少し離れた陸橋の上から撮影.旅客列車の本数はさほど多くないのですが、それよりも貨物列車の本数の方が多く感じました.やはり首都圏のみならず東名阪や福岡などと北海道を結ぶ重要路線なので貨物輸送量も多いのでしょう.

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 再び八戸駅に向かい、そこから八戸線に乗り換えて鮫駅に向かいました.

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 鮫駅とは変わった駅名ですが、駅前にはご丁寧にも鮫の像がありました.

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 鮫駅から15分ほど歩いた先に蕪嶋神社があります.
 蕪嶋神社を訪れるのはこれが2度目です.前回(6年前)のときは神社が全焼して再建中のため仮社殿でしたが、今回は再建された姿を見ることができました.

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 蕪嶋神社はもともとは蕪島という島でしたが、埋め立てられて今は陸続きになっています.小高い丘のようなところに建っているあたりに島の名残を感じさせます.

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 蕪嶋神社といえば有名なのがウミネコの繁殖地.ただシーズンは6月ごろとのことで、10月ではほとんど姿は見れませんでした.
 その代わり…… というわけではないのでしょうけど、鳥居のしめ縄の上に神妙な面持ちで鳩がいました.周囲で話していた内容によると、いつもこの鳩はここにいるのだとか.

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 この日は八戸市街に宿をとっていたので、本八戸駅で下車して市街地に向かいました.新幹線の駅である八戸は市街地から離れているうえに周囲にはほとんど店もないんですよね.なので、市街地に向かうには八戸駅から八戸線に乗って本八戸駅で下車するか、バスで八戸の市中心部(八戸線で本八戸駅下車よりもバスのほうが市の中心部に着くし本数も多い)に行く必要があります.
 この日は土曜ということもあって、目星をつけていた店を何件か回るも予約なしでは入れないという状態でした.そんな中でもようやく入れる店を見つけたのでそちらで夕飯をいただきました.

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 八戸に来たらやはり海産物、ということでまずは寿司のセットを注文しました.

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 汁物としてせんべい汁が付いてくるところが嬉しいところです.

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 嶽きみの天ぷら.10月なのでもうそろそろシーズン終了かなと思っていましたが、メニューにあったのでつい注文してしまいました.甘くて美味しいです.

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 あと、やはり八戸ならイカは食べておきたいということでイカ刺しも注文しました.肝も付いててこちらも美味しかったです.

 青森県の主要都市といえば、県庁所在地の青森市、そして弘前市が思い浮かびますが、八戸の市街地というか繁華街もかなりの賑わいぶりでした.訪れた日が土曜の夜ということを差し引いても街中に人があふれかえっていて、ホテルの部屋に戻っても比較的上階であるにも関わらず深夜近くになるまで車の走る音も含めて喧騒が伝わってきていました.

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 翌日は八戸の市街地にあるバス停から八戸駅まで向かい、昼過ぎに東京に着く便で帰りました.
 翌日が月曜で出社なのであまり無理もできませんし.

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 八戸駅で購入した駅弁.イカと鯖を中心とした「三八弁当」です.一夜干し風に仕上げたイカにはワタを使ったタレをかけ、さらに甘辛く煮込んだイカの足としめ鯖という好みの分かれそうなメニューですが個人的には非常に気に入りました.

 今回は『大人の休日倶楽部パス』を利用しての旅行でした.18,800円でJR東日本エリア全線といくつかの三セク鉄道が乗り放題、しかも新幹線と特急も乗り放題かつ6回まで指定席利用可能というのはなかなかの大盤振る舞いです.

 しかしながら実際に使ってみると気になるところもありました.
・利用期間が1年に3回(今年はさらにプラス1回)と期間限定のため乗客が集中してローカル線などが混雑する
・6回まで新幹線・在来線特急の指定券が利用可能だが、そもそも特急列車が激減しており使い所が難しい
・特急列車が少ないからといって普通列車が多いわけでもないので、行程には苦労する

 ただ、この切符を1枚持ってさえいれば支払いの手間なくいくらでも乗車できるというのはやはり楽でいいですね.
 なまじ、元を取ろうとか乗れるだけ乗ってやろう的な貧乏くさい考えを持つとスケジュール的にも苦労するので、ある程度行き先とテーマを決めて、プラスアルファの自由移動を組むとか、もしくは5日間行けるので2つに分けて、3日間の東北旅行のあと、ちょっと長野や新潟に行く、みたいなパターンもいいのかもしれません.
 行程と時間的余裕を考えつつ、また利用したいと思います.