2015/04/15
VIDEO
映画『イミテーション・ゲーム』を見に行ってきました.
天才数学者といわれている、アラン・チューリングの一生を戦時中を中心に学生と戦後の3つの時代を行き来しつつ追った映画です.
第二次大戦中、イギリスはドイツの暗号機「エニグマ」を解読すべく研究をしており、その一員として採用されたアラン・チューリングが「マシンに対抗できるのはマシンだけだ」といって暗号を解析するための機械を開発する…… という話なのですが、戦時中やその当時の風習などに翻弄される様子を中心に描かれています.
映画の内容については詳しくは述べませんが、史実に基づいたストーリーで、大きな功績を残しながらもそのほとんどが極秘事項として公表されず、逆に現代から見れば馬鹿げているような事象により酷い目に遭う様子は見ていても辛いものでした.
タイトルの「イミテーション・ゲーム」について.「イミテーション・ゲーム」とは質問を投げかけてその回答をしているのが機械なのか人間なのか判別がつかない場合には、その機械は思考しているという認識がなされるというもの.プログラミング可能な機械や人工知能への考察など、アラン・チューリングはコンピュータというものの礎を築いた人間の一人であるといわれています.
アラン・チューリングを演じたのは、ベネディクト・カンバーバッチ.BBC制作による「SHERLOCK」のシャーロック・ホームズ役やスタートレックでの悪役など一風変わった役どころが多いですが、今回も見事に演じきっています.
2014/11/30
映画『インターステラー』 を見に行ってきました.
公開から1週間後、土曜の深夜23:30からの上映(しかも上映時間は3時間ちょうど)を見てきましたが、遅い時間にもかかわらずそこそこの観客の入りでした.
(以下、ネタバレ含め内容の話が続きます)
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(more…)
2014/09/18
RICOH GR
世田谷文学館 で開催されている、「日本SF展・SFの国」 を見に行ってきました.
ここにやってきたのは2度目.前回は星新一展のときでした.
RICOH GR
受付前のモニタではとり・みき氏が作成したオープニングアニメが流れており、日本SFの黎明期から現在までを凝縮したものを見ることができます.
日本のSFを語る上でよく出てくる「星新一が開拓し、小松左京がブルドーザで地ならしをし、口笛を吹きながらスポーツカーに乗って筒井康隆がやってくる」というネタもしっかり織り込まれていて、見ていてにやにやしてしまいました.
文学館の展示なので小説メインかと思っていましたが、手塚治虫の漫画やアニメ、ゴジラなどの特撮、SFを題材にした映画など、あらゆるものが展示されていました.
どの展示も興味深いのですが、生原稿には見入ってしまいますね.筒井康隆の癖がありつつも読みやすく字形の整った字体や、星新一のわりと子供っぽいよくいえばポップな字体.星新一の場合は原稿用紙だけでなく普通の紙(HOSHI PHARMACYって書いてあるような紙の裏に)に3mm程度の小さな文字でびっしりと書き込んでいたりするなど、性格を感じるとともに表現したい物事に満ちあふれていたのではという感覚も受けました.
ちなみに展示は一部(写真の場所)を除いてすべて撮影禁止です.
RICOH GR
ミュージアムショップで図録を買って帰宅.表紙の「きょうの想像力があすを築く」という星新一の言葉がいいですね.
この図録がまたすごくて、昔の少年誌的な雰囲気の2色刷になっていて100ページくらいですが、ぎっしり詰まった情報量に圧倒されます.巻末にはSF年表がつき、ふろくにサンダーバードの秘密基地(裏面はジェットモグラ戦車とペネロープ号の完全大図解!)もついてます.
もう一つ、ミュージアムショップでは星新一の描いた鶴、いわゆる「ホシヅル」のマグカップもあり、これも最後まで買おうか迷ったのですが見送ってしまいました.買っておけばよかったかな.でも買ってももったいなくて使えなさそう…….
2014/02/14
RUSH (邦題:ラッシュ/プライドと友情)を見てきました.
1976年のF1シーズンをメインに、ニキ・ラウダとジェームス・ハントの2人のレーサーの関係をテーマにした作品です.1976年というと、自分は生まれてはいたものの幼児なので、リアルタイムでこの戦いを見ているわけではありません.が、後世まで語り継がれるほどのバトルであり、雑誌かなにかでそのあらましは読んで知っていました.
性格が正反対といっても過言ではない2人の戦いと友情関係、そして大事故.
2人だけでなく、周囲の登場人物も実存しているので、基本的なストーリーはノンフィクションであることは間違いないのですが、枝葉の部分はある程度話を盛っているのかなという印象を受けました.
個人的に目を惹いたのはF1マシンたち.どこまで実写でどこからCGなのかはわかりませんが、リアリティの高さを感じました.ストーリーとは直接関係ないのですが、F1カーとして「6輪タイレル」が登場しており、日本グランプリの時にはちゃんとひらがなで「たいれる」と書いてあったののはさすがです.
なまじF1カーがリアルなだけに、もうちょっとF1カー自体の描写やレースシーンが多ければよいのにとも感じました.
2013/12/30
今年1年を振り返る、恒例の企画.音楽や映画など.
音楽は徐々に趣味が固まったというか、新たな音楽を聴かなくなってきた傾向にあり、映画もそもそもそれほど多くは見ないので、多くを語ることもできないのですが.
■ 音楽
今年購入した新譜でよかったのは、
・sakanaction / サカナクション
・RADIO ONSEN EUTOPIA / やくしまるえつこ
・Heavenly Music / 細野晴臣
・Presente / Bajofondo
の4アルバム.
・sakanaction / サカナクション
サカナクションはすべてのアルバムを持ち、昨今の配信がメインとなりつつある現状でもCDで購入するほどお気に入りのアーティストです.
今作もバンド名をタイトルにするほどであり、彼らとしても自信作であることが伺えます.そしてその期待を裏切らない、密度の濃い作品に仕上がっています.
どの曲も素晴らしいのですが、「ミュージック」がやはり出色の出来ですね.
・RADIO ONSEN EUTOPIA / やくしまるえつこ
もともとはNHK-FMで放送されたライブセッション.それに未発表音源を加えてアルバムとしてリリースされたもの.アニメのサントラなどの曲としてシングルリリースされていた曲などが多いのですが、もとのシングルVer.とは別物ともいえるライブならではの躍動感と空気感が魅力です.
・Heavenly Music / 細野晴臣
カーペンターズの「Close to You」からクラフトワークの「Radioactivity」まで、様々な名曲をカバーしたアルバム.カバーといっても、そこには細野晴臣ならではの温もりのあるボーカルと適度にゆるいスローテンポの楽曲があり、オリジナルとは別物の仕上がりとなっています.
・Presente / Bajofondo
アルゼンチンとウルグアイによる、タンゴをベースに現代風のアレンジを加えているバンド、Bajofondo.その3枚目のアルバム.
タンゴならではの憂鬱というか耽美な雰囲気はそのままに、シンセやドラムなどが加わり聴きやすくも奥深さもある作品です.
■ 映画
今年見た映画は、
・Pacific Rim
・Star Trek Into Darkness
・劇場版 タイムスクープハンター -安土城 最後の1日-
の3本だけ.なので、よかったものを選ぶほどではないので、それぞれの感想を.
・Pacific Rim
IMAX 3Dで吹き替え版を鑑賞.監督のギレルモ・デル・トロが子供の頃に見た、日本の怪獣映画に影響を受けて作られた作品.それに吹き替え版では「わかってる」翻訳がなされた結果、「ロケットパンチ!」なんて言葉まで飛び出す、マニアから普通の人まで楽しめる作品に.
3Dでみたこともあり、巨大な怪獣とイエーガーが激しく動く様子に圧倒されディテールまで追いきれないところもあり、結局iTunes StoreでHD版を購入(これももちろん吹き替え版).
・Star Trek Into Darkness
3D版もありましたが、じっくり内容を見たいので2D字幕版を鑑賞.スタートレック好きとしては、はずせない映画.とかいいつつも、前作の「Star Trek」は見なかったので、あとからiTunes Storeでレンタルしたのですが.
いまどきのハリウッド映画らしく、アクションの成分とご都合主義的なところを強く感じ、また逆にスタートレックらしい理論的な科学っぽさがやや希薄なところが気になったものの、満足のいく作品.新キャストで初代のスタートレックの時代の作品を作るという点では、続編も期待せざるを得ません.
・劇場版 タイムスクープハンター -安土城 最後の1日-
NHKにて放送されている「タイムスクープハンター」の映画版.
通常は30分程度の番組のところを映画版にしたこともあり、扱うテーマもいつもの地味な歴史に埋もれた人々の生活ではなく、タイムスクープ社でいうところの「第一調査部」にあたる歴史上の大きな出来事にも関わるものを扱っており、TV放送とはやや趣向が異なっている感じです.
映画版としての長さにあわせるためか、タイムスリップの回数が多かったり、使う小道具が多かったりと、やや間延び感があるのは否めないところ.なのでTV放送よりも娯楽よりの作りとして楽しめました.