【フォトキナ】オリンパスが「ZUIKO」レンズ搭載の高級コンパクトを開発発表
まったく、FinePix X100と同時にこれを発表するというのはなんと間の悪いことか.狙ってぶつけてきたのだとしたら・・・いや、さすがにそれはないでしょう.フォトキナがあるので日程的にかぶっただけでしょう、きっと.
この製品のウリはZUIKOブランドのレンズを採用したとのことですが、わざわざそうやってアピールするほど「ZUIKO」銘のレンズってそんなにブランド価値のある製品なのでしょうか?
ブランド価値のあるレンズといえば、ライカやツァイスといったドイツメーカーの製品が筆頭にあげられます.ノクチルックスやズミルクス、プラナー、ディスタゴンといったように、f値やレンズ設計ごとにネーミングされた製品たちは値段も高価ですがその描写には根強いファンがいます.その証拠に、ソニーは自社の製品にツァイスブランドのレンズを使用し、パナソニックはライカブランドのレンズを使用しています.ツァイス基準、ライカ基準をクリアした製品にブランド使用権が与えられるだけで実際にツァイスやライカが設計していないものが大半ではないかと思われますが、そこまでしても使いたいブランドなのでしょう.
日本でレンズにブランドネームを付けた製品といえば、ニコンのレンズであるニッコールがあげられます.富士フイルムもフジノンという名称がありますね.この二社はコンパクトデジカメにもそれぞれニッコール、フジノンの名称を使っています.
で、ZUIKOですが、今さらそうやってブランドネームを付けただけで話題になるほどのネームバリューがあるとはちょっと思えません.そもそも、レンズをウリにした製品を発表するのであればレンズスペックを公表するのは当然なのにそれすらしていません.モックだけ見せられてZUIKOだ、スゲー!と興奮するほどフォトキナは甘くありません.他に魅力的な製品が大量にデビューしているのですから.
どうも先日のE-5といい、オリンパスからはデジタルカメラに対する熱意というのがまったく伝わってきません.画像にエフェクトをかける機能や、外見をオシャレにしてアクセサリで小遣い稼ぎみたいなことをするより先にもっとすべきことがたくさんあると思うのですが.