
GR DIGITAL III
秋田みやげの「もろこし」です.初めて存在を知りました.
いつ頃からあるものなのかと売り場のかたに尋ねたところ、「お殿様の時代からです」という、あんまり具体的ではないですがぼんやりと時代がわかるような返事が返ってきました.

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見た目からおおよそ想像が付くと思いますが、いわゆる落雁です.売り場にはいろいろな形のものが売られていて、秋田新幹線のレリーフ状のものもあったりしたのですが、秋田らしく?オーソドックスになまはげを選んでみました.
津軽旅行2日目(後半)です(1日目はこちら、2日目前半はこちら).

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
金木駅から五所川原駅に戻ります.
この光景は金木駅から五所川原方面の眺めです.かつて太宰も生家を出るときにはこの光景を眺めたのでしょうか.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
五所川原方面からストーブ列車がやってきます.この反対側から五所川原駅行きのレールバスがやってきて、ここですれ違いをします.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
ストーブ列車を牽くのはディーゼル機関車ですが、車輪を見ると蒸気機関車のような連結棒がついています.ディーゼル機関車でこのタイプのものはとても珍しいそうです.自分も初めて見ました.
ホームにはパックツアーの方々が見えます.観光バスで金木駅にやってきて、終点までストーブ列車を楽しむという趣向のようです.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
津軽五所川原駅で無事に携帯電話を受け取り(ありがとうございました)、JRの改札を通ってリゾートしらかみに乗ります.
青森県内のJR駅の柱にはリンゴをあしらったマークが使用されていました.秋田県内に入ると別のマークだったのですが、遠目にしか見えなかったのでなにをテーマにしているかはわかりませんでした.
列車の背後に格納庫のようなものが見えますが、これは夏に開催される「立佞武多祭り」のときに「立佞武多」つまりねぶたを格納するものだそうです.ねぶたは見たことがないのですが、どうやら想像以上に大きいもののようです.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
いつかは乗りたいと思いつつも、その遠さゆえになかなか実現できないでいた五能線.
五能線の素晴らしさはなんといっても車窓風景です.車掌さんのアナウンスによると80kmにもわたって日本海の沿岸を走り続け、また反対側には津軽富士こと岩木山を見ることができます.残念ながら岩木山は山頂部が雲で隠れてしまってまともに見ることができませんでした.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
途中、深浦駅で青森行きのリゾートしらかみ(青池編成)とすれ違います.
リゾートしらかみには「くまげら編成」「橅(ぶな)編成」「青池編成」の3種類がありますが、この青池編成のみハイブリッド車になっています.
2月でシーズンオフだったせいか、自分の乗っていた車両には乗客はまばらでした.その少ない乗客も鰺ヶ沢で大半が降りてしまい、途中からは片手で足りる程度の人数しか乗車していませんでした.こんなに素晴らしい路線なのに.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
夕陽に照らされる白神山地.雪をかぶった白神山地が夕陽に照らされてピンク色になる様子は言葉に言い表しがたい美しさでした.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
15時過ぎに五所川原駅を出て19時少し前に秋田に到着する、このリゾートしらかみ4号ではちょうど日本海に沈む夕陽を見ることができます.もちろん天候が良ければの話ではありますが.
太平洋側で生まれ育ち、都内で生活をしていることもあって日本海に沈む夕陽を見ることなんて滅多にありません.というか、ここまではっきりと見たのは生まれて初めてかもしれません.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
日本海に沈む夕陽を見ていたら、不覚にも涙が出てきました.

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暗くなってしまうとさすがに見るものもなくなってしまうので、あとは終点の秋田を目指すだけです.
途中の東能代駅で列車は方向転換をすることもあり5分程度停車しました.ホームに降りてみると「バスケの街・のしろ」という看板が出ていました.たしかに能代工業のバスケ部といえば有名ですね.

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19時くらいに秋田に到着しました.次に乗る列車までは2時間半ほど時間があります.
まったく予定をたてていなかったのでとりあえず駅前をぐるっと一周し、駅前のホテルメトロポリタンのスタバで2度目のコーヒー補充、お土産売り場で少し買い物をしてから駅ビルの比内地鶏の店で夕飯をいただきました.
正直言うと、期待して店に入ったわけではないのです.駅ビルのテナントだし、比内地鶏とかいっても鶏肉は鶏肉でしょ、的な感じで.でも一口食べた途端に「!」となりました.鶏肉の濃厚さ、歯ごたえが今まで食べてきた鶏肉とは別物なのです.稲庭うどんもそれまで自分の中では「ただの細いうどん」だったのですが、認識を改めることとなりました.秋田恐るべしです.これは再訪して比内地鶏もうどんもまた食べなきゃダメだなと思いました.

Nikon D700 + AiAF Zoom Nikkor 28-105mm F3.5-4.5D(IF)
最後の長距離列車であるところの寝台特急あけぼのに乗り込んで上野に向かいます.
かつては日本中を大量に走っていた寝台特急も数えるほどになってしまい、こうした機関車が客車を牽引するタイプのものは5本程度しかありません.

Nikon D700 + AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm F2.8G ED + Kenko Tele-Plus 1.5X
寝台特急に乗るには、乗車賃、特急料金の他に寝台料金がかかります.なので実は新幹線に乗るより時間がかかるのに割高なのです.たとえば、東京-秋田間は新幹線利用で13,000円(モバイルSuicaの割引時)ですが、あけぼのB寝台個室利用で18,000円以上もします.その差5,000円.これでは乗る人が減るのも当然のことです.この「あけぼの」は上野から上越線経由で日本海側に出て、秋田経由で青森に向かう列車ですが、秋田にも青森にも新幹線が走るようになった今でも残っているのがむしろ謎だったりします.隠れた人気があるのでしょうか.
今回はB寝台個室の上段を利用してみました.寝台特急を使うのはこれで2度目、B寝台個室は初めてなのですが、個室の扉を開けてその狭さにビックリしました.入り口も狭く、お土産やカメラバッグを手にした状態で通ろうとしたらつかえてしまうほどです.
狭い室内で荷物をやりくりしながらなんとかして布団を敷いて足を伸ばすと、これはこれで意外と落ち着きます.照明を落としてコーヒーを飲みながら薄暗い車窓を眺めるのは悪くないものです.

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給水器です.昔、新幹線0系にあったのを見て以来です.懐かしくて飲んでみましたが、生ぬるくてイマイチでした.

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新津あたりまではうとうとしながら起きていたのですが、目が覚めたら高崎を通過していました.
車内アナウンスによると、対向列車の待ち合わせの関係で50分ほど遅れて運転しているとのことでした.長距離を走る関係で様々な要因によって遅延しがちなところも夜行列車衰退の一因なのかもしれません.とはいえ、あとは自宅に帰るだけであり旅行が終わるのを残念に感じていたので、多少の遅れはむしろウェルカムな気分でした.
おおむね天気にも恵まれ、予想外なほどに暖かい気候で素晴らしい旅行をすることができました.津軽は自分にとっては未知の土地でしたが、まだまだ見たりないところも多く、また訪れたいです.