2022/12/18

BALMUDA The Gohan

Category: 物欲,電化製品,食べ物 — Annexia @ 22:00

 カメラやイヤホン、コンピュータ関係の製品についてはいくつも買ってしまうなど無駄遣いの多い自分ですが、白物家電には興味がないので調子が悪くなるまで使い続ける傾向にあります.炊飯器についても過去30年ほどで2台しか使ったことがなく、しかもその2台目も使わなくなったというのをいただいたものでした.
 この2台めの炊飯器、内蔵バッテリが寿命で電源プラグを抜くと時刻がリセットされてしまうという問題はあったものの、ご飯は炊けるのでまだ使えるのですが、とはいえ炊かれるご飯が好みのものかというとそうでもなく、だったら買い換えてみようかと検討することにしました.

 購入にあたっての条件は、以下のとおり.
・3合炊き
・モチモチとした食感より粒感のある炊き上がりが好み
・保温はなくてよい
・全体的にアールのついた、見た目が妙に丸っこいのは嫌だ
・機能やパーツに技とかダジャレめいた名称をつけた製品も嫌だ

 「モチモチとした食感」で「保温ができて」、「見た目が妙に丸っこくて」、「機能に名前がついた」製品というのは、世の大半の炊飯器がそういうものだと調べていて思い知らされました.まあ大半の機種が保温はできるだろうは思っていましたが、他の特徴についても似たような製品が多いのですね.
 ではこれらの製品はどこで差別化しているかというと、一定の価格以上の製品になると炊飯時の熱のかけ方がシンプルな電熱(「マイコン」となぜか呼ばれる)から複数のスポットで発熱するIHに方式が変わり、そして炊飯釜が熱伝導性を重視した分厚くて重たくて高級な素材を使った製品になることで、1万円程度から10万円くらいまで幅が出るということのようです.
 熱のかけ方、そして熱伝導性に工夫をすることで釜の中で米が動き、いわゆる「踊り炊き」という状態になってモチモチとしたご飯が炊けるという仕組みだそうです.実際は「踊る」というほど米は動いていない、なんていう話もあったりするようですが、まあ米が動くことで表面が削れて粒立ち感からは遠のくので個人的に好みの米からは遠ざかることには違いありません.

 で、こうしたメインストリームから外れた製品というのも少ないながらあって、それらはなぜか「粒立ちのある炊き上がり」で「保温ができなくて」、「出っぱった部分があるなど特徴があって」、「機能名に名前とかはつけていない」という特徴だったりします.それが、バルミューダ「BALMUDA The Gohan」バーミキュラ「ライスポット」の2つでした.バルミューダはデザイン性を重視しつつ斬新な発想の製品を送り出すメーカー、バーミキュラは鋳物メーカー.一般的に知られている炊飯器を作っているメーカーとは異なる立ち位置から参入をしているので、出てくる製品にもこのような特徴が出てくるのでしょう.

 バルミューダとバーミキュラ、どちらの製品も癖があるというか一長一短なところもあるものの、自分の好みの食感のご飯が炊けそうです.どちらにしようかと迷っていたところ、「BALMUDA The Gohan」の新型が出るというニュースがあり、そしてその少しあとにバルミューダから旧型モデルのセールをするというお知らせが届きました.
 勤務先からそれほど遠くないところにバルミューダのショールーム兼直営店があり、そこでセールをしているので見に行き、新製品との違いなどを店員(社員?)に訊ね、新型とセール中の旧型の価格差が2万円以上あることを鑑み、旧型を購入することにしました.

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FUJIFILM X100V

 外観はかまど炊きの釜をイメージしたようです.色は白と黒がありますが自分は黒を選びました.
 左右の出っ張りは移動させる時に持ちやすい取っ手という以外は特に理由はないようです.新型ではこの取っ手部分はなくなりました.

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FUJIFILM X100V

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FUJIFILM X100V

 付属品は内釜と外釜、米の計量カップと水の計量カップ.
 BALMUDA The Gohanは蒸気で炊飯する方式なので、ヒーターの熱が伝わる外釜に水を200cc入れる必要があります.そのため水の計量カップが付属しているのです.
 IH方式では釜の厚さが重要な要素の一つとなるようですが、そもそもの方式が違うせいか非常に軽量で薄手の内釜になっています.

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FUJIFILM X100V

 タイマーは1系統のみ.なので朝晩と炊飯するような家庭には不向きです.
 自分は18時に炊飯してすぐに夕飯にして残りは冷凍にしてしまうので、これで必要十分な仕様です.

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FUJIFILM X100V

 通常は麦ご飯を炊くのですが、1回目は様子を見るべく、きっちりマニュアル通りに2合炊いてみました.
 炊飯をする上での違いとしては、蒸気で炊飯するという方式のせいか、蒸気弁から出る湯気の量が多く、炊飯器の上部1mくらいは軽く湯気が立ち上ります.なので、棚に収めて上部にスペースがないような場所での炊飯は避けた方がいいかもしれません.

 確かに炊き上がりをみても従来使ってきた炊飯器と比べて一粒一粒がはっきりしています.実際にいただいてみても米粒の存在感が強くあります.一般受けする炊き上がりなのかどうかは自分にはわかりませんが、少なくとも自分の好みに近い感じです.
 また、冷凍したご飯についても電子レンジで解凍した時に従来の炊飯器と比べて塊になっておらず、冷凍にも向いているという購入時に受けた説明も納得でした.

 全体的にニッチ狙いの製品ではありますが、自分の使い方にぴったり当てはまるので、非常に満足しています.
 一人または二人で生活し、朝食はパン食などで米は夜のみ、カレーのような汁物をかけたご飯が好きな方には特におすすめです.