2024/06/10

親知らずを抜く(3年ぶり2度目)

Category: 日記・雑記 — Annexia @ 20:38

 親知らずを抜きました.前回は3年前に右上で、今回は右下です.
 今回抜いた親知らずは完全に横向きに生えており、しかも虫歯が進行しており、さらに横向きに生えているために隣の奥歯を圧迫するなど問題点が多く、ずっと前から抜いた方がいいと歯医者に行くたびに指摘されていました.
 ただ、横向きに生えた親知らずというのは抜くのに難易度が高いようで街中にある歯科医院では対処できなく、抜くのであれば紹介状を書くので大学病院に行ってほしいと言われてしまい、億劫さと抜歯するという怖さにより先延ばしにしていました.しかし、そろそろ先延ばしも限界になり、隣の奥歯との隙間が狭くなって虫歯が発生している可能性があるとのことでようやく思い腰を上げ、普段診てもらっている歯科医院から大学病院に予約を取ってもらい、紹介状を手に大学病院に向かいました.

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 信濃町駅周辺の2大スポットは国立競技場と慶應義塾大学病院らしく、床にはこのような行き先案内が.改札を出て右手に向かうと慶應病院、左手に向かうと国立競技場です.

【大学病院訪問1回目】
 病院側から指定された時間が朝8時過ぎだったので、普段の出社よりも早く起きて家を出て、信濃町駅前にある慶應義塾大学病院に向かいました.
 慶應病院に行くのは初めてで、当然ながら病棟の作りやレイアウトもわからないのですが、建物が3つに分かれているあたりから老舗の旅館のように増設に次ぐ増設がされたことがうかがえます.正面の入り口や受付は2号館で、口腔外科の診察を行うのが3号館4階の「4X」で、「2号館を2階に上がり、ファミマの前を通過して左折し、3号館に入ったら4階に向かってください」と案内されました.床には各建物に向かうための線が引かれているのですが、診察を行う場所が細い廊下の先を曲がったところにあったりとちょっとした迷路のようです.
 3号館4階の4Xと書かれた場所に着いたのですがそれらしき受付がありません.隣では4Wが受付しているのですが、4Wは眼科なのでさすがに受付は違うであろうことが想像できます.しばらく待っていると奥の扉が開いて4Xの受付が開始となりました.同じ病院なのに科目によって開始時間が違うというのが謎です.
 4Xで受付をすると、今度は1号館1階に行ってレントゲン写真を撮ってくるようにと言われます.これがまた難解で、今いる3号館を1階まで降りると1号館には行けないので、2階で1号館に向かってから1階に降りるように案内されます.最初に受付をしたのは2号館では?と思ったら、1号館と2号館は渡り廊下などではなくそのまま繋がっているようです.老舗の旅館ライクとでもいうか、一種のロールプレイングゲームっぽさがあるなと感じました.
 レントゲン撮影を終えて再び4Xに戻り、検査終了の旨を受付にて伝え、待合室でしばらく待った後に1回目の診察.状況を伝えて他に罹患している病気や服用している薬を伝え、再び待合室に.またしばらく待ったのちに再度呼ばれて2回目の診察.診察の結果、やはり親知らずを抜いた方がいいですねという結論になり、3人目の医師と抜歯の日程調整を行ってこの日は終了.結局3時間ほどかかりました.

【大学病院訪問2回目】
 病院側の抜歯可能なスケジュールに空きがなくて、2週間ほど経過してようやく抜歯手術を受けました.
 今回抜歯する親知らずですが、かれこれ20年以上も凸凹の虫歯然とした状況が続いていたものの痛みはありませんでした.ところが診察を受けて「この状態で痛くないんですか?」とか「痛むかもしれませんが抜歯まで我慢していてください」などと言われることで意識が集中してしまったのか、じんわりと痛みのような違和感を感じるようになってきました.まったく、人の感覚などいい加減なものです.

 13時から抜歯手術を行うので15分前に受付に来てくださいと言われたので定刻に訪れたところ、さすがに予約済みだけあって、すぐに血圧と体温を測られ診察室の歯医者のあの椅子に通されました.椅子横のテーブルには何かを覆い隠すかのような紙がかけられており、やがて助手らしき方が来ると手で触らないようにしてさらに追加の器具類(抜歯、というか人間の口内に突っ込むにしては随分と大きくてゴツい工具っぽいもの)やら削るためのドリル状のものなどを設置していきました.平然を装ってはいましたが、さすがにこれはちょっと怖いなと感じましたね.

 抜歯自体は自分の知識の範囲内といった感じ.といって仕舞えばそれまでですが、複数回の麻酔注射ののちに埋没箇所の歯茎を切り、引き抜こうとするもうまく抜けず(なんせ横向きですからね)、焼け焦げるような香ばしい匂いがするほどにドリルで歯を削り、3つほどに分解した状態でようやく抜けました.抜いたあとは縫合していただいたのですが、縫合時の糸が口元で擦れて切れてしまい、どちらかというと抜歯箇所よりも口元のほうが後々まで痛く、口を開いたり食事の妨げとなってしまいました.
 痛み止めの鎮痛剤と化膿対策として抗生物質を処方されたのですが、一般的な病院ですと処方箋が出たら近隣の調剤薬局で購入という流れになるかと思いますが、この病院では「手術(抜歯)」→「支払い」→「支払いのレシートに薬引換券が印刷」→「同じ建物内の薬局で受領」という昔ながらの方式でした.内部で情報が共有されているらしく、規模の大きな病院ながらも支払い完了時にはすでに薬が用意されており待ち時間はゼロでした.

 手術直後はそれほど腫れてはいなかったのですが、やはりその後腫れが酷くなり、見た目でわかるほどに左右で頬の形状が違う事態に.術後の状況が読めなかったので手術当日と翌日は有給休暇を申請していたので、平日に2連休するの久しぶりだなと思いつつおとなしく静養することにしました.
 術後でつらいのはやはり食事.抜歯した右側は手術当日は血が止まらず、翌日も唾液にうっすらと血が混じる状況でしたので、怖くて右側では噛めません.というよりも、咀嚼すると痛み止めを飲んでいても痛みというか違和感があり、結果として柔らかい食べ物(おかゆ、雑炊、伊勢うどん、菓子パン)といったものばかりの食事となります.おかゆや雑炊は「美味しい」とパッケージに書かれていても食感含めて味気なく感じられるのですが、救いとなったのは何気なく購入しておいた、電子レンジで調理する骨抜き魚のセットでした.歯に負担を与えない程度に柔らかく、しかもしっかりとした味付けでおかゆのサポートとして頼もしい存在でした.白ごはんのお供としても十分いけるので、これからも冷凍庫に常備してもいいかなと思えるほどに気に入りました.

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【大学病院訪問3回目】
 抜歯から1週間後、縫合箇所の抜糸と経過観察のために3度目の通院をしました.
 抜糸も痛むのかなと想像していましたが、まったく痛み(というよりも糸を抜かれた感覚すらも)なく、経過も問題なしということでこれにて終了となりました.鎮痛剤や抗生物質は4,5日分を処方されていたので抜糸時にはすでにどちらも飲み切ってしまっていましたが、追加の必要性は感じられなかったので処方はしてもらいませんでした.
 抜歯1週間で口の中がどうなったかというと、親知らずを抜いた部分は穴が空いた状態になっており、その周囲には抜歯時に切った頬や歯茎部分と思われるものは柔らかな肉のようになって残っています.いずれは親知らずのあった場所は埋まっていくのでしょうけど、食べ物のカスが入って炎症など起こさないようにしばらくは注意が必要そうです.
 怖いのは抜歯した隣の奥歯が虫歯になっていないかということ.親知らずが奥歯を圧迫するようにして生えていたので、歯ブラシなどが届かない部分があったのです.そちらは普段から診てもらっている歯科医院のお世話になることになります.