2022/12/09
気に入って使用しているKeychron K8 Pro.
キーキャップについては以前のブログで交換したことを書きましたが、K8 Proはキーキャップのみならずホットスワップ対応なのでキースイッチも交換可能です.
交換可能ならばいじってみたいのが欲というもの.ということでさらにあれこれとカスタマイズを施してみました.
Apple iPhone 13 mini
自分の購入したK8 ProのキースイッチはGateron G Pro Redが使用されています.
悪くないキータッチなのですが軽すぎる印象なので、もう少し重めのキースイッチに交換したい、そして以前に使用していたApple標準キーボード(昔のADBポート時代のもの)がタクタイルスイッチだったので、タクタイルで評判のいいものを使ってみようということで、海外の通販サイトDropにて販売されている、Holy Pandaを購入してみました.
タクタイルの感触は悪くはなかったのですが、Gateron G Pro Redに対して今度は逆に重さを感じました.しばらくは使用していたのですが、肩への負荷を感じるようになったので別のものを試してみることにしました.
FUJIFILM X70
新しいキースイッチが届く前に、Dropに発注していたキーキャップDROP + BIIP MT3 EXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAP SETが届いたので交換しました.
アイボリー系のキーキャップに黒の縦長でイタリックの書体、ということでかつてのApple Keyboardのデザインモチーフに近いものです(オリジナルは文字がキーキャップの左下に寄っていましたが).
FUJIFILM X70
FUJIFILM X70
キーキャップの種類ごとに販売が分かれており、必要最低限の組み合わせだとアルファベットキーとModefiersキー(EnterやShiftキーなどのセット)の組み合わせで事足りるのですが、ファンクションキーをMacOSのLaunchpadやミュートなどに対応させたメディアキー、そしてさまざまなアイコンをあしらったアイコンキーが用意されており、これらも購入すると結構な金額になってしまいました.さらに購入した時期が円安のピークともいえる時期で、もちろん海外通販なので送料もかかり、さらには関税まで徴収されてしまったので、キーキャップでありながらK8 Pro本体よりも高額になってしまいました.
もうちょっと待ってから買えば円安も少し落ち着いて、しかもブラックフライデーセールで数千円は安く抑えられたのですが……
FUJIFILM X70
FUJIFILM X70
このキーキャップのもう一つ特徴的なのがキープロファイル.
K8 Proの標準キーキャップはOSAプロファイルと呼ばれるタイプのものですが、新たに購入したキーキャップはMT3と呼ばれる、昔の端末を意識して傾斜を強めにつけたものです.傾斜によって指移動が減っている印象なのですが、これだけ傾斜がついていることもあって上段と中断のキーキャップではかなり高さの差があります.キーの列によってかなり形状が異なるので、別の列のキーキャップを持ってきて差し替えると違和感が大きそうです.なのでアイコンキーのようなどの列で使用するかユーザによって異なるキーキャップは列に応じて複数用意されていたりします.
Apple iPhone 13 mini
K8 Pro標準もEXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAPもキー素材はPBTなのでざらついた感触で指へのあたりも柔らかく感じられます.またPBTは素材の特性なのか一般的なABS素材に比べて音が低く、コトコトと柔らかな音がするところも気に入っています.
また、K8 Pro標準のキーキャップが文字色部分のみ別パーツで構成されている「ダブルショット」であるのに対してEXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAPは素材に染み込ませるように印刷する「昇華印刷」になっています.一般的にはダブルショットの方がキーに厚みが出て落ち着いた音になる傾向にあるそうですが、EXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAPの方がそれを差し引いてもキーの厚みがあるので静かで落ち着いたタイプ音がします.
FUJIFILM X70
新しいキースイッチが到着しました.
K8 Pro標準で使用されているキースイッチと同じメーカー、GateronのNorth Pole Yellowという製品です.
キースイッチはメジャーなものとしては軸の色によって、赤軸(リニアでやや軽め)、茶軸(タクタイル)、青軸(クリック感あり)がありますが、リニアで赤軸よりも少しだけ重い製品を黄軸と称して売っているところがいくつかあります(さらに重くなると黒軸となる).
また、ゲーミングPC用キーボードなどでよく派手に光らせたりしますが、そうした用途にも対応して透明の素材でできているのも特徴です.K8 Proも派手に光らせたりできますが、オフィス用途でしかもバッテリ駆動、Bluetooth接続で使用しているので、無駄なバッテリ消費はしたくないので自分は普段は消灯しています.なのでキースイッチの色は何色でも構わないのですが、K8 Proはキーキャップの下が見えやすいので差し障りのない色ということでクリア素材の製品を選びました.
Apple iPhone 13 mini
試しにキーキャップをつけない状態でLED点灯させるときらびやかに点灯します.
FUJIFILM X70
キーキャップをつけても隙間からキラキラとした光が見えます.基本的にLEDは点灯させずに使用するとはいえ、たまに気分転換で点灯させるのもいいかなという気になります.
FUJIFILM X70
紆余曲折があったものの、Keychron K8 Pro、Gateron North Pole、DROP + BIIP MT3 EXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAP SETの組み合わせはなかなか気に入っています.
・K8 Pro標準のキーキャップでは気になっていたBackspaceキーやSpaceバーのやや響く軽めの音がしなくなったこと
・Gateron G Pro Redよりも重みのある、それでいて負担を感じさせない程度に収まっているNorth Poleのキースイッチの落ち着いたキータッチ
・DROP + BIIP MT3 EXTENDED 2048 CUSTOM KEYCAP SETのクラシカルでそれでいて現在のMacOSの操作系にも対応したキーキャップデザイン
など、どれも満足のいく上質のキーボードに仕上がったかなという印象です.
とくにタイプ音がコトコトと落ち着いた低めの音になったのは、キーボード本体とキースイッチ、キーキャップの3つのトータルの組み合わせの成せる技といえるでしょう.
とはいえ、またそのうち気が変わって新しいパーツに交換したり、気分転換に違うキーボードを使いたいと思い立って別のものを買ったりするかもしれませんが.
2022/10/19
Apple iPhone 13 mini
会社で使うためのキーボードを新調しました.KeychronのK8 Proです.
Apple iPhone 13 mini
いままではFILCOのMajestouch Convertible 2 Tenkeyless 赤軸・テンキーレス・英語 US ASCIIを使っていましたが、BluetoothがVer.3のせいなのか仕様なのか相性の問題かわかりませんが安定せず、連打されてしまうことが多々あったのが問題でした.また約4年ほど使用し、キーキャップがテカり始めたので、キーキャップを交換するくらいなら別のものに変えるのもありかな…… と思って、別の機種を選定することにしました.
キーボード選択の条件は、
・TKL(テンキーレスキーボード)
・US配列
・Bluetooth接続
・機械式、キースイッチは赤軸もしくはそれに準じた製品であること
・MacOS対応、もしくは公式には対応していなくてもキーマッピング変更などで支障なく使えること
というくらい.
これらの条件で調べていって、候補に残ったのがKeychron K8 Proでした.
Apple iPhone 13 mini
Keychronは香港のキーボードメーカーです.
スタンダードなKシリーズ、ハイエンドのQシリーズを中心にキー数に応じていくつもの製品を出しています.ハイエンドのQシリーズのキータッチは素晴らしいと評判なのですが、キータッチを追求するあまり、すべて金属筐体でBluetooth接続に非対応なので、スタンダードなKシリーズでテンキーレスのK8、その中でもキーカスタマイズに対応したK8 Proを選択しました.
香港からの直販も可能ですが、電波法の関係もあって技適を通っていない製品を日本国内でBluetoothを使用することは禁止されているので、技適をクリアした日本代理店の販売する製品を購入しました.購入はヨドバシ.comにて20,900円でした.
Apple iPhone 13 mini
箱から出して驚いたのがその重さ.今までのMejestouchも1kg弱の重量がありましたが、K8 Proは1.15kg.K8 Proの中でも複数のバリエーションがあるのですが、自分の選択したモデルがアルミフレームを採用したもののため、特に重たくなっています.
側面にあるのがMacOS/Windowsの切り替えスイッチと、USB/Bluetooth/Power Offの切り替えスイッチ.USB端子はいまどきらしくType-Cが採用されています.バッテリが内蔵されており、キーボードライトを使用しなければ300時間ほど使用可能だそうです.
Apple iPhone 13 mini
キーボードにはバックライトが搭載されています.自分の選択したモデルではRGBで色が変化し、いくつかの照明パターンから選択することができます.とはいえ、社内で使用するものなので照明は必要ないですし、それにBluetooth接続でバックライトを使用すると100時間程度に動作時間が減ってしまうので使っていません.
Apple iPhone 13 mini
キーキャップはPBT素材で、一般的なキーボードに使用されるABS素材よりもテカりにくいものでできています.
またダブルキャップと呼ばれる、2色の樹脂素材を使用してキーキャップの文字を表現しているので、もし表面が削れても印字が消えづらくなっています.
安価なキーボードでは表面に文字をプリントだけなので使っていくうちに文字が消えてしまったりすることもありますが、そうしたことのないようになっています.また樹脂を二重に使うことでキータッチの音も抑えられたりできるようです.
Apple iPhone 13 mini
Apple iPhone 13 mini
標準のキー色のescキーやenterキーが赤色なところなどがあんまり好みではないので、純正のグレーのキーキャップを取り寄せてみました.フルサイズキーボードにも使えるセットなので、テンキーレスでは使わないキーもいくつか付属しています.
Apple iPhone 13 mini
esc/enterキーをイエローに変更し、またファンクションキーやshiftキーをグレーに変更して、全体的に落ち着いた色に変更してみました.キーキャップを簡単に交換できるだけでなく、その下のキースイッチ自体も自由に交換することができます.なので、場所によってキーの重さや感触を変更するなんてことも可能になっています.
Apple iPhone 13 mini
また、キーキャップが交換できるだけでなく、QMK/VIAというキーボード割り当て変更ソフトに対応しており、すべてのキーの割り当てが可能になっています.さらにマクロも割り当てできるので、キーを1つ押すだけでショートカットキーを押すのと同じことも可能です.
自分の場合は、右上のキーを鍵のキーに変更し、MacOS側でスリープのショートカットを設定しておいて割り当てることで、離席するときにすぐスリープをかけるようにしています.また、その左のマイクのキーにはZoomでマイクミュートがすぐできるように、shift+command+Aを割り当てました.
20日ほど使用しましたが、キータイプの感触やBluetoothの安定性、見た目も含めてすべてにおいて不満がありません.Bluetooth Ver.5.1ということもあってか極めて安定しています.
2022/10/10
FUJIFILM X-Pro3 + XF60mm F2.4 R Macro
COVID-19感染により保険金が出たので、以前から欲しかった腕時計を購入しました.
HAMILTONのJazzmaster Open Heartの36mmのブルーです.
FUJIFILM X100V
何年か前から欲しいなとは思っていたのですが、12万円以上(ベルトなどにより価格は異なります)するので躊躇していたのですが、なんていうか、一種の「あぶく銭」とでもいうような収入があったので手を出してしまいました.なお、正規輸入品ではなく並行輸入品なので消費税を含んでも9万円以下で買えました.並行輸入品らしく、国際保証書には中央アジアの某国の店のスタンプが押されていました.まあ購入した店の保証が2年つくということですし、機械式時計である程度メジャーなメーカーの品であれば修理はなんとでもなるでしょう.
木箱(合板っぽいですが)に入っているあたりがちょっと高級感があります.ハミルトンはもともとはアメリカの時計メーカーでしたが、いまはスイス資本となって、スウォッチのグループに所属しています.ムーブメントはスイス製をうたいつつも、Jazzmasterというネーミング(ほかにも「American Classic」や「Broadway」という製品も)にアメリカらしさを感じさせるのはそうした経歴によるものでしょうか.
FUJIFILM X-Pro3 + XF60mm F2.4 R Macro
この時計を選んだのはなんといってもこの大胆なスケルトン.時計としての見やすさという点ではやや難がありますが、それを補ってあまりある魅力があります.テンプは12時の位置にあり、動いている様子がカットされたスケルトンから見ることができます.
文字盤の色はグレーがかったブルー.ほかにもいくつかのカラーバリエーションがあり、またサイズも42mmや40mmもありますが、今回は36mmという小径のものを選びました.海外のオフィシャルサイトでは女性向けという紹介がされており、男性向けとして同色の42mmが用意されているのですが、自分の手首周り(約16cm)からするとこのくらいのサイズがしっくりきます.
FUJIFILM X100V
裏面もスケルトンです.ムーブメントはH-10と呼ばれるもの.ハミルトン製ということになっていますが、ETA社の2824-2というムーブメントをベースに改良を施した製品です.その改良の最大のポイントはフルに巻き上げると80時間動作し続けること.多くの機械式時計が40時間くらいの動作時間なのに対して約2倍駆動し続けるのはなかなかのインパクトがあります.
FUJIFILM X-Pro3 + XF60mm F2.4 R Macro
FUJIFILM X-Pro3 + XF60mm F2.4 R Macro
ストラップはオーストリッチ革なのはいいのですが、ベージュで好みではないので明るめのブラウンのものに交換しました.
また、バックルもピンバックルで革が傷みやすいので純正のDバックルに交換しました.このDバックル、セイコーの製品のようなバネ棒で固定するタイプではなく、極小のネジで固定するタイプで老眼の進んだ自分の目では取り付けるのが非常に困難でした.
スケルトンのデザイン、サイズ、文字盤の色など、どれをとってもとても気に入っています.
2022/08/12
FUJIFILM X70
暑さ対策として、ソニーの着るクーラーこと、REON POCKET RNP-3を購入しました.
この手の季節商品は本稼働となるシーズンには品切れになって手に入らないことが多いので、4月下旬に入手しました.これを書いている8月の暑い最中では、やはり入手困難なようです.
購入したのはREON POCKET RNP-3本体と専用のネックバンド.RNP-3を固定するための専用シャツ等も販売されていますが、汎用性を持たせるためにはこのネックバンドが必須となります.本体がRNP-3と「3代目」っぽい型番なのに対してネックバンドがRNPB-N2と2世代目っぽいのは、本体は毎年アップデートしているのに対してネックバンドはモデルチェンジを1回しかしていないからだそうです.
FUJIFILM X70
内容物一式.本体の下にある白いものは金属部分に貼り付けるシリコンシート.金属が直接肌に触れるのに違和感がある場合は使うものですが、自分は使用していません.
FUJIFILM X70
FUJIFILM X70
ネックバンドを装着した状態での表裏.左右にある細長い部分を肩にかけるようにして前側に回し、金属部分を首筋に当てて使用します.
金属部分にはペルチェ素子が使われており、電圧をかけることで強制的に表裏の温度差を発生させ、その状態で皮膚が接する側の反対側をファンで冷やすことで冷たさを感じる仕組みになっています.
電圧のかけ方を逆にすることで熱を発生させることもできますが、低温やけど対策なのか連続稼働時間は1時間に制限されるようです.
FUJIFILM X70
本体にバッテリを内蔵しており、USB-Cで充電します.
ただし、軽量化のためか、バッテリ容量はそれほど大きくないので本体のみでのバッテリ持続時間は短めです.また、出力を抑えるために本体のみではフルパワーでの駆動はできません.
FUJIFILM X70
この手のキワモノ的製品は海外で製造しているんだろうなと勝手に思っていましたが、意外なことに日本製でした.
FUJIFILM X70
暑くなる前にテストで使用してみたところ、自動設定で動かしても1時間ちょっとで内蔵バッテリを使い切ってしまうことがわかったので、外付けのバッテリを購入しました.
使用するにあたっては、身体に近いところで使うこともあって安価な適当なバッテリを選ばずに、耐久性や多少の衝撃があっても耐えられるような製品がいいだろうという判断から、エレコムのNESTOUTというアウトドアユース向けに作られたバッテリを購入しました.
あんまり重たいものは避けようと思いシリーズ中最も軽い、容量5,000mAhのものを選んでみました.
FUJIFILM X70
ねじ込み式のキャップを外すとUSB-AとCの2つの端子が出てきます.
さすがにキャップを外した状態では防水にはなりません.
FUJIFILM X70
バッテリ残量は5個のLEDで20%刻みで表示されます.
FUJIFILM X70
外付けバッテリをREON POCKETと接続するケーブルは、ケーブルの取り回しと透け対策としてANKERのPowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル 0.9mのホワイトを使用.柔らかい素材で背中から腰までシャツの中を通して使っても存在を忘れます.また長さ的にも90cmという長さはベルトに引っ掛けた外付けバッテリまでちょうどいい長さです.
FUJIFILM X70
バッテリ末端部に三脚取り付け用の穴があるので、そこにRICOH THETA用に販売されている三脚穴ストラップ金具を取り付け、腰のベルトから下げるようにストタップを取り付けました.
使ってみた印象です.
本体には電源スイッチ以外のボタンはなく、設定も含めて操作はスマホのアプリから行います.
装着すると自動的にスイッチが入るようにも設定できますが、机に置いたような状態でも誤作動で電源が入ることがあったので自分は自動電源オンの機能は切っています.
電源を入れた時の首筋がすっと冷え込む感覚は強烈です.ただ、ずっと使い続けていると皮膚の感覚が麻痺してしまうので、涼感が薄れてきてしまうのが難点でしょうか.
出力は自動設定、またはマニュアルで4段階ですが、外部バッテリを繋いだ状態のみ、マニュアル時の最大出力が「4」から「4+」とさらに上がるようになっています.
ずっとフルパワーで動かし続けていると涼しさを感じなくなってしまうので、強弱をつけることで涼しさを感じられるようになりますと説明があるのですが、そうすると強弱の「弱」にしたときに涼しさではなく暑さを感じてしまうのがもどかしいところではあります.また、排気口が上部にあるのですが、首の角度を後ろ寄りにすると熱風が当たるのもちょっと残念なところです.
外付けバッテリについては5,000mAhあれば十分だろうと思っていたのですが、屋外で使ったときにフルパワーで4,5時間程度しか持たなかったので、同じNESTOUTブランドの10,000mAhのバッテリを追加で購入しました.
2022/07/03
FUJIFILM X70
ワイヤレスイヤホンヤマハのTW-E7Bを購入しました.
この機種の先代としてTW-E7Aという製品があり、ヤマハ製品好きの自分としては購入を検討していました.
が、評価が散々で、ケースに入れても充電されない、混んでいる場所で通信が途切れる、ノイズキャンセリングがほとんど効かないなどの問題を抱えており、発売からしばらくした段階で回収・返金となってしまいました.
それからしばらくの年月が経ち、新型としてTW-E7Bが出るというので予約して購入してみました.
先代が回収されたような製品なので、いくらなんでも同じミスはしないだろう、汚名返上のために力を入れてくるのではないか、という期待値もあって実機も見ないで予約を入れて発売日に入手したのですが、正直ちょっと不安ではありましたね.
FUJIFILM X70
付属品は昨今のワイヤレスイヤホンとしては一般的な構成.
イヤホン本体+充電ケース、交換用イヤーピース(XS/S/M/L/XL)、USB-A to C充電ケーブル、説明書等の書類.
外箱のデザインは下位機種のTW-E3Bなどと共通ですね.中身の収納方法は違いましたが.
FUJIFILM X70
安価なイヤホンだとカラーバリエーションの多さを売りにしていることが多いですが、3万円くらいのイヤホンにしては珍しくカラーバリエーションがダークブルー、ベージュ、ブラック、ホワイトの4色もあり、今回はダークブルーを選択しました.ダークブルーに差し色のブラウンが入って、好みの配色です.
FUJIFILM X70
サイズは結構大きめ.イヤーピースが差し色のブラウンなところにこだわりを感じますが、安定させるためにしっかりと耳に押し込んだ状態で長時間使うと右耳が痛むので(かといってイヤーピースのサイズを小さくすると安定性が損なわれる)、手持ちのイヤーピースをあれこれ試してみました.
・final イヤホン用イヤーピース TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様:しっかり奥までフィットするものの、遮音性が低下してしまう.
・Spinfit CP360:ソフトな装着感で耳への負担は少ないものの、遮音性の低下と低音が減ってしまう.
・コンプライ Tsシリーズ(たぶんTs-200だと思われる):遮音性はかなりいい、音質も変化なし.
ということで、コンプライを使うことにしました.後述するように、遮音性が重要なのがコンプライを選んだ大きな理由です.
イヤホン本体の特徴として、耳に取り付けた状態で側面上部に物理ボタンが用意されています.左は1つ、右は2つで、左は再生/停止、外音取り込み/ノイズキャンセリングの切り替えを、右やボリュームと早送りを操作できるようになっています.タッチセンサーのような誤作動もなく、また側面にあることで操作してもイヤホンが耳にめり込むこともないので使いやすいです.
また、近接センサーを搭載しており、耳から取り外すと自動的に一時停止、再び耳に付けると再生開始、というのは便利です.ただしコンプライを使った場合には装着した状態でも取り外したとご認識されることが多いのでオフにしています.
FUJIFILM X70
手持ちの左右独立ワイヤレスイヤホンとのサイズ比較.
左から、ag TWS03R、YAMAHA TW-E3B、final ZE3000、YAMAHA TW-E7B.こうして比べるとやはり大きいですね.
肝心の音質や使い勝手など.
音質について.極めて解像度の高い、クリアな音質です.他のイヤホンでは潰れがちな細かな音までしっかりと表現され、ピアノや管弦楽器などアコースティック系の音が伸びやかに綺麗に聞こえます.
ロック系の音も悪くはないのですが、勢いで聴かせるというよりは落ち着いた感じなので自分の手持ちのイヤホンではZE3000のほうが合う感じがしました.
解像度の高い音色というのが災いしてか、クラシックなどで録音状態のそれほどよくないもの(ライブ盤など)を聴くとそれなりにしか聞こえないです.
付加価値的機能として、
・リスニングケア(アドバンスド):小音量で聞こえづらくなる低音/高音域を自動補正し、小音量でも聴きごたえのあるように自動補正する、ヤマハ独自の機能.オフにするとおとなしめの音質になってしまい、ついボリュームを上げてしまうので、聴覚保護には一定の効果を発揮するようです.
・アドバンスドアクティブノイズキャンセリング:自分はここ数年ノイズキャンセリング付きのイヤホンを使用していないので(Shure AONIC 50は持っていますが、家の外では使わないのでノイズキャンセリング機能はほとんど使ってない)他機種と比べることができないのですが、効きはかなり弱めです.ヤマハの説明によると音質重視のノイズキャンセリングだそうですが、周囲のノイズのせいで肝心の音楽が聴きづらい部分があるので、やや本末転倒な気もします.そのため、遮音性の高いコンプライを使用してイヤーピースからのノイズの侵入をある程度防ぐことで、ようやくノイズキャンセリング効果を発揮できる感じです.
・リスニングオプティマイザー:耳内部の音響特性を測定し、自動補正する機能.どのくらいの効果があるのかは不明.
・アンビエントサウンド:外音取込機能.違和感なく外部の音を再現してくれるので便利なのですが、個人的には買い物でレジで精算するときに使いたいので、アンビエントサウンドオンで同時に曲を一時停止する機能がほしかったですね.
・ゲームモード:低遅延伝達モード.自分は使わないかな.
といった機能を備えています.
発売時の価格3万円(+消費税)という、ワイヤレスイヤホンとして高額な製品ですが、ノイズキャンセリングなどの付加価値的な部分では同価格帯の他社のほうがいいのではないかという面は否めないかもしれません.
しかしながら音質のよさという点では、音響メーカーだけでなく楽器メーカーとしての矜持を感じさせられました.とくにアコースティック楽器や女性ボーカルについては誇張はせずリアリティのある音質を追求している印象で、その点では選ぶ価値のある音質ではないかと思います.