2022/12/31

2022年を振り返る – 物欲篇

 1年を振り返る、最後は物欲篇です.外出が少なかったこと、後述しますが予期せぬ収入があったりしてあれこれと買っています.

1月、2月:コート2着
2月:Astell&Kern PEE51
3月:Apple iPhone 13 mini
4月:SONY REON POCKET RNP-3
6月:YAMAHA TW-E7B
7月:Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical
8月:HAMILTON Jazzmaster Open Heart
8月:【番外編】M2 MacBook Air
10月:Keychron K8 Pro
12月:BALMUDA The Gohan
12月:final ZE8000

1月、2月:コート2着

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FUJIFILM X100V

 衣類にはわりと無頓着な方ですが、この冬はコートを2着購入しました.
 1着は以前に着ていたものの色違いでこれは最初から買うつもりだったのですが、もう1着については以前から使っていたものがリュックと擦れて穴が空いてしまったので急遽購入したものです.
 どちらも気に入って着用しています.

2月:Astell&Kern PEE51

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FUJIFILM X100V

 USB-Cポートに接続して使用する、3.5mmイヤホン端子変換オーディオアダプタです.
 使用しているiPad Pro 11inch(初代)とiPad mini 6がどちらもイヤホン端子がないというのもあるのですが、このアダプタを使用することでハイレゾ音源についても高音質で出力することが可能になるので購入しました.

3月:Apple iPhone 13 mini

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FUJIFILM X100V

 iPhone SE2からの買い替え.
 iPhone 12から始まったminiシリーズが売れ行き不振で、iPhone 14シリーズの後継機は出ないという噂が流れ始めてきたので小型機好きとしては買えるうちに買っておこうということで購入しました.
 SE2も13 miniもどちらもPRODUCT REDですが、13 miniの方が赤の色味がダーク気味で深みのある赤なのが気に入っています.

4月:SONY REON POCKET RNP-3

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FUJIFILM X70

 自転車に乗るときの暑さ対策として購入したのですが、夏の暑い時期には通勤時などにも使用していました.バッテリ容量が少ないのか消費電力が高いのか、出力を上げると短時間でバッテリが切れてしまうので、長時間使用するような場合にはモバイルバッテリを接続していました.
 また冬場も暖房器具として使用できるので重宝しています.

6月:YAMAHA TW-E7B

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FUJIFILM X70

 ヤマハのワイヤレスイヤホン.登場後すぐに電源等の不具合によって回収・販売終了になったTW-E7Aの後継機です.
 ヤマハにとってはリベンジとも言える製品なのでいいものを作ってくるだろうと期待して購入しましたが、期待を裏切らない音質です.

7月:Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-Mount

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Apple iPhone 13 mini

 Voigtlanderブランドの富士フイルムXマウント用レンズとして登場した35mm F1.2に次ぐ2台目のレンズです..
 好みの焦点距離、明るいレンズ、そして最短撮影距離の短さと、撮影場所を選ばない使い勝手のよさもあって、自分の理想に近いレンズです.また、Xマウント専用レンズということで、カメラ本体と通信機能が備わっており、EXIFデータとして撮影データが記録されるだけでなく、X-Pro3で使用した場合には焦点距離に応じて光学ファインダーのパララックスが自動補正されるのも気に入っています.
 撮影に出かけてサンプルとなるような写真をある程度集めてからブログのネタにしようと思っていて、そのままになっていますので、いずれまとめようかなと思っています.

8月:HAMILTON Jazzmaster Open Heart

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FUJIFILM X-Pro3 + XF60mm F2.4 R Macro

 以前からほしい時計だったのものの価格面のネックもあり先送りにしていたのですが、COVID-19感染による保険金という棚ぼた的な収入があったのでつい購入してしまいました.
 文字盤の大胆なカットによるスケルトンデザインが気に入って購入しましたが、80時間動き続けるパワーリザーブ、ずれの少ない時計本来の性能も相まって気に入っています.

8月:【番外編】M2 MacBook Air

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FUJIFILM X100V

 業務での使用機材として会社経費で購入したのでこれは番外編扱いで.
 以前に使用していたMacBook(12inch, 2017)が使用開始から5年ほど経過し、処理速度的にもSSD 512GBという容量的にも業務的に支障が出ている状況でしたのでM2 MacBook Airを導入しました.
 M1 MacBook AirではなくM2 MacBook Airを選んだのは、電源アダプタにMagSafeが復活したこと、それからRAM容量が24GBになったことでしょうか.業務上、Windowsも使うことがあるので、ParallelsがARMベースのWindowsに対応するようになったタイミングでRAM24GBまで搭載できる製品が出たというのも買うきっかけとして大きかったです.

10月:Keychron K8 Pro

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Apple iPhone 13 mini

 MacBook(12inch, 2017)のキーボードが非常に使いづらいため、会社では外付けのキーボードとしてFILCOのMajestouch 2を使用していました.ただBluetooth Ver.3.0という仕様のせいかBluetooth接続ですとキーがリピート入力されてしまうことが多々発生しストレスだったので、別の製品としてKeychron K8 PROを導入しました.
 PROがつかないK8は触ったことがないので詳しくはわからないのですが、YouTubeの映像を見ているとタイプ音が筐体で反響したり、キートップがABS素材のせいで反響音がうるさく感じられますが、K8 PROはキートップがPBT素材だったり内部に反響を抑える素材が入っているため落ち着いたキータイプ音がします.
 キースイッチやキートップが交換可能な機種ということもあり、購入後にあれこれとパーツ交換をした結果、外見は全く違うものになってしまいました.そうしたカスタマイズできる点も含めて気に入っています.

12月:BALMUDA The Gohan

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FUJIFILM X100V

 白物家電には興味がなく、壊れるまで使う自分としては珍しく、炊飯器を買い替えました.
 バルミューダ製の炊飯器ということで一般的な炊飯器とは異なり、蒸気の熱で炊飯する構造のため外釜と内釜の二層構造となっており、外釜には水を入れて内釜に米と炊飯用の水を入れるようになっています.
 IHの炊飯器のように米を動かして炊くのではないので、粒だった炊きあがりになるのが特徴であり、もちもちとした炊きあがりよりも米の一粒一粒の存在感があってそこが好みです.

12月:final ZE8000

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Apple iPhone 13 mini

 finalのワイヤレスイヤホンは昨年末にZE3000を購入していますが、それに続いて上位モデルとしてZE8000が発売されたのでそちらも購入しました.
 購入当初は音のこもりが感じられてどうしたものかと思っていましたが、しばらく聴いているうちにエージングなのか自分の耳が慣れたのか、それとも別の要因かわかりませんが非常に好みの音質になりました.音の広がり、描写などに非常に癖というか特徴がはっきりしており、好みの分かれるイヤホンかもしれません.final独自の音響理論をもとに作られた製品とのことで、高音質のアンプを搭載しさらにDSPによる音質チューニングが施されているという点で、電源を使用しない有線イヤホンではなしえない音を実現した、というのがこの製品の最大の特徴です.

 来年はどうでしょうか.カメラ関係はX-Pro3とX100Vの後継機が出たら買い替えを検討したいのですが、どちらも現状では出る見込みはそれほどなさそうです.他にもほしいものはいくつかあるものの、決定には至らずといったところでしょうか.

2020/12/31

2020年を振り返る – 物欲篇

 2020年を振り返る、最後は物欲篇です.

■カメラ
1月 Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

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 正直いうと、あんまり深く考えずに買ったレンズです.程度のいい中古がネットで出ていたのでつい食いついてしまったとでもいうか.
 APS-Cフォーマットのカメラで使用すると42mm程度になるので自分が好みとする28-35mmくらいの画角よりやや狭く、その点でも微妙かなと思っていたレンズではあるのですが、使ってみると画質が好みで画角的にも操作性的にもすんなり馴染み、お気に入りレンズになりました.そこそこ明るいので絞りで撮りかたに変化をつけられるのはいいですね.
 あんまりレンズの性能云々とか詳しくないのですが、非球面レンズを使用していないので、特有の切削痕とおぼしき玉葱ボケなどと呼ばれる同心円状のボケが出ないのが気に入っています.非球面レンズを使用していないということは画質面でのマイナスがありそうな気もしますが、とくに不満もないですね.

2月 FUJIFILM X100V

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 X100T、X100Fに続いて購入した、X100シリーズの最新型.
 近接域でソフトフォーカスレンズかと見間違うような描写を改めた新型レンズを搭載し、背面液晶がチルト対応になるなど、単焦点レンズであることを許容するならば欠点らしい欠点のないカメラに仕上がっています.あとはしいていえば手ぶれ補正機能が非搭載なことくらいですが、レンズシャッターでレリーズショックも皆無なので自分はそれほど大きな欠点だとは思ってないです.
 X100シリーズは国内だけでなく世界中にファンがいるからかアクセサリも豊富で、専用のフードやサムレスト、ボディカバーなどを装着しています.

6月 FUJIFILM XF16-80mm F4 R WR OIS

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 個人的にはズームレンズは好んで使わないのですが、頼まれごとなどで撮影する際に単焦点では難しい面もあるので、汎用性の高いズームレンズを1本持っておこうということで購入しました.
 XF18-55mm F2.8-4 R OISを下取りに出しての購入となります.XF18-55mmはX-T1のキットレンズとして購入したものでそこそこ古いのですが、描写は悪くなく信頼のおけるレンズでした.ただ、防塵防滴構造になっていないことと、広角端/望遠端ともにもう少し余裕がほしいという印象がありましたので買い換えたというわけです.XF18-55mmに比べると大きくて重たいレンズですが、悪天候でも多少の水濡れにも気を使わなくていいのは助かります.

■オーディオ
4月 SHURE AONIC 215

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 SHURE初の左右独立ワイヤレスイヤホン.SHUREのイヤホンはMMCXと呼ばれる規格によりケーブル部とイヤホン部が分離できる構造になっており、この「AONIC 215」もAONIC TW1と呼ばれるワイヤレス部分とSE215と呼ばれるイヤホン(ただし有線ケーブルは付属せず)のセットのような製品になっています.
 販売開始直後に充電できない、通信がおかしいなどのクレームが頻発し、不具合のおきたモデルについては回収する旨の告知が出されましたが、自分のものはほぼ問題なく使えているので(たまに充電部分が接触不良になるものの端子を擦れば解決する)、返品せずそのまま使用しています.結局、いったん販売中止になって再発売されるの半年くらいかかったので、返品して新しいものを待ち続けるよりよかったかなと思っています.
 当初はSE425を接続して使用し、途中からAONIC 4にて使用しています.左右独立のBluetoothイヤホンは音の途切れなどが起きやすいのが難点ですが、ほとんど気にならないレベルで使用できています.また、外部の音を取り込むモードも付いており、かなり実用的なので重宝しています.難点としては、ワイヤレス部分にボリュームも曲送りもスイッチがついていないことでしょうか.できるのは電源のON/OFFと再生/一時停止、外部音取り込みのON/OFFのみです.まあその辺は次のモデルに期待でしょう.

6月 SHURE AONIC 4

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 SHURE SE425を気に入って使用していましたが、もうちょっと低音がほしいかなと思っていたところに発売された後継機.
 SE425は2基のBAを搭載したモデルですが、AONIC 4は低音部をダイナミック型に置き換えた、1DD+1BAモデルです.SE425のモニタリング寄りの音質に比べてリスニング寄りになったという評判でしたが、購入してみると低音に力強さがあるものの過度の味付けはなくバランスのよい音で気に入りました.電車の騒音などで低音が失われがちな通勤用としてAONIC TW1との組み合わせで使用し、SE425は有線接続で自宅用に使うことにしました.

11月 SHURE AONIC 50

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 COVID-19の影響で自宅にこもることが多くなり、周囲の騒音から隔絶されたいときなどのために購入しました.
 当初の価格が5万円近くして、ちょっとその値段では様子見だなと思っていたところ、11月に新色のホワイトが発売され、そのタイミングで期間限定の値下げがあり、さらにヨドバシで限定特価的な値付けで販売されたので35,000円ほどで購入できました.
 音質はSHUREらしい上から下まで綺麗に出るモニタリング寄りの音質で聴き疲れしない音です.重量はあるもののバランスがいいのか長時間つけていても痛みなどはないのも美点です.
 Bluetoothの音質がかなりいいことに加えて、USB-Cケーブルで有線接続するとさらに高音質になり、アナログオーディオケーブルも使える(ただしヘッドホン側は2.5mm端子)など、汎用性も高く、バッテリの問題さえなんとかなれば長く使えそうです.

■そのほか
5月 Apple iPhone SE2

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 iPhone 8からの買い替えです.8もSE2も『PRODUCT RED』ですが、赤の色味が結構違います.個人的には深みのある8の赤のほうが好みです.
 8の使用開始から2年たち、そろそろバッテリが心配になってくる頃かなと思ったのと、当時発売されていた11より小型のものがほしいと思ったこと、あとはCOVID-19の影響で顔認証よりも指紋認証のほうがよかろうという判断でSE2を選びました.
 マスク必須の状況ではやはり顔認証よりも指紋認証のほうが便利というか、店舗でパスコードを打ったり、マスクを外さなくてはならないことを考えるとスマートです.マスクが必要ない世の中になったら顔認証の使える12 miniなどを検討したいと思います.

6月 ロードスター車検+CarPlay取り付け

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 純正ナビの地図更新が終了し、また地図データを更新するためだけに5万円(3年分、しかも年に1回だけ更新)支払うのももったいないなと思い、だったらもうちょっと費用がかかってもいいからということでCarPlayを接続するためのレトロフィットキットを申し込んで取り付けてもらいました.
 取り付け後、Apple MapsやGoogle Mapsを使ってナビをテストしてみましたが、これを常用するのは無理というレベルのナビしかしてくれないことがわかり、結局は有料のカーナビタイムを使用することに.
 取り付け後、iOS13からiOS14になり、カーナビタイム側の性能も上がって手放せない存在になりました.

7月 犬印鞄 スクエアトートA4(仕事用鞄)

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 荷物がちょっと多くなってきたこともあって、悪天候のときに使用する帆布製の鞄を新調しました.天気がよいときは革製の鞄を使うのですが、濡れるとシミや汚れなどの原因になってしまいますし.
 帆布製で口の部分がジッパーで開閉できることもあって天候を気にせずMacBookなどを持ち運べるのは便利です.

8月 SEIKO PRESAGE SRRY039

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 限定モデルの腕時計です.文字盤のハニカム模様が気に入ったのと、レディスサイズで34mmのものが用意されており、デザイン的にそちらのほうがバランスが取れているのが魅力で購入しました.昔の腕時計とか見ていると、男性向けでも35mm近辺のものが多いのですよね.あまり腕の太くない自分としては昨今の40mmを超えるサイズは持て余し気味なのであえてレディスサイズを選びましたが、しっくりきます.バンドだけ男性が使うには細すぎだったのでDバックルともども交換しました.

12月 Amazon Kindle Oasis

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 年末も近くなり、外出もままならない状況が続いていることをふまえ、読書環境を充実させようと思って購入しました.Kindleの読書端末はすでにPaperwhiteを所有していますが、夜間など薄暗いところで読むとバックライトの青味が目に厳しいのでバックライトの色味が調節でき、なおかつページ送り/戻しのハードウェアボタンがついたOasisを選んでみたというわけです.Paperwhiteと比べて同じスペック(容量、4G回線や広告の有無)で2倍くらいしますので買うのをしばらく悩んでいましたが、実際に買ってみると価格差ほどの違いはないものの「いいもの」感が伝わってくる製品でした.目に優しいのも魅力ですが、画面をタッチせずともページ送り/戻しができるのは地味ながら便利です.

 去年の物欲まとめを振り返ると、
・車検があるのでお金がかかる、CarPlayは取り付けたい→取り付けた
・X100Fの後継が出るらしい、防塵防滴に期待→条件付きで防塵防滴になったX100Vが出たので買った
・XF16-80mmの買い替えはまだしていない→買い換えた
・GR IIIを買うか迷っている→いまだに迷っている
・時計は打ち止め→1個買っちゃった
というような感じで、順当な出費をしている感じでしょうか.
 残念なのは、カメラ関連としてボディ1台とレンズ2本を買っているのに、外出機会がほとんどなかったことです.ちょこっと散歩に出たりして撮影すればいいのですが、なんかそういう気分にならない1年だったんですよね.

 来年はどうでしょうか.2020年は自分としても(そして世間一般でも似たようなものかもしれませんが)なんか無為に過ごして棒に振った1年だったような気がします.早いところ、気兼ねなく旅行に出られるようになることを願っております.
 財政面では今年の影響が時間差で来そうで、あんまり派手な出費は望めないかもしれないですが.

2020/11/05

Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 23:01

 今年の始めくらいですが、VoigtlanderのULTRON 28mm F2 VMを購入しました.
 自分の好みの画角は35mm換算で28-35mmくらいなので、35mm換算で42mmとなるこのレンズは購入対象としてはあんまり考えていなかったのですが、たまたま程度のいい中古の出物があったのを見てしまい、つい勢いで購入してしまいました.

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FUJIFILM X-Pro3 + XF23mm F2 R WR

 全長51.2mm、重量244gとレンズとしては小型軽量な部類に含まれるサイズです.X-Pro3に取り付けて使う場合にはマウントアダプタが挟まるので、全長はもう少し長くなります.
 Voigtlanderブランドのレンズ全般にいえることですが、丁寧な仕上げでクラシカルかつかっこいい外見をしています.

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Apple iPhone 8

 細身なのでなおさら長く見えてしまいます.
 フードは丸型でねじ込み式のものが付属しています.フィルタネジとは別に取り付けるようになっており、フィルタをつけても全長や見た目に影響はありません.もうちょっと人気のあるレンズだったら、別タイプのフードが発売されたりしそうですが、Voigtlander銘のレンズの中でもちょっと地味な1本なので純正の付属品しかありません.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 届いたその日にちょうど飲みに行く予定になっており、酔っ払いながら薄暗い店内で撮影したもの.絞り開放(のはず).
 あんまり期待せずに購入したレンズだったので写りを見てちょっと驚きました.ピントのあっているところがシャープなのはもちろんとしてボケがなだらかで2線ボケのような汚いボケではありません.非球面レンズを使用していないのもなにか関係あるのでしょうか.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 撮影テストも兼ねて旅行に持って行きましたが、絞ればシャープでキリッとした写りになります.
 また、レンジファインダ用レンズにありがちな盛大な周辺減光も少なく、気になるようなレベルではありません.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 ヘリコイド付きのマウントアダプタを使うことでテーブルフォトにも使えます.近距離でピントが浅く、ボケに癖もないので料理(とくに付け合わせのクレソン)が立体的に見えます.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 歪曲が少ないのはレンジファインダ用レンズの長所ですが、このレンズもまったく気になりません.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 色味はレンズの性能よりもカメラ側の味付けによるところが大きいですが、夏の終わりのやや物寂しげな雰囲気が出せたかなと思います.
 ピントのあっているひまわりの花びらの重なりのシャープさと、後ろの雲のややボケた柔らかさが気に入っています.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 溶けるようなボケとまではいきませんが、癖のない柔らかくなっていくボケは魅力です.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 絞りF2開放で撮影.拡大やピントピーク等のアシストがあっても、老眼の始まった眼でこの手のものを撮影するのは大変です.少し後ピンですね.
 光の反射がボケていますが、こうしたものは非球面レンズだと研磨の跡が同心円状に出て、「玉ねぎボケ」なんていわれてしまいますが、このレンズは非球面レンズを使用していないので、そうした癖のあるボケは出ていません.

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FUJIFILM X-Pro3 + Voigtlander ULTRON 28mm F2 VM

 レンズとヘリコイド付きマウントアダプタの最短撮影距離で撮影.ピントの合った芯が見えつつも柔らかな収差が出ています.レンズの設計上想定された撮影距離ではないのですが、うまくまとまった描写です.

 好みの画角よりやや望遠よりで扱いにくいかなと思っていましたが、これくらいであればファインダを覗いても狭さを感じるほどではありません.また絞り開放では開放値F2を活かした綺麗なボケを、絞ればシャープな描写と、万能感があるのも魅力です.おかげですっかりお気に入りの1本となっています.

2020/10/17

Squarehood Model V

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 22:08

 X100V用のフード、Squarehood Model Vを購入しました.Squarehoodは初代mkIIに続いて3つ目の購入です.mkIIの次がModel Vという名称なのは謎です.X100Vにあわせたのかなとも思いましたが、X100V専用品ではありません.
 X100シリーズは5世代目のX100Vでレンズが変更となりましたが、レンズ先端のアクセサリ取り付け部の形状が共通のためフィルタアダプタやフード、さらにはワイド/テレコンバータも代々同じものを使うことができます.mkIIは先代のX100F用に購入しましたが、そのままX100Vにも使用できました.コンパクトで気に入っていた反面、フィルタが使えないのが難点でした.フィルタを使うには専用のアダプタリングが必要となるのですが、妙に間延びした感じになってしまい、ちょっとデザイン的にイマイチになってしまいます.なのでX100Fのときはフィルタなしで使用していました.
 X100Vになってレンズ先端以外は防塵防滴構造となり、フィルタを取り付ければレンズ先端も防塵防滴になるので、やはりここはフィルタを使いたい…… と思っていたところにModel Vの発表を知り、フィルタも使えるとの表記を見て飛びついた感じです.
 購入は今までと同様にスウェーデンのSquarehoodに直接注文しての個人輸入.お値段がModel V本体が63ユーロ、送料が高速便しか選べず22.03ユーロであわせて85.03ユーロ、日本円で1万円ちょっとでした.月曜の昼過ぎに注文を入れたらその日のうちに発送したとの返信があり、木曜の夕方には受け取ることができました.mkIIのときは10日ほどかかったことを考えてもずいぶんと早い到着です.

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FUJIFILM X100V

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FUJIFILM X100V

 同梱物はフード(ベース部)、フード(先端部)、フード固定用イモネジ2個、キャップ、ドライバ.
 シルバーの色味はX100V本体に比べて若干ギラッとした感じです.もう少し艶消し仕上げのほうがよかったかも.小傷や切削痕がわずかに見られますが、作りの精度に問題はありません.

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FUJIFILM X70

 手順1.レンズ先端のリングを取り外し、フード(ベース部)をねじ込みます.

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FUJIFILM X70

 手順2.フィルタを取り付ける場合はここでねじ込んでおきます.

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FUJIFILM X70

 フィルタまでねじ込んだ状態で上から見ると、なんか不格好に飛び出た感じに見えてしまいます.

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FUJIFILM X70

 手順3.フード(先端部)を取り付け、フードの傾きを調整しつつ左右のねじ穴にイモネジを取り付けて完成です.イモネジが直径1.5mm程度のサイズしかなく、フード先端が出っ張っているので老眼の始まった自分の目では取り付けに難儀しました.自信のないかたはフードと一緒に予備を売っているので買っておくのもいいかもしれません.

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FUJIFILM X70

 このように、フードの前後パーツの間にフィルタ1枚を挟み込むスペースが用意されている格好です.自分は富士フイルム純正の保護フィルタを使用しましたが、厚みのあるフィルタを使用した場合には、前後パーツに隙間が空いてしまいます.また、フィルタを交換するためにはイモネジを緩めて先端部のフードを外してフィルタを交換し、再び傾き調整しながら先端部フードを取り付けるという作業が必要となりますので、エフェクト的なフィルタを頻繁に使用されるかたには向いていない製品だと感じました.PLフィルタなんかも操作しづらそうです.

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FUJIFILM X70

 角形フードでファインダの邪魔にならないかやや不安だったのですが、さすが専用設計だけあってファインダから見える位置だけくり抜かれています.

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FUJIFILM X70

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FUJIFILM X70

 mkIIとの比較.約1mmほどModel Vのほうが出っ張ります.とはいえ、フィルタを取り付けて1mmしか厚くなっていないというのは上出来です.mkIIでフィルタを使用するためにはアダプタリングが必要であり、その場合にはModel Vより厚みが増えてしまいます.

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FUJIFILM X70

 キャップは硬めのプラスティック製で(初代Squarehoodみたいな材質です)上からスライドさせて下側にある爪で引っ掛けて固定するような構造です.なんとなく経年劣化で爪が割れてしまいそうな雰囲気があるので、外すときにあまり力をかけずに丁寧に扱うほうがよさそうです.

 なんといっても見た目の格好良さが素晴らしいです.人によって意見が分かれるでしょうけれど、自分は撮影する機材についても見た目がいいものを使いたいと考えているので買ってよかったと感じました.フィルタを頻繁に交換されるかたでなければおすすめできる製品です.

【2020.12.24追記】

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Apple iPhone SE2

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Apple iPhone SE2

 Squarehood Model Vを装着したときのOVFのケラレについて質問をいただいたので撮影してみました.
 上がOVFのみ、下がOVFにERFを表示させたもの.iPhoneで撮ったものと実際に裸眼で見る場合では若干のズレがありますが、だいたいこんな感じのケラレがあります.フードの切り欠きがある程度効果があるのがわかるかと思いますが、それなりにケラレますね.自分は下のようなERFを表示させた状態で撮影しているので右下の視界は最初からあまり見えてない感じです.厳密なフレーミングを要求される場合にはEVFに切り替えて撮影しています.

2020/09/28

FUJIFILM XF16-80mm F4 R OIS WR

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 14:44

 3ヶ月ほど前になりますが、富士フイルムのXF16-80mm F4 R OIS WRを購入しました.
 3ヶ月前、とあるようにCOVID-19の影響もあって外出機会もなく、購入してからまったく使っていませんでした.使用するあてがまったくない状態で購入したのは、消費増税による5%キャッシュバックが6月末までだったためです.XF18-55mm F2.8-4 R OISを下取りに出したのですが、下取り額が比較的よかったり、売価も今より安価で、件のキャッシュバックもあって結局5万円代で入手できました.今だと7万円近いので、しばらく使う用途がなかったとはいえ、入手しておいてよかったです.

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Apple iPhone SE2

 X-Pro3に装着したところ.やや大きめです.X-T系のボディの方が似合いそうです.
 16-80mm(35mm換算だと24-120mm)という、いわゆる「便利ズーム」に属す種類のレンズです.いままではX-T1のキットレンズであったXF18-55mm F2.8-4 R OISを使用していたのですが、
・防塵防滴ではないので悪天候下での使用ができないこと
・広角/望遠の両方が18-55mmでは足りないこと
・F値は固定の方が使いやすいこと
・絞りリングにはきちんと絞り値が記載されていてほしいこと
といったあたりが不満でした.とはいえ、なかなかこれらの条件をクリアするレンズは出てこなく、ようやく望みどおりのレンズが出てきたという感じです.

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FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
16mm F8 1/52秒 ISO6400

 広角端16mmで撮影.デジタル的な補正は入っているのかもしれませんが、四隅までそれほど不満のない画質です.440gとそこそこの重さがありますが、撮影しているぶんにはそれほど重さを感じません.

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FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
37.6mm F4 1/60秒 ISO3200

 絞り開放値F4では積極的にぼかすのも無理があります.この手の強目の光源がある状況でも描写は安定しているようです.

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FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
34.2mm F4 1/900秒 ISO320

 ボケはやや騒がしい感じです.

FXP31816

FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
80mm F5.6 1/1700秒 ISO160

 ズーム端で遠景を.この手の便利ズームレンズは広角/望遠端のどちらかに設計上の無理が出たりしがちですが、望遠側も不満のない描写です.

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FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
32.5mm F4 1/34秒 ISO6400

 最短撮影距離は35cm.望遠端のみというような制限もなく全域で寄れます.
 店内が薄暗く、シャッター速度がかなり落ちていますが、このくらいでは手振れ補正が働いてブレは心配なしです.

FXP31847

FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
80mm F5.6 1/60秒 ISO2500

 薄く暗くなってきた時間帯で明暗差のある状況ですが、フレアやゴーストのようなものは出ていないようです.

FXP31789

FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
16mm F5.6 1/1600秒 ISO320

 電子的な補正がされているのかもしれませんが、歪曲は特に気にならないレベルです.

FXP31735

FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
20.2mm F4 1/750mm ISO320

 AFも迷わずに速く、不満がない…… と思ったのですが、この写真は前ピンですね.

 便利ズームとして自分が求める条件をほぼ満たしているこのレンズ、結構気に入りました.不満な点といえば、前述したAFにちょっと不安が残る点と、あとは絞りリングの感触でしょうか.もうちょっとカチカチとはっきりした感触が好みなのですが、防塵防滴構造のせいか、ややぬめっとした感触です.
 旅行などで趣味で撮影するときには、MFで単焦点のレンズを使うのが好みなので自分から進んで使うことはそれほどなさそうですが、頼まれごとなどで失敗の効かないようなときには活躍してくれそうです.