2012/07/26

Mac用のOSの新バージョン「OS X 10.8 Mountain Lion」が発売されたので、さっそくインストールしてみました.
今までは「MacOS X」という名称だったのに対し、今回から「Mac」の名称が外れています.それによる何らかの変化などはとくにないのですが、おそらくは将来に向けての布石(iPhone/iPad用OSとの融合とか)なのではないでしょうか.
インストールは極めて簡単.アップルメニューから「App Store」を起動し、そこからダウンロード購入するだけ.お値段は1,700円と、これまたお気軽な値段.しかも素晴らしいのは、同一ユーザであれば1本購入すれば複数のMacにインストールしてもOKなこと.
ダウンロードサイズは約4.3GB.発売初日はさすがに混雑しており、ダウンロードにも時間がかかりましたが、トラブルもなく完了.そしてそのまま自動的にインストールに入ります.設定などもすべて引き継がれるのでとくに注意するようなこともなく1時間ほどでインストール完了しました.
Appleいわく、200以上の新機能が追加されているとのことですが、劇的な変化というのはないように感じました.
しかし劇的な変化がないからつまらない、というのは短絡的な発想です.見栄えが大きく変われば新型OSらしさを感じることはできるでしょう.しかし、操作をまた覚え直さなくてはならないというのでは時間や労力のムダになります.この辺は、Appleらしい発想というか、見た目は従来と大きく変わらないものの細かなところでブラッシュアップしているのは使う側の理にかなったことであるといえます.同様に近日中にバージョンアップされるWindowsの場合は新たなユーザインタフェースを採用したり、ずっと使用されてきたスタートメニューを廃止するなど、できることは同じなのに混乱を招くようなことをしています.
新たに追加された、もしくは改善された点で自分が気になったのは、
・通知センター機能の追加
・Safariの高速化・機能強化
・プレビューの機能強化
の3つでしょうか.
通知センターは、メールの着信やTwitterのメンションなどを画面右上にポップアップして表示してくれる機能です.また、メニューバー上に通知センターボタンを装備し、そこをクリックすることで未読メールの簡易チェックなども可能になっています.
Safariの高速化・機能強化は使用頻度が高いアプリなので非常に助かります.URL入力欄と検索キーワードの入力欄が統合されたのは最初は違和感を感じましたが、すぐに便利に感じました.
プレビューの機能強化はとくにPDFファイルに簡単に手を加えることができるようになったのが大きいですね.文章にマーカーをひいて目立たせたり、コメントを書き込むことができるようになりました.
逆に不便になった、バグじゃないのこれ?というようなところもあります.
今までのSafariは標準フォントとサイズの指定ができていたのですが、廃止されました.Web製作者側でフォントを指定していない場合には明朝体になります.変更したい場合は自前でCSSを用意する必要があります.明朝体でWebを見るのがイヤなのでCSSを設定したのですが、ページによっては明朝体が残ったり微妙にレイアウトの崩れるページも出てきました.
メールは今まで「Mail」だったのがなぜか「メール」に変更.Apple純正のアプリでも英文表記か日本語表記か統一されてないので、なぜメールだけが日本語表記になったのかは不明です.
また、使っていて気付いた大きな問題があります.受信したメールをフォルダに分類した後で返信しようとすると、送り先アドレスとは異なるメールアドレスで返信しようとします.自分のように会社のアドレスと個人のアドレスを使い分けている人にとっては非常に重要な問題です.いつか業務メールを個人アドレスで送ってしまいそうでひやひやものです.これは早急に改善を望みます.
前述したように派手な変化のあるOSではありませんが(その辺もあってネーミングもLionからMountain Lionと似たような名前になったのかも)、流行を取り入れつつも洗練された仕上がりになっていると感じました.
あとはきちんとバグフィックスして完成度を高めていってもらえればと思います.
2012/07/24
「キヤノン、同社初のミラーレスカメラ「EOS M」。APS-Cセンサー採用」
キヤノンから「ミラーレス」と呼ばれるジャンルのデジタルカメラが発表されました.
「一眼レフ」と呼ばれるカメラは、内部に可動式のミラーが装着されており、「ミラーレス」カメラは、このミラー構造を取り外したものです.まあ、構造的には一眼レフよりもコンパクトデジタルカメラのレンズを交換可能にしたものというほうが近いといえます.わざわざ「一眼」という言葉を使うメーカーがあるのは、一眼レフが高性能・高画質の証であるために、それにあやかろうとしているのでしょう.
それはさておきとして.
EOS Mについて.撮像素子のサイズはキヤノンの一眼レフの普及型モデルに採用されているAPS-Cサイズ.コンパクトデジカメ、略してコンデジに比べたらはるかに大きなサイズなので、画質的には期待できそうです.
レンズマウントはEF-Mマウントと呼ばれる新しいもの.従来のEFマウント用のレンズが使えるようにとアダプタが用意されます.この辺は各社とも当然のように用意してくる製品ですね.新マウントではありがちなレンズの少なさを補うという点でも欠かせないところでしょう.
操作系はシンプルそのもの.一眼レフ、とくに高級機ではボディのあちこちに単一機能を割り振ったボタンが用意されていて瞬時に設定を変更できたりしますが、そのような使い方は想定していないようです.また、液晶/光学ファインダは装備されていなく、外付けオプションもなし.つまり、カメラに小うるさいマニア層をターゲットにした製品ではないということです.
キヤノンの製品ラインナップとしてはコンデジのIXYとPowerShot、一眼レフのEOSがあり、今回の製品はその中間に位置します.その辺もあって、性能的にEOSを超えるような突出したところもなく、「落ち着いた」スペックになっていると感じました.自社の製品ラインナップを考慮した、マーケティングよりの製品作りとでもいうか.
このあたり、同様にコンデジ「CoolPix」と一眼レフ「Dシリーズ」との間に「Nikon 1」をリリースしたニコンにも通じるものがあります.
ミラーレスの製品はすでにカメラメーカー各社から出されていますが、一眼レフのシェアが低いメーカーのほうが起死回生を狙って意欲的な製品を出している傾向にあります.なので、そうしたメーカー(具体的にはオリンパスやパナソニック、あとはソニー)のほうが惹かれる製品が多いですね.
自社のヒエラルキーに足を引っ張られた製品を作り続けるのか、それとも自社の一眼レフのシェアを食いつぶすほどの製品を作るのか、はたまた一眼レフとは方向性の異なる斬新なジャンルを開拓するのか、キヤノンやニコンの動向は興味深いです.
2012/07/21

物書堂からリリースされた、iPad/iPhone用の英英辞典「コウビルド英英辞典」を購入しました(→iTunes Store).
昔から英英辞典の意味が理解できませんでした.英単語がわからなくて調べているのに、どうしてそれをまた英語で説明されないといけないのかと.
受験英語に追われていたときには(補習を受けさせられたほど英語は苦手でした.苦手なのは今も変わりませんが)、英単語なんて意味さえわかればそれでOKなものでした.が、受験の時のように強制的に英語を学ばなくてはならないときとは違い、専門性はあれど平易な文章で書かれた英語版のアプリケーションの説明を理解したり、ケーブルテレビで海外の番組を見ていて字幕をたまに見たりする現状では、単純に意味を知って終わりにするよりも多少時間をかけてでもそこから関連性のある言葉やキーワードを知っておくと後々便利だったりすることもあります.
そういう観点から捉えると、英英辞典というのはなかなかに都合がよさそうだと、そういう判断で購入してみました.ちなみに、7月いっぱいまでは発売記念セールで半額の1,100円で買えるところにも背中を押されました.

入力画面です.文字を入力していくと候補が絞られていきます.スペルミスをしていても推測して候補を出してくれます.

こんな感じで説明文が表示されます.文字サイズは3段階で調節可能で、これは小さくしてあります.発音記号をタップすれば音声が流れるので発音もチェックできます.
まあ、一般的な辞書でしたら、ここまでは標準で装備されている機能ですね.

この辞書アプリの素晴らしいのは、こうして説明文でわからない単語が出てきたらそれをタップすることで、さらに説明文が移動して表示されることです.

さらに素晴らしいのは、長押しすることでメニューが表示され、ここで「ウィズダムで検索」をタップすることで、「ウィズダム英和・和英辞典」にアプリが切り替わって和英辞典を参照することができるのです(ウィズダム英和・和英辞典がインストールされている場合のみ).

画面上をタップすれば、すぐにコウビルド英英辞典に戻ることができます.至れり尽くせりです.
iPhone/iPad用の辞書はたくさんの種類が出ていますが、ユーザインタフェースや使いやすさの面では物書堂の一連の製品は出色の出来ではないかと思います.こうして連動して動くので、さらに手放せなくなってしまいます.
2012/07/19

RICOH GR DIGITAL IV
週に1回のペースで通っているラーメン店があります.経堂の駅から歩いて数分のところにある「アイバンラーメン+」という店です.アイバンラーメンはもともとは芦花公園に店舗を出しており、経堂は2店舗目にあたります.
実をいうと、以前はラーメンという食べ物に対する執着心や興味は低く、食べに行くこともめったにありませんでした.そんな自分でもどこかで「アメリカ人の経営するラーメン店」という触れ込みでアイバンラーメンのことを覚えており、帰り道に寄れるところに出来たからちょっと行ってみるかと思って立ち寄ったら、いつのまにか毎週通っているという状態になってしまったというわけです.
amazonでたまたま『アイバンのラーメン』なる書籍を見つけたので、読んでみることにしました.書籍が出たのは2008年.芦花公園の店ができてから1年後の話であり、まだ経堂の店はない時点での話です.

二代目あごだしラーメン
RICOH GR DIGITAL III
今まで不思議に思っていたのは、どうしてアメリカ人がラーメン店を始めようと思ったのかということ.店の外に書かれている説明によるとニューヨークでシェフをしていたとのことなのですが、「食べ物」ということ以外ではいまひとつ接点が感じられません.

4種のチーズまぜめん
Apple iPhone 4S
アイバンさんが最初に日本に興味を持ったのは、ニューヨークの日本料理店でアルバイトをしたこと.そこから日本語を専攻できるコロラド大学に進学し、映画「タンポポ」を見てラーメンという食べ物に興味を覚えたそうです.

塩ラーメン
Apple iPhone 4S
そして来日.ラーメンを食べ歩き、英会話学校で働き、転職しアメリカに帰国.
仕事に馴染めず不完全燃焼状態であったときにクッキング・スクールに通い始めてレストランで働くことに.
そして再び来日した際に知りあった女性と結婚し、紆余曲折を経てラーメン店を開業.

梅豚冷やしラーメン
Apple iPhone 4S
本を通じて伝わってくるのは食べ物に対する情熱と執着心.ラーメンはもちろん好きではあるけれど、いわゆる「ラーメンマニア」のようにラーメンだけに固執するのではなく、あらゆる食べ物を楽しもうという姿勢が感じられること.
フレンチレストランや金融機関のお抱えシェフとして働いたことによる経験を活かしながらもラーメンとしての枠組みからは外れない、絶妙なポジションのラーメンを作ろうとしていることが伺えます.
とはいえ、実際のところチーズまぜめんというような製品があるように、洋風の雰囲気が姿を見せることはままありますね.

ニンニクしょうゆあぶら麺
Apple iPhone 4S
書籍でも触れられていますが、「毎日食べても大丈夫なラーメン」ということを掲げており、実際に食べてみるとそれを実感することが出来ます.
どれを食べても尖ったところがないのです.チープなラーメンなどで感じられる、舌先に強くあたる感じというかぴりぴりと残るような感じやわざとらしい甘さがいっさいなく、柔らかさを感じます.化学調味料のたぐいを使っていないのがやはり大きいのでしょう.

ミートボールトマト飯
RICOH GR DIGITAL IV
自分がこうして毎週通っているのも、また食べたくなる美味しさがあるのはもちろん、ほかの店でありがちな、塩気や味付けの強さからくる食後の喉の渇きのようなものがそれほどないのが理由なのだと思います.
たまには経堂ではなく芦花公園の店にも行ってみたいのですが、自宅から少し離れているのでなかなか足が向きません.メニューが全く違うので興味があるのですが.
2012/07/17
先日の3連休あたりからぐっと暑くなってきました.
そして今日はついに梅雨も明け、通勤電車からは学生の姿も消えて夏休みシーズンに突入し、いよいよ夏本番って感じです.
しかしながら昨今の電気事情を考えると気軽にエアコンで冷やすのもなんだか気分的に後ろめたいものがあるのもまた事実.
サーキュレータも所有しているのですが、風が直接的すぎてキツく感じるのと、消費電力的にあんまりよろしくないということを知ったので、その辺を踏まえてなにか別のものをということで、GreenFan2を購入しました.

RICOH GR DIGITAL III
実は4月の段階ですでに購入していました.というのも、昨年も夏が近づくにつれて品薄になり、まったく手に入らないという状況になっていたのを目の当たりにしていたからです.
で、ようやく1-2週間ほど前に開梱.季節商品らしく、段ボール箱は再度収納することを前提に作られています.

RICOH GR DIGITAL IV(ブリーチバイパス)
特徴的なのはファンの形状.内側と外側で形状の異なる、一体化された二重のファンになっています.これにより強さの異なる風を生み出し、扇風機の間近で互いに打ち消しあって、当たりの柔らかい風を作り出すのです.

RICOH GR DIGITAL IV(ブリーチバイパス)
一般的な扇風機は台座の部分にスイッチが取り付けられていますが、GreenFan2は羽根の後ろ、モーター内蔵部分にスイッチがあります.なのでしゃがまなくてもスイッチ操作することができます.もちろん足でスイッチを入れるようなお行儀の悪いことをする必要性もありません.
また、ここに内蔵されているモーターにも特徴があり、高価ながら非常に低消費電力なDCモーターが使用されています.メーカーの説明によると、最弱で動かした場合の商品電力はわずか3W.これは一般的な扇風機の1/10、サーキュレータの1/18、1日8時間動かした場合でも1ヶ月の電気代はわずか16円.低消費電力を象徴するかのように、扇風機なのに100V電源ではなくACアダプタが付属し、DC12Vで動作します.
GreenFan2自体の価格が高価なため(3万円以上します)、耐用年数いっぱいに使っても元を取るのは無理かもしれませんが、このご時世に低消費電力なのは歓迎されるものだと思います.

RICOH GR DIGITAL IV
台座にはスイッチのたぐいはなく、円形のLEDと8個のLEDインジケータがあるのみです.
円形のものは電源オン時に点灯(スイッチではない)、8個のLEDは上段がスリープタイマー(4時間タイマーで1個が1時間を意味する)、下段が風量です.
スリープタイマーをセットすると自動的に光量が落ちます.また、リモコンで完全消灯も可能です.

RICOH GR DIGITAL IV
リモコンです.中央部が電源、上が首振り、下が風量、左がタイマー、右がLED消灯.
首振りは一般的な首振りON/OFF機能のほかに、長押しで首振り速度が速くなり、スイッチを離したところで停止する機能も装備しています.向こう側まで行って帰ってくる首振りをじっと待つ時間が短縮され、意外と重宝します.
難点はリモコンの受光部が台座のいちばん手前にあること.おそらく受光部が黒いのでデザイン的なものを考慮したのではないかと思いますが、拙宅のように散らかった室内では絶妙なリモコン捌きを必要とします.
使ってみた感想ですが.
風の心地よさは想像以上でした.あたりが柔らかいため、多少の高温でもGreenFan2のみでしのげるようになりました.エアコンを使う場合でも設定温度は高めでも大丈夫です.現状では自宅のエアコン設定温度は29度です.
そして幸か不幸か、心地よいのでそのまま寝落ちしてしまうことが増えました.
暑さによって体力を奪われやすいという見方がある反面、エアコンの冷気によって体調を崩すという側面も見逃せないのもまた事実.GreenFan2を使うことでイイ感じの落としどころが見つけられそうです.